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タイトル:Daily Drama Express 2008/04/24 バッテリー (3)  2008/05/14


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2008/04/24 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル バッテリー
局  名 NHK
放映日時 木曜20時
キャスト 原田巧 (中山優馬)
 永倉豪 (高田翔)
 原田青波(森本慎太郎)
 原田真紀子(斉藤由貴)
 原田広 (堀部圭亮)
 井岡洋三(石橋蓮司)
 沢口文人(永嶋柊吾)
 東谷啓太(松川尚瑠輝)
 海音寺一希(川村亮介)
 奥平  (登野城佑真)
 矢島繭 (宮崎香蓮)
 伊藤春菜(梶原ひかり)
 戸村真 (千原ジュニア)
 小野薫子(ちすん)
 歌子(理髪店店主)(中尾ミエ)
原作   『バッテリー』あさのあつこ(角川文庫刊)
脚本    相良敦子   
主題歌  Mr.Children「少年」

あらすじ 第3話「やつらを許さない」

「原田の球を見てください!」
「はよ、練習はじめい」
 豪(高田翔)の必死の願いを戸村(千原ジュニア)は無視した。
 豪は肩を落としたが、キャプテンの海音寺(川村亮介)が進み出た。
「監督、あいつの球を受けてみてください。あいつの球は手元で伸び
て普通じゃありません」
 そう言われて、戸村はしばし考え込んだ。
「いいだろう、お前の実力見させてもらうぞ」
 どうやらキャプテンには戸村も一目置いているらしい。
「ありがとうございます!」
 豪は喜び、巧(高田翔)に駆け寄った。
「俺、お前の力ちゃんと信じとる!」
 俺を信じろよ、巧に言われたことに対する豪の答えだった。

 巧は肩慣らしもそこそこに右バッターボックスに入った戸村に向か
って投げた。
 1球目、豪は挨拶代わりのど真ん中を要求した。戸村はぴくりとも
せず見送った。よしいいぞ!
 2球目、インロー。唸りを上げてボールは豪のミットに吸い込まれ
る。
「ほう、態度がでかいだけのことはあるな」
 ビシッと決まった球に戸村も少し感心したようだった。
 3球目。豪はアウトローを要求した。3球勝負だ。が、戸村は鋭く
振りぬいた。打球はライト方向に高々と上がったが、ファウルになっ
た。
「インローで腰を引かせて、アウトローで空振りを狙う。正直すぎる
リードじゃ、経験が浅いな。俺は最初からアウトコースを狙っていた
んじゃ」
 そう言われて豪は、タイムを取って巧に駆け寄った。
「大丈夫、打球はつまっとった。次はインローじゃ。お前の最高の球
を見せてやれ。打たれたら承知せんぞ!」
 豪は巧に発破をかけて戻っていった。もちろん巧もそのつもりだ。
俺の最高の球を見せてやる!振りかぶって腕を振り下ろす。だが戸村
のバットは巧の球を捕らえ、今度はセンターへと舞い上がった。守備
についてた部員が追いかけたが、捕れずボールはグラウンドを転々と
した。
「ばかやろう!捕球への入りが遅い!ヒットが3塁打になったろう
が!」
 打球は平凡なフライだったが、緩慢な守備でアウトにはならなかっ
たのだ。
「よし練習に入るぞ」
 戸村はそう言ってバットを置いた。
「監督、今のは詰まっていたと思います!」
 はっきりしない勝負の結果に豪はそう戸村に言った。
「俺が力負けしたと?」
「はい、いえその……」
 豪は思わず視線を逸らした。だが戸村は巧を見て言った。
「原田、お前は残り走っとけ」
「えっ?」
 豪は驚いた。退部と言っていたのに、やはり戸村には強いインパク
トを与えたのだ!一方で巧は表情一つ変えずに戸村のことを見ていた。

 次の日戸村は巧の家にやって来た。スーツを着用し表情は硬かった。
戸村は洋三(石橋蓮司)に会いに来たのだ。洋三は庭で風呂を沸かし
ていた。
「監督、ご無沙汰しております。もうお忘れかもしれませんが」
 普段とは違って戸村はかしこまっていた。
「覚えとるよ。お前の守備によう助けられたもんな」
 洋三はにこやか話しかけた。戸村は恐縮しきりでただ立ち尽くして
いる。
「巧みのことじゃろう」
 戸村のことを察して洋三は言った。戸村が来たのは、巧の指導につ
いて相談に来たのだ。やはり打席に立って巧の球を見て戸村は衝撃を
受けたのだ。だが、この手で育ててみたいと思ったものの、あの反抗
的な性格、どうすればよいのか。
「それでわしと共闘を誘いに来たか」
 洋三はいたずらっぽく笑った。だが不意に真顔になるとこう言った。
あいつはあの性格で自分を支えている、あの性格を含めての投手なの
だ。けれど特別扱いはするな。もっと楽しく野球をすることを教えて
やってほしいと。

 学校に戻ると戸村は巧と豪に上級生と同じメニューをこなすこと、
試合用のユニフォームを注文するよう指示した。
「あ、ありがとうございます!」
 豪は帽子を脱ぎ一礼した。
「ほら礼くらい言わんと」
 黙って戸村を疑わしそうに見ている巧を見ると、豪は慌てて頭を下
げさせた。
 戸村が行ってしまうと、文人(永嶋柊吾)、啓太(松川尚瑠輝)は
沸き立った
「すげぇ、やっぱお弔いはお前のボールを認めたんじゃ」
 だが豪は真剣な眼差しで言った。
「お前、石にかじりついても、これからも自分の信念貫けよ。原田巧
はどこまでも生意気でええんじゃ。でかいことしてやろうぜ!」
「ああ」
 巧は短く答えただけだったが、笑顔がこぼれていた。

 戸村の決定に展西(染谷将太)は不服だった。
「あいつを試合に出すんですか?まだ一年ですよ」
「それは俺が決めることじゃ」
 戸村は展西の言うことをはねつけた。

 練習が終わった後、展西は巧と文人にグラウンド整備用のトンボの
片づけを命じた。2人は倉庫へと運んでいったが、倉庫は電気が壊れ
ていて暗い。
「俺、暗いとこ苦手なんや。外いていいか」
 文人がびくびくしているので、巧はいいよと言って1人で中に入っ
た。

 巧は手早く片付けをして出ようとしたが、不意に扉が閉まった。
「おいサワ、ふざけんなって」
 巧は笑ったが、突然後ろから掴みかかられ、床に叩きつけられ、殴
られた挙句、バケツの水に顔をつっこまされた。
「キレイさっぱり散髪してやろうか」
「おい、首から上はダメだ」
 意識が朦朧とする中で、襲撃者はなにやら言い合いをしていたが、
やがて出て行った。

 文人から巧が襲われていると知らされて、豪と啓太はすぐに駆けつ
けた。倉庫で気を失っている巧を見るとすぐさま介抱し、保健室に運
ぼうとした。だが巧は断った。
「ダメだ、こんなことで活動停止になったら嫌だ」
 仕方なく、豪は自分の家に巧を連れて行った。そしてたまたま両親
が遠くへ出かけていたので、その日は巧を泊まらせることにした。ケ
ガをしていることが知れたら、巧の母・真紀子(斉藤由貴)は大騒ぎ
するかもしれない。豪は仲間と一緒に勉強会をすると巧の家に連絡し
た。幸い真紀子疑いもせず許可してくれた。

 豪は手馴れた手つきで巧の傷を治療したので、巧も落ち着いた。
「俺、もう寝ちゃっていいかな」
 ホッとして疲れが出たのか、巧はベッドに倒れこんだ。顔色一つ変
えずにいたが、巧は内心殺されるかと思ったくらい恐かったのだ。
「あした風邪ひいたことにして、休んでもええぞ」
 豪は心配になった。だが、巧は首を横に振った。
「俺は学校へ行く。こんなことで休んだと思われたらたまらない。俺
は犯人を許さない、絶対」
「お前、本当に強いな。俺はお前にとことんついていく。何しろキャ
ッチャーは女房じゃからな」
「なんだよそれ」
 巧と豪は笑った。

 次の日、文人が休んだ。昨日豪と啓太に巧の事を告げたあと、文人
はどこかへ行ってしまった。
「あいつが犯人とは思ってない。けど何か知っている。それを聞かな
いわけにはいかない」
 巧たちが文人の家にやって来ると、文人は庭の木に登ってびくびく
していた。
「原田、お前怒ってんじゃろ」
「怒ってない」
「そうじゃ、巧の恐い顔は生まれつきじゃ」
 巧と豪に諭されて、文人は降りてきた。巧が襲われたのに、助けな
かったことに巧が怒っていると、文人は思っていたのだ。
 巧は犯人に心当たりがあるかと聞いた。文人は展西だと言い切った。
倉庫の外で待っていたとき、文人はいきなり口元を押さえられ、見張
りをするように命令された。そのとき石鹸のにおいがしたという。そ
ういえば水道場で展西はよく手を洗っていた。

 巧はその足で部室へ直行した。中では展西たちが仲間と雑談をして
いた。巧が恐い顔で入ってくると、展西たちはしゃべるのをやめた。
「なんじゃ、今日は練習休みぞ」
 巧は無言で歩み出た。展西たちはじろりとにらんだ。巧はポケット
から用紙を取り出すと机の上に置いた。
「なんだ、ユニフォームの注文書か。まっ、わが部の期待のエース候
補、原田くんのユニフォームじゃ。早速作らんとな」
 展西は無造作に紙を受け取ると小ばかにするように言った。
「候補じゃありません。俺がエースになるんです」
 巧は刺すような口調で言った。展西はニヤッと笑うと席を立ち、巧
に歩み寄って背中をポンと叩いた。巧の表情が少しゆがむ。
「原田くん、どんな天才でもねえ、言っていいことと悪いことがある
んじゃ。このままのさばれると思うなよ」
 だが、脅しをかけるような展西に言葉に巧はキッと口を結び、無言
ではねかえしていた。


寸  評  戸村と巧の勝負のシーン、やはり緊迫感があって面白くなります
ね。巧は自分の我を通して、戸村が折れる形になりましたが、巧の本
当のすごさをまだよく知らない部員たちに反感を買うのは必定です。
これから彼らもその実力で納得させていくという困難な道が待ち受け
ています。また洋三の言った野球の楽しさを戸村がどう伝えるのか、
見所は増えそうです。ただ個人的には巧にあまりにもあっさり特例を
出してしまったような気がしました。新田東は弱小のチームで全国大
会の優勝を課されたチームでもないので、実力で特例を認めてしまう
のに少し違和感が残るのかもしれません。普通の公立中の部活の方針
はどちらかというと集団行動を学ぶことにあるような気がしますので。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 先週、情報処理技術者資格試験を受けてきました。私が受けたのは午前
100分、午後I90分、午後II 20分の5時間強。朝早くから受けて終わるともう
夕方で、毎年毎年体力的にきついものです(翌日が月曜日で会社に行かなくて
はならないですし)。ちなみに会場は東大でした。試験後構内をまわって三四
郎池などを見ました。そういえば東京で生まれ育ち、東大にそう遠くないとこ
ろに住んでいて、国公立大学は一般人にも解放されていて観光に来ている人も
見られるのに、三四郎池を見たのは生まれてはじめてだと気づき、ちょっと不
思議な気がしました。東京に住んでいながらそういえば東京タワーに行ったこ
とがないというような感覚です。(けん)

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発行元:ドラマ研究会
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