北海道の駅弁コンテスト
新幹線に乗って、特色のある駅弁を食べながら隣の人と話をするのが、日本で旅行したり出張したりするときの楽しみの一つだ。JR北海道では、JR北海道20周年を記念して、「北海道の新・駅弁コンテスト」を開催した。このコンテストは、列車内の「旅の食質向上」と「地産地消」をテーマとして、今春から季節ごとに行われ、各季節の最優秀賞を決定する。「北海道産の米を使用する」ことと「季節感や地域の特色を出している」ことが、基本条件である。
春の最優秀賞を受賞したのは「DMV トリップボックス」で、4月14日から釧網線の浜小清水と藻琴の間で試験運行を始めたDMV(鉄陸両用車両)にちなんでいる。「北の海鮮カップ」、「北の牛カップ」、「北のサラダポークカップ」のセットで、DMVの説明カードが入っている。
夏の優秀賞を受賞したのは「涼茶漬け&三色SUSHI+1(プラスワン)」で、三色の海鮮寿司と、いろいろなトッピングがついた涼茶漬けが個性的だ。それらがクリスタルのようなカットの透明なプラスチック容器に入っており、北海道の夏の清涼感が感じられる。
秋の最優秀賞を受賞したのは「洞爺湖サミット・チップ寿司」で、「北海道洞爺湖サミット」のタイムリーな話題をテーマにし、チップ(ヒメマス)をモチーフとしており、価格がリーズナブルでコストパフォーマンスが高いと、評判が高かった。
冬の最優秀賞を受賞したのは、春夏二つの季節で連勝した札幌駅立売商会の「新感覚駅弁スイーツ風」である。中身はカツロール、牛肉の炊き込みご飯、押し寿司などで、外観も味覚も大いに楽しめる。その創作コンセプトは、「プレゼントできる駅弁」で、なるほど納得の作品だ。
この文章の冒頭に書いたような風景は、ここ数年、駅構内の飲食店やコンビニが発達したために、なかなか見られなくなってしまった。「駅弁コンテスト」で人々の交流を取り戻せるとしたら、喜ぶのは私だけではないだろう。(曹曦執筆) |