2007年12月21日第42号(通巻第107号) 毎週金曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体 バックナンバー
 
 
広末涼子や長澤まさみなどの美女22名を採集。彼女たちから連想した動植物がテーマ。

12/21(金) 「清川あさみの美女採集展」パルコファクトリー

ジャンプ作品の世界を堪能できるブースやステージがてんこ盛り。
12/22(土) 「ジャンプフェスタ2008」 幕張メッセ
お正月の華やぎを伝える豪華な絵画や茶道具など、歴史に残る代表作品から初公開作品まで展示される。

12/23(日) 「国宝雪松図と近世絵画」・三井記念美術館

テレビ朝日オンタマ(音魂)LIVEに出演するET-KINGが、クリスマスイヴにKスタに登場。

12/24(月)「オンタマミニ・ライブ」KDDI Designing studio

本場ドイツ・シュトゥットガルトのクリスマスマーケットを再現。専門店が幹を連ねる。
12/25(火) 「クリスマスマーケット」 六本木ヒルズ
マンガ家・永井豪のデビュー40周年を記念。原稿や映像作品、フィギュアなどが展示される。
12/26(水) 「奇想奇抜〜永井豪の40年〜」・池袋
安齋肇のイラストを使ったお正月装飾や神社が登場する他、様々な商品が当たるスタンプラリーも行われる。
12/27(木) 「安齋肇 新春はっぴいチュウチュウ祭」
 

アーティストたちのパフォーマンス

先月の17日から18日まで、第26回デザイン・フェスタが開催され、6万人あまりの出展者と来場者がすばらしいアートの世界に浸った。2600あまりのブースでは、アーティストたちが様々な絵画などの作品を展示・販売した。今回は、パフォーマンスを行った人々に注目してみよう。

小野眞智子】たくさんの人が集まる中で、白衣を着て眼鏡をかけた女性が透き通った色の墨汁を含ませた筆で壁に貼った紙に絵を描いている。あたりにリズミカルなBGMが流れ、彼女は筆を動かすというより、筆を持った手と体を大胆に躍動させる。筆が紙をはみ出しても、墨が衣服にはねても、まったく気にかけない。墨の色を次第に深め、墨跡が重なり合い、立体感が生まれてくる。やがて風になびく柔らかい黒髪を持つ、印象深い女性の絵が現れた。小野眞智子さんは、フリーのイラストレーターで、特に人物画を得意としている。

JOTA】鮮やかな色彩の毛糸と共に、編み機の姿が目に入る。毛糸を通して繰り返し糸を詰めていくだけに見えるが、手足のタイミングにバランスを取るのは意外に難しい。意識的にゆるめて織ってもいいし、糸が途中で終わってもいいし、他の糸を途中に挟んでもよく、自由に好きなように織ることができる。「頭で考えないで、身体で製作します。完全な独創で、手本もなければ正しい答えもありませんから、失敗もありません。」店主のJOTA(じょうた)さんはこのように語っている。

自由廊】テレビや映画でしか見られない特殊メークを、ここでは体験することができる。小さな傷跡から、3時間以上もかけて作る本格的な特殊メークまで、実によくできている。この未知の世界に、多くの人が足をとめて、その過程をカメラに収めていく。「自由廊」は、広く活躍する専門特殊メークアーティストのJIROさんの会社で、若い世代に高度な技術を伝えるため、来年春には特殊メークの学校を開校する予定である。(解舒棋執筆)

(C)2007 DESIGN FESTA LTD.

第26回デザイン・フェスタ http://www.designfesta.com/jp/df/report/ (日、英)

 

北海道の駅弁コンテスト

新幹線に乗って、特色のある駅弁を食べながら隣の人と話をするのが、日本で旅行したり出張したりするときの楽しみの一つだ。JR北海道では、JR北海道20周年を記念して、「北海道の新・駅弁コンテスト」を開催した。このコンテストは、列車内の「旅の食質向上」と「地産地消」をテーマとして、今春から季節ごとに行われ、各季節の最優秀賞を決定する。「北海道産の米を使用する」ことと「季節感や地域の特色を出している」ことが、基本条件である。

春の最優秀賞を受賞したのは「DMV トリップボックス」で、4月14日から釧網線の浜小清水と藻琴の間で試験運行を始めたDMV(鉄陸両用車両)にちなんでいる。「北の海鮮カップ」、「北の牛カップ」、「北のサラダポークカップ」のセットで、DMVの説明カードが入っている。

夏の優秀賞を受賞したのは「涼茶漬け&三色SUSHI+1(プラスワン)」で、三色の海鮮寿司と、いろいろなトッピングがついた涼茶漬けが個性的だ。それらがクリスタルのようなカットの透明なプラスチック容器に入っており、北海道の夏の清涼感が感じられる。

秋の最優秀賞を受賞したのは「洞爺湖サミット・チップ寿司」で、「北海道洞爺湖サミット」のタイムリーな話題をテーマにし、チップ(ヒメマス)をモチーフとしており、価格がリーズナブルでコストパフォーマンスが高いと、評判が高かった。

冬の最優秀賞を受賞したのは、春夏二つの季節で連勝した札幌駅立売商会の「新感覚駅弁スイーツ風」である。中身はカツロール、牛肉の炊き込みご飯、押し寿司などで、外観も味覚も大いに楽しめる。その創作コンセプトは、「プレゼントできる駅弁」で、なるほど納得の作品だ。

この文章の冒頭に書いたような風景は、ここ数年、駅構内の飲食店やコンビニが発達したために、なかなか見られなくなってしまった。「駅弁コンテスト」で人々の交流を取り戻せるとしたら、喜ぶのは私だけではないだろう。(曹曦執筆)

(C)2007 Hokkaido Railway company
「北海道の新・駅弁コンテスト」公式サイト
  http://www.jrhokkaido.co.jp/new/20th/ekiben.html
 

新幹線の復旧訓練

今月の上旬(12月5日)、JR東海の名古屋市中村区にある名古屋車両所で、「総合修復訓練」が行われた。これは、万一災害や事故が発生して、新幹線が走行不能になった場合に対応するためのものである。7月から営業運行を開始した最新型の新幹線N700系と700系が連結するという珍しい瞬間が見られた。

訓練では700系が走行不能になったという設定で、最新型のN700系の車両を連結して牽引し、移動するという作業を行った。二種類の新幹線車両は、それぞれ16両から編成され、長さは400メートル、重さは40トンである。先端部のカバーをはずして、ゆっくり慎重に連結器で連結し、長さ800メートル、重さ80トンの長い列車が形成された。

また、脱線させておいた700系の車両を油圧ジャッキで持ち上げ、横送り装置を使って線路に戻すという大規模な訓練も行われた。他に、車両間の送電線の切断、車両の屋根への上り下り、並べた車両の間に渡り板を設置しての急病人救助、乗客に対する車外誘導など、29項目の訓練が行われた。6時間にもわたる大規模な訓練は、すべて本番のように行われ、参加者は真剣な表情で取り組んでいた。

JR東海は毎年各地の車両所で同様の訓練を持ち回りで行っており、今回は20回目。12月6日には、東京都品川区八潮3丁目のJR東海東京第2車両所でも、同様の訓練が行われ、乗務員と保線員約900人が参加した。これは東京で5年ぶりに行われた訓練だった。

(C)2007 Central Japan Railway Company
JR東海公式サイト http://jr-central.co.jp/ (日、英)

「骨盤美容」でモデルデビュー

いつの時代でも、モデルは女性たちの永遠の憧れだ。美しく優雅で、健康的な生活を送って……何もかもが完璧で、非の打ちどころがない。そのため、モデルが宣伝する商品は大人気になってあっという間に流行するし、モデルが紹介した店にはたちまち行列ができる。「骨盤ダイエット」は実は以前から存在したが、モデルの有里子さんが書いた『35歳でモデルデビューした私の骨盤美容』と、彼女が出演するたくさんのテレビ番組によって、今大人気の話題になっているのだ。

有里子さんは1967年に東京に生まれ、NTTデータに16年勤めたが、ある日突然、自分の人生に対して「このままでいいのだろうか?」という疑問がわき、その驚くような行動力で、以前から興味を持っていたモデルの世界に35歳で飛び込んだ。また、この時に「自分で自分のからだを直す骨盤整体」に出会った。有里子さんは以前大きな病気をし、骨盤がゆがんでいたため、不健康な状態が続いていた。だが彼女は簡単な練習によって、肩こりも偏頭痛も治ってしまい、疲れも忘れてしまった。また、この時に身体の脂肪が取れて、理想的な体型になった。

彼女はこの自分を変えた「骨盤美容」についてまとめて、今年の8月に二冊目の本、『骨盤で痩せるモデルダイエット』を出版し、自分の体験を広く伝えている。また『Domani』、『Precious』、『VERY』、『STORY』などのファッション雑誌、広告、テレビなどで積極的に活躍し、さらに美容整体学校で資格をとって、現在は株式会社を設立し、「骨盤美容教室」を開講している。

魅力溢れる生活方式で、多くの女性の共感を得た、洗練された外観を持つ有里子さん。35歳でOLからモデルにデビューし、現在も依然としてその輝きを保っている秘訣は、きっと毎日の「骨盤美容」にあるのだろう。(謝晨執筆)

(C)2007 MMVI LILY AND GOLD, INC
有里子のブログ http://blog.livedoor.jp/hapiko0726/
リリィアンドゴールド(教室) http://www.lilyandgold.com/

今、CMがおもしろい

まもなく今年も終わろうとしている。この時期、テレビや雑誌などでは様々な分野のアンケート結果や販売成績などのランキングが連日発表され、年末の気分を盛り上げるのに一役かっている。さて今回はその中で、毎年約1万8000本も放映されるというテレビCMに注目してみよう。

広告界で権威のある雑誌『広告批評』の最新号では、2007年の広告についての大総括を行っている。それによれば、今年の日本のテレビCMの全体的傾向として、携帯電話業界の広告と健康志向の商品の広告が大激戦だったようだ。特に後者については、「大豆バー」「ランチダイエット」をアピールした「SOYJOY」や、「カロリーゼロ」を強調した「コカ・コーラゼロ」などの人気商品が参戦し、「広告を制する者が、戦いを制する」とばかりに熾烈な戦いを展開した。

今年のCM合戦では、「SOYJOY」がややリードしているようだ。田中麗奈が扮するOLと豊川悦司が扮する上司のユーモア溢れる掛け合いは、なかなか印象深い作品である。このCMは『広告批評』で特別賞に選ばれ、田中麗奈は主演女優賞を受賞した。また、CM総合研究所の発表した「売り上げに貢献し続けたCM−Branding評価」でもベスト15に入り、CM好感度では食品部門のトップだった。「2007年書籍年間ベストセラー」で13位になったダイエット本の『いつまでもデブと思うなよ』でも、著者がダイエット中にSOYJOYを食べていたという記述がある。ダイエット食品としてのブランドをここまでにしたのは、商品そのものの力もあるが、CMもかなりの貢献をしていることは間違いない。

テレビの面白さは番組だけにあるのではない。CMは消費者の物欲をかき立て、商品販売額を左右する重要なメディアであり、流行を映す鏡でもあると言える。テレビCMの時間は、トイレ休憩の時間とは限らないのだ。(baobao執筆)

CM総合研究所公式サイト http://www.cmdb.jp/newcm/2007.php

あと一週間で、「東京流行通訊」は創刊三周年記念を迎える。その前身となる、まだ足元のおぼつかなかった五年間の足跡を加えれば、すでに七年が経過したことになる。人間の一生の十分の一ほどの歴史を重ねてきたわけだ。

今までの分厚いファイルを一つ一つめくってみると、実に感慨無量である。世界中をカバーしているインターネットの情報の海の中で、この小さなメルマガは、わざと珍聞奇聞を選んで読者に押し付けたこともないし、大げさな話を誇張して伝えたり、何かのあら捜しをしたりしたこともない。ただひたすら淡々と、一衣帯水の隣国の真の日常を描き続けただけなのである。それなのに、読者のみなさんから長い間愛されてきたのは、一体なぜなのだろうか?

黒川雅之先生の「八つの日本の美意識」の中で、「間(ま)」の理論について読んだことがある。和風の部屋は、柱と梁で囲んで構築した「間」によって構成されており、屏風などによって隔てられる空間は流動的であって、その曖昧なところに魅力があるというのだ。国宝の「松林図屏風」を例に取ると、この16世紀の長谷川等伯の傑作の画面は、大きな真っ白の空間に何本かの松の木がまばらに描かれているだけである。だが静かにこの絵を見つめていると、無限に続く松林が浮かび上がってくるような気持ちがする。そして、屏風の前に立つ人もいつの間にか松の木になって、風景の一部分になってしまう。これこそが、「間」の力なのである。

東京流行通訊」は、テーマや内容の関係から、表面的にはいろいろなものが混ざり合って盛りだくさんであり、「間」とはまったく無関係のように見える。だが、各種の情報の素材とリンクを提供して、読者が任意に読みたいものを読めるようになっており、読者が自由に考えたり評論したりする余地を残している。こうしたさりげなく形成された「間」が、このメルマガの魅力なのかもしれない。

中国の水墨画には「留白天地寛」(空白を残せば天地が広がる)という言葉がある。画面に一艘の小舟と遠くに見えるわずかな山しかなく、あとは一面空白でも、山や川が曲がりくねり波打つ壮観な様子や、深遠な情趣は、すべてこの無言の空白の中にこめられているのだ。ここに表現されている人生哲学は、「間」の考え方と似ている。まもなくやってくる新しい年に、我々はさらに高い「間」と「留白」の境地を追求し、読者のみなさんと共に「東京流行通訊」のすばらしい未来を創り出していきたいと願っている。

→編集部のみなさん、お疲れ様です!毎週「東京流行通訊」を購読して、とても充実した日々を過ごせました。メリークリスマス!そして来年も、ますますのご発展を!【マカオ 雅奇

←雅奇さん、クリスマスのメッセージをありがとうございます。来年も引き続き、私たちのメルマガをご購読ください。すてきなクリスマスになりますように!また、雅奇さんとご家族のみなさんの新しい一年への願いがかないますように。

→東京の気候はこちらと似ていると聞いて、東京にも誰か私と同じように暮らしている人がいるかなといつも想像しています。来年の休みには、是非日本に行って富士山が見たいです。【ローマ 夜来香

←地球は本当にますます狭くなるというのが、私が最近感じることです。東京にいらっしゃる前に、是非声をかけてください。我々が夜来香さんの適任なガイドになれるかもしれません。

→みなさんは、双方向の情報交換をするというお考えはないのですか?例えば、日本語版の「上海流行通訊」といったものを同時に発行して、日本の読者に読んでもらうというのはどうでしょうか。【上海 黄得新

←それはすばらしいご意見ですね!残念ながらスタッフが限られているので、現在のところそれを行うことができません。しかし、中国、香港、台湾のメディアと協力して、情報の相互交流と発信の事業を始めたいと考えています。連絡のためのお便りをお待ちしています!

【編集部からのお知らせ】
いつもご愛読いただきましてありがとうございます。12月28日(金)配信予定の「東京流行通訊」につきましては、一週間お休みとさせていただき、代わりに特集第18号をお送りいたします。お楽しみに。

 

本当に日本一大きい「大文字」
先週号ですでに紹介した日本一だと思いましたか?
実はナンバーワンとされていた静岡県三島市の「大文字」は一部が道路建設予定地になっているため、2画目と3画目をそれぞれ10m縮小し、全部で442mになったという。これによって、450mの僅差で二位だった秋田県大館市が一位に浮上したのである。
「日本一の誇りを胸に、大きさだけでなく内容も立派な祭りにしたい」と市をあげて意気込んでいる。

 
 
ALAYA