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◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆ 2007/11/10 『世界自然遺産の島』 屋久島発・田舎暮らし通信(第193号) http://www.yakushimapain.co.jp/ 屋久島パイン株式会社 ◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆ このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の 社員が本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。 ●サバの水産加工工場 一湊にある創業100年の「馬場水産」へ、見学に伺った。「サバブシの里」 の看板を目印に観光客が訪れるところだ。 サバは、骨まで利用するので捨てるところが無いと言われている。こちらの 工場では、ゴマサバという種類のサバを使って、サバ本枯節(ほんがれぶし。 同じサバでも脂が少ないものを利用する)と、サバスモーク(なまり節や サバ節とも言われる。脂の多いものを使用)、魚粉、真っ白な木灰(もくばい)、 そしてサバ煎汁(せんじ)を作っている。 屋久島でこのような工場は4軒だけ。 原料のゴマサバは、屋久島の近くの海や枕崎で水揚げされたものを仕入れる という。一湊漁港でもサバは獲れるが、漁の後継者不足と漁獲高不足で、 工場で使う魚をまかなうだけの数量に足りないため、枕崎から取り寄せて いる。 この日は50箱(1500匹)揃った。多いときは200箱から300箱。3月から 6月が旬で、週に二回もサバ加工品を作る過程が稼動するという。サバは オールシーズン獲れるので、多く獲れると冷凍保存して置く。平均すると 月に1回の稼動とか。(本枯節は年中管理) 本枯節の作り方は、まず背中の方に切れ目を入れる。内臓を取り除き、 屋久島のきれいな水でゴマサバを洗う。四角いザルのような器に並べて、 器ごと大きな釜で1時間20分煮る。そして、中骨と身に分ける。 (あらかじめ切れ目が入っているので、手で簡単に骨と身の三枚おろしに 分けることが出来る) その後、大きなサウナ室のような部屋でスモークする。薪は屋久島の広葉樹 を使う。時々扉を開けて上下左右場所を変えながら、最初100度、後は 80度で一晩中スモークする。つきっきりで見守る一日がかりの仕事だ。 その後、カビ付け部屋に移され、部屋の中でカビが生えるのを待つ。 それから天日干しを繰り返す。水分が飛んでカチカチになったら出来上がり。 約1年後、全国のお蕎麦屋さんへ出荷される。とっても良いダシが出る。 入荷するサバのうち、9対1の割合で本枯節に利用されるものが多い。 サバスモークの方は、スモークするところまでは本枯節と同じ工程。 スモークした中で脂の多いもの(脂が少ないか多いかは、熟練の職人さんは 肌触りや見た目でわかるという)を、小骨を一本一本骨抜きして、形を整え て真空パックする。そして、85度で50分煮沸して出来上がり。 サバスモーク大(80g入)は400円、小(40g入)は300円。 袋から出してそのまま食べる。お好みでしょうゆやマヨネーズを付ける。 スモークの工程では、頭と骨と内臓も一緒にスモークし、その後機械で粉砕 し魚粉にする。上質な肥料となるので、農家の方々が直接買いに来るという。 スモークした時に出る広葉樹の灰は、ふるいに掛けて真っ白な木灰となり 売られる。鉢や焼き物の時の釉薬(ゆうやく)として利用される。 また、サバを煮た時の煮汁は、サバを取り出した後、更に煮詰める。不純物 を濾過して、蒸気釜で水分を飛ばして、水あめ状のエキスが出来上がる。 これがサバ煎汁というものだ。 鉄分豊富で、そのままご飯につけて食べたり、煮物、汁物などに隠し味とし て入れる。調味料や栄養補助食品として使われるのだ。プロにも好評。 お土産屋さんでは目立たない存在だが、知る人ぞ知る優れもの。私がこの 工場を訪れた時、観光客が見学と買い物に来ていた。鉄分豊富なサバ煎汁を、 女性たちがたくさん買って行った。 感心したことは、内蔵も塩漬けにして塩辛として利用できること。 (この工場では作っていないが) 昔の人は、物を大切にして、捨てることなくうまく保存して利用したのだ。 今では内臓を塩辛として食べている家庭がどれくらいあるのか分からない が・・・。 ちょっとかわいそうなのは、魚を狙っている猫たちだろう。おこぼれが出な いのだから。 ●たくさんの写真付のメルマガ文章が、Webサイトでご覧になれます。 http://www.yakushimapain.co.jp/mag/backno193.html メルマガ・バックナンバー http://www.yakushimapain.co.jp/magazine.html ●ブログ『屋久島発 田舎暮らし通信』毎日更新中(写真付)♪♪ http://yakushimapain.seesaa.net/ 1日ワンクリック! 「ブログランキング」へご協力お願いいたします。 ●NPO緑の風は、11月17日、「第3回屋久島移住セミナー」を開催します。 第1回(9月)、第2回(10月)とも、移住を検討している方や屋久島を もっと知りたいという参加者で熱気ある会となりました。第3回のお申込み を受付中です。(定員まで残り少々) 詳しくはホームページにて。 http://midorinokaze.iju.jp/ ●首都圏の読者へ和食店「やくしま」からお知らせ さつま芋の恵みの詰まった3種類の鹿児島地ビールが入荷しております! そのほか、毎日新鮮な屋久島・鹿児島の食材を使用し、健康的で安心して お召し上がりいただけるお料理を低価格でご用意いたしております。 http://www.yakushimashoku.com/ 「メールマガジンを見て」とご来店時に言っていただけるお客様には、 串焼きキビナゴのサービスなど、特典をご提供させていただきます。 今号は、都合により遅い時間での発行となってしまいました。お詫び いたします。(編集人) ★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★ 屋久島パイン株式会社 http://www.yakushimapain.co.jp/ 発行責任者 角谷和雄 info@yakushimapain.co.jp 本 社 東京都千代田区麹町1丁目8番14号 屋久島支店 鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地 ★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★ |