2007年10月5日第33号(通巻第98号) 毎週金曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体 バックナンバー
 
 
今年で13年目となる映画祭。時代も国も超えた24の名作を公開する。

10/5(金) 「KAWASAKI しんゆり映画祭」 川崎市

世界初の試みで装飾画家としてのムンクに光を当てた。代表作108点を一堂に展観。
10/6(土) 「ムンク展」 上野・国立西洋美術館
生誕60周年を迎えた新宿で、毎年秋に行われているイベントが今年も開催される。

10/7(日) 「新宿芸術天国」 東京・新宿

東京の街に現代芸術を融合させるプロジェクトが開催される。

10/8(月) 「Artist as Activist」 東京都23区各所

ナムコ「プリン博覧会」で人気のプリンを徹底分析して出来上がったプリンが販売される。
10/9(火) 「黄金比率プリン」 森永乳業
今年で結成20周年を迎えたスピッツがNEWアルバムをリリースする。
10/10(水) 「スピッツ「さざなみCD」発売」 
寺田尚樹+テラダデザインが取り組んで来た建築、家具、雑貨などの作品を紹介。
10/11(木) 「寺田尚樹+テラダデザイン展」 新宿
 

ファッション交流の「rooms」

8月29日から9月5日まで、東京で第5回日本ファッションウィーク(Japan Fashion Week、JFW)が開催された。本メルマガでは先週と先々週の二回にわたって華やかなJFWのファッションショーについてお伝えしたが、実は日本のファッションを海外に発信する試みはこれだけにとどまらない。JFWとほぼ同時期に行われた「rooms」の合同展も、多くのバイヤーやジャーナリストをひきつけた。

「rooms」は日本で最も早い時期に行われるファッションの合同展示会である。日本国内のファッションメーカー、若手デザイナー、海外のデザイナーなどが独創的な作品を展示し、バイヤーと商談を行う。当初は六本木ヒルズ森タワーの40階のみを使用する予定だったが、出展希望者が殺到したために49階も使用することになった。今回は270のブランドが集まり、服、バッグ、靴、時計、帽子など、ファッションのすべてのジャンルを網羅している。会場は正に「room」(部屋)のようであり、たくさんの小さな小部屋が整然と区切られ、それぞれの「room」の中でデザイナーたちは、知恵をしぼって個性溢れる空間を作り出している。

「rooms」はこれまでにも何回か開催され、フランスの婦人プレタポルテ連盟による「リビングルーム」やブラジルのファッションデザイナー協会による「ABEST」も参加し、大きな影響力を持っている。だが、今回のようにJFWと非常に近い日程で行われたのは初めてだ。会場がちょうど同じ六本木地区だったため、JFWと影響しあって今までにない飛躍的な発展を見せ、新しいバイヤーやデザイナーたちが集まって盛んに交流する場所になった。特に海外からのバイヤーが急増し、日本国内からのバイヤーや記者もたくさん集まったため、全部で1万2000人もの人が来場した。

「rooms」は商談をするのに最適の場所であり、多くの人の視線を集め、東京のファッションウィークの新しい顔となり、高い地位を獲得している。(謝晨執筆、撮影)

rooms http://www.roomsroom.com/ (日、英)

 

楽しい農業関連ニュース

●巨大な野菜タワー
9月30日から10月1日まで、東京丸の内のオフィス街に巨大なウェディングケーキのような「野菜タワー」が出現した。じゃがいもやにんじんなど9種類の野菜約2万個を積み上げて作った高さ4メートルの傑作は、お菓子メーカーのカルビーによる販促活動である。二日間の間に、抽選で100人に「北海道の新ジャガを受け取れるオーナー権」が、200人にはエコバッグがプレゼントされた。来場者全員には、カルビーのお菓子がプレゼントされた。

●巨大なかぼちゃ
9月30日、香川県小豆島で行われた「日本一どでカボチャ大会」で、岡山県倉敷市の星島孝雄さんが育てた、重さ466.9キログラムのかぼちゃが大会新記録をマークした。今回の大会では、農家と園芸愛好家が合わせて41個のかぼちゃが出品された。星島さんのかぼちゃは、昨年まで最も重かったかぼちゃより27キログラムも重かった。彼は二年連続、計8回も優勝している。今月20日には、アメリカのカリフォルニア州で世界大会が行われるが、星島さんは日本代表として出場する。

●田んぼのアート
9月30日、青森県田舎館(いなかだて)村で、4色の稲穂を使って田んぼに描かれた「田んぼアート」の稲刈りが行われた。爽やかな秋の陽光の中で、約900名の参加者が鎌を振るって稲を刈った。ことしのテーマは、葛飾北斎の浮世絵「富岳三十六景」の「神奈川沖浪裏」と「凱風快晴」の二つである。当日は、鮮やかな色彩で浮かび上がった「凱風快晴」の「赤富士」の部分が刈り取られた。「神奈川沖浪裏」の豪快な波の部分は、後日刈り取られる予定である。

大地の芸術祭 http://www.niigata-kankou.or.jp/daichi/
 

環境に優しい電動自動車

三菱自動車の、無線で電力を充電するシステムを搭載した新世代の電機自動車、「iMiEV SPORT(アイ・ミーブ・スポーツ)」が、10月27日に開幕する東京モーターショーに出展される。コードを使わずに給電する構造を採用した電気自動車は、世界でも初めてである。

三菱の環境研究技術を満載した「iMiEV SPORT」は、車体の骨格にアルミ合金の流麗なデザインを採用している。電子制御された四輪駆動の動力性能が、三つのモータの出力を最適にする。また、ルーフの上には太陽エネルギー電池が備えられ、一週間で約20キロメートル分の電力を蓄積することができ、車両前部には二つの小型風力発電機も設置されている。2009年に発売予定の電動自動車「iMiEV」よりも110キログラム軽く、環境保全と走行性能を向上させている。

この車が採用している無線充電システムは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援事業の中で、2006年度から推進されている「電気自動車向け無線充電システムの研究」の成果の一部である。三菱重工業を中心に、三菱自動車、京都大学、富士重工業、ダイハツ工業が連携してこの重要な研究を行っている。

地球温暖化防止に最も有効なのは電動自動車の普及であり、その課題は給電基礎施設の整備である。電磁波の一部である「マイクロ波」を使用して、無線で電気自動車に電気を送って充電する。三菱自動車はこれによって、電動自動車の無限の可能性を提示している。この他、燃料消費が低い安全機能車の「MITSUBISHI Concept-ZT」も初めて出展され、環境制限強化に対応するディーゼルエンジンと新型の変速トランスミッションを公開する。

(C)2007 Mitsubishi Motors Corporation.
「iMiEV SPORT」プレスリリース
http://media.mitsubishi-motors.com/pressrelease/j/motorshow/detail1673.html

「お酢」に詳しいロボット

超リアルな「着ぐるみパンダ」の製造で有名な株式会社ビルドアップが、先日「世界一お酢に詳しいロボット」を開発した。このロボットは、創業100周年を迎える「タマノイ酢」本社のアミューズメント・シアター「サイバートリップ」で公開される。

「世界一お酢に詳しいロボット」は、身長約180cm、体重約100kgで、アミューズメント用ロボットとしては世界でも高レベルの構成となっている。外観は「スターウォーズ」の登場人物のようで、近くで見るとちょっと恐い感じもするが、動画を見るとなかなか紳士的な動きをする。

ビルドアップは、映画やCMのCGやVFX映像の制作を行う会社で、様々なアミューズメントパークにたくさんの展示ロボットを提供しているが、リアリティにおいて大きな特徴がある。「世界一お酢に詳しいロボット」は、お酢についての様々な常識を音声データで入力してある。動作するときは上半身しか動かないが、24ヶ所の関節と「空圧サーボ」によって伸縮や途中停止などの豊富な体の動きを表現することが可能になっている。また口の部分も、音声に対応して自動的に変化する。

素材には強化プラスチックのFRPが採用されている。ロボットの体の色は「黒酢」の色を基調としており、見る角度によって色が変わる偏光性塗料「マジョーラ」を使用している。MIDI信号を応用した制御機構を搭載しているため、映像コンテンツと同期させることを可能にすると同時に、ロボットの動作プログラムの書き換えにも対応する。

(C)2007 buildup Co.,Ltd.
「世界一お酢に詳しいロボット」プレスリリース
http://download.buildup.co.jp/download/robo_press.html

ユニバーサルデザインの消火器

ユニバーサルデザインの視点から開発された家庭用消火器「CASSO」が今年、世界的に有名なデザイン賞である「iF賞」を受賞した。「iF賞」は1953年の設立以来、世界中の工業製品を対象とし、最高レベルのデザイナーや企業のデザイン責任者の審査によって優れた工業デザインが選ばれる有名な賞である。

これまでの消火器は単調な赤い色の筒型ばかりで、グリーンのものなどは見たことがない。株式会社初田製作所がデザイン、開発、製造を手がけた「CASSO」は、高齢者や女性が使いやすいように開発されたもので、キッチンや客間を美しく飾るために、鳥を模したデザインになっている。容器の色は5色あり、三種類の瞳シールがついている。

二年をかけて繰り返しテストして開発された「CASSO」は、高さ22cm、重さ300gで、グリップが滑りにくく、片手でも簡単に操作できる。またロックと解除の機能があるので、誤って噴射してしまうこともない。ロックの解除も片手で簡単に行える。グリップに蓄光材料が入っており、暗闇でもわかりやすいように文字が大きく、使い方はイラストで表示されているなど、非常に親切な作りである。消火能力が高く、環境にも人体にも優しい新型中性強化液を採用している。てんぷら油の初期消火に特に有効で、くずかご、クッション、ストーブなどの初期消火にも有効である。

以前、初田製作所で発売した「クマさん消火器」は、女性に人気のクマのイラストが柔らかな色彩で描かれたものだった。今こうした環境に配慮すると共に、家庭の雰囲気にも溶け込む消火器を開発することが、自動車のエアバッグが交通事故死をなくすのと同じように、火災事故の死者をゼロに近づけるための有効な鍵として注目されている。(中嶌重富提供)

(C)2007 HATSUTA SEISAKUSHO Co., Ltd.

初田製作所公式サイト http://www.hatsuta.co.jp/ (日、英)

秋風が吹き、夜が肌寒く感じられる季節になった。東京湾沿いの誰もいない海岸をゆっくり歩き、遠くにぼんやり見えるレインボーブリッジが刻々と色を変えるのを眺めていた。停泊している巨大な船がこごもった汽笛の音を響かせ、はるかな故郷の伝説を運んでくるかのようだ。今夜も星が美しく、海風が心地よい……

日めくりカレンダーをめくって、自分だけが知っている記号を見つけた時、過去のたくさんのできごとが心に蘇ってきた。荷物をかかえてこの美しい島国に足を踏み入れたあの夕暮れから、心の中で育て続けた「思郷樹」(故郷を思う木)がいつの間にか19本の年輪を刻んでいたのだ!自信と希望に溢れた青春の歳月も、喜びや悲しみの交錯した感傷的な思いも、すべてが淡い記憶となって夢を模索し続けた年輪の中に溶け合っていく……

ふと振り返ると、遠くの高い街灯の下に、故郷を出て、もう後には戻れない気持ちで異郷へと向かう自分の姿を見つけた。静かな夜の中で、19年前の幻想と19年後のわが身が重なりあう。あの頃に比べると、幼さと困惑が影を潜め、強い意思と確かな決意が加わった。だが、惑うことのない心は今も変わることなく躍動している……

故郷を懐かしく思わない者はない。故郷こそが、真の意味で心の疲れを癒してくれる港なのである。だが、おそらく運命が定まっているのだろう。血液の中に漂泊の遺伝子が流れている種類の人間というものがある。彼らの人生の教科書には、永遠に「道の途上」という文字が書かれている。漂泊がやむを得ないことであったにせよ、考えた末のことであったにせよ、彼らにとって他の選択はあり得ないのだ。

世界というものは誰にとっても公平なものである。世の中の変化を経験して意外な収穫を得ることもあるし、辛酸を嘗め尽くして完全や成熟に向かう場合もある。人生は、経験が多ければ、それだけ充実する。今からさらに19年の歳月が過ぎた時、このように満足な気持ちで風に吹かれる夜を過ごしているかどうかはわからないが、ゆったりと落ち着いた心でいることは間違いない。「青春に悔いなし」だからである。

→二つの「黒川雅之特集」を読んで、この個性的なデザイナーにたいへん興味を持ちました。彼の中国での事業が成功するように祈っています!【成都 毛順提

←黒川先生は、今年11月中旬にアモイに行き、4つの大学で建築学部や芸術学部の学生のために学術講座を開催する予定です。これは巨匠の講義を聞ける千載一遇のチャンスです。本メルマガでも同行取材して、読者のためにご報告したいと思います。

→みなさんが集めてくださるたくさんの新鮮な話題を読んで、同業者として視野を広げています。みなさんの特色を守り続けてください。評価の声がすぐには聞こえなくても、真の価値はいつか証明されるものです。【東京 華人視点

←華人視点のみなさんの励ましに、心から感謝いたします。過去に発刊したメルマガを読んでいると、時が経つのが速く、世の中の変化が速いのに驚かされます。

→この映画は台湾で上映されるでしょうか?(本メルマガの「ホラー映画のテクニック」を読んで)【台北 小愛

←編集部で調べたところ、「伝染歌」は今のところ台湾で上映される予定がないようです。しかしこの映画の「Navigate DVD」は「YesAsia.com」で買うことができ、海外への送料は無料です。

 
日本一長い洞窟 
安家洞は岩手県岩泉町に立地する鍾乳洞で、総延長は23700mと日本最長で国の天然記念物にも指定されているほどだ。外部からの初めての探検は1951年岩手県山岳協会が訪れたのが最初であるが、住民の名前がかなり奥部にイタヅラ書きとして残されており、古くは地元の子供たちの遊び場だったとの証言もある。

日本最も長い名前 
私たちの予想を超える長さの名前の持ち主が日本には存在していました。一番長いのが15文字の「野田 江川富士一二三四五左衛門助太郎」さん。次に12文字の「沢井 麻呂女鬼久壽老八重千代子」さんと「古屋敷 後部屋新九郎左衛門介之亟」さん。署名をするだけでもたいへんな作業になるのは間違いないでしょう。
 
 
ALAYA