Q.ご自身の作品の中で一番好きな作品はどれですか?
A.作品はすべての自分が生んだ子供だから、「どの子供が一番好きか」と聞くのと同じです。どの作品も愛着があるから、同様に愛しています。
Q.建築物・インテリア・家具・書籍など、本当に幅広く活躍されていますが、一番得意だと思う分野はどれですか?
A.建築物もインテリアも家具も書籍もみんな建築するということで、つまり思いや考えを表現するという行為だから同じものなのです。建築がベースとなっていますが、そのディテールとしてインテリアや家具などがあり、だからインテリアも家具も建築に繋がっています。本を書いたり、ブログを書いたりすることは文字という表現方法を使うというだけの違いで、これも建築だと思っています。
デザイントープや物学研究会はコミュニティ マネジメント、つまり関係づくりの仕事。人間関係を媒体として思いや考えを伝えているわけで、先述のモノという媒体と表現方式が違うだけで、これも形のない建築といえるかもしれません。
Q.インスピレーションはどうやって得ているのですか?
A.たとえばAという作品を作るとき、ひたすらそのAについて考えるのではありません。Bという作品を考えているときや食事をしているときなど、まったく別のことをしているときに、ふっとアイデアが浮かぶことが多いのです。
Q.作品を作る際のこだわりはなにかありますか?
A.こだわりはありません。日本では「こだわり」はいいものとしてとらえられることが多いが、「こだわり」はつまり「拘泥」ということであり、「不自由」であると思います。だから僕は常に「自由」であり「FREE」でありたいと思っています。
Q.いい作品を作るためにはなにが大切だと思いますか?
A.まずは「○○ってなんだろう」とひたすら問い続け、原点に返ること。たとえば「皿はなんだろう?」という問いに対して「料理を盛るもの」という答えが出て、そして「料理を際立たせるためのもの」という考えに達します。だから皿の内側はきわめてシンプルに仕上げ、模様は皿の外側に付けたらどうだろうかと。(裏絵という手法、JDZブランド)
あとはそのものに触れて肌で感じること。たとえば素材にゴムを使うとしても、必ずその素材を実際に触ってみること。そうして初めてゴムのことがわかるようになるし、それをどう使ったらいいかわかるようになるのです。
Q.今後の目標・夢はなんですか?
A.人生の集大成として株式会社Kの立ち上げプロジェクトを成功させたい。私は死ぬまでは大好きな仕事をしていたいと思っています。私は趣味を仕事にしているので、仕事は遊びでもあるのです。「最高の遊びとは命をかけること」だと思っているから、どの仕事も一生懸命やっています。
Q.趣味は何ですか?
A.ゴルフ(年5回くらいしかやらないけど、なかなか上手)、女性(恋をすること、人を愛すること)、食べること(和食が大好き、中華もイタリア料理も好き)、料理すること。
Q.尊敬する人は誰ですか?
A.あえてあげるなら自分。僕はこれまでの人生のなかで数多くの人に出会って、友好関係を結んできました。それは自分にとって一番の宝物であり、財産であると思っています。こんなにも多くの友達がいる自分は本当に幸せだから、あえて尊敬する人をあげるなら、自分でしょうか。
Q.今一番ほしいものはなんですか?
A.愛。愛というのは心ということ。人間は誰もが孤独で、寂しさを持っています。そして周りの物に対して好奇心をもっています。愛というのはどんなにあってもまだまだ物足りないです。
Q.苦手なことはありますか?
A.読書が苦手です。読むのがとても遅い。なぜかというと、読んでいる途中にそこに書いてあることに対して、どんどん自分で深く考えてしまうからです。それを考え終えて、続きを読もうとすると、またすぐに考えが進んでしまう。直したいと思っているのだけれど、こればかりはうまくいかないね。だから読書が苦手かな。 |