|
多過ぎる『正しい』と言われる価値観の中で □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 「ねぇ、おとうさん、サンタクロースって」 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 娘が小学校2年生のときに、たずねてきました。 そのときの、私の回答です。 「ねぇ、おとうさん、」 「んん?」 「サンタクロースって、ほんとうにいるの?」 「いるよ。」 「ほんとう?」 「うん。でも、サンタさんはひとりじゃないんだ。」 「その子にとってね…。 サンタさんというのは、 その子のことをとっても大事に思っていて、 その子も、とっても大切に思っている人のことなんだよ。」 「今の玲子なら、おとうさんとおかあさんかな。」 「玲子のサンタさんは、玲子のことが大切だから、 玲子がいい子だとうれしいんだよ。」 「だから、やさしくて、人から大切にされる子が、 とっても大切にしている人の数だけ、 サンタクロースはいるんだと思うよ。」 「それに大切に思っているどうしだから、 いつも一緒にいたいと思っていて、 それがかなうなら、いつもできるだけ近くにいるもんなんだよ。」 「だから、空を飛ぶソリも、 暖かい赤い服もいらないサンタさんがいっぱいいるんだよ。」 「でもね、いろいろなことがあって、 大切な人の近くにいられない人もいるんだよ。 その人たちの、やさしくて、せつない気持ちが 空を飛ぶサンタクロースになったんだと思うよ。」 「おとうさんは『あっ、この人サンタさんだな!』 っていう人をいっぱい見たことあるよ。」 「でも、トナカイのひくソリで空を飛んでいるサンタクロースは 目をつむらないと見えないんだよ。」 |