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何気なく「ヤツ」の名前を検索した。 ひどい振られ方をして、その後私は苦しんで苦しんで苦しんで。 別れの理由がわからず、自分を責め続けた。すっとずっと。 やっと自分を許すことができたのは3年以上経ってからだ。 結婚適齢期にヤツとつきあい、 結婚の話しも出て、しあわせを感じ、 これからの二人の人生を思い描いていたのは9年も前。 思い出すのも忌々しい。(・・・と思えるようになったのもこの数年。) でも昨夜何気なくネットの検索画面で「ヤツ」を入力してみた。 そうしたら出てきた、出てきた。写真入りで。 は〜、 仕事でそこそこ実績あげて活躍してるんだ。 許せん。 私は思ったね。 悔しい。 何が何でも許せん、こいつだけは。 いや、正確にはこいつらだけは。 過去に自分に苦しみを与えた人を恨むべきではない、という。 どんなに辛い出来事でも、それがあったから今の自分がある。 だから感謝するぐらいの気持ちで もうそんな人達のことは忘れて、今の自分の生活を大切にすれば良いのだ、 という。 ちょいとした人に相談しても 本を読んでも、このようなことが書いてある。 なるほど、それはわかるつもり。 こういう文を目にする度に納得しようとしてきた。 が。 私には無理だね。少なくとも今は。 もちろん悪いのはあいつらだけじゃないだろう。 別れは双方に原因があるんだから、私にだってよくないところがあったんだ。 相性も良くなかったんだ。今にして思えば。 しかし、 あいつらだけは。 しあわせなんて願えない。 むしろ不幸や不運を望むね。 検索なんてしなければこんな恨めしい気持ちが彷彿とすることは なかっただろう。 もう一人の自分は言う。 そんなこと忘れて今をたいせつにすればいいのよ。 そりゃそうだ。わかってる、ごもっとも。 しかし、やはり不幸になりやがれ!って思う。 人間の心は時間が経てば癒されるというが、 果たして私の心にこの件に関しての平穏が訪れるのか? はなはだ疑問だ。 |