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タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2007/05/26


 
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  2007/5/26
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第181号)

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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の
社員が本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●楠川地区の歴史

日本で始めて火縄銃が使用されたのは、上屋久町の楠川(くすがわ)地区の
楠川城といわれている。てっきり種子島かと思っていたが。

当時、屋久島は種子島氏領下にあった。楠川城は、種子島氏の屋久島経営の
際、拠点となった城郭である。1524年2月、種子島十二代忠時が築城にかか
り、9月に完成した。城跡は楠川集落の東南に接し、屋久島の北東部にあた
る丘陵地にある。
北と東は海、南と西は山地につながっている。小高いところにあるため集落
を見渡せる。東に海を望むと正面に種子島がある。のろしなど両島の連絡に
は好都合な場所であったろう。
現在は雑木林となっている。楠川城跡として残っているが、素人目にはわか
りづらい所だ。

火縄銃の縄の素材であるチンチク(沈竹、蓬莱竹ともいう)があるのもこの
地域だそうだ。真夏に食べられるこの竹の子はとてもおいしい。一度だけ
食べたことがある。

今年5月5日の第10回楠川城祭りは、子供の日のイベントとあってか、
大変な賑わいだった。城跡の下の川沿いに広場があり、祭りはここで
行われた。
花火を合図に子供みこしで始まり、紙芝居、舞扇流・高千穂流舞踊や、楠川
城まつり音頭の紹介、それに楠川城子供鉄砲隊と続く。楠川婦人部による
焼き鳥、うどん、もち類などの出店もあり、なんと中古車販売まで行われた。

屋久島の各地区で行われるさまざまなお祭りには、歴史が沢山詰まっている。
改めて郷土誌(注)を開いてみると、城跡というのは他の集落にも多数存在
している。観光客が立寄ることはほとんど無く、知る人も少なくなっていく
一方だ。楠川城跡は、平成7年11月21日上屋久町指定文化財に指定された。

お祭りというのは、食べて飲んで歌って踊ることによって人々を集め、お祭
りのいわれを忘れないで欲しいという願いを込めて続けているものなのかも
しれないと思った。
ちなみに、鉄砲は、当時最も大切な武器だった。狩猟などで生活する人に
認められたもので、悪用しないことを誓紙に出させ、預けおかれるものだっ
たそうだ。鉄砲の大きさは、玉の重さで決まっていた。

また、屋久島は流人の島でもあった。いわゆる島流しだ。処刑の一つであっ
た。強盗、放火、殺人、密貿易、賭博、禁制の宗旨の信仰、詐欺をした人た
ちに課せられた。
島流しが決まると、身の回りの品と米麦で20俵までの所持品だけが許され、
五百石積船に乗船。島では適当な家を与えられ、自活した。
流人は三人以上集まってはいけないと規定されていたが、島民とともに暮ら
し、健康であれば満足な生活をすることができたようである。

流人には、士農工商、僧侶、神主、医師、文人、無宿者など、あらゆる身分
の者がいたという。島流しというと一般的には悲惨な感じがするのだが、
屋久島の場合は、なぜだか優雅に暮らしていた流人の姿しか思い浮かべられ
ない。
屋久島で、一人一人家まで与えられて、仕事はおそらく農業、漁業などだっ
たのだろうか。当時を語り継ぐ人が減ってきたので、郷土史で状況を垣間見
るほかない。

※注:この文は、「上屋久町郷土誌」を参考としました。屋久島の郷土史とし
ては、他に「屋久町郷土誌」があります。


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