ウソ読みで引ける辞典
近頃は、読めない字やわからない言葉に出会うとすぐにネット検索をしたり携帯の辞書で調べたりする人が多い。書き方のわからない漢字はパソコンで変換するか、IMEで入力して調べるのが主流になっている。
書店では「漢和辞典」も売っているが、その文字や言葉の正確な読み方を知らないと短時間で調べるのは難しい。
さて、「ウソ読みで引ける難読語辞典」という本が日本で出版され、人気を博している。その特徴は、「ウソ読み」で調べても言葉を探し出せることだ。
例えば「天晴」の読み方が「あっぱれ」であることを知らなくても、「天」が「てん」で「晴」が「はれ」であることだけわかっていれば、「てんはれ」というウソ読みでも引くことができる。
この「ウソ読みで引ける難読語辞典」の編集時には、大学生に難読漢字を読ませ、誤読のデータを大量に集めたのだそうだ。だから、「ウソ読み」でも検索の精度はたいへん高い。つまり、すべての「音読み」と「訓読み」の可能性を集めて、間違いのままでも正確な意味に導くようになっているのだ。
日常生活で出会う可能性のある難読単語や読めない漢字を3000あまり収集し、さらにそれらの語源、意味、用法などを解説している。自分が普段間違った読みをしていないかどうかチェックすることもできる。
今まで読めない漢字に出会うとあきらめていた人も、この辞典で調べがついたら、きっと感動することだろう。
「ウソ読みで引ける難読語辞典」篠崎晃一監修、玄冬書林編著、小学館 |