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タイトル:Daily Drama Express 2007/02/14 ハケンの品格 (6)  2007/03/14


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2007/02/14 (Wed) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.水曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 水曜日の連続ドラマ
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タイトル ハケンの品格
局  名 日本テレビ系
放映日時 水曜22時
キャスト 大前春子(篠原涼子)
 森 美雪(加藤あい)
 里中賢介(小泉孝太郎)
 東海林武(大泉 洋)
 浅野 務(勝地 涼)
 黒岩匡子(板谷由夏)
  小笠原繁(小松政夫)
 天谷眉子(白川由美)
 桐島敏郎(松方弘樹)
脚  本 中園ミホ
主題歌  「」

あらすじ  第六回 涙の残業バレンタイン

 突然大前春子(篠原涼子)が、「来る!」と言う。
 みんなが「『クルクルバー(東海林)』なら来ませんよ」と言うが、
春子は、「地震」と言う。
 みんな、「予知能力なんて無いでしょ」と言うが、本当に揺れ始め
る。大きい。

 揺れる中、春子は一人、悠然とPCを叩いている。

 森美雪(加藤あい)は資料棚の前にいて、里中賢介(小泉孝太郎)
が身を挺してかばう。

 地震がおさまると、みんな一斉に携帯で連絡を取る。近耕作(上地
雄輔)は電話の相手に赤ちゃん言葉で語りかける。子供がいたのか!?

 浅野務(勝地涼)姉に電話する。小泉は東海林武(大泉洋)に。

 春子は地震中も作成していた資料を、桐島敏郎(松方弘樹)部長の
ところへ持って行き、定時に帰れなくなるので、早く決済をして欲し
いと言う。

 東海林が春子に、何でそんなに定時にこだわるのだ?残業は勤労意
欲の表れ。正社員の皆さんは、残業して仕事を片付けましょう、と言
う。

 桐島も春子に、どうして残業はできないのか問う。

 春子は、残業は無能な社員が、職務怠慢をし、お給料を水増しする
ためにするもの、と容赦ない。

 定時の鐘が鳴ると、春子は帰り支度をし、「また残業代、増えます
ね」と言って退社。


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 おごれる正社員は久しからず。今や派遣なしに会社は回らない。た
とえばこの大前春子。彼女の辞書に不可能と残業の文字はない。三ヶ
月の派遣期間が終わるとどこへともなく去っていく。だが、スーパー
派遣大前春子が非正社員の道を選んだかは定かではない。
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 東海林は、バレンタインのチョコの販促のために、イベントを行い
たい。ついてはマーケティング課に、それをやって欲しいという。

 資料をチラッと見た春子は、この規模のイベントだと、派遣があと
六人いると言う。
 東海林は、春子が仕切るな、と不機嫌。


 一ツ木慎也(安田顕)が派遣を六人かき集めてくる。でも、里中を
見て、「かわいいー!」と騒ぐ子や、春子は人使いが荒いからイヤ、
と言う人などいて、教育されていない。

 春子と美雪が、六人の派遣を使って、イベントを行うことになった
のだが、美雪も派遣と知ると、『派遣35才定年説』を知っているか、
と言い出す。36才になると、パタリと声が掛からなくなり、たまに
ある仕事も、こういう臨時のものばかり。面談さえ機会が無い、とぼ
やく。


 美雪がタブラオ「カンタンテ」に来て、このままやっていていいの
かなとため息をつく。
 春子は、「どうせわたしなんて.....どうせ派遣なんて.....」と言
う人たちは、すでに終わっていると言う。

 美雪は、春子はいいな、と言う。

 天谷眉子(白川由美)は、人間の死亡率は100%。だからって、
「どうせ死ぬんだからって生きている訳じゃないでしょ」と言う。

 美雪は、もう一つ聞きたいことがある。派遣も義理チョコ配った方
がいいですか?でも、そんなことしたら破産しちゃうと言う。

 春子は、世の中に義理チョコほど無駄なものは無い。そんなお金が
あったら、老後の貯金をしなさいと言う。


 イベント会場。東海林はウグイス嬢の派遣に、自分の原稿を読ませ
る。

 チョコを用意している春子を見て、東海林はあんなハートが似合わ
ない女もいないな、と言うが、里中はそんなことないと言う。

 浅野は去年のチョコは姉からもらっただけ。
 近は妻から貰っただけ。
 二人は、今年はもっと欲しいな.....と言っている。
 東海林が、家族に貰った分は数のうちには要らない、と言う。

 東海林は美雪に、もっとチョコを山積みにするように言い、作業を
始める美雪。

 そこにチョコを製造した会社の社長・橋立(もたいまさこ)が来て、
チョコをこんなところに積んではいけない、と言い、美雪にS&Fの
社員かと問う。
 美雪が派遣だと答えると、バイトでは話にならないので、社員を呼
ぶように言う。
 春子が、社員は席を外しているので、自分が話を聞くと言うが、春
子も派遣と知ると、話にならないと言う。

 東海林が飛んできて、何も知らない派遣がこんなことをしてと謝り、
美雪に早くチョコを冷蔵庫に戻すよう命じる。

 ウグイス嬢の派遣が、里中にチョコを渡し、好きなんですと言う。
二日間しか一緒にいられないので、焦っている、と。
 里中は受け取れないと断る。

 東海林はウグイス嬢の派遣に、ハートのかぶり物をして欲しいと渡
す。

 休憩室。
 春子に、どうせ春子も派遣として扱われているじゃないと嫌みを言
う、臨時の派遣たち。

 美雪は、東海林が山積みにしろって言ったのに.....と愚痴ってい
る。
 春子は、都合の悪いことはすべて派遣のせいに、手柄はすべて社員
にというものだ、と淡々と言う。

 東海林たちがお昼を食べに行こうとすると、一ツ木が大変なことに
なったと飛んでくる。あのウグイス嬢の派遣が、里中に失恋したショ
ックで、ハートのかぶり物なんてかぶれないと契約を打ち切ってきた
と言う。
 東海林は、「これだから派遣は信用できないんだよ」と言い、そこ
にいた派遣みんなを敵に回す。


 東海林が春子のジョブ歴を見る。選挙のウグイス嬢をやって、代議
士三人当選させている。
 東海林は、じゃあ春子がハートのかぶり物をかぶって、ウグイス嬢
をやって、と言う。

 春子は最初断ったが、結局ハートのかぶり物をかぶって、マイクを
持って立つ。
 東海林が「笑って」と言っても、笑わない。

 春子がひとたびしゃべり始めると、その声はかわいく、若々しく、
たちまち大人気になる。

 里中が途中で休んだら?と言うと、春子は6時までに売り切らない
と、定時に帰れない、としゃべり続ける。

 本当にチョコは売り切れ、春子は里中に、直帰していいですか?と
聞き、OKする里中。

 東海林は、明日の分は追加のチョコも頼まなければと言う。
 里中が一緒に行こうか?と言うと、東海林はあの社長とはツーカー
だから、浅野でいいという。


 休憩室で、臨時の派遣たちは美雪に、6時で解散だけど時給は7時
まで出るのか、と問う。
 「さあ」と美雪。

 里中がやってきて、7時まで出るから大丈夫、と答える。
 すると臨時の派遣たちは、これだから美雪は頼りにならないと言う。

 里中は、カバンが一つ忘れられているのに気づく。でも、外からは
誰のかわからず、中を見る。
 中には春子の免許が、フォルダーにぎっしり。


 美雪は里中に、春子のように資格を取って、バリバリ働きたいが、
不安ばかり大きくなると言う。
 里中は、自分も同じ。目の前のものをコツコツ、小さな目標をクリ
アしていくしか無いのではないか、と言う。そして、明日の業務終了
後、空いているか聞く。
 空いている、と喜ぶ美雪。

 一人になった美雪は、バレンタインデーに何かしら.....もしかし
てと妄想をふくらませている。


 東海林と浅野が橋立に、明日の分を増やして欲しいと頼むが、橋立
は、全部手作りだから、予約分しか無理。お産で里帰りしていた娘ま
で総動員している、と言う。
 東海林と浅野は手伝うという。
 橋立の娘(遠山景織子)は、そこまで言うなら、作ってあげたらと
言う。

 カンタンテに里中がやってきて、春子にカバンを返す。そして明日
の夜、打ち上げしたいので来て欲しい、と言う。
 でも、春子は即座に断る。

 里中が、こんなに沢山の資格を持っているのに、なぜS&Fでの派
遣をやっているのかと問う。
 春子は、もっとも残業が少ないのが、事務職の派遣だから、と答え
る。それに、一度残業すると、次々と頼ってくるようになる。無能な
社員のお世話をするのはまっぴら、とも。


 朝になり、チョコができあがる。
 橋立は東海林に、売れ残ったら承知しない、と言う。

 今日も快調に売れる。
 でも、東海林が春子に、自分の原稿の一番のポイントを読んでいな
い、とか、愛想がないとか文句を言う。
 それなら自分で読んでください、と春子は言い、東海林にハートの
かぶり物をかぶせようとする。
 東海林は主任がそんなものをかぶれない、と断る。
 すると春子は、よく恥ずかしくなく、その『天パー』をかぶれます
ねと言い、地毛だと反論する東海林と言い合いになる。
 里中がとりあえず二人を休憩室に連れて行く。

 東海林は徹夜だったし、怒鳴ったら腹が空いた、と貰った義理チョ
コを取り出して食べ始める。派遣たちが、今度の更新をよろしくと持
ってきたものだった。

 春子は、そんなに義理チョコが欲しいのか、と問う。
 欲しい、と東海林る
 春子は、もてない男は困ると言う。そして派遣になって何がよかっ
たかといえば、くだらない義理チョコを配らずに済むようになったこ
と。社員の女性は、今後のこともあるので、義理チョコを配らなけれ
ばならないから、と。
 東海林は、500円ばかりの義理チョコで、職場が潤滑になればい
いじゃないか、と言う。それにホワイトデーには、三倍返しをしなけ
ればならないのだし、と。

 春子は、手当手もなければ、ボーナスもない派遣に、バレンタイン
のチョコをたかるなんて、と言う。

 東海林は、みんなと仲良く仕事をしたいだけだと言うが、春子は会
社を信じていないので、会社で友達を作ろうとは思わない、と反論。
それに、派遣は、スキルが高い派遣からクビになっていく、と。

 でも、なんと春子が手に持って休憩室に持ってきたマイクのスイッ
チがONになっていて、二人のやりとりが売り場フロアに聞こえてい
た。

 浅野は慌てて近にマイクを切るように言うが、臨時の派遣たちはお
もしろいから、と近の邪魔をする。

 春子の言葉を聞いた買い物客のOLたちは、一斉にチョコを買うの
をやめる。里中は、世の中にこんなに派遣が多いなんて、と驚く。


 今日はチョコが大量に売れ残る。

 臨時の派遣たちは、春子の言葉を聞いて自分たちももう一度真剣に
頑張ろうと思って。簿記一級にパソコン検定二級も持っているのだか
ら、と言い出す。


 東海林と春子は、桐島にわびる。桐島は、春のイベントを落とさな
いように、と言う。
 東海林は、土下座してでもイベントは取ってくると言う。

 春子は、自分の責任でもあるので、一緒にわびに行くという。
 東海林が断ってもついていく春子。


 謝る東海林に、橋立は、春のイベントの話は白紙に戻すと言う。

 急に橋立の娘が産気づく。破水して車まで歩けない状態。

 春子が突然、ここで出産すると言う。
 橋立は、S&Fのバイトがなぜ!?とぽかんとしている。
 春子は、助産師の資格を持っているとカードを見せる。ボーッとし
ている東海林には、アルコールと針と糸とタオルを持ってくるよう命
じる。

 東海林が持ってくると、「男は出て行ってください!」と命じる。


 お産が始まる。

 救急車到着。その時はすでに産声が聞こえる。

 橋立は、「ありがとう、大前春子さん」と名前で呼ぶ。

 東海林が、里中からの伝言を伝える。今日は直帰せず、会社に戻る
ように、と。
 時計を見た春子は、「わたしとしたことが」と言って社に戻る。

 すると、電気がパッとつき、「ハッピー バースデー!」とみんな
が言う。
 美雪がケーキを用意する。里中が昨日運転免許で誕生日を見てしま
ったというのだ。
 みんなで春子の健康とますますの発展を祈って、乾杯する。
 春子は、ケーキのろうそくの火が危ない、と早々に吹き消す。

 ケーキは美雪が義理チョコのお金で買ったというと、春子は、義理
チョコよりもっと無駄、と言う。人は放っておいても年を取ります、
と。
 それから里中があのハートのかぶり物をかぶっているのを見て、な
んのマネ、と言う。
 里中は、気持ちをうまく表現できなくて、と言う。
 春子は、接待される人の気持ちを考えているのか?と問う。そんな
んだから、営業から外されるのだと辛辣な一言。

 バースデー・カードを渡すと、勤務時間内にこんなものを書いてい
るようでは、S&F社は給料とお時給をどぶに捨てているようなもの
だと言って、帰ってしまう。


 バス停でカードを見る春子。思わず涙がこぼれ、バスが来たのにも
気づかない。


寸  評  今までの資格や特技はいいとして、『助産師』って、そんな短期
間で取れるのですか?チラッと映った映像では、元々春子は銀行の
OLをやっていた訳ですよね。それに、年齢は明らかにされていませ
んが、篠原涼子が演じているのですから、春子の年齢設定は30代前
半。設定に無理があるのでは無いでしょうか。
 春子が初めて仕事でミスをしましたね。その時は定時で帰るも何も
無く、責任を取る。だから、春子の派遣人生は成立しているのでしょ
う。

 ところで派遣の一人が、簿記一級を持っていると言っていましたね。
簿記一級を持っていて派遣、というものすごいですね。それなら、そ
の資格でそれなりに仕事がありそうなのに。簿記は、二級と一級の間
には、大きな隔たりがあります。二級は独学でも頑張れば取れます。
でも、一級は解法のテクニックと、電卓を叩きながら数字を書くだけ
のスピードと膨大な知識量を必要とします。

 あと、社員はリストラに遭わなければ定年の60才まで働けると思
って働いていますが、派遣で60才まで安定して働けるかは、これか
らの社会のチャレンジですよね。こういう労働人口構成に、日本とい
う国がしてしまったのですから。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 このドラマについて、先日週刊誌のコラムを読んでいたら、おもしろい視点
が書かれていて、へぇー!と思いました。
 それは、東海林が里中、すなわち小泉孝太郎と言う、小泉前首相の息子に対
して、格差社会について苦言を呈するという構図です。格差社会、派遣人口の
増大、リストラの横行を招いた張本人の息子に対して。
 この構図を番組プロデューサーが意図したのか、キャスティングした結果が
たまたまだったのかは、知りたいところではありますが、本当のことはわから
ないでしょう。

 ところで、小泉孝太郎、最初は首相の息子という際物扱いで、首相退陣と共
に消えるのではと思いましたが、最近、なかなか存在感を増しているように思
います。それに頼りない役柄ばかりなのは変わりませんが、以前よりしっかり
してきたように思えます。案外、役者として長生きするかもしれません。(鈴
木)

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発行元:ドラマ研究会
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