2007年3月9日第8号(通巻第73号) 毎週金曜日発行  ブログ 中文簡体 中文繁体 バックナンバー
 
 
 
大友克洋監督の映画「蟲師」で使用された衣装や製作の裏側を大公開!
3月9日 「蟲師展」 渋谷・パルコミュージアム
アイルランドの祭日を祝って、グリーン色の服を着た300名がパレードします!
3月10日 「セントパトリックデーパレード」 横浜・元町
世界の納豆好きが集まる!今年の優勝は誰が手にいれる?
3月11日 「第7回水戸納豆早食い世界大会」 水戸
歴代の日産レーシングカーやレーシングスーツを展示。試乗もできます!
3月12日 「Potential for Your Driving」 銀座ギャラリー
全国739店から選ばれた上位6店が決勝大会で戦う!
3月13日 「第2回居酒屋甲子園決勝大会」 横浜
「お年寄りの原宿」として有名な巣鴨で行われる縁日はいつも大賑わい!
3月14日 「とげぬき地蔵縁日」 東京巣鴨
370のショップ・レストラン・カルチャー施設がそろう巨大商業施設がオープン!
3月15日 「ららぽーと横浜オープン」 横浜・JR鴨居駅
 
ファッション・イベント

東京に舞い降りた「灰と雪」

人と動物が交流し共存する永遠の世界……人生をかけて究極の瞬間を追求し続けるカナダ人アーティスト、グレゴリー・コルベール(Gregory Corbert)の作品が、明後日(3月11日)から6月24日まで東京のお台場に登場する。

「芸術的な冒険旅行」とも言われる展覧会「ashes and snow(灰と雪)」ではアーティストが制作した50枚の大型写真作品、60分の長編映像作品、そして2つのショートフィルム「haikus(俳句)」が公開される。写真の大きさは全て350×250cmで、デジタル処理を行っていないオリジナル作品である。それぞれの作品には標題がなく、展覧会全体の「ashes and snow」という題名があるだけである。一つの説明もなく壮大で生き生きとした画面に向かい合う鑑賞者に永遠の瞬間の体験を共有させてくれる。長編映像のナレーションは国際派スターの渡辺謙が担当。柱のない劇場で大型スクリーンに静かに映し出される。

この展覧会が行なわれる「ノマディック(遊牧)美術館」も、たいへん注目されている。これは建築デザイナー坂茂(ばん・しげる)の設計による移動式の展覧会場で、5300平方メートルの広大な空間を有し、すべてが巨大なコンテナと、紙パイプなどの再生利用可能な材料で構成されている。ノマディック美術館は2005年にニューヨークで初めて姿を現し、これまでに3回の巡回展を行って100万人以上が訪れた。

都会を遠く離れた楽園、ミャンマーの僧侶と村の子供、インドのダンサーと象の群、海の果ての生物、南極に生きる生命、数十年の歳月が一つ一つの作品に結晶し、過ぎ去った古い記憶と生命が生き生きと蘇る。グレゴリー・コルベールは、過去15年の間にインド、エジプト、ミャンマー、ドミニカなど世界40カ国を巡り、そこでカメラと映画フィルムで記録した静的な画像や動的な映像が、まもなく東京で再現されるのである。

「ashes and snow」は進行中のプロジェクトであり、アーティストは今この瞬間にもどこかでカメラのシャッターを切っているかもしれない。彼の作品は見る者の心をしっかりつかみ、感動を与えると同時に、果てしない静寂と遥かな希望も感じさせる。世界が止まり、思考が止まり、感動に鳥肌が立つ、言葉では言い尽くせない感動を味わってみてほしい。(謝晨執筆)
(C)Gregry Colbert
六本木ヒルズ「animal totems」 http://roppongihills.com/jp/events/macg_animal.html
家電製品・IT情報

目覚まし時計と鬼ごっこ

今日本で話題になっているのは、逃げ回って鬼ごっこをする目覚まし時計「Clocky」である。もともとマサチューセッツ工科大学(MIT)の25歳の学生、gauri nanda(ガウリ・ナンダ)さんが二年前に発明し、これまでは学術的な段階に留まって形が整っていなかったものだが、最近になって多くの人々の期待に応えて商品化されることになった。

「Clocky」は両側にゴム製の車輪がついている。最初はおとなしく、普通の目覚まし時計のように音を発するだけだが、スヌーズ・ボタンが押されると「逃亡」を開始し、持ち主が捕まえに行くまで逃げ続ける。逃げる間に、たとえ60cmの高さから落ちても問題がない。文字盤は夜間でも光を発するので、暗い部屋でも時間を見ることができる。

一方、中国製の「フライングアラームクロック」には「ドラえもん」の風情がある。上部にプロペラがついていて、目覚まし時計が鳴るとプロペラが飛んでいくのだ!プロペラを捕まえて目覚まし時計の上に戻さないと、時計はいつまでも鳴り止まない。もちろん「フライングアラームクロック」の文字盤も光るので、暗闇でも時間が正確に読める。

朝なかなか起きられないサラリーマンや学生にとって、「Clocky」や「フライングアラームクロック」はたいへん重宝である。試験の前夜に目覚まし時計を三つもかけたのに、寝ぼけて全部止めてしまったために寝坊をしたことのある学生も、これらの目覚まし時計なら、捕まえるまで再び眠り込むことはできないから安心だ。だが、捕まえるために時間を取られて、かえって遅刻をするかもしれないからご用心。(笑)

「Clocky」は49.99米ドル、「フライングアラームクロック」は4280円である。
Clocky」公式サイト http://www.nandahome.com/
 「フライングアラームクロック」ネットショップ
 http://www.ascii365.com/shop/goods/goods.aspx?goods=4533478060253
車・ドライブ・F1

「ニューMINI」の逃亡劇

逃げ出してしまうなんて、まったくMINIはとんでもない車だ!

まもなく日本で発売されるBMWの「ニューMINI」だが、突如「MISSING! THE NEW MINI」という緊急ニュースが飛び込んできた。2月17日、日本のある港でコンテナから搬出され、駐車場に並べられた「ニューMINI」の列から、突然一台がエンジンを始動して、誰も乗っていないのに走り去ってしまったという。そこにはタイヤの跡だけが残され、大きな謎が日本中を包んだのだった。

直ちに号外が発行され、目撃者の情報が求められた。成田空港、お台場、横浜港……、あちこちに「ニューMINI」の痕跡が残された。だが、周囲の騒ぎにおかまいなく、「ニューMINI」はひたすら逃走を続けた。瀬戸大橋、雪の白川郷……、そして2月24日、ついに名古屋市中区栄の観覧車付近のビルの壁でチェーンによって捕獲された。

ところが何と3日後に「ニューMINI」は鎖を引きちぎって再び逃走。2月27日から3月1日は大阪、3月2日から4日までは東京に。そして表参道の普通の民家の屋根の上で完全に捕獲された。皆を驚かせた「ニューMINI」の逃亡劇はここに幕を下ろしたのである。

勘のいい読者のみなさんは、ここまで読んで会心の笑みをうかべたに違いない。その通り。これはBMWの演出した、日本における「ニューMINI」の販促イベントなのである。新聞、雑誌やテレビで何度も「ニューMINI」の失踪を報道してみなを驚かせたほか、「ニューMINI」捜索サイトを立ち上げて、興味を持つ人々をFLASHの手法でさらに夢中にさせた(目撃情報の募集は3月18日まで)。

こうした新車発売に合わせて行われる大々的な「ユーザー参加型」販促イベントは、今までにあまり見たことがない。たとえアムステルダム郊外で行われるMINIのイベントへの招待という豪華な懸賞がついていなかったとしても、この興味深いゲームを見ているだけで、見ている側は大いに楽しむことができたと言える。
「MISSING! THE NEW MINI」公式サイト http://www.mini.jp/missing/
ゲーム・キャラクター

ヒューマン・プレイヤー

携帯型音楽再生機と言えば、誰でもすぐに「iPod」を思いつくだろう。だが、BANDAIが発売したこの世界初の玩具はちょっと普通の再生機器とは違っている。

商品名は「ヒューマン・プレイヤー」。そして再生するものは音楽ではなくて「人」なのだ。スクリーンに顔を近づけると、中に「人」がいるというわけではない。そこにいるのは、人物の性格や年齢などを入力して作られたバーチャル人間であり、登録した人物の行動を動画によって表示してみせるというものなのだ。液晶画面に登場するのは、電子信号で描かれた人物で、そのひょろりとした体ととぼけた表情には味わいがある。

人物を登録すると、まず自己性格診断によって、個人の性格が「スーパーヒーロータイプ」、「エネルギーの空回りタイプ」、「ガンコ親父の石頭タイプ」など22種類に分類される。診断方法は非常に簡単で、「待ち合わせの時間はキッチリ守るほうだ」、「涙もろいほうだ」などの50個の項目に「はい」、「いいえ」、「どちらともつかない」から選んで答えるだけでよい。さらに生年月日と名前を入力すれば、エゴグラムが診断される。この自己性格診断を6000人ほどの人を対象に行ったところ、90%以上の的中率が証明されたのだそうだ。

「ヒューマン・プレイヤー」には最大16人登録できる。登録された人物については、観察して楽しんだり、性格に関するゲームをしたりできる。また、機器上部にある赤外線ポートを使ったりパソコンにIDを入力したりすることで、データを交換したり追加登録したりすることもできるし、自分と追加した人物の相性診断をすることもできる。友達や同僚のデータを持っていれば、楽しい話題にもつながるだろう。

「ヒューマン・プレイヤー」は赤、青、白、黒の4色で、今月31日に販売が開始される。価格は2980円である。

「ヒューマン・プレイヤー」公式サイト http://www.asovision.com/hp/index.html

世相・若者の生き方

映画鑑賞を超えて

中国で大好評を博した「墨攻」が、先月初めから日本でも公開されている。日本人の出演者はいないが、入場者ランキングは第三位という好成績だ。上映が始まる前には渋谷の109前に特設の会見ステージが設けられ、監督の張之亮(ジェイコブ・チャン)、主演の劉徳華(アンディ・ラウ)、范氷氷(ファン・ピンピン)などが出席し、109人の記者から成る大記者会見が行われた。アンディのファンたちが300人以上も集まり、東京の流行発信地渋谷は、まるで中国の戦国時代の戦場のような有様になった。

「韓流」が中国を席巻したのと同じように、「華流」と呼ばれる中国の映画やドラマは、その爽やかで独特な味わいや歴史的雰囲気によって、日本でもますますファンが増えている。「中国映画」をテーマとするサイトや愛好会、さらには研究論文なども次々に登場しており、中国映画が好きだから大陸に旅行に行く人や、香港スターを追いかけるために広東語を習う人など、これまでとは違った文化交流の大きな広がりを見せている。

「華流」の波が高まる一方で、冷静な心を持ち、表面的な映画鑑賞やスターの追っかけに留まることなく、さらに高いレベルで、中国映画やスターへの愛情を社会貢献という形に転化している日本人たちもいる。

「夢の翼−Wings of Dreams−」は、今は亡き張国栄(レスリー・チャン)のファンたちが立ち上げて運営しているサイトである。このサイトでは、レスリーの出演した映画や、彼の歌った歌を紹介しているが、それだけでなくレスリーの残した仕事(映画、音楽、パフォーマンス、社会活動など)を熱意をもって継承しているのである。レスリーが映画を通じて呼びかけた世の中に対する愛、ボランティアで行った子供たちの幸せを願う活動、彼の「愛こそが世界平和の鍵」という考え方が、優しい心を持った日本人たちを動かし、彼女たちはこのサイトの活動を通じて人と人との間の信頼関係を作り出そうとしているのだ。

4月1日はレスリー・チャンが亡くなって4回目の命日である。「夢の翼−Wings of Dreams−」では記念イベントを企画しており、また7月の「Leslie de Jazz Night」も準備中である。「華流」が華やかに人気を集める一方で、映画を超えた努力を静かに重ねている日本人たちもいるのである。
「夢の翼−Wings of Dreams−」サイト http://www7a.biglobe.ne.jp/~lesstar/index.wing001.html

日本人はお風呂が大好きだ。出勤前に慌しくシャワーを浴びるのも、夜になって湯船に悠々とつかり、心身の疲労を癒すのも、至福の楽しみなのである。昔は多くの家庭に湯船がなかったので、洗面器を抱えて外の公共浴場(銭湯)に行くしかなかった。今は各家庭に湯船があるようになったが、大きな湯船で体をゆっくり伸ばして血行をよくしたいと思う人は少なくない。

「銭湯」は入浴する場所だから、もちろん水着を着て入ってはいけない。だが、男湯と女湯の間の高い番台に坐るおじいさんやおばあさんの視線は、やはり気になるものだ。顔を真っ赤にして、裸の見知らぬ人々と一緒に湯船につかるのに抵抗を感じる外国人も多いことだろう。

しかし銭湯に来て、周りの人が家にいるのと同じようにのびのびと過ごしているのを見ると、初めての銭湯であっても緊張感が次第になくなっていくのは本当に不思議である。考えてみると、ここは清潔をこよなく愛し、抗菌製品を肌身離さず持っている日本人の浴場である。気持ちを落ち着けて、銭湯の常識を守って入浴すれば、日本特有の銭湯の楽しみを存分に味わうことができる。

湯船に入る前には体を洗い、石鹸の泡はきれいに流す。湯船の湯を清潔に保つため、タオルを湯船に入れてはいけない。最後に湯船を出た時は、体を湯で流す。――このへんは、言われなくてもわかる。だが男湯では、銭湯を思う存分楽しんでいる時に、たまに背中に青龍や桜吹雪の刺青をしている大男に出会うことがある(ほとんどの銭湯には「刺青のある人お断り」の張り紙があるにも関わらず)。彼らはある特殊な職業に就いている人々に過ぎないので、見てみぬふりをすればそれでOKだ。

銭湯は、地位や身分を忘れて、誰もが裸で共に楽しめる庶民の休息所である。日常の悩みを捨てて、心身をのびのびとさせる、煩わしい現代社会の中の静かな楽園なのである。

編集部からのお知らせ中国国際放送(CRI)の公式サイト(日本語版)に、「週刊・東京流行通訊」をご紹介いただきましたので、ご参考のほど、宜しくお願いいたします。
 

→私は「東京流行通訊」の「人」のコーナーが特に気に入っています。それは、自分と同じように現実に生きている人々を感じることができるからです。流行という物質的な外面を超えて、人文的な色彩が強いコーナーだと思います。【上海復旦大学 無極

←「人」のコーナーは、読者からの提案によって作られたものです。このコーナーでは、日本の若者たちの生き方や気持ちを伝えることを重視しており、これは多くの中国語メディアが日本を紹介するときに不足している分野だと思います。

→最近わが国に投資して工場を建てる日系企業が多くなっているので、日本について理解しようと思ってこのメルマガを愛読しています。日本人が環境保護の面で行っている研究や努力についてたくさん報道していただけるとありがたいです。【ベトナム 華僑三世

←経済の発展は、豊かな生活を作り出すと同時に、環境問題を起こすことが避けられません。日本の各大企業は環境保護を重視しています。今後ご要望にお応えして、そういった方面の情報についても紹介していく予定です。

→以前紹介されていた、日本で50万部売れたという「きょうの猫村さん」が、台湾で出版されることになりました。すごく嬉しいです!(本メルマガの「漫画のベストセラー猫村さん」を読んで)【台湾 小菲

←いい本を共に楽しむことができますね。もっと多くの日本の優秀な作品が、全世界の華人社会に紹介されることを願っています。中国、香港、台湾の出版社から、翻訳、出版、版権代理業務などについてご連絡くださるのを歓迎します。

 
 
日本一宝くじが当たる売り場
宝くじがよく当たるということで有名な西銀座デパートチャンスセンター宝くじ売り場は、わずか5年の間にジャンボ宝くじだけでも100本以上の一等賞を出しているそうです。しかし実は販売枚数も非常に多いから、一等が多数出るのも当たり前かもしれません。それでもこのジンクスを信じ、一獲千金を夢見る人がこぞって集まる。前日から簡易テントを立てて泊まり込む人や、北海道や沖縄から飛行機でやってくる人、一度に四万枚購入する人など、皆それぞれのストーリーがある。毎年報道陣も多く駆けつけ、賑やかさこの上ない。当たるといいですね。
 
 
 
ALAYA