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タイトル:Daily Drama Express 2006/12/20 Dr.コトー診療所2006 (最終回)  2007/01/11


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/12/20 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル Dr.コトー診療所2006
局  名 フジテレビ系
放映日時 木曜22時
キャスト 五島健助(吉岡秀隆)
 星野彩佳(柴咲コウ)
 原剛利 (時任三郎)
 星野正一(小林薫)
 安藤重雄(泉谷しげる)
 仲依ミナ(蒼井優)
 西山茉莉子(大塚寧々)
 和田一範(筧利夫)
原  作 山田貴俊
脚  本 吉田紀子
主題歌  中島みゆき「銀の龍の背に乗って」

あらすじ  最終話 逃れられぬ、医師の宿命

 五島健助[コトー](吉岡秀隆)は鳴海医師(堺雅人)に、生検の
結果、陰性ならリンパ節を残す、と言う。
 鳴海が、そんなにコトーがこだわるなら、今晩つきあって欲しいと
言う。


 志木那島診療所には、コトーがいないと知るとみんな近寄らない。
 島の人間は新しいものを避けたがる、とわびる和田一範(筧利夫)
に、三上新一(山崎樹範)医師は、自分が常駐している島でも同じ。
ここでは大学病院なんて言う肩書きは何にもならず、人間対人間の関
係なのだという。

 そこに安藤重雄(泉谷しげる)がやってきて、偉そうなこと言うな、
と冷やかす。安藤は、別に何かあって来たわけではなく、遊びに来た
だけだった。
 コトーからは島には連絡が無い。


 鳴海はコトーを自宅に連れてくる。豪壮な自宅。
 鳴海は、コトーを一室に通す。
 そこには、鳴海の妻が横たわっている。五年前、心臓発作を起こし、
それ以来植物人間。
 鳴海はコトーに、妻は生きているのか?死んでいるのか?との問い
を投げかける。
 無言のコトー。

 鳴海は妻を執刀した。その時、教授からは、身内のオペは冷静にな
れないと釘を刺されたが、自分がやらずに誰がやれるのか、との自負
で取り組んだ。
 その結果がこれ。あくまで医者が人間である限りは、オペに絶対は
無い。もしコトーにとって星野彩佳(柴咲コウ)が特別の人だという
なら、こういう事実もあるということを知っておいて欲しい、と言う。


 暇な診療所。


 原剛洋(富岡涼)がコトーと一緒に彩佳の見舞いに来る。

 彩佳がコトーに、オペ前に話しておきたいことがあると言う。胸の
形成術をしない、と。コトーならきっときれいにオペしてくれるだろ
う。でも、癌の痕がわからなくなってしまって、看護師にも復帰でき
たとすると、自分が癌という病気を甘く考えそうだから、と。癌の患
者さんをお世話するとき、その苦しみを忘れそうだから、と。

 手術室に入る彩佳。


 島の診療所に、みんな集まってくる。ここへ来たからどうというこ
とはないのだが、じっとしていられなくて、と。


 コトーが入ってきて、オペが始まる。
 コトーのわらじを一別する鳴海。

 オペ中、生検の結果を急がせるコトー。
 鳴海が、焦ると視野が狭くなる。焦っても結果は変わらない、とい
さめる。


 三上が、この診療所はすごい、スタッフの意識が高い、と驚く。

 和田は、自分は単なる便利屋。コトーの応援団だという。

 仲依ミナ(蒼井優)は、和田は診療所にとって大切な人、と言う。
 ミナもそれに入っている、と和田。

 三上は、自分もいつかこんな診療所が作れたらいいな、と言う。


 鳴海はコトーに、乳房をそんな少ししか切除しないのか?と問う。
 コトーは彩佳が再建術を望まないので、少しでも傷跡を少なくした
い、と答える。


 和田は、コトーが時々海を見て、寂しそうにしていることがあり、
声も掛けられなかった。確かに、コトーのおかげで、昔は本島まで運
んでいかなければならなかった患者を、今は島でオペも入院もでき、
命を落とす人も減った。でも、コトーはこの島の人たちと親しくなり
すぎたのではないか。島民たちも高齢化し、亡くなる人も増えていく
だろう。それに耐えられるのか?と心配する。


 オペ室に検査室から連絡。彩佳のリンパ節には転移していないとわ
かったのだ。
 コトーはリンパ節を残してオペをする、と宣言。

 オペ中、突然出血量が増える。
 コトーは焦って止血しようとする。
 鳴海は、皮膚をもう少し切ろうと言うが、コトーは断り、急いで処
置し続けようとする。
 鳴海が、「冷静になれ。この患者が星野彩佳であることを忘れろ。
ただの乳ガン患者だと思え!!」と怒鳴る。
 コトーが手にしていた器具を落とす。

 鳴海が代わりにモスキー糸を要求。
 でも、コトーは自分にモスキー糸を渡すように言い、鳴海は吸引に
戻ってくれ、と言う。

 オペ終了。鳴海たちスタッフは、さっさとオペ室を出て行く。
 一人取り残されるコトー。

 ややあってコトーがオペ室を出ると、剛洋の後ろに、星野正一(小
林薫)と星野昌代(朝加真由美)がいる。
 コトーは、オペは成功し、転移もしていない。麻酔が覚めるまで、
そばにいてください、というと、けだるそうに去っていく。

 手術着のまま、ベンチにぐったりと腰掛けているコトー。
 そこに同じく、手術着のまま現れた鳴海。

 コトーは、なぜ鳴海はあの時、目の前の患者が彩佳であることを忘
れろと言ったのか、と問う。
 鳴海は、その答えは、コトー自身が一番よく知っているはずだと前
置きしたあと、医者は心を持ってはいけない。事実、コトーはそうし
た途端、本来持っている力を発揮できたではないか。そのことを妻の
時に、痛感した。そもそも人の命を助けるなんていうことは、人間が
踏み込んではいけない領域なのかも知れない。
 医者は患者と家族にはなれない。なぜなら、家族とはその人の人生
を背負うと言うこと。医者は患者の人生まで背負えない、と鳴海。
 コトーは、あの事件の後、島へ渡って、患者と家族になったと思っ
ているようだが、そんなのはコトーの自己満足であり、偽善だ、と。
 そして鳴海は、コトーの返事を待たず、足早に立ち去る。


 島では、彩佳のオペ成功に、みんな盛り上がる。記念に、三上の診
察でも受けるか、という老人まで現れる。

 喧噪から離れ、原剛利(時任三郎)と西山茉莉子(大塚寧々)は静
かに海を見ながらビールを飲んでいる。
 茉莉子は、彩佳はいいな、と言う。ずっとコトーがついていてくれ
るから、と。


 母親に電話するコトー。長い間連絡をしなかったことをわびる。
 母親は、コトーが元気なことを確かめると、今日は朝からコトーの
ことを考えていたので、電話をもらって驚いている、と言う。
 そして今朝、コトーが中学生の時、盲腸で死にかけたのを救ってく
れた柏木先生が亡くなった、と言う。
 柏木は病床で、最後までコトーのことを気に掛けていた。まさかコ
トーが医者になるとは思わなかったが、大学病院を辞めて離島へ行く
なんて、と。でも、それは医者なら一度はやってみたいと思う生き方。
しかし、なかなか実行には移せない、と。
 それから、電話を掛けてくれたことの礼を言う母親。

 電話を切ったコトーは、さめざめと泣く。

 そこに剛洋がやってきて、自分は帰る。目覚めた彩佳がコトーのこ
とを呼んでいる、と伝える。

 彩佳の病室を訪ねるコトー。
 彩佳は昌代が来てくれたことを喜ぶ。
 彩佳はコトーに、寂しそうな顔をしないで欲しい、と言う。半年間
の治療はつらかったけど、後は治ることを考えるだけ。資格を取って
島へ戻って、また診療所で、と。そしてこんなすてきなクリスマスプ
レゼントはありません、と言うと、コトーと握手する。


 大きな荷物を持ったコトーが夜の病院の廊下を歩く。
 鳴海が呼び止め、彩佳はあと一週間ぐらいで退院できる、と言う。
 コトーは、先日の質問に答える、と言う。人間として答えるなら、
鳴海が生きていると思っている限り生きている。医者として答えるな
ら、鳴海が治療を続ける限り、やはり生きている。いつか奇跡が起こ
るかも知れない。そこには絶対と言うことはないのだから、と。
 それから、鳴海が妻のことを打ち明けてくれたことに感謝する。そ
れがなかったら、彩佳のオペは乗り切れなかったかも知れない。医者
であるおそれを忘れるところだった、とコトー。


 コトーは島へ帰る。
 剛利の船で島へ向かうが、相変わらず船酔いで吐き続けている。
 島に着いたときには、もうヨレヨレのコトー。
 コトーは剛利に、一週間しか離れていなかったのに、なんでこんな
に懐かしく思うんだろう、と言う。
 剛利は、島の人間はみんなそう思うんだ、と言う。

 診療室へ入ったコトーは、机に座っている白衣の初老の男性を見て、
「柏木先生.....」とつぶやく。

 でも、振り向いたのは安藤。「お帰り」と言う。

 和田が奥から出てきて、お帰りはみんなで一緒に言うんだろ、と文
句を言う。そこには、三上もいる。

 三上と屋上へ上がるコトー。お正月をどうするか、とコトーは聞く。
診療所です、と三上。
 三上は、お恥ずかしながら、今ホームシックだと言う。自分が任か
されている島の人たちが気になる、からと。
 「ボクも同じです」とコトー。
 「先生、ボクは.....僕たちは何で医者なんでしょう」と三上。
 「医者って、いったいなんでしょう。でも、医者であることの意味
を問い続けることを放棄してはいけないと思っています」とコトー。
 「ありがとうございます」と頭を下げる三上。
 二人は握手する。


 志木那島にも、診療所にも、変わらない日常が戻ってくる。
 正一も島に戻ってくる。みんなにも心配を掛けた、と頭を下げる。


 退院した彩佳。

 −− 診療所に来る患者さんも、往診先の患者さんたちも、みんな
どこかしら悪いはずなのに、むしろ励まされることが多い。みんなか
ら生きる勇気をもらっている。

 今年ももうすぐ終わり。港では餅つきが行われる。

 彩佳は、和田特製のウィークリー・カレンダーを眺めている。

 彩佳がお正月に戻ってくるか問いかけるコトー。
 島は、お正月の飾り付けにあわただしい。


 和田がミナに、お正月、どうするか聞く。
 まだ、予定を決めていないとミナ。
 和田は、毎年初日の出の撮影のために、一人で志木那岳に登ってい
るという。
 ミナは、自分も連れて行って欲しい、と言う。

 −− この一年、振り返ると本当にいろいろなことがあったけど、
みんな相変わらず元気でやっています。それぞれ元気に生きています。


 剛利が安藤に、来年から山下邦夫(春山幹介)を自分の船に乗せて
いいか聞く。
 安藤は、まだ子供じゃないか、と反対するが、剛利は若い者がみん
な漁師に鳴りたがらない中、漁師になるのは貴重だと言う。


 −− また、会える日を楽しみに、ボクはこの島で君の帰りを待っ
ています。

 Boys, be anbitious.

 −− ボクが贈られ、そして君に伝えたあの言葉の意味を探しなが
ら。
              五島健助


 剛洋はコトーから贈られた辞書を開く。


 和田のウィークリー・カレンダーの最後の一葉は、コトーの自転車。


寸  評  彩佳が島に戻らないまま、ドラマは終わってしまいましたね。柴
咲コウは、後半では与那国まで行けないスケジュールだったのでしょ
うか。
 彩佳の手術をコトーが行いましたが、ドラマのストーリーとしては
盛り上がるのでしょうが、ちょっとやり過ぎというか、くどいですよ
ね。ずっと彩佳の治療をしてきた鳴海のプライドも考えないと......
 それは、患者が医者を選ぶ権利はあります。でも、それに際して、
医者のプライドを傷つけてもいいというものではないと思います。
 胃ガンの治療の時もですが、もちろんフィクションですから、どん
な奇跡も思いのままですが、それだけに、安易に奇跡を起こすと、ス
トーリーが安っぽくなってしまうと感じるんですよね。

 ところで、彩佳が島に戻ってきたら、ミナはどうするのでしょうか?
志木那島に二人看護師を雇うだけの財力があるのでしょうか?
 さらに続編、ありそうですね。
 吉岡秀隆は、北端か南端のロケのドラマが栄える俳優ですね。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 最終回までおつきあいくださり、ありがとうございました。
 年末年始の休みは合計5日間だったのですが、1日は仕事があり、1日片付
けをしていたら、あっという間に過ぎてしまいました。休みって、極端な言い
方をすると、2日間だけだろうが5日間あろうが、体感の長さは同じように感
じます。さて、明日からは三連休、こちらはどう感じるかしら?
 この三連休が終わると、しばらくお休みが無いですね。
 来週は少しは早く帰れるぐらいの仕事量だといいのですが。。。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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