2006年11月3日第42号(通巻第58号) 毎週金曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
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ギネス世界記録博物館

東京のシンボル――東京タワーの三階に、ギネス世界記録を体感できる珍しい博物館がある。その名も「ギネス世界記録博物館」。アメリカ、カナダ、デンマークなどに続く世界で6番目、アジアでは初めてのギネスブック博物館だ。

当館の名誉館長は、二つのギネス世界記録(「最高齢のエベレスト登頂」と「世界最高地点(8000m)でのスキー滑降)保持者である三浦雄一郎氏である。彼の存在がギネス記録に挑戦する人々の勇気を倍増してくれるのは間違いない。

館内には、1955年の初版から現在までの「ギネスブック」の表紙が展示されているほか、300点以上の等身大フィギュア、写真パネル、映像などによって、世界最高記録・不思議な記録・独特な記録などが13のジャンルに分類して展示されており、大人から子供までが「見る」、「触れる」、「体感する」を楽しむことができるものとなっている。

●ビックリ人間:世界一背の高い人(272cm)、世界一重い人(635kg)、世界で刺青(いれずみ)が一番多い女性など。自分の体格と比べると、その常識を超えた記録がよく理解できる。

●世界最小の猫と犬:世界最小の猫と世界最小の犬のフィギュアは、来館者に大人気である。彼らのそばに手を伸ばして、手のひらに載せたらどんなに可愛いかを想像してみよう。

●日本の世界記録:ギネス世界記録に記載された日本人や企業、団体などを集めている。日本のフードファイター(早食い・大食いの選手)小林尊さんがニューヨークで打ち立てた「ホットドッグ早食い」記録など。

(C)2006 UNITED EPIC CO., LTD.

「ギネス世界記録博物館」公式サイト http://www.gwr-tokyo.com/
 
車・ドライブ・F1

カバ車が新しくなって復活

約半世紀前の1952年から1959年までの7年間、15台のカバの形の自動車が日本各地を走り回っていた。それは菓子メーカーのカバヤが自社のキャラメルの宣伝のために特別に作った宣伝カーで、当時は日本中の話題だった。

今回、子供たちに創造の楽しさを体験させようという、子供の頃にカバ車を追いかけた体験を持つ教師の発案に、「尼崎の尼っ子自立・NOニート推進協議会」とカバヤ食品が合意し、同協議会のメンバーである私立高校の生徒たちが当地の専門家の指導の下に「カバ車」を再現することになった。

製作に参加した尼崎工業高校と産業高校の生徒計十人は、七月末から、国産の乗用車をベース車として、その上に樹脂、発泡スチロール、ガラスファイバーなどを重ねてカバの形状を作り上げた。

先週の火曜日(10月24日)、懐かしいカバ車が半世紀ぶりに復活し、市内を約一時間にわたって試運転した。復活したカバ車には、6人乗車が可能で、車体は真っ赤、フロントガラス上部の目と耳が回転したり、ボンネットがカバの大きな口になっているなど、高校生たちの工夫が随所に見られる。

新しいカバ車は、明日(11月4日)カバヤ食品に引き渡され、環境保護の宣伝カーとして活用される。
(C)2006 Kabaya Foods Corporation
カバヤ食品公式サイト http://www.kabaya.co.jp/index2.html
 
芸能・ドラマ・音楽

注目の番組「全力坂」

若い美女が坂道に挑戦する番組がある。さあ駆け上がるぞと心を決めた瞬間から、すべてを忘れ、何の妥協もなく全身全霊で走る。番組冒頭の挨拶もなく、何の脈絡もなく、「今から坂を上ります」というような説明もない。そして坂道を上りきった瞬間(マラソンなら「地獄の35キロ」を走り終えたとでもいったところ)、美女は一気に全身の力を抜き、片手でわき腹を押さえながら苦しそうにあえぐ。その苦しそうな表情と爽やかな姿が何ともいえない感動を生み出す。

「全力坂」はテレビ朝日で毎週月曜から木曜の深夜1:16から1:21まで放映されているミニ番組で、今東京で熱い話題になっている。毎回東京都内の坂道を一つ選び若い女優がそこを全力で走る。番組全体がわずか5分間で、CMの時間を除けばたったの45秒である。だが、この1分に満たないすばらしい場面が番組全体を輝かせているのだ。

走る女性は事前に何も言わず、服装もスポーツウェアではなく普通の服(スカートの場合が多い)を着ている。彼女たちは大げさな演技もなく、走るという行動と自然な表情だけで感動を与えてくれるのだ。

番組の制作者は、「全力坂」は雑談の中から生まれたと言う。東京は坂が多く、それについて話しているうちに番組を作る話になったのだそうだ。深夜の番組だがお色気は排除して清純さを追求した。坂道に挑戦する女性たちは雑誌のモデルが多い。彼女たち自身の本来の性格を表現してもらうために、毎回本気で一生懸命走ることを要求している。

「全力坂」という特別な番組が、これからも続いていくことを期待している。
(C)Tv Asahi 2006
「全力坂」公式サイト http://www.tv-asahi.co.jp/saka/
 
イベント掲示板
11月3日(金)6回目「晴海フラワーフェスティバル
「四季折々の感動」をテーマに、桜の散歩道・水のテラス・花のテラスほかで開催される。
11月4日(土)「ジョン・レノン スーパー・ライブ」武道館
宮沢りえ・平原綾香などトップアーティストが集うチャリティーコンサート。
11月5日(日)「アキバロボット運動会2006」 秋葉原
デモンストレーション・競技・製作教室など、子供から大人まで楽しめる参加型イベント。
11月6日(月)写真展「林檎の里の物語」 新宿
写真家吉村和敏が「りんごの里」として有名なアナポリス・ヴァレー地帯を移した作品を展示。
11月7日(火)「六本木ヒルズクリスマスイルミネーション
今年のテーマは“Eternal Moment”。白と青のLEDでデートの絶好スポット!
11月8日(水)「世界文化遺産登録推進両県合同会議
暫定リストを決定。富士山の世界遺産登録は近い。
11月9日(木)「KONAMI CUPアジアシリーズ2006
日本・韓国・中国・台湾のプロ野球ナンバーワンチームが今年も集結!
日本のナンバーワ
パーティー用クラッカーの生産日本一
愛媛県宇和島市の株式会社カネコはパーティー用クラッカーで生産シェアの約70%を占める日本一の企業です。年間販売量が約3000万個にも達するトップ企業の座を獲得しました。平成13年、高さ2m直径70cmという世界一の超巨大クラッカーも製造しています。

たれの生産日本一
愛媛県今治市の日本食研株式会社は焼き肉・生姜焼きのたれ、ステーキソース等の精肉用調味料、から揚げの素や天ぷら粉、あんかけ・鍋類のたれ等の惣菜用調味料など約7000種を生産しています。特に焼き肉のたれでは、約40%の生産シェアを占めています。

→まもなく「東京流行通訊」創刊二周年ですね!みなさんのたゆみない努力と細やかな仕事に敬服しています。「桃李もの言わざるに、下おのずから蹊をなす(誠実な者は自然に慕われる)」ですね。ますます成果がありますように!【雲岡 天籟之声

→初めてブログをお邪魔しましたが、膨大な情報量にビックリで…(^_^;)トラックバックさせていただきました。また遊びに来ます。【日本 咲良

→最近このサイトを見つけました。東京に住んでいても日本語が下手な私にとって、当地の文化や流行を知る助けになります。ありがとうございます!【日本 東東

【編集部からのお知らせ】

本メルマガの発行人である中嶌重富の著作、「56歳での起業。」が只今絶賛発売中。詳細はこちらへ。

●国際交流基金・日中交流センターの公式サイト、「月刊心連心マガジン」の創刊号が公開中。どうぞお楽しみにご鑑賞下さい。

富士山
札幌時計台
徳島県・Jクラシックゴルフ場
地獄谷野猿公苑
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不思議な「パンの椅子」

10月27日から11月5日まで、東京六本木のAXISギャラリーで「吉岡徳仁展」が開催され、今年4月にミラノで話題を呼んだ「PANE chair」が展示されている。

医療用の直径0.5mmの繊維を長さ120cm、幅90cm、高さ80cmの半円柱形に巻き、布で包んで紙の円筒容器に入れ、104℃の窯で焼き上げて椅子にする。焼くときに微調整すると椅子の形状を膨張させることができ、まるで本物のパンのようである。

「PANE」はイタリア語で「パン」という意味であり、「PANE chair」は建築デザイナー、吉岡徳仁氏の斬新なアイデアの結晶である。3年間、研究と思考錯誤を繰り返した結果、ついに繊維の可能性に対する新しい試みと、未来への構想においてすばらしい結論を出すことができたのだ。

乳白色で円形の外観、ふわふわとした感触、誰でもそこに坐るとたちまちゆったりした表情に変わる。「PANE chair」は椅子の新しい世界を開き、大きな注目を浴びている。パリのポンピドーセンターでは、正式にこの作品を永久収蔵品とすることを決定した。

試しにこの不思議なパンの椅子に坐ってみたところ、うまい具合に体のバランスがとれ、右にも左にも偏らないし、仰向けに倒れることもない。椅子に坐っているというより、巨大なクッションに身を任せて心穏やかな気持ちにさせられるという感触である。椅子に沈んだ体が、椅子、というよりパンと溶け合って一体になるような気分だ。まるでパンに塗ったジャムのように、うっとりととろけてしまいそうである……。(大村鉄夫提供)
(C)2006 Tokujin Yoshioka Design
吉岡徳仁デザイン事務所公式サイト http://www.tokujin.com/
 
世相・若者の生き方

謎のステッカー

電信柱、電話ボックス、トイレ、商店街の壁などに、最近謎のステッカーが貼られて話題になっている。渋谷、六本木、新宿などに多い。今までに発見されたステッカーには、「BNE」とだけ書かれたものと「BNE参上」と書かれたものの二種類があり、どちらも白地に黒の文字である。日本だけかと思っていたら、何と世界各国(ニューヨーク、香港、サンフランシスコ、クアラルンプールなど)で同時に発見されたのだそうだ。

新商品の宣伝だろうか?マーケティングの実験だろうか?海外の音楽の宣伝だろうか?それとも日本人デザイナーの名前だろうか?まったく謎である。このステッカーが貼られる瞬間を、まだ誰も目撃したことがないし、自分が貼ったと名乗り出る人もいない。

テレビの番組では、「B=bomb(爆弾)、N=nuclear(核)、E=explosion(爆発)」などの「テロの予告」かもしれないと分析していた。ネット上で検索すると、「狂牛病」とか、「バナナの皮を踏んで滑った」などの解釈もあった。そうそう、ヨーロッパ拡大を表す「Brave New Europe(勇敢な新ヨーロッパ)」の略称であるという説もあったが、「参上」がついているので正しくはなさそうだ。

mixiにも真相を究明しようとするグループがいくつかできたし、2ちゃんねるでも盛んに話題になっているが、今のところ確かな手がかりもなく、「BNE」のようなドメイン名も見当たらない。

堂々と「参上」と宣言しているが、このステッカーが貼ってある場所以外には何の痕跡もない。ステッカーの意味も知らせずにひたすら貼り続けているだけでは、その理由自体がはっきりせず、人々の「知りたい」という欲望を強く刺激している。

サンフランシスコ市長は、犯人を通報した者に2500米ドルの懸賞金をかけているのだそうだ。推理して犯人がわかった人は、懸賞金を手に入れられるかもしれませんよ。
 
編集後記

空気が日一日と冷たさを増す十一月。秋の夜にひざ掛けをかけて読書にふけったり、朝のすがすがしい空気の中を黄金色の銀杏の落ち葉を踏みしめて散策したり……秋から冬へと季節が移るこの時期には、静かで美しい時間がとてもよく似合う。この時期、まもなくやって来る冬を迎えるためにエネルギーを蓄えるように、人々は伝統的な文化活動に参加したり、自分の好きなことを思う存分に楽しむ。

「文化の日」は、日本と世界の文化が盛んになることを願う日であり、各地ではさまざまなイベントが行われる。流鏑馬(やぶさめ)などの伝統行事や、郷土の偉人を紹介するテレビ番組などのほか、講演会やコンサートなども美しい日本を文化の香りで包んでくれる。秋の豊かな果物に食欲をそそられる一方、人々の知識を求める欲求も強くなる。全国の書店や図書館では秋の読書PR活動が行われ、古本街の神保町では「古本市」が開催されて、各時代の人気のベストセラーが並ぶ。

寒さが増してくる中旬に行われる七五三は、あちこちの神社やお寺が子供たちの歓声で賑わう日である。三歳、五歳、七歳の子供たちの成長を祝い、彼らの幸福を願うこの伝統的な行事には、赤い着物と髪飾り、あるいは礼服を身に着けた女の子と、和服姿の男の子が集まり、ハイテクが発達した現代にも、美しい伝統が生き続けていることを感じさせる。

下旬には、街中の銀杏の葉の輝きが目を楽しませてくれる。銀杏を「都の木」としている東京都では、広々とした日比谷公園内のあちこちで水彩や油彩で写生をする人々が見られる。ハイキングに行くのにはマフラーが必要な季節ではあるが、秋の終わりの透明に澄んだ冷たい風は心地よく、愛犬を連れて街を散歩する人々の表情も、明るく爽やかな気分に溢れている。