メルマガ:toxandoriaの日記
タイトル:[参考情報]2006年、夏のフランドル(オランダ・ベルギー)旅行の印象/Appendix2  2006/09/21


[参考情報]2006年、夏のフランドル(オランダ・ベルギー)旅行の印象
/Appendix2
2006.9.21

<注>お手数ですが、画像は下記URLでご覧ください(“今回は1枚、説明な
し”です)。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060921


●その後の、当シリーズ記事へのコメント&レスをまとめて「Appendix2」と
してUPしておきます。

・・・・・

to → 「2006年、夏のフランドル(オランダ・ベルギー)旅行の印象/ブルー
ジュ編3」

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# 谷口硝子 『toxandoriaさま

とても美しいステキなヨーロッパの風景(…オランダ・ベルギー旅行のお写真
ですが、不案内なために、とりあえずそういう言い方お許しくださいませ)、
いいですねぇ(m…m)。わたしは街の景観は気に入っているし、異文化に対す
るあこがれは、かなりあります。

ただ、わたしの趣味的な印象ですが、「クロネコさま、キャァ(ツ?)! お
美しや!」「ベルギービールは、酵母によるアルコール濃度の高いのが美味!
 もともと薬として使われていた」…なるへそー。昔は薬として使われていた
ビールなど、かつて「ハレの日に飲まれていたものが、いまや、そうした『薬
物を日常的』に、飲用するようになった」そうしたありようを現代的に、どう
考えるのか、いろいろ想いをめぐらしちゃいますね。

ご存じのように、小泉政権より「最悪な」次期・安部政権の誕生を目の当たり
にしながら・・・。このところ「障害者自立支援法」関連の取材・調査をして
いるのですが、この国には「社会福祉」という概念が、近いうちに消滅する予
感があります。「社会的弱者」に対する権力の「分断」が、進行している現実
に接していると「世も末だよな!」と、怒りと過労が相まって、ひたすらため
息(?!)ゆえの、密かな「逃亡願望」が・・・。』

# toxandoria 『谷口硝子さま、コメントありがとうございます。

このクロネコさまは、お美しいですか? toxandoriaは“ネコを見る目”があ
まりない(イヌを見る目はあります)ので分からないのですが・・・。ただ、
本当に驚くほど真っ黒で、馴れ馴れしいネコチャンでした。

グルート(gruto)は“薬物”に近いといっても強烈なものではないので大丈夫
だと思います。是非、一度ベルギービールをお試しください。下記の種類であ
れば、おそらく酒類専門店(輸入洋酒も扱う)の片隅に眠っているはずです
(未だ一般的ではないので、店頭では売れ残る傾向があるようです)。いずれ
も小壜ですが、アルコール度が高いのでこれで十分です。ラガーのように咽で
キレを味わうものではなく、ワイン又は日本酒のように少しずつ飲みながら、
香りと深い味わいをジックリ楽しむもののようです(実は、toxandoriaも初心
者なので、よく分からないのです)。

シメイ(Chimay)・・・有名な修道院ビールですが、ブルー、レッド、トリプ
ルの三種類あります。330ml入り小壜が、350〜450円位で買えます。アルコー
ル9.0%位です。

ベルビー・クリュック(自然発酵正統派のランビックビール)・・・ブラック
チェリー入り、375mlの小壜が600〜650円位で買えます。アルコール5%強の
ものが多いようです。

イギリスでは、ブッシュにシッポを振りすぎたブレアが大多数の国民から厳し
い批判を浴びて、近々に漸く退陣することになったようです。そして、次期首
相の有力候補とされるブラウン財務省は、EUと一線を画しながらも、富の公正
な分配や弱者対策重視などで、やや左へ舵を切るのではないかと見られていま
す。この点で日本の現状はお寒い限りですね。

このように世界の潮流と対照的な傾向(=右傾化傾向)が顕著となりつつある
日本では、一般的な意味での国民の意識(及び、肝心の政治家らの意識)がま
すます劣化し、ヒビ割れ状態に入ってきたと思われます。

これからの日本は“期待の星の王子様の下で、上辺だけ美しいテーマパークづ
くり”を目指すのでしょうか?』

# 谷口硝子 『toxandoriaさま

>シメイ(Chimay)・・・有名な修道院ビールですが、ブルー、レッド、トリ
プルの三種類あります。330ml入り小壜が、350〜450円位で買えます。アルコ
ール9.0%位です。

シメイビールは、わりとよく飲んでます。これが酵母の味なのかぁ…と、なか
なか味わい深いです。(バドワイザーとシメイが、同じビールなんでしょう
か?!)アルコール分、そんなに高かった? オッと、シメイ・レッドの空き
瓶を発見! その瓶の表示によれば、アルコール分約7%。

近所の酒屋さんが、ワインやビール、日本酒、焼酎など、いろいろ美味なお酒
を各地から仕入れてくるので、懇意にしてます(単なる呑んべゆえ…)。銘柄
は覚えていないけど、陶器の瓶に入ったベルギービールも飲んだことありま
す。

シメイ・レッドは1年もの、ブルーが2年もの、ラベル的にいえばホワイトは
3年もの、ではなかったでしょうか。レッドは日本でもわりと出回っています
が、ブルーやホワイトは、単価が高くなるので、あまり見かけませんね。小瓶
だけじゃなくて中瓶もあります。クリスマスの時期でしたが、その酒屋さんに
一升瓶ぐらいのシメイビールがありました。これって、パーティーに持ってい
ったら、みんなに喜ばれそうじゃーん! って思いました。

あと、日本では「発泡酒」に分類されてしまうのだけれど、ベリーなどの果実
と一緒に醸造したベルギービールもあります。ほとんど、ジュース感覚、フル
ーティーで美味! これは、ご近所の小さな自然食レストランで、たまに飲み
ます。

小さな街のわたしのご近所付き合いは、主に「食と酒」に関係する、個性的に
がんばっている個人商店の人たちです。食材の調達はスパーマーケットも大い
に利用していますが・・・。「安くて美味しいラーメンと餃子」食べるなら、
このお店とか、お酒は「安くて美味しいのは、どれ?」とか、わがまま言いい
ながら、情報も一緒にゲットしてます。
そういうささやかなコミュニケーションって、ヤッパ、大切だってつくづく思
ってます。』


to → 「2006年、夏のフランドル(オランダ・ベルギー)旅行の印象/ブルー
ジュ・総集編」

[コメントを書く] 

# 一元 『西欧の芸術を実見することで、新しい「何か」を発見されておられる
ように感じています。

私は、アジアを骨董の中に見出す旅に出ています。

(参照)茶房 『一元』 視線のシンフォニー

◆プラトニック・シナジー理論の実践的探求でもある。
http://curios.ichigenchabo.com/』

# toxandoria 『一元さま、コメントありがとうございます。

任那の茶碗から、いにしえの“交流の時代の闊達な空気”を連想しました。

それはゲントにあるヤン・ファン・アイクの『神秘の子羊』の背景に描かれた
フランドル都市の自由な空気にも繋がるような気がします。』

# とむ丸 『 うっとりするような美しい町並みですね。

昨年春、私はパリ、ボルドー、レンヌという3つの都市を訪れたのですが、レ
ンヌという北フランスの街は、パリやボルドーといった石造りの街とちょっと
違った印象を持ちました。レンガを使った建物など、ちょっとイギリス風か
な、と思いました。そんなレンヌはブルージュと似ている感じがします。海峡
を挟んでイギリスとも関係の深かった北フランスからフランドル一帯は似てい
るのかな、とも思いました。住んでいる人もアングロサクソンぽい人が多いで
すよね。

それはそうと、こうしたヨーロッパの自由都市の話しを聞くたびに、私はかつ
ての数少ない日本の自由都市、堺を思い起こします。

信長がこの自由都市を滅ぼしたと思うと手放しで英雄信長を称賛できない気分
で、自由都市が歴史の流れにのみこまれてしまったことが惜しくもあります。
と同時に、「わわしい」といわれた室町の女たちの姿がいつのまにか見えなく
なったことに、多少いらだちを覚えます。歴史書に残ることがなかった庶民階
級、とりわけ女たちについて、アナール的手法であぶり出して欲しいものだ、
等と考えています(あっ、ちょっと脱線)。

「主権者意識に目ざめた市民層が、平和主義と寛容(トレランス)の理念の下
で歴史の知恵に学びつつ内発的な意味での美しい国を地道に創り上げて行くこ
とは出来るのです」というtoxandoriaさんの言葉。これを今、私たちは試され
ているのかもしれません。』

# toxandoria 『とむ丸さま、懇切なコメントありがとうございます。

未だ行ってないのでボルドーとレンヌはとても憧れの都市です。パリ・ボルド
ー・レンヌ・ブルージュ(ブルゴーニュ文化の全盛時代)に共通するのは「百
年戦争」ですね。近年、あまり「英仏百年戦争」と呼ばなくなったのは国民国
家時代以前の一種の内乱的性格の戦争であったからのようです。

特にレンヌは今でもケルト文化の影響が感じられるそうですが、ゲルマンの一
派とされるブルージュ(この辺りがローマ時代のtoxandria地方です)の人々の
古層にもケルト的なものがあるかも知れません。

おっしゃるとおり、信長には疑問を持ち続けています。「わわしい女」たちが
いた室町時代は日本文化の個性が創られた時代だと思います。

言ってしまえば、信長がやったことはこの「日本文化の貴重な個性」を根絶や
しにする手法で日本をリフォームしたのではないか、と思っています。

今風に言えばそれは「悪徳リフォーム業者」の遣り口であり、詐欺的で野蛮な
文化の殲滅(ジェノサイド)です。

これから「オランダ編」にとりかかりますが、九州の「オランダ村」のことを
思い出し複雑な感慨に囚われています。

実は、いささかその頃の仕事の関係があって、出来たばかりの「オランダ村」
(ハイス・テンボス/Huis ten Bosch Palaceは「森の家」の意味でオランダの
王宮を指す)を見学に行ったのですが、その“あまりの美しさ(ケバケバシ
サ?)に驚くと共に得たいの知れぬグロテスクな感情”に襲われたからです。

今日の全国紙の広告欄では、「小泉政権を継承する安倍新政権と、昨日、急に
議員辞職を表明した竹中大臣に関わるスキャンダルの見出し」(週刊誌二誌の
巨大な広告)が大きく踊っています。

つまり、このような悪徳に満ちた疑惑の遺産を残した「小泉構造改革」の本質
はまさに「悪徳リフォーム業者」の遣り口そのものだ、と思われます。

今また、懲りずに日本ハムの新庄選手や大物タレント藤原紀香さんを自民党の
新しい広告塔になれと口説いているようですが、このセンス(見栄えだけで国
民を再び騙そうとする)も、まさに「悪徳リフォーム業者」そのものです。

toxandoriaは、今、“どこかの自治体かゼネコンあたりが地域活性化の名目で
ブルージュへ姉妹都市提携を働きかけ、更に「テーマパーク・日本ブルージュ
村」を造る構想をぶち上げるのではないか”と密かに恐れています。

去る9月9日のことですが、フィンランドの世界遺産「スオメンリンナ要塞」
を視察した小泉首相が、個人的な趣味だと称して、そこの「世界遺産の石」を
持ち帰りました(同日付、共同通信・報道)。


この小泉首相の行為は些細なこととして一般国民から殆んど看過されています
が、この重責を負うべき日本国・宰相の余りにも軽すぎる行為には、まさに
「悪徳リフォーム業者的な独善的妄想」のようなものが感じられます。』

# ichigen 『信長と堺の物語は、形を変えて現在も進行しています。

現在、地方の素封家が壊滅しつつあります。

これに先立っても、同じようなことが何度も起きています。

この部分を
*p2* 2006.09.16 Saturday *p3* 03:22
李朝の美を教えた兄弟・浅川伯教(のりたか)と巧(たくみ)
http://curios.ichigenchabo.com/?eid=88069

で追ってみました。

鈴木大拙氏の有力なスポンサーが安宅弥吉氏であったこと。

安宅 弥吉(あたか やきち、1873年4月25日 - 1949年2月5日)は実業家。鈴木
大拙のパトロン的存在としても知られる。

元安宅産業会長安宅英一は長男。

安宅産業破綻。⇒東洋陶磁美術館。

つまり、安宅英一氏は世界的に高水準な陶磁器の収集家であったこと。

赤星五郎氏、浅川伯教氏・巧氏兄弟と柳宗悦氏などの民間在野の私欲を離れた
純粋な芸術追求の努力。

これらの「良貨」が維持できないシステムが日本です。

芸術もまた、等身大の「善意」から生まれるのです。』

# toxandoria 『一元さま、コメントありがとうございます。

パトロンと芸術家の問題は重要な観点だと思います。それは芸術家(個々の人
間の自由意志)と財力・権力(これも個々の人間の自由意志の一つ)の関わり
の問題であり、人間の「文化」とは何かを考える時に避けられない問題です。

この観点が理解できないのは、日本人が「資本主義と民主主義」を根本的に理
解していないか、あるいは、この点についての思考が未成熟だからではないか
と思います。このことについて、強烈な自覚を持つ芸術家の一人に故・岡本太
郎がいます。

一種の近親憎悪の心理が働くのかどうかは分かりませんが、芸術のパトロンで
あると同時に敵でもあるのは、「宗教と国家にかかわる原理主義」です。前者
の事例は現在のイスラム原理主義や、かつてのフランデレンにおけるカルヴァ
ン派の蛮行などに見られ、後者の事例はヒトラーのファシズム政権、あるいは
廃物毀釈運動を煽った明治政府、大政翼賛化を煽り太平洋戦争へ突入した軍国
主義・日本などに見られます。

フランデレンの旅行では、かつての「原理主義化したカルヴァン派の蛮行の
痕」(偶像破壊運動の犠牲になった教会建築・歴史遺産・芸術作品など)が随
所に見られました。

近年、芸術系の大学・短大・専門学校などをけしかけて(?)“美しい芸術・
アート感覚”を生かした国づくりや地域づくり運動が起こりつつあるようです
が、トレランス(寛容)の価値を誤解したままでの「安易な芸術立国論」は危
ないと思っています。

気がつけば、更に日本中の地域文化が崩壊し、日本中が隅々まで張りぼてのテ
ーマパーク・バブルに沸き立つということに成りかねません。

ごく一部の事例に過ぎないアメリカ発のビジネスモデル(例えば、教育バウチ
ャー制度(公的クーポンを餌にした、学校と教員に対する市場原理主義的・大
衆迎合主義的な教育評価制度)など)を囃したてるアカデミズムが相変わらず
優勢を誇っていますが、このような日本の知的環境の劣化傾向については、肝
心のアメリカですら懸念の声が出始めているようです。』

# とむ丸 『またまた、おじゃまいたします。

toxandoriaさんもハウステンボスに行かれましたか。

実は私も、1度だけ行っております。なんだか、とても無意味なものを見せつ
けられたような気がして、2度と行く気になれませんでした。』

# toxandoria 『とむ丸さま、いらっしゃいませ。

ハウステンボスへは、当時の仕事(類似施設の事前アセスメントのような仕事
で)の関係で出来たてホヤホヤのところを見学に行きましたが、まったく同様
の感想でした。その後、バブル崩壊後の同施設の経緯は、お気の毒ながらご周
知のとおりですね。

あの当時は、小規模のものも含め既設で約80〜90ヶ所位のテーマパークが
全国に乱立していたはずです。いまや、経営理念が余程しっかりした極少数の
例外を除けば、その悉くが破綻状態かお荷物と化しています。考えてみれば、
これも国家総がかりの「一種の擬装プロジェクト」であったのかも知れませ
ん。

ところで、今、記憶が薄れぬうちにと思いつつ「オランダ編」へ取り掛かろう
として資料類を眺めておりましたが、先見的な民主主義を主張した「植木枝盛
の私擬憲法」に少し触れることになりそうです。植木はオランダへ留学してお
りませんが、明六社への関わりを通して西周(オランダに留学した)らからオ
ランダ憲法やベルギー憲法について情報を得ていた可能性があるようです。

奇しくも、この当時はベルギーの「フランデレン運動の第二期」(フランス・
ラテン系の優勢に対するフランデレンの文化・言語復興運動)の頃にあたりま
す。この時期には、ブルージュで見学した「ヘド・ヒゼレ博物館」の主人公で
あるヒド・ヘゼレが指導して、独立国となったばかりのベルギーにおける言語
面での平等が真剣に追及されていた時代です。この辺の記述にさしかかったと
ころで、とむ丸さまの「植木枝盛の私擬憲法」に関連する記事(URL)を引用・
案内させて頂く予定ですので、この点をよろしくご了承ください。』

# sophiologist 『toxandoria 様

詳細なブルージュ紹介、ありがとうございます。訪れたことはありませんが、
ブルージュ・ファンとしては、興味をもって読みました。

私の中では、ブルージュの謎はふくらんでいます。この土地は、神秘的に言え
ば、地霊spirit of place、genius lociがあると思います。それが、いかなる
地霊なのか、私の中で、ふくらみます。自治都市の問題は、重要ですね。網野
善彦氏の名著『無縁・公界・楽』を想起します。私は、以前、日本人には、個
の伝統があり、それが、堺のような自由都市を生んだと考えました。それは、
権藤成卿のアナキズム的共同体の発想と私の中ではつながっていました。

日本の個の伝統は、勝手に、縄文時代に遡ると考えていました。つまり、縄文
時代の社会は、個的共同体であると、いわば、「妄想」的に仮説しました。こ
れは、マルクス主義から来たのではなくて、アナーキズム的発想からそう考え
ました。しかし、今、toxandoria氏のブルージュ礼讃を読み、自治都市、民主
主義、芸術・文化は、精神的伝統と地霊が関係しているように思いました。
(とりとめのない話で申しわけありません。)うまく言えませんが、これら
は、共振しているものだと思います。この共振的精神が、現代日本から失せて
しまったのだと思います。プラトニック・シナジー理論で言えば、差異共振シ
ナジーのエネルゲイアが、日本から失せてしまったと思います。ブルージュ
は、そのようなエネルゲイアをもち、美の都市として結晶したのではと思いま
す。

これは、結局、近代主義批判に重なります。あるいは、唯物資本主義批判につ
ながります。日本をあさましく、グロテスクにしているのは、後者です。初期
資本主義は、イタリア・ルネサンスがそうなように、精神的資本主義でした。
差異共振シナジー精神にある経済だったと思います。芸術と経済と都市が、共
振シナジー精神で結ばれていたのだと思います。

後、わたしが少しは知るイギリスのアンチ・近代主義の芸術について、言及し
ようと思いましたが、これは、後で述べられればと思います。どうも乱文で失
礼しました。』

# toxandoria 『Sophiologisさま、懇切なコメントありがとうございます。

>自治都市、民主主義、芸術・文化は、精神的伝統と地霊が関係しているよう
に思いました。(とりとめのない話で申しわけありません。)うまく言えませ
んが、これらは、共振しているものだと思います。この共振的精神が、現代日
本から失せてしまったのだと思います。

●このご指摘は重要だと思います。toxandoriaは『自由民権や本物の民主主義
意識は政治・経済・文化の歴史的な十字路から生まれており、このことは洋の
東西を問わず同じである。このような“地域での長い交流の歴史の中から日本
文化の基層ができた”ことを敢て無視しようとする(日本近代史についての歴
史修正主義の考え方も、この点から派生している)のが、安倍ら寄生政治家の
「カルト的・ファシスト的な短絡発想」である。』と考えておりますが、Sophi
ologisさまのご指摘は、このことと重なるようです。

●無論、toxandoriaは骨相学などに関心はありませんが、小泉・武部・安倍・
麻生らの寄生政治家が、時折、一瞬垣間見せる“あの空を彷徨うような不安げ
な視線”が気になっています。恐らく、これは、実は彼らがこの日本の“地
霊”(重層的な文化交流がもたらす知恵)のようなものを恐れている証拠かも
知れません。これが高じるとヒトラー的なファシストの視線(トレランスを失
った視線)に重なるような直感があります。

●18日のスエーデンの総選挙では、野党の中道右派連合が勝利し「12年ぶりの
政権交代」となりました。メディアの報道では、小さな政府をめざす親米国路
線の勝利を国民が選択したとのことですが、果たして、そうでしょうか? 北
欧市民の民主主義意識の成熟度を考えると、単純にそうだとは言えない気がし
ます。

●例えば、その得票率の差を見ると(48.1%VS46.2%)、僅かに1.9ポイントの差
に過ぎません。ここにスエーデン国民(市民)の民主主義意識の成熟度が表れ
ています。地に足がついた市民意識は、今後とも、為政者の行動を厳しく監視
し続けるはずです。その証拠に、勝利宣言をしたラインフェルト穏健党党首
は、規制緩和を訴える一方で“高福祉政策の一定の必要性”も明言しており、
“アメリカはイラク戦争で多くの間違いを犯した”とも述べています。従っ
て、メディアが報じるように米国型への原子力政策の変更(原発禁止→原発復
活への路線変更)がスンナリ進むことも考えられません。

●これよりも懸念すべきことは、17日に行われたドイツの州議会選挙でネオナ
チの支持を得た極右政党「NPD(ドイツ国家民主党)」が議席を獲得したこと
(旧東ドイツ六州のうち三州で、NPDが71議席中6議席を獲得)です。これは
“外国人移民に職を奪われた”とするNPDの主張が一定の市民の共感を得てしま
ったということのようです。

●ドイツのこのような傾向について、ナチス・ヒトラー政権の悪夢のような悲
惨な歴史を決して忘れないヨーロッパ全体の良識ある人々が警戒感を強めてい
ます。そして、このことは、近年における日本・与党政治の東アジア政策に関
する右傾化傾向や靖国問題と共鳴するものと見做されており、この点に関して
はアメリカですら懸念する声が広がりつつあるようです。このため、無根拠で
浮ついたような安倍人気に流されることに現れている、日本における市民意識
の未成熟(目先の見栄えとパフォーマンスばかりに踊らされ、本質的なことに
考えが及ばない貧弱な意識傾向)が、ますます懸念される次第です。』

# anversoise 『toxandoriaさま、17日のドイツでの選挙の結果をショックと
ともに、知りました。

アントワープでは、Vlaams Belang (旧名称Vlaams Blok)という極右政党の支持
率が33パーセントを超え、そのときもショックでした。一時はフランドル圏
にすむ外国人全員にフラマン語の試験を受けさせる、失格者はフランドルンに
は住めない、といったような極端な意見も飛び出すほどでした。(経済的難民
側からは、アラブ語を学校で教えろ、と言うような意見も出るほどだから、そ
れに対抗してのことかもしれませんが)これからどうなっていくのでしょう
か。かなり不安です。数年前のオーストリアでのことも、気になりました。こ
れはヨーロッパ全体の動きなのでしょうか。』

# toxandoria 『anversoiseさま、toxandoriaの家族は、おかげさまで昨日、無
事にオランダ・ベルギーの短いツアーを終えて帰国しましたが、やはり小生と
同じように満足しておりました。

17日のドイツ州議会選挙において極右ネオナチの支持を得た極右政党「NPD(ド
イツ国家民主党)」が議席を獲得したこと(旧東ドイツ六州のうち三州で、NPD
が71議席中6議席を獲得)、アントワープのVlaams Belang勢力の拡大、数年前
のオーストリアでの極右の進出騒ぎ(その後、これは市民の支持を失ったはず
です・・・)、同じく数年前にオランダで起きた映画監督テオ・ヴァン・ゴッ
ホ氏のイスラム青年による暗殺に対する反発・・・、これらミクロの反動現象
がヨーロッパ全体の右傾化を表わすとは思われません。

これらの個々の出来事の背景には、それぞれ国と地域ごとに異なる事情と背景
があり、それら個々の原因に対する“反動”が極端に出た結果なのではないか
と思われます。ヨーロッパ全体としては、喩えれば一種のホメオスタシス(生
命維持と平衡感覚回復のための揺り戻し)のような作用が働いているように思
われます。ただ、世界全体で急速に進展しつつあるグローバリズムが共通の原
因だと言うことはできそうです。

この一種のホメオスタシスの例を挙げるとすれば、例えば、今回の“スエーデ
ンの「あまりにも小さすぎる民意の変動」による政権交代”、“英国における
ブレア首相からブラウン財務相への政権交代の可能性の出現(=一般国民によ
るブッシュ一辺倒(ブレア首相)への批判がもたらした、やや左寄り政策への
修正要求)”、少し古いところでは“フランス・オランダにおける拡大EU憲法
案に関する国民投票でのノーの意思表示”などが考えられます。

翻って日本とアメリカについて概観すると、これとは反対に“一般国民の意
志”が国家のホメオスタシス機能を壊しつつあることが分かります。アナーキ
スト(トロッキストが転向したネオコン)たちが自由原理主義を語るという一
種の倒錯の空気に包まれたアメリカでは「宗教原理主義」の問題がますます悪
い方向へ向かいつつあるようで心配です。このことに関しては下記のブログ記
事(◆)を参照してください。
◆「頼りになるのは、政府より教会?」(とむ丸さんのブログ)
http://tomkari.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_4053.html

一方、“国民待望の貴公子(?)による美しい国”(日本を外人に負けぬよう美
容整形するつもり?)が誕生することになった日本ですが、この安倍政権はご承
知のとおり「衣の陰に刃を隠す」政権です。しかし、この事実に関する国民一
般の関心は薄く、まるで芸能タレントの人気投票を楽しむような雰囲気であ
り、メディアも総掛かりで、この人気投票の演出に取り組んでいます。むし
ろ、この状況については欧米のメディアの方が厳しい目を向けています。この
ことについては下記のブログ記事(◆)を参照してください。
◆「『危険な美学』」を次期・安倍政権へ託した小泉首相の無責任と日本の危
機」(toxandoriaの日記)
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20060708

ロンドン大学政治経済学院名誉教授であるロナルド・ドーア氏は、日本と同じ
戦争責任問題を抱えるドイツでは、有力週刊誌「シュピーゲル」が安倍普三の
東京裁判に関する態度は、ホロコーストを否定したイランのアハマディネジャ
ド大統領と似ていると評しています(2006.9.1付、共同通配信記事)また、ア
メリカの有力週刊誌「News Week」は安倍・新政権について、次のような批判
的分析記事(◆)を書いています。
◆Asia’ Mystery Man:Shinzo Abe, likely to be the country’s next le
ader, has a slim track record. But he’s already worrying the neighbor
s.
http://www.msnbc.msn.com/id/14758369/site/newsweek/

他方、日本のメディアは押し並べて提灯記事(新聞)と提灯番組づくり(テレ
ビ)に明け暮れています。それどころか、某民放の大物看板キャスター(政治
番組担当)が安倍政権の内閣報道官に抜擢されるのではないかと噂されるあり
様で、新政権への猟官運動はメディアにまで飛び火しています。日本ではメデ
ィアによる政権批判どころか政権権力とメディアの癒着がますます深まってい
ます。また、プロ野球・日本ハムのスターである新庄選手や人気女優の藤原紀
香さんが参院選へ出馬しないかと自民党から口説かれています。最早、日本の
政治家は芸能タレントかスポーツ選手でないと務まらないことになったようで
す。

結局、「日本におけるこのような政治的ネジレ」(世界平和を願うはずの過半
の国民が近代史上の戦争体験を否定するネオ・ファシズム政権を支持するとい
う奇怪なネジレ)と「ヨーロッパにおける政治的ホメオスタシス機能の維持」
という政治環境の決定的落差をもたらすものは、正しい民主主義の理解に関す
る国民意識の成熟度の違いではないかと思われます。』


to → 「2006年、夏のフランドル(オランダ・ベルギー)旅行の印象/アント
ワープ編」

toxandoria 『belgianbeerblogさま、“アメブロ版”「toxandoriaの日記」で
の読者登録ありがとうございます。

“はてな版”がホーム・ランドとなっておりますので、こちらでも読者登録
(アンテナ登録)をさせて頂きました。

ベルギーにお住まいとは羨ましいかぎりです。それに、時々、ブルージュのビ
ア・バーでベルギービールが飲めるとは!

フランドル旅行後、toxandoriaもベルギー・ビールに嵌っており、最近では仙
台のダボスというお店で飲んだ「ボンヴー、Bons Voeux」(アルコール分9%)
が大いに気に入りました。アルコール分が多いほどベルギービールの個性が出
ているような気がしました。

ベルギーの現地情報も期待しておりますので、こちらこそ、どうぞよろしくお
願いします。』

# とむ丸 『toxandoriaさん、お知らせありがとうございました。

10枚の画像のうち、ぱっと私の目を引いたのは、5枚目、『狂女フリート』で
す。なぜか昔から群像が好きでしたし、作者がブリューゲルと知って、納得が
いきました。ブリューゲルもお気に入りの画家の1人です。

ところで、『狂女フリート』の「フリート」とは、固有名詞ではないという気
がしますが、名前の由来はご存じですか。』

# toxandoria 『“とむ丸”さま、コメントありがとうございます。

「フリート」(Griet)はオランダ語で「マルフリート」(Margriet)の愛称と
いうことになっています。つまり、英語のマーガレット、スペイン語のマルガ
レーテに相当することになります。なお、マーガレットの原義は「真珠」(pea
rl/清純、純粋、純潔の象徴)です。

この絵の最も一般的な解釈は、スペイン帝国(絶対君主フェリペ2世)がネー
デルラントへ強要した圧制と過酷な搾取への批判ということになっています。
ネーデルラントの執政マルガレーテ(パルマ公妃、フェリペ2世の異母妹)の
過酷な異端審問の歴史的事実があるので、この解釈が最も妥当のように思われ
ます。しかし、ブリューゲルのパトロンは大商人や体制派の高位聖職者など
様々であったことが分かるにつれて、この解釈を押し通すことには些か無理が
あることが指摘され始めているようです。

このため、例えば次のような正反対の説も出ています。

(1)女性の逞しさ、特に数人集まったときの悪魔的なパワーを批判的に描い
た(アンチ・フェミニズム)

(2)(1)とは逆に、当時の人文主義者たちの中で支持されていたフェミニ
ズム的な考え方を寓意的に描いた

結局、ブリューゲルがアントワープの第一級の知識人たちと交流があったこ
と、彼自身もかなりの知識人であったことなどを考慮すると、ブリューゲルの
絵の解釈は一筋縄では行かないようです。』

# anversoise 『toxandoriaさま、記事をいつも興味深く読ませていただいてお
ります。

前の記事、コメントとは直接関係無いのですが、今日ヨーロッパ中で流れた
(少なくともベルギーの北部、南部、フランス全国)だろうニュースで印象深
かったことを、少し。先日オーストリア、ウィーンあたりで8年間地下室に監
禁されていた18歳の女の子が自力で脱出し、犯人の男性は自殺する、と言う
事件が起こったのですが、今朝のニュースでは、この監禁されていた女の子、
ナタシャ・カンプシュさんのインタビューがながされ、それを見ていて、彼女
のしっかりとした説明、自分の心理状態も可能な限り臆することなく、感情的
になることなく語る様子、(インタビュアーの後ろには精神科医がひっそりと
待機していましたが)、そして、自分は監禁者よりも(精神的に)強かった、
と結論として出せたこと、このなんというか、しっかりとした強さには、とて
も感動しました。日本語で言うと、自尊心でしょうか、

dignit驍ニいうことを、強くかんじました。数年前にもベルギーで、幼児の誘拐
監禁強姦殺人事件、と言う前代未聞のすごい事件が起こりましたが、その犯人
に数日間監禁され強姦され、その後無事に救出された女の子がインタビューに
答えるのをニュースで見ましたが、この子もびっくりするほどしっかりしてい
て、自分の心理描写を驚くほど客観的に行い、監禁中に考えたこと、恐怖をど
のように克服したか、また裁判の時犯人と対峙したときの感想、なにもかも驚
異的な冷静さと率直さで語る様子にびっくりした記憶があります。ヨーロッパ
(というか自分の経験では、フランスとベルギー)で一番驚かされるのが、一
般人であろうと、メディア人であろうと、いったん公共の場に出たときの(テ
レビでも、公衆の面前でも、一対一でも)わきまえ方が、板についてる、とい
う点です。

テレビの特集とかで、わが子の悲劇的な死について語る母親が、涙、涙、で語
るよりも冷静に淡々と感情を抑えて語るほうが、聞き手にとっては、その人の
言うにいえない悲しみが実感できるなあ、と感じます。(フランスの国会で
は、感情むき出しの答弁がちらほら見られますが。ま、これはどちらかと言う
と政治的感情むき出し)toxandoriaさまの書かれていることとは直接には関係
無いのですが、とても印象に残りまして、コメントさせていただきました。
それから、これはとても無知な質問なんですけど、アメリカには共産党はある
のですか?身近な人に聞いても、なんだかはっきりしません。これまた恥ずか
しい質問でなさけないのですが、身近にこの手の知識を持った人がいないよう
なのです。たぶん日本の親戚たちも知らないと思います。何かご存知でした
ら、教えてください。ちなみにベルギーにもフランスにも共産党はあります。
特に共産党に興味があるわけではないのですが、アメリカに共産党が無いのな
ら、一寸問題、と思ったのです。ご存知でしたら、よろしくお願いいたしま
す。』

# toxandoria 『anversoiseさま、コメントありがとうございます。

ここ数年の日本では親子間での殺人(親の子殺し、子の親殺し)や幼い子供の
誘拐・虐待、意味不明な殺人事件などがほぼ連日のように起こっておりウンザ
リしています。日本の社会そのもが劣化しつつある、というか何か深刻な病理
現象が発生しているような雰囲気があります。私見では、政治家・官僚・マス
コミ・経営者・学者・教育者など日本のエリート層の人々の人格的堕落と過剰
なプラグマティズムが根本にあるような気がします。言い換えれば、それは全
体的な人間性についての理解の浅薄化だ思います。日本国首相らの近代日本に
ついての歴史認識の劣化も、これらの傾向と無縁ではないようです。ごく最近
の不可解な事例は下記のニュースをご覧ください。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060907-00000007-yom-soci

20世紀初頭(第一次世界大戦前後)のアメリカには共産党員が数万人いたさ
れていますが、1940年代以降はマッカーシズム運動によって弾圧され数が減っ
たようです。現在は全米で数千人は存在するようですが、事実上はごくマイナ
ーな超弱小政党の立場です。無論、選挙では勝てないので議席はありません。

しかし、興味深いのは、レーガン政権及びブッシュ政権に大きな影響力を与え
てきたネオコンの多くがトロッキスト(謂わば一般の労働者・農民層などの能
力の限界を指摘し、トップクラスの知識階級による永久革命論を信奉する共産
党の中のエリート主義あるいは貴族趣味的なインテリ過激派)からの転向組だ
とい事実があることです。ここでは、日本の政治現況と同様に従来型の保守対
革新の単純な構図が成り立たなくなっています。

むしろ、実態はファシズム(あるいはアナーキズム)対民主主義の構図に近い
のではないかと思います。しかもアナーキストが自由原理主義を語るという一
種の倒錯の空気がアメリカにはあり、それが日本の政治・社会へも悪影響を与
えつつあるような気がします。そして、恐るべきことは日米同盟一辺倒に被れ
ている日本の政治家たちがその典型だということです。

既に、欧州各国の社会民主主義政党などは、このようなアメリカの傾向に対す
る危機意識を共有していると思いますが、日本の野党はこのような意味で未熟
だと思います。一方、肝心のアメリカの民主主義は、このようなイデオロギー
的な倒錯・溶解現象の中で本来の理念・活力・生命力をますます失いつつある
ように見えます。

このような現実を前提とすれば、ポストモダンを見通すには、やはり限りなく
正しい歴史を客観的に根本から見据えることが肝要(歴史から学ぶという謙虚
さを持つことが大切)であり、かつ<中庸・寛容>についての理解を根本から
再確認すべきだと思います。

このような意味で、日本では従来型の保守本流も右翼も左翼も存在する意味を
見失いつつある(=一種の方向感を失った溶解現象が起きている)というのが
実態ではないか、と思います。

これらを背景として考えると、anversoiseさまがおっしゃるヨーロッパにおけ
る悲惨な事件の被害者たちが一種のdignityを持っているように見えるというこ
とが理解できるような気がします。

つまり、ヨーロッパでは、現在の日本ほど酷い“社会的溶解現象”が起こって
いないからだと思います。一方、日本における幼い子供らの誘拐・虐待、年齢
を問わぬ意味不明な殺人事件などでは、当事者自身がひたすら混乱するばかり
のように見えることがあります。

そこにはdignityを持ったパーソナリティは殆んど見られません。ただ人格的に
崩壊し、憔悴した人間が口をパクパクして意味不明の言葉を語るだけです。そ
して、この種の事件が起こった時、最も血眼の錯乱状態になるか、あるいは驚
くべきことに悪魔のように狂喜するのが視聴率と販売数UPだけにしか関心がな
いテレビ・新聞など、つまり底なしに堕落しきった大方の日本のマスコミで
す。

・・・まったく話題は変わりますが、現在のベルギー地方の気温・天候の様子
は如何でしょうか? 実は、小生の家族が来週の後半からベルギー・オランダ
方面へ1週間程度の小旅行に出かけるため着る物などを心配しております。ネ
ットで大体の気温は分かるのですが、果たして日本で言えば晩夏なのか、初秋
なのか実際の季節感がつかめないで迷っております。』

# anversoise 『toxandoriaさま、ありがとうございました。ものすごくよくわ
かりました。時々日本の母と電話で話をするとき、彼女曰く、日本では、理解
を超えた不気味な事件がいっぱい起こっていて、これは政治がおかしい、小泉
のせい、ということを繰り返し言うので、変だな、と思っていました。toxando
riaさまのご意見を、より一層わかりやすく書いていただき、大変よく納得いた
しました。本当にありがとうございました。日本の現状は、変化がはげしよう
なイメージで、ピンとこないのですが、歴史と言うこと、歴史と言う言葉自
体、日本語とヨーロッパ諸言語では、意味するところが随分違う、というか歴
史の捉え方自体が、違うような気が、漠然とします。

ヨーロッパでは、なんとなく歴史が身近にある、という感じがします。建物が
古い、とか歴史上有名な人の銅像がいっぱい、とかじゃなくて、感覚の中に、
昔と自分がつながっている、という実感があるようです。日本もテンポをもう
少しゆっくりにすれば歴史観もかわるのでしょうか。また、トロッキーについ
て、これもひとつ納得いたしました。1997年から2002年までフランス
の首相を務めたリオネル・ジョスパンが、一時、過去においてトロッキストだ
ったことがばれてしまい、批判されたことがあったのですが、辞書で見ただけ
では、トロッキストの過激さはぜんぜんわかりませんでした。その時のジョス
パン曰く、若気の至り。

9月に入ってから、お天気が持ち直し、ベルギーとは思えないほどとても気持
ちのよい気候です。若い子はTシャツ一枚で過ごしてますが、私のような中年
者は、しっかり長袖です。しかしベルギーのお天気ほど予想困難なものはな
く、来週どのようになっているかは、あけてのお楽しみ、ですが、今現在の状
態は、日本の秋から晩秋にかけて、の感じがします。朝夕は冷え込みますの
で、ジャケット、カーディガンは必需品、寒がりの方はセーターも要。便利な
のは、薄手の防風防雨兼用レインコート。こんな感じでしょうか。お天気が激
変しそうなときは、お知らせいたします。

全然関係ないのですが、私の住んでいるところから北のほうにずい、と行きま
すと、あっという間にオランダになり、もっとずいずいっと行きますと、かい
りん丸(漢字が出ません!)が作られた後、試運転?をしたという今は寂れた
港があります。キャッテンデークだったかしら。母を連れて行ったら、感激
し、和歌をいっぱい詠みました。でももしかしたらぜんぜん違う港だったかも
しれません。
これからも、難しいことでわからないことがあったら、時々うかがわせてくだ
さいませ。よろしくお願いいたします。』

# anversoise 『toxandoriaさま、すみません、9月2日のanversoiseのコメン
トの訂正、させください。はずかしい間違い!

かいりん丸、漢字が出るわけないです、咸臨丸です、かんりんまる、で、オラ
ンダのキンデルダイクの造船所でつくられた、とあります。これをキャッテン
デークと勘違いしたのです。重ね重ね、すみませんでした。』

# toxandoria 『anversoiseさま、“はずかしい間違い!”など、とんでもござ
いません。

それどころか、ヒントを与えて頂きありがとうございます。

記事の方は漸くベルギー編が終わり、これからオランダ編にとりかかります。
こちらでは「日欄交流史」を少し取り上げるつもりでおりましたので、「咸臨
丸」のことも書きたいと思っています。

これからも、よろしくお願いします。』

# toxandoria 『anversoiseさま、toxandoriaも間違ってしまいました。

「日欄交流史」ではなく、「日蘭交流史」でした。

こちらこそ失礼しました

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