メルマガ:【トランスマガジン】-翻訳会社が教えるプロの英語-
タイトル:【トランスマガジンVOLUME160】-翻訳会社が教えるプロの英語-  2006/03/20


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【トランスマガジン】-翻訳会社が教えるプロの英語-   2006/3/20 第160号
 株式会社トランスワード、 http://www.transwd.com、book@transwd.com
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 当マガジンは当社翻訳教室の生徒さんおよび登録翻訳者の方を主な対象にし
 翻訳実務に役立つ情報を定期的にお送りするものです。
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■もくじ■
1. お知らせ
2. 最近の翻訳業界 
3. 翻訳しよう
4. 翻訳者日記
5. リンクしよう

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1. お知らせ
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2. 最近の翻訳業界(仲谷)
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翻訳の共同作業

フリーの翻訳者ではなく、翻訳会社の存在意義のひとつはは大量・短納期の仕
事を一定品質でこなせることです。

大きい仕事を複数の人間で翻訳し、仕上げるためにはチームでの作業が必要で
す。このとき全体を通して一定の品質の確保、ならびに用語・文体の統一を図
ります。翻訳ツールなどを使って自動的に統一する方法もありますが、やはり
メンバー間の決め細やかなコミュニケーションが決め手です。

翻訳は一般に一人で進める孤独な仕事と思われます。しかし、結局は良い仕事
をするにはメンバー同士のコミュニケーションが重要です

言葉によるきめ細やかで正確なコミュニケーションの力をつけるには訓練が必
要です。日常の仲間との会話や読書などを通じ、意識して高いレベルのコミュ
ニケーション能力を養いましょう。


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3. 翻訳しよう(荒井)
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企業のマーケティングについての文書。That company's new thinking started 
with the simple understanding that marketing wasn't doing enough by 
creating product-focused selling materials. サッと読んで理解されるでしょ
うか。実は、次のような和訳を受取りました。1. 「この企業の新しい思想は、
製品集中型の販売ツールが作り出されたことによりマーケティングは十分な成
果を上げていないという単純明快な理解から始まった」。

非難することは簡単ですが、ちょっと考えてしまいました。これに相当するよ
うなミスを、誰でも(もちろん私でも)どこかでしていることでしょう・・・
どうしたらよいでしょうか。

まず、発言や引用部分に印をつけることをお勧めします。1. は<この企業の新
しい思想は、「製品集中型の販売ツールが作り出されたことによりマーケティン
グは十分な成果を上げていない」という単純明快な理解から始まった>です。
引用符をつけた上で眺めてみると、少し頭が回ると思います。

それからproduct-focusedの語がポイントです。これは「(会社が提供する)製
品中心」という意味で、「製品本位の事項しか書いてない」、「顧客のアプリケー
ションに対応した使い方の観点が抜けている」という非難の意味です。文書全
体を読むと、そう理解できます。

そうした上で判断すると、1. はby creatingの解釈が問題の中心でした。これ
は「〜を作っているのでは、作っているだけでは」と、逆接でつながるのです。
<同社の新しい考え方の出発点になったのは、マーケティング部門が製品中心
の販売ツールを作っているだけで大した成果を生むに至っていない、という単
純な事実認識だった>としました。


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4. 翻訳者日記#50(阿久根)
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「小学校の英語教育」

3月17日付けの朝刊に「公立小学校の93%英語教育」という小さな見出しを見
つけました。93%という数字を見て、「うちの子どもたちの学校では英語を教え
ていないけど、日本の大部分では教えているんだなあ」と思い、記事を読み進
めてみると、「年間の実施時間数は4〜11時間が42.0%で最も多く...」と書か
れているではありませんか。年間4時間の授業数でも「英語教育」の中に入っ
ていたと知り、それなら、うちの小学校も英語を採用している方に入るのだと
理解しました。

小学校での英語教育には賛否両論があるようです。私は翻訳という仕事をして
いる関係で、小学校からの英語教育に諸手を挙げて賛成しているように思われ
るのですが、そういう訳でもありません。教えるのなら、しっかりと基盤を整
備してからやるべきだと思いますし、現状の教職員のレベルでは、あまり安易
に必修化の道へ進んで欲しくないと思っています。子どもたちが初めて接する
外国語は大切です。そのときの導入や紹介の仕方次第で、子どもたちのその後
の学習意欲が大きく左右されることになるかもしれません。英語を教えること
を想定せずに教員免許を取得している人たちが、多忙な中で専門以外の英語を
教えようと努めても、かなり無理があるような気がしてなりません。わずかな
準備で教えられるほど英語は甘くありません。

高校で英語を教えていたときの教え子の中に、小学校の教員をしている人がい
ます。ふとしたきっかけで、うちに遊びに来ましたが、「先生、僕が英語を教え
るんですよ。本当にいいのかな?」とこぼしていました。高校時代の彼は英語
は得意な方でしたが、だからといって、いきなり他の教科と同様に教えられる
訳ではありません。不安になるのもよくわかります。

小学校で英語が必修になったら、「お願いだから、嘘や誤った発音だけは教えな
いでくださいね」と祈るばかりです。


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5.リンクしよう  
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