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タイトル:非公式情報 第197号  2006/03/20


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ブレアにまたスキャンダル

By StrangeLove

イギリス労働党に対する「闇融資」にからみ、マイケル・レビの名前が出てきた。この人物はトニー・ブレア首相のパトロンであり、この件で名前が出てきても不思議ではない。この富豪がいなければ、ブレアが労働組合と対立することは不可能だった。「ニューレーバーの黒幕」とも呼べる人物なのだ。

ブレアとレビが接近するのは1994年のこと。この年の1月にトニーは妻のチェリー・ブースと一緒にイスラエルを訪問しているが、このときの費用はイスラエル政府が負担していた。

1980年代にイギリス労働党とイスラエルとの間に溝ができたことが知られている。パレスチナ人虐殺など、イスラエル政府の暴力的な政策を批判するようになったのである。そうした労働党を「親イスラエル」に引き戻したのが「ニューレーバー」を率いるブレアだと言えるだろう。

このグループの立場は反労働組合、親財界、親NATOで、同時に企業や金持ちを優遇する税制を主張してきた。似たような政策を掲げているアメリカのジョージ・W・ブッシュ大統領のイラク侵攻に賛成したのも当然だと言えるだろう。

イスラエル訪問から帰国して2カ月後にブレアはロンドンのイスラエル大使館で開催されたパーティーに出席している。そこで大使館幹部から紹介された人物がレビである。ジョン・スミスが死亡するとブレアは労働党を指導するようになり、1997年の選挙で勝利して首相となった。その過程でレビたちから提供された資金が威力を発揮したことは言うまでもない。

ここにきてイスラエルと密接な関係にあるブレアのパトロン、レビの名前が出てきたことは興味深い。イギリスの権力グループとイスラエルとの関係が良好とは言えなくなっていることを暗示していると思えるからだ。

アメリカではイスラエルの軍事強硬派、リクードと密接な関係にあるネオコンの影響力が低下し、親イスラエル・ロビー団体のAIPACがスパイ事件で捜査の対象になっている。イラク攻撃を仕組んだのは石油産業ではなく親イスラエル・グループだとする研究も公表されるようになった。当然の分析だが、アメリカでこうした主張を公然と行ったことは、やはり興味深い。

ブレアとともに、アメリカの対イラク先制攻撃に賛成した小泉某だけは相変わらずの調子である。その周囲にいるマスコミの人間も同様だ。ふと、日本の古いことわざを思い出した・・・「非学者、論議に負けず。」
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