2006年2月22日第7号(通巻第23号) 毎週水曜日発行 中文簡体 中文繁体
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先端技術・出版・雑学

赤と緑で一目瞭然

日本の経済動向を示すと共に、全世界の人々の注目を集める日本最大の株式市場が東京証券取引所である。東京証券取引所が扱う株式の中から日本経済新聞が225の主要銘柄を抜き出して計算した日経平均株価(日経225)については、みなさんもご存知だろう。

この「日経225」の動向を、直観的かつ芸術的に表現したサイトが、「日経225マーケットマップ」である。

このマップは、225の株式を四角形の面積の大きさで示し、一つの四角形が一つの企業を表す。面積が大きければ大きいほど、時価総額(発行株式数×株価)が高いということになる。

また前日の株価と比較して、3%以上上昇したものは明るい緑色で表示され、下がったものは赤で表示される。また大きな四角形で各業種を区分しているので、どの業種で株価上昇企業が多いか、あるいはどの業種で株価下落企業が多いかが一目瞭然である。

さらに、マウスポインターを四角形の上に当てると、その銘柄の番号と売買高、および関連するニュース報道などが現れる。この小さなサイトだけで、株式市況全体が一目でわかるのだ。これは「マクロの視点」を重視する投資家にとっては、実に楽しく、また得がたいサイトである。

このサイトは5分ごとにデータが更新され、それは実際の株取引に比べて約20分の遅れとなる。(河上晃一郎提供)
日経225マーケットマップ  http://n225.jp/
 
芸能・ドラマ・音楽

アーティスト、社長、ギャル

浜崎あゆみ、安室奈美恵、タッキー&翼などを擁するAVEXから、2月15日またまた一人のスターが日本のポップス界に誕生した。彼女の名は「sifow」という。

sifowは日本でただ一人、「ギャル」と「社長」と「アーティスト」の身分を一身に兼ね備えた話題の人物であり、本名は藤田志穂という。

去年の一月、sifowが主催する「☆ギャルの革命☆」というブログがネット上で大きな話題を呼んだ。彼女はこのブログで、「ギャル」に対する偏見をくつがえすため、ギャルも努力すればあっという間に成功を手に入れられるということを果敢に証明した。そのために19歳の若さの彼女は苦労して時給のアルバイトで資金をため、去年4月にシホ有限会社を設立し、ギャル社長となったのだ。

積極的に講演会や雑誌対談をしたり、コラムを書いたりするほか、sifowはモデルとしても、たくさんのファッション雑誌に積極的に登場している。また去年の4月17日にはブログ上でシングルCD「I 謡」を出し、ネット予約開始8分間で500枚が売り切れ、2000枚を追加製造したがそれも完売した。

ギャル向けの携帯電話ネットサービス「ライブドアガールズ」、ダンスゲームの「Ryzme」への楽曲の提供、各種書籍の出版、「Gyao」での映像ブログの公開などなど、一人のギャルの活躍で、服装や言動から判断される「ギャル」に対する偏見(不潔、自暴自棄、軽薄など)が打ち砕かれたのである。

昨年末、sifowとAVEXは歌手契約を交わし、世界に向けて「ギャルの革命」を発信するために新たな一歩を踏み出した。

【sifow のプロフィール】1985年5月11日生まれ、千葉県出身、牡牛座、血液型B型、好きな食べ物は焼肉、ラーメン、梅干、特技はモダンバレエ、トランペット、剣道。
(C) 2006 avex network inc.
sifowギャル革命 http://www.sifow.net/sifow.html
 
ゲーム・キャラクター

世界に広がる日本のアニメとマンガ

●ドイツのアニメ・マンガイベント

今年の1月20日から22日まで、ドイツのノイシュタット・アン・デア・ヴァインシュトラーセで、アニメ・マンガ・日本文化ファンのためのイベント、Bonenkai( 忘年会)が開催された。主催はEkkelhard Holzer氏。ヨーロッパ中から、ゴスロリやアニメのキャラクターに扮した2000人以上の参加者が駆けつけた。

日本舞踊や日本太鼓の公演、着物の着付けや習字などのワークショップが開催され、特に今回、初のヨーロッパ出展となるドール販売企業やプロのドール作家も日本から参加し、注目を集めた。

また、ドイツの出版社もブースを出展しており、漫画家を目指すアマチュア作家も作品を発表する絶好の機会となったようだ。

日本食レストランもスタッフの手によって運営され、ラーメンやお好み焼きなど、普段食べることのできない日本の味に、参加者は舌鼓を打った。

夜は会場がディスコに変身。日本のポップスに合わせて踊ったりして、日本文化ファンたちとの交流を深めた。 (仲村佳子執筆・撮影)

●中国とのアニメ提携

携帯電話の付加価値サービスで有名な日本エンタープライズは、先ごろ中国の江蘇省にある江南大学との間でアニメーション産業の提携プロジェクトに調印した。今後、江蘇省無錫市でデジタル・アニメーション産業を構築し、人材養成と活躍の場の開発など多くの新分野で協力を行う。まず、無錫に江大瑞思動漫産業教育センターを設立し、今年9月には450名の学生を募集する予定である。

日本エンタープライズは、業界でもトップレベルの上場企業であり、世界18ヶ国に対して携帯電話情報サービスを行なっており、去年5月には北京に支社を設立した。今年2月10日には東京で、無錫市政府がアニメ産業と工業デザイン産業への投資を求める説明会が開催された。

アニメ!アニメ! http://www.animeanime.jp/

 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

日本最大の可動立体看板

愛知県の「キャラクター工房」は2000年6月、秋葉原の「オノデン新館」の地上20メートルの位置に、高さ8メートル、幅7メートルの可動立体看板「オノデン坊や」を設置した。装置の顔と両腕は前後に動く。 

日本初の電車座席広告

サントリーは2003年4月、JR山手線の車両に清涼飲料「DAKARA」の座席広告を設置した。電車の座席に広告を設置したのは日本初である。1車両につき7人掛けシート2箇所、計20箇所に設置され、CMにも登場する「小便小僧」が描かれた。

宇宙空間初の広告撮影

宇宙開発事業団と広告制作会社の電通は、「宇宙空間のCM撮影」を積極的に推進しており、大塚製薬の清涼飲料水「ポカリスエット」が、その初の商品となった。これは、撮影機材を使用して撮影された世界初の宇宙CMである。
華人の見た日本

日本式生存方式 (中国)岳霊箱

日本人の夜の行動は、昼間とはまったく違う。昼間彼らは、職場では穏やかで礼儀正しく、小さな声で話をしているが、夜になると、退社しても家に帰りたがらず、飲み屋やバーに寄って酒を飲んでおしゃべりをする。何杯か飲むと口が滑らかになり、大きな声で笑いながら盛んにしゃべり、表情も豊かになってくる。踊りだす者もあり、大きな声で歌う者もあり、さらには倒れて起き上がれなくなる者もあって、昼間のおとなしくて慎重な態度は影をひそめてしまう。

このようにあっという間に性格が変わるのは、昼間緊張して働くときのストレスを解消しているのだと言われている。日本文化には「建前」と「本音」という言い方があって、「建前」とは行動の原則的規範を指し、「本音」とは心の底に隠された真の気持ちを指す。昼間の仕事が彼らに「建前」、すなわち仕事第一、お客様は神様の方針を維持し続けて自我を抑えることを要求するとすれば、夜は彼らが「本音」を吐露し、真の自我を開放してリラックスするときなのだろう。

日本人の生活は辛く、一生懸命仕事をすることが人生を全うするための義務であるかのようである。彼らは人生を一つのプロセスと考えており、人生の義務を履行するために、妻子を養いながら、退職の時期になってようやく払い終わる住宅ローンを払い続けなければならない。そのため、短い人生の間、必死で仕事をせざるを得ないのである。人生の義務が終わった時は、人生が終わろうとしていることを意味する。だから、酒を飲んで歌を歌う夜の飲み屋だけが、自我を見つけるつかの間の時間なのだ。

すべての日本人が人生に対してこのような消極的で悲観的な態度をとっているとは断定できないが、昼間一生懸命働いて、夜は飲み屋で楽しむサラリーマンにとっては、それが当たり前の生活になっており、それが家庭の幸福にとってはよくない結果をもたらす。妻子の生活からだんだん遊離してしまう夫もあるし、家庭内の互いの交流が失われていく場合もある。夫婦が人生の伴侶ではなく、ただの生活の協力者になってしまうこともある。子供たちと父親の間はますます離れ、「父親不在」は日本特有の社会問題になっている。このような生活が、サラリーマンが自ら望んだ選択だとはとても言えないだろう。

日本人の勤勉の精神は巨大な物質的豊かさをもたらしたが、その代償も同じように巨大なのである。

「神州学人」 サイトより(本編集部で一部削除した)

日本人の見た華人

人脈社会 (日本)古田

中国は人脈社会です。つまり人脈があれば難しい問題でも何とかなる。

人脈がなければ簡単な手続きでも何時間も順番を待たなければならない。人脈があれば、電話をしてもらい「ヨロシク!」って言ってもらうと最優先で処理してもらえる。人脈がある人にとっては便利このうえない社会であるし、これがあるのとないのとでは大きな違いがある。

彼らは何か解決したい問題が発生すると、先ず何らかのコネクションを持つ人間を捜す。それが姉の旦那の妹の彼氏のおばさんでもいいから、何とかさがしてみる。

私も仕事柄、よさそうな工場を見つけてコンタクトを取りたいときは、友人に聞くことが多い。電話の一本も入れておいてもらい、それから訪問すると仕事がスムーズにいく。これは中国社会で重要な「面子」があるので、紹介してくれた人の面子をつぶせないということを意味する。

価格面でも優遇してくれることがあるし、便宜をはかってくれる。人脈のおかげで到底できないと思われる仕事でもできたりすることもある。

「中国地方都市日報 Blog 」 サイトより(本編集部で一部削除した)

読者からのお便り

→ありがとう、「週間東京流行通訊」。このメルマガは、日本に行ったことのない私に、早く行ってみたいという衝動を与えてくれました。貴メルマガが永遠に私たちを魅了してくれますように。【中国 王麗燕

→最初日本を好きになったのは、まずジャニーズ事務所のタレントが好きになったからです。ジャニーズショップへ行くには、どの交通機関で行ったらいいかを載せてください。それから、聖地と言われる場所や、彼らがドラマのロケを行なった観光スポットへの行き方も知りたいです。【台湾  orange7247233

→私は日本語科の学生です。貴メルマガはたいへん面白いので、授業でのレポートのテーマにしようと思っていますが、よろしいでしょうか?【香港 徐欣如

→貴サイトがとても好きです。日本民族の風土や人情を私に教えてくれます。私は日本人と交流したいと思っていますが、フォーラムのような発言できるコーナーがないのが残念です。【中国 張麗麗
ライブカメラ
配信サイト
ALAYA
世相・若者の生き方

富士山頂の採用試験

ネット販売を扱う IMAGEnet(イマージュ・ネット)は去年の8月24日、なんと富士山頂で新入社員の採用面接を行なった。

「登山面接」に応募した学生21人は、8月23日の昼の12時から、神田大治社長および会社の社員たち、取材記者たち、そして6名のモデルと一緒に富士山に登った。途中で脱落した学生と、登りきったものの体調を崩した学生を除き、最終的に残った11人が8月24日の早朝4時から山頂に向かい、日の出を拝んだ後で面接を受けた。

IMAGEnetは衣料品のネット販売の運営を中心とする企業である。今回日本で海抜のもっとも高い3776メートルの富士山頂で面接を行なったことについて神田社長は、「一緒に日本の最高峰に登ることによって、学生の協調性や思考方式などを知る」ことを期待していると述べた。3名〜4名の新入社員が採用される予定だ。

当日は台風12号が関東地方を襲い、暴風雨の影響で気温は0 ℃以下に下がったが、山頂での面接とモデルの撮影会は予定通り行われた。

ネットの世界は常に新しいインスピレーションが求められている。自発的に新商品や新サービスを提案するだけでなく、長時間の仕事に耐えられる心身の強靭さも必要な業界だ。IMAGEnetがこのように厳しい面接条件を設定したのには、真に挑戦意識を持った新人を発掘すると同時に、団体行動の連帯感を高めるという目的もあったようである。
(C) 読売新聞社
IMAGE 公式サイト http://www.st-image.com/content/
 
日本語の言葉雑学

「多文化共生」マガジン

『J-Life』は国際交流分野の老舗出版社アルクが在日留学生を対象として発行しているフリーペーパー。中身は日本語だが、表紙には「日本に暮らす」というフレーズが英語、中国語、インドネシア語、ベトナム語など 22言語で並び圧倒される。とはいえ日本で学ぶ外国人の数が12万人を優に超えるという現実を考えれば、いまさら驚くにはあたらないだろう。

「日本の多文化共生社会実現に向けて」同誌がスタートしたのは昨年10月。以来、毎月1回、全国の日本語学校、大学、国際交流団体、書店などで設置されている。また、日本国外でも3万部以上が28カ国で配られている。

最新の3月号では「新しいことば」を特集。「小泉劇場」「萌え」など辞書に載っていない流行語や若者言葉をイラストとともにわかりやすく紹介している。ほかに「日本ふれあい紀行」、企業へのインタビューなど内容は多岐に亘り、在留資格、就職活動などの実用情報も充実。横組み、記事ごとに初出の漢字にルビを振る、難しい用語には解説をつけるなど、日本語学習者を意識した丁寧なつくりだが、文章自体は一般の日本語誌と比べても遜色のないレベルである。

「日本人と外国人が協力して雑誌をつくる」ことを目指した、読者参加型の誌面作りも同誌の特徴。中国の上海から来た留学生の童智妍さん(女)の「トモの日本留学日記」や、江蘇省から来た留学生のハルシさん(男)の「僕の嫉妬する日本へ」では、在日華人の目を通して見た、国際化する日本社会の日常が描かれ、読みごたえがある。

また 「ニッポンの問題」というコーナーではスリランカの学生が「日本の学校では生徒が授業に遅れても先生が怒らないのはなぜ」と日本人教師に質問。「スリランカでは生徒は早めに学校に来て、掃除を終えて、授業の開始を待ちます。」と母国の様子を語っているのを読むと、むしろ日本人が留学生から学ぶことのほうが多いのでは?と考えてしまう。多文化化の進む日本の姿を見つめなおすために、ぜひ日本人にも一読をお勧めしたい。 (一海由美執筆)

(C)2006 SPACE ALC inc.

J−life公式サイト http://jlife.alc.co.jp/
 
編集後記

冬の寒さがまだまだ残る日本の空にも、初春の兆しがかすかに感じられ、若者たちも冬のコートを脱ぎ捨てて、若々しい素肌を見せようかという季節になったかと思ったら、そのとたん、突然寒波が日本列島を襲った。ここ二、三日間吹き荒れた風は、まるで私たちの気持ちを真冬に連れ戻したいかのような寒さであった。

渋谷の街を歩いていると、若い女性たちが斬新で奇抜な服装をしているのに驚く。厚手のジーンズをはいた上に、さらに薄手のレースのようなミニスカートをはき、髪をなびかせて額の上に幅の広いスカーフを巻いている。

おばさんたちがくすくす笑ってささやく。ズボンの上にショートパンツを重ねてるの?あの娘たち、頭痛か発熱でもしているのかしら?

だが彼女たちの満面の笑顔は、誇らしげにこう宣言しているかのようだ。これはこの間写真集を出したばかりの上原多香子の発明なのよ。見てちょうだい。渋谷も青山も原宿も、上原多香子風の女の子ばっかりよ……。

新しい流行が登場する瞬間、その中に伝統を取り入れる。寒さを防ぐと同時におしゃれも忘れない。聡明な日本女性の知恵は、スターのファッションにインスピレーションを得るだけでなく、どうやって模倣を進化させて、自分の個性を作り上げ、自分らしさを演出するかにも表れている。

初春の東京のファッションは、夏の日の大胆さと奔放さには及ばないものの、また違った独特の味わいを秘めていて、見る者の心を爽やかにし、忘れがたい気持ちにさせてくれる。