日本式生存方式 (中国)岳霊箱
日本人の夜の行動は、昼間とはまったく違う。昼間彼らは、職場では穏やかで礼儀正しく、小さな声で話をしているが、夜になると、退社しても家に帰りたがらず、飲み屋やバーに寄って酒を飲んでおしゃべりをする。何杯か飲むと口が滑らかになり、大きな声で笑いながら盛んにしゃべり、表情も豊かになってくる。踊りだす者もあり、大きな声で歌う者もあり、さらには倒れて起き上がれなくなる者もあって、昼間のおとなしくて慎重な態度は影をひそめてしまう。
このようにあっという間に性格が変わるのは、昼間緊張して働くときのストレスを解消しているのだと言われている。日本文化には「建前」と「本音」という言い方があって、「建前」とは行動の原則的規範を指し、「本音」とは心の底に隠された真の気持ちを指す。昼間の仕事が彼らに「建前」、すなわち仕事第一、お客様は神様の方針を維持し続けて自我を抑えることを要求するとすれば、夜は彼らが「本音」を吐露し、真の自我を開放してリラックスするときなのだろう。
日本人の生活は辛く、一生懸命仕事をすることが人生を全うするための義務であるかのようである。彼らは人生を一つのプロセスと考えており、人生の義務を履行するために、妻子を養いながら、退職の時期になってようやく払い終わる住宅ローンを払い続けなければならない。そのため、短い人生の間、必死で仕事をせざるを得ないのである。人生の義務が終わった時は、人生が終わろうとしていることを意味する。だから、酒を飲んで歌を歌う夜の飲み屋だけが、自我を見つけるつかの間の時間なのだ。
すべての日本人が人生に対してこのような消極的で悲観的な態度をとっているとは断定できないが、昼間一生懸命働いて、夜は飲み屋で楽しむサラリーマンにとっては、それが当たり前の生活になっており、それが家庭の幸福にとってはよくない結果をもたらす。妻子の生活からだんだん遊離してしまう夫もあるし、家庭内の互いの交流が失われていく場合もある。夫婦が人生の伴侶ではなく、ただの生活の協力者になってしまうこともある。子供たちと父親の間はますます離れ、「父親不在」は日本特有の社会問題になっている。このような生活が、サラリーマンが自ら望んだ選択だとはとても言えないだろう。
日本人の勤勉の精神は巨大な物質的豊かさをもたらしたが、その代償も同じように巨大なのである。
「神州学人」 サイトより(本編集部で一部削除した)
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