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2006.1.23 [2006-01-22、「神憑る小泉劇場」と「ホリエモン」が煽っ たトリクルダウン幻想]のコメント(続き) ・・・・ # toxandoria 『Anonさま、書き忘れたことがありますので補足します。 下記・・・・・〜・・・・・の部分は、[toxandoriaの日記「作家アイン・ラン ド、米国ユニラテラリズムのもう一つの『源流』」 http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050326]から一部分を抜粋したもので す。 この作家アイランドの「客観主義哲学」も、Anonさまがおっしゃる「キリスト 教の救済説に基づいた功利主義哲学の典型」の流れに入ると思います。 現在もアメリカの大学では、このようなカルト的な授業が行われており、それ を体験した日本からの留学生の報告がありますので、 http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20050326の記事をご覧ください。 ・・・・・・・・・・ 日本では、政治学者など一部の人々を除きアイン・ランドはほとんど知られて いなかったようですが、日本アイン・ランド協会 (http://www.aynrand2001japan.com/index1.html)の情報によると、彼女の小 説を貫く政治思想の根本には「客観主義」(Objectivism)と名付けられる個性 的な哲学が存在します。これらの小説の文学作品としての評価はともかくとし て(国語力の問題もあるので・・・)、同協会等の説明を手掛りにこの「客観 主義哲学」のエッセンスを抽出してみると次のとおりです。 ●社会など或る集団の上に立ち、人々の上に君臨する「共通善」なるものは 「偽善」に過ぎない ●歴史的に見ると、平和主義・博愛主義・利他主義の宣言によって行われた革 命の行く末は血の海であった ●他人に対して行い得る唯一の「善」は「触れるな!干渉するな!」というこ とである ●人類の歴史は、人間が独創(創造)したものを自然に対して付け加えること で進歩してきた ●この人間の独創は“良きものを創造したい”と願う人間の「個人的欲望」か ら生まれる ●自分中心主義は「偽善に満ちた利他主義」より優れている この「客観主義」の哲学は、最も過激なリベラリズム(超自由原理主義=リ バタリアニズム)の言わば啓典のような位置づけとなっており、アメリカでは アイン・ランドの死後から現在に至るまで「ユダヤ教徒右派のサロン」や複数 の「ランド教徒カルト集団」(Ayn Rand Cult)と呼ばれる形で離散と集合を 繰り返しながら踏襲されています。また、このような形で隠然たる勢力を持つ アイン・ランドの「客観主義」信奉者(ランディアンと呼ばれる人)たちが、 ネオコン一派やキリスト教原理主義者とともに世界の声の大勢を無視して「イ ラク戦争」に踏み切ったブッシュ政権の「ユニラテラリズム」(米国一国主 義)を後押ししていることが容易に理解できます。 ・・・・・・・・・』 |