メルマガ:【トランスマガジン】-翻訳会社が教えるプロの英語-
タイトル:【トランスマガジンVOLUME155】-翻訳会社が教えるプロの英語-  2006/01/05


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【トランスマガジン】-翻訳会社が教えるプロの英語-   2006/1/5 第155号
 株式会社トランスワード、 http://www.transwd.com、book@transwd.com
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 当マガジンは当社翻訳教室の生徒さんおよび登録翻訳者の方を主な対象にし
 翻訳実務に役立つ情報を定期的にお送りするものです。
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■もくじ■
1. お知らせ
2. 最近の翻訳業界 
3. 翻訳しよう
4. 翻訳者日記
5. リンクしよう

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1. お知らせ
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2. 最近の翻訳業界 (仲谷)
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今年の翻訳業界

昨年は国内の輸出メーカーさんの元気が良く、翻訳需要も多くありました。
この景気は今年も続くだろうと多くの人が言っています。
昨年の景気は主として中国経済の伸びに引っ張られたものでした。また、米国
の経済が堅調なのも1つの要因です。

この2国の経済が今年も昨年同様に堅調かどうか、私は疑問に思っています。
どちらの国も経済発展の面では相当無理をしてきましたので、今年あたり綻び
が出そうです。翻訳の量も少なくなるのではないかと心配です。

ただ、全体の仕事量が少なくなっても売れっ子の翻訳者(会社)はいつも忙し
くしています。影響を大きく受けるのは二流以下の人たちです。日々の研鑽を
重ね、一流の翻訳者として生き残りましょう。


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3. 翻訳しよう(荒井)
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「弊社は、然るべきガバナンス体制の設定運用を続けて参ります」。ガバナンス
というのは最近耳にするようになった難しい語ですが、翻訳の仕事としては、
(corporate) governance とするしかないと思います。それでは、We will 
continue establishing and implementing the corporate governance system.
でよいでしょうか。

本日のポイントは、「日本語では、2つの動詞を気軽に連結できても、英語で同
じことが簡単にできない」ということです。ある時点でestablishを一度行い、
その後implementし続けるのです。常にestablishし続けて行ったら、いった
いガバナンス体制がいくつ出来上がるのでしょうか(revise, enhanceし続ける
ことはあり得ますが)。

We will continue practicing our corporate governance system, which was 
successfully established as a result of our company-wide efforts.という意味
だと思います。

これに類したような日本文(無神経な単語連結)は、本当によく出会います。
社長が従業員に向かって「たゆまず、刺激、研鑽に励んでください」とハッパ
かけています。「たゆまず、刺激、研鑽、励む」と同じような調子の語を聞いて
いると知らずしらずにその気になってしまうようで、日本語というのは感情的
な言語だと思います。

ですが、もうポイントにお気づきでしょう。「研鑽に励む」はよいですが、「刺
激に励む」は変な意味に取られます。「たゆまず、新鮮な刺激を受けるよう(刺
激に身をさらすよう)努力し、また研鑽に励んで…」などとするべきだと思い
ます。


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4. 翻訳者日記#45(阿久根)
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「担当者の切れ目が縁の切れ目?」

あけましておめでとうございます。早くも2006年ですね。日常の繰返しが続く
うちに、あっという間に1年が経過してしまいます。あと1カ月もすると、確
定申告の準備をしないといけません。本当に早いものです。

さて、このコラムをお読みの翻訳者のみなさんは何社ぐらいと取引があるので
しょうか。私がフリーランスで翻訳を始めたときには、2社ほどにしか登録さ
れていませんでした。当時は英語塾も開いていたので、その程度で間に合って
いたのですが、翻訳に専念しようと思ったときには、トライアルなどを受けて
取引先を4社に増やしました。今では7社ほどの取引先からの依頼を自分のス
ケジュールに合わせて調整していますが、依頼の傾向に関してはなかなかおも
しろい特徴があります。

翻訳は実力の世界といいますが、実は人とのつながりだったりもします。いく
ら高い英語力を持っていても取引先から信頼されなければ仕事はもらえません
し、あまりにも愛想が悪いと人間的に嫌われてしまう可能性もあります。「会社
とのつながり」よりも「担当者とのつながり」を実感するのは、担当者がその
会社を辞めてしまったときなどです。それまでは頻繁にあった依頼も、担当者
が変わった途端にピタリと止むことがあります。翻訳で生計を立てている身と
しては安穏としていられませんが、こればっかりは自分の英語力でどうにかで
きるものでもありません。そのためにも、普段から一人の担当者だけでなく、
複数の人たちとコンタクトをとるようにしておいた方が良いのかもしれません。
私自身は、仕事が切れそうになったときは、自分のスケジュールを複数の翻訳
会社の担当者に連絡するようにしています。それでも仕事がもらえなくなった
ら、潔く他の翻訳会社を探して、トライアルを受験する方が良いでしょうね。
足で営業という訳にはいかないところが、田舎暮しの翻訳者の悩みかもしれま
せん。


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5.リンクしよう  
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