中国の人材事情 (日本)しおてん
北京などで会社の人材流出が社会問題になっているらしい。
より高い給与を求めて簡単に会社を辞めていくそうだ。
中国企業側もその対策として、お互いのネットワークを密にし、
そういう人材を雇用しない約束を交わしたりしているとのこと。
さらに今まで中国企業は、社員の社会保険料や住宅積立金を負担することは少なかったのだが、
ここにきて負担する会社が増えているそうだ。本人が会社を移っても、積立金などは元の会社の了承がなければ移せないのだ。
また、「档案(タンアン)」という本人の履歴を会社で預かることも重要になっている。
しかし社員数が10人以上でないと預かることはできない。
企業がこういう防衛策に走るのも、ある裁判がきっかけだそうだ。
ある日系企業が優秀な大学生を雇おうと、ある学生の学費、生活費すべてを負担した。
ところが、学生は卒業後、別の企業に就職してしまい、企業側は学費の返却を求めた。
裁判結果は、学生には支払い能力は無いとのことで企業側の敗訴となった。
契約は交わしていたそうだが、契約書もただの紙切れとなる判決だったとのことである。
「中国おしごと日記」より(編集部で一部削除した) |