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タイトル:[ep-update] M1000な暮らしと世界が変わる道筋  2005/10/27


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        [[ e p - u p d a t e s ]]

       edition: 27-Oct-2005

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おはようございます。
発行人しております、shi でございます。

さて、週刊のペースのつもりが、どうも月刊になってしまい
申し訳ないなぁ、と思いながらも、どうもメルマガあについては
遅筆になってしまっています。

という割には、再出発したblogでのemichanproduction

http://www.emichanproduction.com

には、だいたい日に3つくらいのペースで記事を書いているので、

もしかして、shi はなにしてるんだ??

と、気を配ってくださっている方には blog を見に来ていただく
方が早いのかもしれませんね。

実際に、毎日boolmarkして来てくださっている方もちらほら
いらっしゃるようですし。。。本当に感謝です。

で、金融の話とか、ブックレビューは他のメルマガにこれから
専念させようかと思い、今後はこの ep-updade では、
それ以外で blog のネタにしているものをピックアップしてみようかな、
とちょっと方向転換を考えてみました。

問題は、記事のネタが多岐にわたってしまったので、きれいにまとまるかどうか。。。

まずは、shi らしい、このネタから行きましょうか。

<<<<<<<<<<<<<<<<<< M1000 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

Motorola M1000 ってご存知でしょうか。
NTT Docomo の FOMA のラインナップで、本体の実売価格で一際目立つ
(通常の携帯が35,000円くらいのところ 50,000円!)この携帯電話。

実は、ビジネスユーザーのための、一歩進んだ携帯/PDA というコンセプトで
投入された機種なのですが、元は Motorola が 3G 用に開発した、A1000と呼ばれる
機種の日本向けバージョンなのです。

で、特徴をあげるとすれば
- パケットでネットにつないで(i-mode でない形で)自宅や会社のメールの送受信が出来る。
- 海外でもそのまま電話やメールなどが使える(ちゃんとローミングするらしい)
- Excel や PDF フォーマットのファイルが読める
- PDA の機能が充実
という、要は日本でも海外でもちゃんと使える Blackberry みたいなものです。

で、なんでそんなものを使い始めたかというと、会社で海外に飛び回る人が
いる中で、メールを外出先でも読み書き出来るようにしたいけど、blackberry を
使うには、メールサーバーも Microsoft Exchange にしないといけないという
手間がかかる割には未来永劫日本に blackberry が来ない上に日本語かも期待出来ない
と思われる現状をふまえて、その代わりとなる端末はないのか?ということで、
テストで持ち始めたのです。

で、使い始めた中で、どうしてもこれは書いておかないと駄目だということが一つ。。。

     [これも M1000 というよりは、外的要因ではあるのですが。。。]

M1000はいろいろなプロバイダーや会社のメールを読み書きすることが出来る、
という触れ込みで売られています。確かに、ドコモのmopera-U
http://www.mopera.net/

のアカウントは問題なく読み書きできます。

が、それ以外については、案外そう簡単には行かないのです。。。


M1000を買って、最初に設定するのはmopera-U のネットワークへの接続の設定と
メールアカウントの設定、というのがまぁ、一般的だと思います。私もそうでした。

これは楽勝なので割愛するとして、その次にやりたいことは、自分の会社や自宅の
メールアカウントへの設定、でしょう。とはいえ、私はその前に、自宅の無線LAN(と
菊屋のネットワークへの接続の設定)をして、会社や自宅のメールアカウントの設定を
したので、なんの疑問も持たなかったのですが。。。

通常のメールの配信のメカニズム、というのは、ありていに言ってしまえば、
メールのプログラム(M1000であれば「メール」ですね)が、プロバイダーや会社などの指定する
SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) サーバーという、メールの配信プログラムにメールの配信を
依頼して、SMTP サーバーがある意味そのメールを「バケツリレー」することで、送り先のSMTPサーバーに
送り、受け取ったSMTPサーバーは自分のユーザーのアカウントのものであれば、ユーザーのアカウント
に格納する、ということなのです。

で、この一連の流れで、SMTPサーバーに接続するときは、RFC (Request for Comments: 
インターネットにおけるいろいろな約束事、と理解してくださいね) に基づけば 

25 番ポートと呼ばれるところを使って

SMTP サーバーに接続することになっています。
それゆえ、 M1000のメールの設定で、一箇所「25」という数字を設定するところが
あると思うのですが、如何でしょう?

さて、スパムメールってのは、ご存知の通りだと思うのですが、
当然、これを送る人は出来るだけ自分が送ったことを知られたくないので
自分の使っているプロバイダーのSMTPサーバーを使わずに、
勝手に人様のSMTPサーバーを使うなどしている傾向がありますが、
当然、使われるほうも、スパマーに踏み台にされるとみんなから怒られますので
何かしらの対策を取ることになります。

そのひとつとして、最近増えているのが、メールを発信するなど「リレー」する時には
そこのユーザーであるかどうかの認証を取る、というものがありますが、
それを一歩進めて、

25番ポート以外

の、そこのユーザーでなければ知らないポートを使って送る、
という方法を取るところが増えているようです。
ちなみに、前述の RFC のひとつで、そういうときには 587番ポートという
Submission Port を使うように、という決まりがあるようです。

また、自分のユーザーがスパムメールを打たないように、という防御策として、
自分のプロバイダーのネットワークから外に25番ポートの情報を出さない、
という Outbound Port 25 Block というのも、増えているようです。


で、 M1000の話に戻しましょう。
自宅や会社に無線 LAN の設備のない会社の M1000 ユーザーは、
そのメールアカウントに M1000をつなげようとすると、まず第一の選択肢として、
mopera-U 経由で接続することになります。
ですが、実は mopera-U は前述の

Outbound Port 25 Block をしている

ので、もし、会社や自宅のメールアカウントで指定されている SMTP サーバーのポートが
25番
だとしたら、メールは受け取れるけれども、

25番ポートを介した情報をmopera-U の外に出せないために、
メールを送ることが出来ない、

という問題に突き当たるのです。

実際、私の場合ですと、自宅のネットワークでは当然 Outbound Port 25 block なんて
ことしませんので、自宅のネットワークに繋いだ M1000 でメールは普通に読み書きできますし、
菊屋のネットワークの上流である OCN もそんなことをしていませんので、店番しながら
25番ポートを SMTP に使用している会社のメールの読み書きが(店番という観点では
疑問はあるものの、少なくとも技術的には)問題なく出来るのです。

しかし、道端で mopera-U に繋ぐと。。。会社のメールは読めるけれども書いて送ることが
出来ないのです。自宅のメールサーバーもしかり。
それもこれも mopera-U が Outbound Port 25 Blocking しているからなのです。。。
# 自宅のメールサーバーについてはもうひとつ理由があるのですが、これは後述。

しかし、そんなことはmopera-U のどこにも書いてないんですよ!

で、これを回避するには、

1. 会社の SMTP サーバーに Submission Port を開かせる。でも、それって
一人会社ならまだしも、まともな会社だと、会社のPC の設定をも変えることになるので。。。

2. 自宅のネットワークのようにOutbound Port 25 Blocking していないネットワークを使って
繋いで、25番ポートに繋げる。少なくとも国内であれば mopera を使うことで問題回避できますが、
海外に出た場合にはどうしたらいいんだろう。。。

3. Submission Port を使っている、無料メールアカウントを開設して、
メールを送るときだけ、SMTP を拝借する。その場合、一瞬その SMTP サーバーに
メールの中身がおかれるので、情報の秘匿性にこだわる場合には避けたい。

とまぁ、どれもこれも、欠点が気になる解決法しか残っていないのですが、
なんとか解決することは出来ます。ま、一度お試しください。

ちなみに、会社はさておき、我が家のメールサーバーに対する解決方法ですが、3しかありません。
というのも、我が家のメールサーバーのリレーは自宅内のサブネットからの
アクセスのみ許可する、というきわめて厳しい設定にしているので家の外からメールを送信しようと
しても、他のスパマーと同じ扱いにしているのです(苦笑)

まぁ、SASL を入れて、ユーザー認証して、とかすればいいのでしょうけど。。。
面倒なので(笑)当面はこのままで行くんじゃないでしょうか。

しかし、会社のほうはどうしようかなぁ。。。海外でも使えることを実証しないといけないのに。。。

http://www.emichanproduction.com/nucleus/?itemid=167

<<<<<<<<<<<<<<<<<< M1000 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

うーん、このネタだけで十分長くなってしまいました。
ちなみに、今一番検索サイトから来ていただいている記事は。。。

<<<<<<<<<<<<<<<<<< financial talk >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
      [企業の事業信託制度を創設]

やっとというべきか、とうとうというべきか、
企業の事業信託制度を創設について前に動き出したようですね。

もともと、財産権というか資産しか信託できなかった現在の信託法において、
証券化の観点から見ると、昔イギリスで行われたような「パブチェーンの証券化」
といった、企業のキャッシュフローを担保にする証券化が日本では手間がかかって
成立させるのが大変であることや、引用したニュースの例のようなケースなど
さまざまなところで負債の信託譲渡を含む事業の信託譲渡を望む声が
あった、というところでしょうか。

しかし、これを含めた信託法の改正で、また信託業法も変わる必要が出るでしょうし、
そのときに、もっと使い勝手のいい法制度になればいいなぁ、と思うのは
私だけではないと思うのですが。。。 

http://www.emichanproduction.com/nucleus/?itemid=122

<<<<<<<<<<<<<<<<<< financial talk >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

実は、「事業信託」というキーワードで google すると、一番最初に登場するのが
emichanproduction.com なのです(笑)
なんだか遠い昔に、「家庭内 LAN 」で検索サイトの最初に登場する、みたいな
感じでなんとも言えないものがありますね。

でも、この事業信託、元々は、少数の企業集団による市場の独占を、
信託勘定による、株の買い占めという形で実現しようとした(なので、中学校の
教科書にも、トラストというと、企業集団のような表現をされていると思います。)
ことで、市場の公平性を保つために企業そのものの信託を出来ないようにした(アンチトラスト法)、
という歴史的背景があったにも関わらず、やはり今の世の中の趨勢である、企業再生の
プロセスの中で不採算事業の分離というニーズにどう対応するかということに優先順位を
置かれた結果なのでしょう。

実際に、企業の生み出す将来のキャッシュフローを担保に資金調達をする
Whole Business Securitisation をする上では、現行の信託法の制度化では
かなり無理があり投資家の手が出しづらい、使い勝手の悪い収まり方に
なってしまっていた事から、いろいろとニーズや使い方は出てくるのだと思います。


しかし、いろいろなネタを紹介しようとしても、結構
長い引用になってしまうので、読む方にも飽きられてしまいそうですね。
なので、今回はこれくらいにしますが、まぁ、blogでは
料理あり、追っかけあり、スポーツあり、といろいろ書いておりますので
よかったら、
http://www.emichanproduction.com/

まで遊びにきてくださいね。

ではでは。

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