メルマガ:組紐工芸 工房 多津蔵通信
タイトル:夢幻出版社『多津蔵物語』 ”第二章、其の三”  2005/10/15


【主宰の涙】

叱られて、悲しくって、泣くのでは、無いのです。
自分が情けなくて、涙を流すのです。
だから、泣いた後は、意外にも、元気なのです。
不思議だと言えば、不思議な事です。
でも、其れが、主宰の姿なのです。
悲しいからと、泣く程、柔では在りません。


【叱られるとは・・・】

一言で言えば、舎主の、苛立ち!ですね。
思うように動かない、工房の現実に、苛立っているのです。
まあ!八つ当たりに近いのかも知れません。
其の、”とばっちり”を、まともに受けるのが、主宰なのです。
仕方が無いと言えば、そうなのですが、被害甚大なのです。
少しは、舎主にも、考えて貰わないと、困りますね。


【工房は誰のもの?】

疑うまでも無く、主宰のものです。
だから、誰にも、とやかく言われる筋合いは、無いのです。
舎主だって、任せているのですから、うるさ過ぎるのです。
叱るなんて、もっての外です。
御不満が在るのなら、ご自分で、おやりに為れば良いのです。
主宰に任せているのなら、諦める事が大切なのです。
そうでなければ、工房は、主宰のものでは無くなります。


【主宰の歩む道】

当然にも、工房で仕事をしながら、暮らしを楽しんでいきます。
工芸の仕事を、楽しみながら極めます。
そして、お花も、着付けも、美術や版画も、お茶も、スポーツも、楽しみます。
日々の暮らしを大切にしながら、少しずつ、世界を広げていくのです。
この三年で、主宰は、力を付けました。
この先、三年したら、驚くべき力を、手にする事でしょう。
其の時が、舎主からの、”完全な自立”と、為るのです。
其の姿が、タイムテーブルに載りました。
工房が、正真正銘の”たづくら”に、衣替えを、する事でしょう。

楽しみな物語が、始まっています。


                   夢幻出版社 編集長 田鶴彦之蔵人

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