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大胆企画 「音楽で食べていく方法」 トライトーン発行 第13号 CM音楽制作会社で活躍しているアーティストたちが 音楽で食べていく方法について語ってくれています。 毎回、持ち回りで各アーティストが音楽の実践を語ってくれます。 その中で、実践していくテクニック、楽しさ、裏話またプロとしての 初仕事、仕事をもらうきっかけ などをもとに どうやって音楽を生業としてやっていくのかを、探っていただければ 幸いです。 <<お知らせ>> SMAPの名曲「fly」を作曲している 野戸久嗣氏 (「音楽の現場から」に記事をよせていただいて おります。)が トライトーンよりCDを販売しています。 興味のある方は、試聴できますのでどうぞ。 ホ−ムページ CD販売について http://www.mgtry.net/item.html お知らせ終わり。 目次 1 音楽の現場から 「新・楽曲提供うちあけ話」 野戸 久嗣 2 音作りについて 「エフェクタの話2」桝屋直紀 ---------1 音楽の現場から------------------------------------------ 「新・楽曲提供うちあけ話」 野戸 久嗣 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 東芝EMIからバンドmagoo swim(マグースイム)で デビューし音楽業へ。 楽曲提供・バンドプロデュース・コーラスアレンジ・ ボイストレーナー と、五目な音楽人生。 プロデュースユニットUh VanNoizで 活動中。 主な作品 smap /「fly」・Crystal Kay /「Tears」 「楽曲提供うちあけ話」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ みなさま、こんにちは。野戸でございます。 秋へと季節が進むなか、食欲に負けて肥えないように 気を引き締めているこの頃です。 「楽曲提供うちあけ話」が好評につき、 今回からもう少し突っ込んだ所の話をさせてもらいます。 チラリと楽曲印税についても触れますので、 読み逃しのございませんよう! 楽曲提供にはコンペ(メルマガ11、12号参照)と そうでない場合があります。 コンペ以外のケースとして、 名指しで曲提供を以来される事があり、 これはまぁ現在の業界状況の中で、 恵まれた環境にいるといえるんじゃないでしょうか。 ベテランの方、キャリアは短くても 細かな仕事をこなし実績を積んで来た方、 「新人つかまえたから、曲書いてよ」って 友達に言われた方等々、色々ですが、 依頼者側としては、やはり結果(数字&良評価)が 欲しいわけで、 その辺をクリア出来る凄腕職人はもちろん、 作家自身が既にアーティストとして著名で、 発売時のプロモーションで話題を作れる方、 この辺の方が曲を頼まれるのですね。 どなたにせよ、書いた曲の収録されたCDなりが発売されて はじめて楽曲提供者になりえるのです。 というのも、 曲にGoが出たからといえど、 すんなり行かない時があります。 すっかり出来上がっても何らかの事情で リリースされない事を 『オクラ入り』なんていいますよね。 そんな時は、いくらギャラをもらっても(あんまりくれないけど。) 拭いきれないわびしさがあるものです。 いつもタイミング良くポンポンポンと行けたら良いのにね。 でも悲哀のある曲が書けなくなっちゃうかも。。 (次回は ギャラの話 をしたいと思ってます。) ---------2 音作りについて---------------------------------------------- 桝屋 直紀 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 明治大学 理工学部卒、AMVOX で作曲、編曲を学ぶ。 作曲家穂口雄右氏に師事。主な作品 東邦銀行(TVCM) ほか。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ エフェクタの話<EQとフィルタ> 前回の続きです。EQの重要パラメータを紹介します。 ○バンド、ポイント 特定周波数帯域のことをバンドやポイントと言います。 4バンドEQという場合は帯域を4分割したイコライザとなります。 ○ゲイン(Gain) EQの場合、ある周波数の音量を調整するものです。 ゲインの単位はdBです。 相対的な値ですが、+6dBで数値的には2倍の音量になります。 ○シェルビング(Shelving) 棚のように周波数を分割します。 ある周波数以上、または、ある周波数以下のみの 調整に特化しています。 パソコンスピーカーや、TV、ラジカセの 音質調整のBass(バス、低音)や Treble(トレブル、高音)はシェルビングEQとなります。 特定の周波数を調整することはできません。 ミキサーのバス、トレブルもシェルビングEQです。 効果の分かりやすいEQです。 ○ピーキング(Peaking) 特定の周波数帯域を指定することです。 ある周波数ポイントを山にすることで ブースト、ポイントを谷にすることでカットします。 ピーキングはシェルビングと違い、 周波数帯域を絞っている分、ターゲットをはずすと 効果が分かりにくくなります。 ミキサーの中域はこのピーキング仕様です。 Low-Mid、high-Midなどのように表されます。 ○Qポイント ピーキングポイントの山と谷の大きさを 調節するものです。 Qポイントが大きいと山と谷は鋭くなります。 言い換えれば、よりピンポイントに ターゲットとなる周波数を調整できます。 今回はここまで。 次回はフィルタについて お話させていただきます。 以上、 お楽しみいただけましたか。 ================================================ <注意> 「音楽で食べていく方法」に記載した全文は トライトーンはじめ、執筆者が著作権を有するもの であり、固く複製禁止をお願い申し上げます。 ================================================= 大胆企画 「音楽で食べていく方法」 は 隔週土曜日、発行予定です。 次号をお楽しみに!! ご意見、ご感想は trytone@mgtry.net まで トライトーン http://www.mgtry.net/ |