メルマガ:日刊ドラマ速報
タイトル:Daily Drama Express 2005/09/15 女系家族 (最終回)  2005/09/28


===================================================== 発行部数   25 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/09/15 (Thu) ☆☆
======================================================================

== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
======================================================================

----------------------------------------------------------------------
1. 木曜日の連続ドラマ
----------------------------------------------------------------------
タイトル 女系家族
局  名 TBS系
放映日時 木曜22時
キャスト 浜田文乃(米倉涼子)
 矢島藤代(高島礼子)
 矢島千寿(瀬戸朝香)
 矢島雛子(香椎由宇)
 梅村芳三郎(高橋克典)
 大野宇市(橋爪功)
 矢島嘉蔵(森本レオ)
 矢島芳子(浅田美代子)
 矢島良吉(沢村一樹)
原  作 山崎豊子
脚  本 清水曙美
主題歌  今井美樹「愛の詩」

あらすじ  最終回「崩れ落ちる家」

 親族会議の前日。矢島家を訪ねた浜田文乃(米倉涼子)は時間に遅
れたことを詫び、男の子を無事に出産したことを報告する。名前は嘉
蔵(森本レオ)が言い遺した「嘉夫」。

 矢島藤代(高島礼子)らは父親の子であるというはっきりした証拠
がないからと子どもの存在を認めないが、文乃は今日やっと法的な証
拠をお見せできますと認知届けの写しと認知受理書を見せる。

 遺言執行人・大野宇市(橋爪功)は今更こんなものを出されまして
もと困惑するが、法的証拠となると認める。認知届けに記されていた
のは「認知される子 胎児」「認知する父 矢島嘉蔵」の文字。

 千寿(瀬戸朝香)らはお腹の中の子どもが認知されていたことに驚
く。戸籍謄本には胎児認知と長男矢島嘉夫と記されていた。

 藤代は怒り文乃にいつこんな姑息な真似をしたのかと問いただすと、
生前嘉蔵が手続きをして、臨終の枕元に文乃を呼び書類を渡し、出産
後の手続きについて説明した。

 千寿はいきなりこんなやり方をするのは卑怯だと言うが、文乃は誰
に何を聞かれても認知のことはご本宅の方々には話さないようにと口
止めされた。出産後の手続きは木村かおりに頼んだと説明する。

 藤代は経緯を聞き「お父さんらしいいやらしいくらい慎重なやり方」
と口惜しがる。藤代は嘉夫が相続対象になると自分たちの配分はどう
なるのかと宇市に尋ねる。
 資産70億のところ、藤代らは20億ずつ、文乃の子は10億ということ
になる。

 芳子(浅田美代子)は子どもが産まれる前に遺産相続に決着をつけ
ておかなかったことが原因と藤代と宇市を責める。文乃は遺産相続が
終わってから子どもが産まれても遺産分配のやり直しができることを
嘉蔵から聞いており、親族会議終了後に子どもを出産しても認知受理
書を持って矢島家を訪ねるつもりだったことを明かす。

 藤代は「とうとう本性を現したわね。いずれ全部ひっくり返してや
るのだとお腹の中で笑っていたってこと」と言う。芳子は矢島家で産
まれた自分よりも非嫡出子が遺産をたくさんもらえるのが納得がいか
ない。

 藤代は愛人の子として自分の生い立ちの暗さを恨みながら生きてい
けばいいんだわとあざける。文乃は「子どもがさげすまれるのを黙っ
て聞いている訳には参りません」と言い、堂々と矢島嘉蔵の子である
と名乗らせたいときっぱりした口調で言い返す。藤代は遺言状には
「よしなに頼むとしか書かれていなかった」と反論する。

 すると、文乃はもう1通お預かりしております遺言状がございます
と別の遺言状の存在を明らかにする。一同の顔から血の気が引く。

 宇市は人をバカにするのもほどがあると怒るが、梅村芳三郎(高橋
克典)から開封するように言われて封筒を破る。遺言状の4項目目ま
では以前と変わりない内容で、藤代らはほっとする。

 五、 浜田文乃の子どもは間違いなく自分の子であり、胎児認知が
すませてある。非嫡出子であるので嫡出子の1/2を相続すること。
男子出産の時には成年に達したら矢島商事の株式の半分を分け与え、
矢島商事を千寿夫婦と共に共同経営をすること。

 六、 藤代は別居して一戸を構えること。未婚の雛子は他家へ嫁ぎ、
当家または分家へ養子婿をとることは避けること。その上、さらに女
系を重ねることは固くいましめる。

 千寿夫婦はゆくゆくは自分たちの資産の一部が嘉夫にいくこと、藤
代は総領娘の自分の立場が奪われること、芳子は雛子(香椎由宇)を
養女にできないことでそれぞれ衝撃を受ける。続きを読む宇市が突然
小刻みに震えて、財産目録を次々とめくり破こうとする。それを良吉
(沢村一樹)が止め、良吉が続きを読むと、今回の遺言状には嘉蔵作
成の財産目録が付けられており、宇市の作成した財産目録と相違があ
る場合は、宇市側に不正があるという証拠、その場合は長年の勤務や
世間体もあるので、訴訟は起こさず、宇市に横領分を返還させ、その
上で退職金3000万円払うこととあった。

 宇市に代わり良吉が今後遺言執行人となることが記されていて、良
吉が財産目録を改める。山林の面積に不審な点が見つかる。
 宇市は登記書通りととごまかしを否定するが、良吉が芳三郎に見て
もらうと立ち木の生育年数が違うと指摘を受ける。宇市は自分は山守
ではないと言い、長年お仕えしてきたのに社長に言いがかりをつけら
れるのは心外と言う。山見の検分に藤代は立ち会ったはずなのにどう
して気がつかなかったのかと指摘されると、藤代は「だますつもりが
だまされたのよ」と憎々しげに言う。

 雛子が雪村の掛軸が目録に載っているのを見つける。藤代からあな
たの所にあるのではないかと疑われた文乃は、宇市に宇市が偽物かど
うか改めた後、ご本宅に返すと言っていたのにどういうつもりかと問
いただす。宇市は骨董屋に見てもらっている最中と苦し紛れの弁解を
する。芳子が宇市の目録で抜けていた骨董品がニ三あると指摘する。
宇市は良吉に新しい遺言状の日付を尋ねる。良吉は平成17年3月7日と
答え、宇市は前のものは12月1日だったので、現在の遺言状が法的に
効力のあるものと知り観念する。

 良吉は文乃の配分については今後連絡するとして帰らせ、宇市の処
分についても検討すると言う。宇市は50年近く矢島商事に尽くしてき
てわがままなお嬢様方の面倒も見てきたのにこんな割の合わない話は
ないと愚痴をこぼす。

 藤代は「それがあなたの仕事でしょ。逆恨みなど見苦しいだけです」
と一蹴する。
 宇市は山林について藤代に得な配分にしたことを明かす。芳三郎は
言いがかりだと否定するが、宇市は芳三郎の女性関係についても調べ
たことや文乃に接触していたことなどを持ち出す。

 文乃は芳三郎には親切にしてもらい、流産しかけた時に励ましても
らった。それをすべて厚意だと思っていたが、芳三郎のねらいは別の
物だったと話す。宇市は芳三郎の他の行状にも触れようとすると、良
吉がそれを制止する。宇市は良吉たちが年間所得を2000万円隠してい
たことも暴露する。宇市は良吉とかおりとの関係もほのめかし、かお
りは良吉から文乃に寝返ったのではないかと推測する。

 文乃は良吉が従業員を軽んじるふるまいをしていたことを残念がり、
かおりが矢島商事を退社する旨を報告する。千寿が代わりはいくらで
もいると言うと、文乃が社員にも心がありますと諌める。宇市は老舗
だ名門だと言っても金と欲でくらんだ亡者の巣窟、相続争いは現代の
怪談話だと揶揄する。

 文乃は宇市にこれまでの礼を述べ、「小林君枝(伊佐山ひろ子)さ
んにもよろしくお伝えください」と言い添える。君枝と宇市との関係
が明らかにされ一同驚く。
 文乃は「今回のことで味方だと言って近付いてくる人の優しさこそ
が罠だと知りました」と話す。

 藤代がやっとわかったわ、長年女系家族で虐げられてきた父が復讐
を果たすためにあなたは私たちに何をされても耐えてきたのねと父の
思いの深さを知る。

 文乃は、藤代たちが女系というしきたりにさいなまれ、しきたりに
よって人の運命が決まってしまい、いつまでも幸せになれない、女系
家族からの呪縛から逃れ、本当の幸せをつかんでほしいということが、
嘉蔵が父親として願っていたことと述べる。
 財産や名誉を守ることでは幸せにはなれない、嘉蔵と出会い自分は
本当の幸せを感じることができた、自分が子どもを産んで初めて自分
の生きる意味を知った、自分の価値観で生きることができてこそ人は
本当の幸せを手にすることができる、これが嘉蔵からの私への遺言状
だと思うと話し、文乃は帰って行く。

 宇市は逃げも隠れもしないのでよしなに取り計らってくださいと頭
を下げ帰る。芳三郎はあの女にしてやられたと言い、芳子はどっちに
したってこっちは手が出せないと言い、この家にはもう来ることもな
いかもしれないと雛子に別れを告げる。

 芳三郎と芳子が帰った後、藤代は狂ったように遺言状を声に出して
読み上げる。嘉蔵の遺影に向かい、嘉蔵の仕打ちを責める。雛子と千
寿が藤代を押さえ、自分たちが家族であることは変わりない、これか
らは女系家族の立場を気にせずに好きにすればいいと諭す。藤代は肩
の荷が下りたかもしれないと話し、三人は寄り添って泣く。

 矢島商事社長室。千寿が文乃は認知届けが出てなくても子どもを産
んだかしらとつぶやく。良吉は千寿が文乃の立場だったら産むかと尋
ねる。千寿は愛する人の子なら産むだろう、少しだけ文乃の気持ちが
わかった気がすると答える。

 ホテルのラウンジ。藤代が芳三郎に梅村流を退会すると告げる。藤
代は宇市から聞いた探偵調査で芳三郎の本性を知ったことや自分はこ
れからは誰も頼らず生きていくこと、献金は前に渡した1000万円以上
払う義理はないと訣別宣言をする。

 文乃は美術館で絵を見て嘉蔵を偲んでいる。文乃には嘉蔵の「文乃、
ありがとう」という声が聞こえた気がした。


寸  評  あらすじには書きませんでしたが、ラストシーンで文乃がベビー
カーを引きながら微笑みます。子を持った幸せそうな表情ではなく、
何かにとりつかれているようなちょっと怖い顔をしています。そして、
嘉蔵の遺影と笑い声で終わりです。何かを暗示なのでしょうか?なぜ
か昔やっていた「誰も知らない」というドラマのラストシーンを思い
出しました。確かプロデューサーが貴島誠一郎だったと思うので、仕
上がりが同じになるのかなと思いました。
 原作では、芳三郎と藤代の関係は相続終了後も続いていたと記憶し
ています。藤代役は、米倉涼子が演じても瀬戸朝香が演じてもはまる
のではないかなと思います。宇市役の橋爪功の演技が見事だと思いま
した。

執 筆 者 たま()

----------------------------------------------------------------------
2. 編集後記
----------------------------------------------------------------------
 再放送の「あした天気になあれ」を見ています。観月ありさ主演で、シング
ルマザーの花がお天気お姉さんに抜擢され奮闘するという話です。子役の女の
子がかわいくて、親子のやりとりのシーンがほのぼのとしていてホッとします。
観月ありさは気が強くて、ドジ、でも何事にも一生懸命、子どものように無垢
な心を忘れないという役が多い気がします。現在はドラマの本数が多すぎて、
全部リアルタイムで見られないのが残念です。
 秋のドラマでは何を見ようかなと思います。「大奥」「相棒」などは新シリ
ーズですし、観月ありさの主演ドラマもおもしろいのかな。(たま)

======================================================================
発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。
(http://www.mailux.com/)
======================================================================

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。