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タイトル:非公式情報 第172号  2005/09/25


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外相は日本に「テロ組織」を設置するのか?

By StrangeLove

情報の収集と分析は重要である。国であろうと、会社であろうと、市民団体であろうと、あるいは個人であろうとかわりはない。

ところが、日本では「左右」を問わず、情報を軽視する傾向がある。旧日本軍が情報を軽視していたことは有名な話だが、イラク攻撃前に浮かれていた、戦争ゲームと本当の戦争との区別がつかない永田町の「戦争オタク」も同類である。

だからといって、英国の情報機関SIS(通称MI6)を念頭においた「特殊な対外情報機関」を外務大臣の下に設置するなどという話は論外である。SISの少なくとも一部は「テロ部隊」とも呼べる活動をしていることは公然の秘密で、1950年代にはCIAと共同でイランの民族主義政権をクーデターで倒している。

また、このクーデターより少し前、SISとCIAはヨーロッパで左翼勢力の壊滅を目指す目的で極秘部隊「グラディオ」(あるいは、それに類する部隊)を設置している。このテロ部隊の存在は1990年、イタリア政府が確認している。

ここで詳しくは説明しないが、1960年代半ばから1980年頃にかけてイタリアで爆弾テロを実行したり、クーデターを計画したのはこの組織である。1960年代にフランスのシャルル・ド・ゴール大統領暗殺を計画したOASもグラディオにつながっていると信じられている。

アメリカの破壊工作部隊OPC(当初は国務長官、日本で言えば外務大臣の下に設置されていた)はCIAの内部に入り込み、CIAを隠れ蓑にしてきた。「安全保障」を理由にして自分たちの「テロ活動」に関する情報が外に漏れないようにする努力も続けている。(それでも漏れているが)

情報機関を設置する場合、絶対的に必要なことは「情報の開示」なのである。「秘密保全に関する法体系」は強大な「テロ組織」を生み出すことになりかねない。

なお、アメリカやイギリスの情報機関が何を行ってきたかに興味のある読者には、近く三一書房から刊行される『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない:アメリカによるテロの歴史』を推薦する。
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