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===================================================== 発行部数 25 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2005/08/23 (Tue) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.火曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 火曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル がんばっていきまっしょい 局 名 フジテレビ 放映日時 火曜22時 キャスト 篠村悦子(鈴木杏) 関野浩之(錦戸亮) 中田三郎(田口淳之介) 大野仁美(石田ゆり子) 原 作 敷村良子 脚 本 金子ありさ 主題歌 aiko 「キラキラ」 あらすじ 第7艇 2005年夏。松山第一高校艇庫付近。海岸を歩く仁美(石田ゆり子) の後ろをみずき(悠城早矢)は「ねえ、リーどうなったん?いろいろ あったけど戻ってきたんやろ?結局レース出たんやろ?ねえ教えてよ」 ともどかしそうについてきている。 仁美は振り返り「勝ったかどうか知りたい?」と笑いながらみずき に尋ねる。 みずきは「勝ち負けなんてどうでもいいんよ、それよりリー、戻っ てきたん?」とせっつく。仁美は「そうね、でもそのレースだけは結 果がすべてやった。出た結果があの子らのすべてやったんよ」と話す。 部活に来なくなった利絵(相武紗季)に何とか戻ってもらおうと、 悦子(鈴木杏)は授業中、三郎(田口淳之介)にメモ書きを渡して、 利絵に部活に来ない理由を聞き出そうとする。利絵は悦子のメモを見 るとすぐ返事を書き始める。悦子は早く返事がほしいという顔で利絵 を見ている。 新海高校との対抗戦の詳細が決まり、悦子は部室で利絵を除くメン バーに説明をしている。松山第一高校は、第一線で男子部Bクルー、 第二戦で男子部Aクルー、第三戦で女子部Aクルーの順で出艇するこ とになった。悦子は「あと、リーのことやけど」と切り出すと、多恵 子(岩佐真悠子)、敦子(佐津川愛美)、真由美(藤本静)は一斉に 顔を上げて悦子を見る。悦子はややためらいながらも「おらんけん、 大西さん代わりに入ってな」と伝える。 多恵子、敦子、真由美の3人が「ちょっと待ってよ、まだ出ないっ て決まったわけじゃ」と驚いた様子で悦子に聞き返すが、悦子は硬い 表情で「今日ボート部辞めるって」と授業中に受け取った「ごめん、 私部活辞めるけん」と書かれたメモを見せる。 悦子はびっくりして利絵に次々とメモ書きを渡して利絵に理由を聞 くと、利絵は「理由はいろいろあるけど、一番の理由は悦ねぇと自分 の頑張りに対する考え方が違うこと、もう一緒には頑張れん」と返し てきた。 悦子は「ほやからしかたない。リー抜きでやろう」と練習の準備に かかる。多恵子たちは口々に「今まで5人で頑張ってきたやない」 「私行ってリーを連れてくる」と言うが、悦子は「今は練習に専念し よう言うとるやろ、練習しよう」といつにない厳しい口調で3人を止 める。 新海高校との対抗戦は因縁の戦いと言われて、町をあげて盛り上が っていた。 行っても負けるからといつも応援に行かない幸雄(大杉漣)でさえ 行く気満々でいる有様だった。 利絵の退部の話を聞いて顧問の福田(相島一之)も仁美も不安を覚 えていた。 悦子は「大丈夫です。自分たちで何とかしますから」と強がるが、 福田の「新海高校に日程表送ったか?諸々の連絡のやりとりはできて るか?」との質問に答えられない。部の裏方を仕切っていたのは利絵 だったからだ。 利絵は放課後教室に残って勉強をしていた。ラグビー部を辞めた三 郎も残っていてMDウォークマンで音楽を聴いている。利絵は音が漏れ ているので気が散り「音がシャカシャカ漏れとるよ。小さくして」と 文句をつける。 三郎はスイッチを切り、「なあ最近どんなCD買うた?」「どんなテ レビ見た?」と利絵に質問を投げかける。利絵は煩わしがって「別に 何も」と相手にしない。三郎は「一応俺なりに共通の話題探っとんの に俺ら接点ないな」と笑う。しかし利絵は「別になくて構わん」と一 向に乗ってこないので、三郎は「はいそうですか。矢野さんが興味あ んのは関野くんだけですよね」とからかう。利絵は恐い顔をして三郎 をにらみつける。 男子ボート部。浩之(錦戸亮)はボートウェアを着るが前後逆にな っている。 しかし浩之はボーっとしていて気づかず、恭一(北条隆博)に指摘 される。他の男子部員たちは笑いながら「対抗戦気になっとんやろ」 とからかう。浩之はBクルーのキャプテンを任されて出場することに 決まっていた。 三郎は「何かあったんか?関野と」と利絵に尋ねるが、利絵は何も 言うことができない。三郎は「まっ、別にええけど。じゃ俺、軽音部 の練習見に行くわ」と席を立つ。三郎は次の部活を探していた。それ を聞いた利絵は「私も行く」と三郎についていく。 悦子は波が高いのでリギングしてオールの位置を調整していたが、 うまくできない。見かねた多恵子が自分がやると言うが、悦子はそれ を押しとどめて続ける。やっとの思いで完了するが、見るとネジが一 個残っており、慌ててやり直す。 敦子は「だからダッコに任せりゃいいのに」とあきれるが、多恵子 は「でもこれって……」と何か気になる様子でいる。 三郎と利絵は軽音部の部室に来るが、中から大音響が聞こえるハー ドな音楽に三郎は「俺、パスするわ」と帰ろうとする。しかし利絵は 部室に入っていく。 悦子たちが練習を終えて部室に戻ってくると、男子部員が総出で絆 創膏を探していた。1年生が指を切ってしまったのだ。「買い置きあ ったじゃろ」とイラつきながら探し回る男子部員に、浩之が「でもそ れって矢野が管理してましたから」と答えるのを聞いた悦子はその場 を飛び出して薬局へ行き、絆創膏を買って帰ってくる。 しかし悦子が戻ってくると、利絵が買い置きしていた絆創膏があり、 すでに傷の手当ても終わっていたので悦子は肩を落とす。 お好み焼き屋メルボルン。悦子たち4人がお好み焼きを焼いている。 悦子が「今日は私が返すけん」とお好み焼きをひっくり返そうとする が失敗してぐちゃぐちゃにしてしまう。悦子は「ごめん……」としょ げるが、多恵子らは「ええんよ、悦ねぇ」とにっこりする。救急箱の 管理、リギング、お好み焼きを返す役、すべて利絵がやっていたこと だった。それを悦子が代わりにやろうと頑張っているのを多恵子らは 気づいていた。 悦子は「ただ帰ってきてほしいじゃ失礼やと思うんよ」と利絵の抜 けた分まで頑張り、新海高校との試合に勝って、自分らがどれだけ本 気でやっているのか利絵に見て考えてもらおうと考えていた。今まで 大事なことはすべて利絵任せにしていたことを痛感していた悦子は、 そうすることでしか利絵に対して償いができないと感じていた。利絵 に一番帰ってきてほしいと思っていたのは悦子だった。 浩之は大野コーチ(池内博之)に「友達がある女の子に告白されて どうしていいかわからず困っている」と相談する。大野コーチは「そ の友達言うんは、好きなんかその子のこと?」と尋ねると、浩之は 「好き?いや……。嫌いやない。でもみんなと同じくらいの好きとい うか……」としどろもどろになる。大野コーチは「なら、ありがとう という気持ちで優しすぎず、冷たすぎずほどほどの気持ちで接すりゃ ええ。そう言っとけ、その友達に」と笑いながら浩之の肩を叩く。浩 之は「ほどほどって、難しいなあ」と困り果ててしまう。 多恵子たちは悦子の気持ちを利絵に話し、「いろいろ考えてること あんやろ。その気になったら戻ってきてや」と伝える。しかし利絵は すでに軽音部に入部していた。 その話を三郎から聞いた悦子は「そんな、ひどいよリー。なんでそ んな簡単にボートやめれるん」とショックを受ける。横で聞いてた浩 之は突然席を立ち、教室を出て行ってしまう。三郎は「複雑なんや女 心は。ボートだけやなしに片思い特有の痛みとか嫉妬とか。まっ、お 前は無縁やけん、ようわからんかもしれんけど」と利絵の気持ちを代 弁する。すると悦子は「私にだってわかるよ、そういうの……」と自 信なさそうにしかしはっきりと三郎に言う。三郎は「そやな、女の子 やもんな」とにっこり笑う。そんな三郎の優しい笑顔を悦子は直視で きず、俯いてしまう。 浩之が軽音部の部室にやってきて中を覗くと、利絵は黒板を背にし て一人ポツンとしていた。浩之はそんな利絵に「何やっとんじゃ!」 と引っ張り出し屋上へ連れて行く。 浩之は「ありがとう、この間は俺にあんなん言ってくれて」と頭を 下げる。しかし浩之は、まだ自分は誰かと付き合うとかそういうのピ ン来ない、それよりもボート頑張りたいと伝える。そして「お前も同 じだろ。あんなにボート一生懸命やってたのに」と利絵を説得するが、 利絵は「悦ねぇたちの気持ちは嬉しいけど、私にはもう関係ない」と 聞き入れず立ち去ってしまう。浩之は返す言葉もなく立ち尽くす。 仁美は新海高校との対抗戦に向けて、レースのペース配分を説明す る。スタート5本で助走、その後スタートダッシュで10本、ミドルス パート10本、ラストスパートはラスト200mで行く、練習もこの配分 にあわせていくことを確認する。 悦子たちは仁美の指示のもと、練習を重ねる。その様子を防波堤か ら見つめる利絵の姿があった。仁美は利絵を見つけると、すぐ歩み寄 っていく。利絵がじっと悦子たちを見ているとちえみ(関めぐみ)ら 新海高校がロードワークするのがやってくる。利絵は慌てて防波堤の 陰に隠れる。そこへ仁美がやってきて「リー」と声をかけたので、利 絵はびっくりしてしまう。 悦子たちが浜に上がってボートの手入れをしていると、ちえみが近 寄ってくる。ちえみは「今度の対抗戦、ものすごく気合入れてるみた いやし、Cクルー出してあげようか」と冷ややかに笑う。Cクルーな ら悦子たちといい勝負ができるだろうとちえみは完全に見下していた。 悦子は「そんなこと言うて、あんたらAクルーが出て負けたら大事や からな」と言い返すと、ちえみは「私らが負けるとでも?ええよ、な ら勝負してあげる」と余裕たっぷりに答えて行ってしまう。悦子たち は闘志を燃やす。 仁美は「ずっとそんな半端なことして逃げてるつもり?」と利絵に 尋ねる。利絵は「戻りたい気持ちはあるが、戻れん」と打ち明ける。 利絵は悦子と一緒にいると、悦子のように気を配れなかったり、気さ くに他人と関われなくて、悦子に対してドロドロした気持ちを持って しまうことがつらかったのだ。 しかし仁美は「自分にもね、そういうドロドロあったよ」と静かに 語りだす。 あの子とあの子が仲良くしているのが嫌とか、あの人が好きで胸が 張り裂けそうとか。しかし、時間が立てばそんなの流してしまう、あ るのはボートのことだけ、続けてよかったそれだけが今はっきり残っ ていると。利絵の耳に「キャッチ、ロー」という敦子の声が聞こえて くる。 その日の練習後、利絵の代わりに3番に入った佳代(高畠華澄)は 初めての試合に緊張して不安な気持ちを悦子に訴える。悦子は「いつ もどおり漕いだらええんよ。な、頑張ろう」と笑顔で励ますが、佳代 の動揺は収まらず、悦子は途方にくれてしまう。 悦子が帰宅すると、近所の人たちが集まって応援の準備で盛り上が っていた。幸雄もいつになく張り切っているのを見て、悦子はイライ ラと不安が募り、幸雄を仕事場に引っ張り出して「やめてよ勝手に、 相手は全国行く強豪やけん、ただでさえうちベストメンバーやない、 かなうわけないんよ」と当たる。幸雄は「なら行かんわ。そんなんや ったら今から負けたも同然じゃ」と応援Tシャツを床に叩きつける。 悦子は自分の部屋で落ち込んでいた。様子を見にきた法子(浅見れ いな)が「リーが戻らないなら、それまでの子と言うことや。出会っ たすべての人とうまくやれるわけやない。それより今やれることしっ かりやりぃよ」と叱咤する。 翌日、三郎は浩之に「頑張れや。勝ったらええことあるで。この俺 がボート部に入っちゃる」と声をかける。しかし浩之が「はぁ?お前 なんぞ願い下げや」と相手にしないので、三郎は「なんやあいつ!そ んなん言わなくてもええやないか……」とすねるようにつぶやく。 悦子たちは最後の練習を終えると、部室に飾ったブタ神様に必死に 勝たせてほしいと拝んでいた。 対抗戦当日。応援には友子(市毛良枝)、キヌ(花村照子)、法子 に三郎までいる。そして隠れて幸雄の姿もある。 緒戦の浩之たちBクルーは最後の最後で力負け、恭一たちAクルー は激戦の末、勝利する。悦子たちはレースの準備をはじめていた。多 恵子が強風に備えてシートのネジを締めようとしたが、工具が見つか らない。悦子は慌てて車の中を探すがない。「もう間に合わん、行こ う」「でもレース中に緩んだら」と焦りが錯綜して、収拾がつかなく なりそうになったそのとき「はいこれ」という声がする。 悦子が見ると工具を手にしたボートウェア姿の利絵が立っていた。 利絵は買い置きしていた工具が必要になるかと思い届けにきたのだ。 そして「まだ間に合うやろか。こんな中途半端した後でボート乗せて もらえるやろか」とためらいながら言う。すると仁美が「リー、はよ リギングしなさい。お説教はあと」と指示する。利絵は急いでリギン グにかかる。 悦子たちは円陣を組み「夢はでっかく、目標は大きく、心はまある く、四角は豆腐、おでんのこんにゃくは三角!対抗戦、がんばってい きまっしょい!」と気合いを入れる。 レース開始。悦子たちは仁美の指示通りのペース配分で進める。 「キャッチ、1本。キャッチ、2本……」と敦子の掛け声にあわせてス タート5本を漕ぎ、最初のダッシュ10本にはいる。しかしスタートダ ッシュに失敗し、新海高校に差をあけられる。 しかし悦子は「まだまだ行けるよー、オールメーン、ファイトー!」 と声をかければ、利絵も「負けてたまるかー」と叫び、次第に新海高 校に肉薄していく。 根本(小日向文世)らは「あいつら抜きよる、抜きよる!」と大い に盛り上がり、三郎も悦子たちの姿に釘付け、幸雄も固唾をのんでレ ースを見つめている。ちえみたちも「上げてこう!」と立て直しにか かる。 「ラスト200!スパート行こう!キャッチ、ファイト!キャッチ、 ファイト!」という敦子の掛け声とともに悦子たちはラストスパート に入り、全力で漕ぎ始める。悦子は苦しくなるが、ふと脇を見ると利 絵のオールが目に入る。悦子の顔に笑顔が浮かび、ピッチが上がって いく。 両者死力を尽くしてのデッドヒートはゴールまで続き、勝敗は判定 に持ち込まれた。悦子もちえみもじっと審判を見つめる。そして「勝 者、新海高校」のアナウンスに、悦子たちは肩を落とし、ちえみは安 堵の色を浮かべる。 レースを終えて陸に上がった悦子たちは完全ロウアウト状態でへた り込んでしまう。敦子がひとりひとりに「ようやったよ」と労いの言 葉をかけて回る。利絵は「あたしな、悦ねぇ」と悦子に声をかける。 「楽しく漕ぎたい、楽しいから頑張れる、悦ねぇの言ったことやっと わかった。さっきロウアウトできたはうれしい、またみんなと漕げる、 そう思ったら楽しくて力出たんよ」と利絵が満足そうな表情を浮かべ る。 悦子も「あたしもな、苦しかったとき、リーの漕いどるオールが目 に入って、ああリーと一緒に漕げとる、そう思ったら頑張れた」とそ う答えるうちに次第に涙がこみ上げてくる。悦子は「リー、戻ってく れてありがとう、リーがいなくなってどんだけ助けられてきたか…… リーおらんかったら困る」と泣きじゃくる。 そんな悦子に利絵も、敦子も、真由美も、そしていつもクールな多 恵子までがもらい泣きする。 悦子は「うれしいな、こうやってみんなで泣けるの、うれしいな」 と嗚咽しながら言えば、利絵たちも「がんばろうな、これからも」と 5人で寄り添いようやく全員に笑顔が戻る。 *------------------------------------------------------------* −その後、みんなで言うてたのは、もし途中でリーが抜けることが なかったら、絶対に新海に勝っていたと。 *------------------------------------------------------------* 友子たちが帰ろうとすると、隠れて見ていた幸雄を見つける。友子 は「あれ、お父ちゃん来てたんならそう言うてよ」と苦笑すると、幸 雄は湖を見つめながら「ほんまよう戦うたな、あいつ」と穏やかな笑 顔を浮かべる。 *------------------------------------------------------------* −届かなかった距離は、リーがいなかった分。だから負けた。リー が抜けたから負けた。その結果がすべて。紛れもないあの子たちのす べて。 *------------------------------------------------------------* 浩之と三郎が「おつかれさん」と悦子たちのところへやってくる。 浩之は利絵に向かい「よう戻ったな」と声をかける。利絵は伏し目が ちだったが「ただいま」と笑顔を見せる。三郎も「よう頑張ったな、 篠村」と悦子に声をかける。悦子は「見にきてくれたん?」と驚くと 三郎は「当たり前や、ええ顔しとったぞ」とにっこり答える。そんな 三郎に悦子ははにかんだ表情になる。 悦子たちと別れると、三郎は浩之に「やっぱ俺、ボートやるわお前 らと」と告げる。浩之は「本気かお前」と怪訝な顔つきだが、三郎は 本気の様子だった。 ふと三郎の目の前を1人の女性が通る。それを見た三郎は「さゆ り?」と驚き、後を追いかけていく。 *------------------------------------------------------------* −そして悦ねぇにも次の物語が舞い降りたんよ。それは、恋やった んよ、悦ねぇにとって初めての……。 *------------------------------------------------------------* 寸 評 利絵がボート部復帰することを決意するのが、仁美の経験談であ っさり片付けられてしまったのが残念です。悦ねぇたちが自分の頑張 りを見て戻ってもらおうという気持ちがあり、最後に5人で泣きあう シーンを盛り上げるためには、仁美が長々としゃべらず、悦子たちの 練習をよく見なさいくらいで抑えておき、悦子たちが勝つために、利 絵のために、それこそ朝練習、夜練習と頑張っているところをずっと 見続けていたら、復帰したときの感動が高まるのではないかと思いま した。 むろん制作されている方はプロですからわかっていると思いますし、 撮影上の諸々の制約、放送時間枠に抑えるためにカットしている、費 用的に夜のボート練習風景はお金もかかり危険とかありますので、一 概には言えないわけですが。 来週は悦子の初恋、相手はどうやら三郎のようですね。いくら愛情 の裏返しと言っても悦子は父親からひどいことを言われてますので、 同じタイプの浩之より、優しい言葉をかけてくれる三郎に惹かれるの は至極当然かもしれません。 執 筆 者 ケン() ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- セリフはウソをつくという言葉があるそうです。映像は心理描写ができない ため、セリフが心のとおりかどうかははっきりしません。 利絵が浩之に「(ボート部)は私には必要ない」ときっぱりと言っていまし た。むろん内心は逆というのはわかりますが、そういう前提で進めてしまうと ストーリー上の都合という安易さを感じます。 なので、「私には必要ない」と言った後なのに、すぐ海にやってくると「お や?」と違和感を受けます(ちょっと意地悪いですが)。例えばその前に1シ ーン、多恵子たちが悦子を部活に誘いに来る、利絵は無視しようとするが、視 線が思わず悦子たちの姿を追ってしまうというのがあったとしたら、利絵の揺 れる気持ちを強く印象付けられると思いました。丁寧な描写とはこのようなこ となんだろうなと思います。(ケン) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |