メルマガ:わかっているのに逆らえない「心理トリック」
タイトル:わかっているのに逆らえない「心理トリック」  2005/08/11


*********************************************************************
   
   わかっているのに逆らえない「心理トリック」 …[第3号]

                            (週刊)
*********************************************************************


【 ご挨拶 】

人は、感情の動物です。
いくら、理性的に見えても、ちょっとしたトリックには
簡単に引っかかってしまいます。

ここでは、様々な実例やテクニックをお伝えしたいと思います。
そして、他人に操作されるでなく、
自分自身を良く知る手がかりとされてみてはいかがでしょうか。

---------------------------------------------------------------------

【釣った魚を逃さないテクニック】


何度も頼まれると断りきれなくなる心理

よくある、セールスマンと奥さんの会話ですが、こんな例があります。

奥さん
「最初からお断りしているように、買うつもりはないのですから、何度いらして
いただいてもムダですよ」

セールスマン 
「このパンフレットだけでもご覧いただけないでしょうか、話だけでも聞いていた
だけませんでしょうか」

このセールスマンは、断っても断っても訪ねてきます。
ところが、会話にもあるように、まったく買うつもりのなかった夫人が、
何度も訪問されているうちに、ついに契約をしたというのです。
これは一体、なぜなのでしょうか

小さな心理的負い目を与え続けていくうちに、
相手の心の中には大きな「借り」の感情が生まれてくるものです。

冒頭のセールスマンは、人間の心理的貸し借り感情をうまく利用したと
いえるでしょう。
この奥さんのように、買うつもりがないのに、何度も訪問されていると、そのうちに
何となく心理的な負い目や「借り」の感情が生まれてくるものなのです。

この心理的効果に関する、ある実験があります。
ポーカーチップを使った簡単な賭ゲームで、
ゲーム終了後、チップは換金されるというものです。

ポーカーゲームの最中に、負けがこんでポーカーチツプがなくなった人
Dに、A、B、Cの三人が貸してあげようと申し出ます。

Aは、返す必要はないといいます、
Bは、あとで利子をつけて返してほしいといいます、
Cは、あとで貸したのと同じ枚数を返してほしいといいます。

さて、Dがもっとも好意的にとらえたのはこの三人のうちの誰だったでしようか。

この実験は、アメリカの心理学者ガーゲンらが行なったものです。
実験の結果は、借りたのと同じ枚数を返してほしいというCに対して、
もっとも好意的な印象を示しています。

とくに日本人にとっては、利子をつけて返してほしいというBのがめつさに
好意を持てないのはもちろん、
Aの返す必要がない贈り物というのも、心理的に重荷になるようです。

やはり、借りたぶんだけはきっちり返したいというのが
一般的な心理なのでしょう。

つまり人は、相手から何の条件もなく借りをつくった場合、何とかして
早く返してすっきりしたいという心理状況に置かれることになるのです。

したがって、説得を有利に進めるには、
この心理的負担を相手の中につくっておくという手があります。

お返しをしないと気持ちのおさまりが悪いような心理状況をつくるということです。

今日は、ここまで。
 

=====================================================================
□発行者:飯田薫 
□このメールマガジンのお問合せは:kaoruget@yahoo.co.jp
□このメールマガジンは多くのメルマガサイトを通じて発行しています。
=====================================================================

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。