メルマガ:仮想力線電磁気学
タイトル:仮想力線電磁気学  2005/07/08


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 N┃→          仮想力線電磁気学
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●第108回 第4章・遠隔作用と疑似近接作用(その38)

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当メールマガジンを御購読いただき、誠にありがとうございます。

まことに勝手ながら、今回は予定を変更して、『時空トリック』に関する補足説
明をしたいと思います。
前回「終りにしたいと思います」と言っておきながら、すみません。
やはり説明しておいた方が良いと思えることがありましたので。

前回は『時空いじり』の一例として、『空間(位置)いじり』の例を取り上げま
したが、今回は『時間いじり』の例を取り上げたいと思います。
さらに、量子力学で用いられる非決定論的な『時空いじり』の考え方(の初歩)
も説明しておこうと思います。
そして、最後は、『時空いじり』の背景にある思想性についてです。
以上が今回のメニューです。

なお、このメルマガは等幅フォントで御覧下さい。

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177.時間いじり
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前回は、空間(位置)をいじることで、物体の運動状態を歪曲・改竄したり、力
や場を捏造したりする例を取り上げました。
今回は、時間をいじることで、同様のトリックが可能なことを示したいと思いま
す。

まずは、下図を見て下さい。

[図108・1]

  x
  ↑
  ├               ・
  │
  ├             ・
  │
  ├           ・
  │
  ├         ・
  │
  ├       ・
  │
  ├     ・
  │
  ├   ・
  │
  ├ ・
  │
  ┼─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴→t
 0

このグラフは、ある物体の運動の様子を記述したものです。
ちなみに、横軸tが時間、縦軸xが位置を表します。
見ればわかるように、この物体は慣性運動(等速直線運動)をしています。

さて、このグラフの横軸の目盛りを、下図のような特殊なものに変えてみましょ
う。

[図108・2]

  x
  ↑
  ├               ・
  │
  ├             ・
  │
  ├           ・
  │
  ├         ・
  │
  ├       ・
  │
  ├     ・
  │
  ├   ・
  │
  ├ ・
  │
  ┼─┴─┴───┴───────┴→ t'
 0

目盛りの間隔が、右へ行くほど広くなっていますね。
この目盛りが等間隔になるように、図を描き直すわけです。
そのためには、右へ行くほど図を縮めて描いてやれば良いですね。
すると、こうなるでしょう。

[図108・3]

  x
  ↑
  ├       ・
  │
  ├       ・
  │
  ├      ・
  │
  ├      ・
  │
  ├     ・
  │
  ├    ・
  │
  ├   ・
  │
  ├ ・
  │
  ┼─┴─┴─┴─┴→ t'
 0

図108・1と比較してみて下さい。
傾きがどんどん大きくなっていますでしょう。
傾きは速度を表します。
ですから、これは加速運動です。
かくして、運動状態を歪曲・改竄することができました。

さて、もうお気付きのように、ここでやったことは、時間をいじることです。
このように、時間をいじることによっても、運動状態を歪曲・改竄することがで
きてしまうのです。
となれば、後は前回の『空間(位置)いじり』の話と同様にして、力や場を捏造
できることもわかるでしょう。

実際の(近現代)物理学では、時空両方をいじります。
それも、もっと複雑に。
しかも、図を使って論じるのではなく、数式で論じるのです。
こうすると、権威あるものに見せることができてしまうのです。
その実態は、今回や前回の例と本質的には同じであるにもかかわらず…。
そこを見抜けるかどうかなのです。

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178.位置をごまかす時空トリック
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次に、量子力学で用いられる、位置をごまかす(ぼかす)時空トリックの初歩的
な例を御説明いたしましょう。

まずは、下図を見て下さい。

[図108・4]

    ・

 ─┴─┴─┴→x
  0 1 2

この図の「・」の位置をごまかして(ぼかして)みましょう。
ちなみに、「・」の下に描かれているのは、位置を把握・記述するための座標系
(目盛り)です。
この座標系によれば、位置(座標)は1ですね。

次に、これとは別の座標系を5つ用意します。

[図108・5]

    ・

 ─┴─┴─┴→ x1
  -1 0 1

 ┴─┴─┴→  x2
 -1 0 1

 ─┴─┴─┴→ x3
  0 1 2

 ┴─┴─┴→  x4
 0 1 2

 ─┴─┴─┴→ x5
  1 2 3

x3以外は、もとのxとは原点座標がずれてしまっていますね。
そこで、原点を揃えて描こうとすると、こんな図になってしまうでしょう。

[図108・6]

  ・

 ─┴─┴─┴→ x1
  0 1 2

   ・

 ─┴─┴─┴→ x2
  0 1 2

    ・

 ─┴─┴─┴→ x3
  0 1 2

     ・

 ─┴─┴─┴→ x4
  0 1 2

      ・

 ─┴─┴─┴→ x5
  0 1 2

各系ごとに、「・」の位置が異なりますね。
これらを重ねて描くと、こうなります。

[図108・6]

  ・・・・・

 ─┴─┴─┴→ x1〜5
  0 1 2

「・」の位置が不定になりましたね。

そして、さらに多くの…と言うより、無数の座標系を用意すれば、下図のように
することができることがわかるでしょう。

[図108・7]

   ━━━━

 ─┴─┴─┴→ x?
  0 1 2

これは、「・」が、座標0〜2の間に、確率的な広がりをもって存在することを
意味します。
かくして、位置をごまかす(ぼかす)ことができました。

このように、『時空いじり』により、位置をごまかす(ぼかす)ことができてし
まうのです。

以上のことから、量子力学もまた、『時空トリック』の世界にすぎないことが、
おわかりいただけると思います。

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179.ダブル・スタンダード、矛盾
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さて、こうしてみると、相対論や量子力学の本質である『時空トリック』とは、

 『本物の時空(座標系)とは別の架空の時空(座標系)を勝手に創造し、
  これ(ら)を用いて(基準にして)議論すること』

であることに気付くでしょう。
つまり、一貫性のない見方・考え方をする、ということなのです。
それによって、矛盾をごまかしているわけです。

こうしたものの見方・考え方を、『ダブル・スタンダード』と言います。
相対論は、時空における典型的なダブル・スタンダードです。
量子論の場合は、無数の時空(座標系)を用意するので、「ダブル」という言い
方は本当はふさわしくないのですが、「本物とは別の…」というところに注目す
るならば、やはり(広義の)ダブル・スタンダードと言えるでしょう。
つまり、相対論や量子論(量子力学)は、ダブル・スタンダードを好む人たちが
信じる科学(?)なのです。

ダブル・スタンダードは、それ自体が矛盾した論理です。
つまり、矛盾によって矛盾を解消(?、隠蔽!)するトリックなのです。
ですから、矛盾を好む人たちが用いるトリックなのです。

実際、相対論や量子論(量子力学)を盲信する人たちは、矛盾をありがたがる人
たちです。
何しろ、彼らにとって、矛盾とは、あらゆる発展の原動力なのです。(いわゆる
弁証法的唯物論。)

よくよく考えてみれば、「双子のパラドックス」はもちろん、「粒子と波動の二
重性」も、ダブル・スタンダードの世界なのですよね。
「相補性」なんて言葉で巧みに審美化しているようですけれど…。

このように、近接作用に固執し続ける限り、時空トリックというダブル・スタン
ダード・トリックに頼らざるを得ないのです。
これが、仮想力線電磁気学という遠隔作用の理論を提唱する最大の理由の一つで
あります。

              * * *

ということで、今度こそ、『時空トリック』の話を終りにしたいと思います。
次回こそは、再び量子力学の話に戻り、遠隔作用へのステップとなる、存在確率
と場の理論との関係について説明いたします。
それでは、次回をお楽しみに…。

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 発行者 : tarkun(たーくん) mailto:tarkun2@yahoo.co.jp
 配信  : MailuX http://www.mailux.com/

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