|
|
■ ■ ◇ テーマパークが私の学校 ■ ■ ■ 「そうか!! 教育って、そういう事だったんだ」 ■ ■ ■ . . .2005.07.01 No,044 ------------------------------------------------ http://www.e-storybank.com/ ==[▼ご挨拶]================================================================ お待たせしましたぁ!! 皆さんこんにちは!! 香取貴信です。１年間休刊してしまいまして、本当にごめんなさい。 会社を立ち上げ、やっと１年がたちようやく落ち着き、こうしてメルマガを発行 できます。いままで応援してくれた皆さん、本当にありがとうございます。 これまでに私は多くの人との出逢いとご縁でこうしてやって来れました。 自分を育ててくれた舞浜の巨大テーマパーク、そしてただのバイトしかやったこ とのない自分にコンサルタントとしてのノウハウを身を持って教えてくれたSHUU 研究所……。 思い返せば、それぞれに初めてもらったお給料があります。この一生に一回しか ない初任給を思いで深く、そしてあの時の感覚を忘れないものとしてくれたのが 、今から１４年前、１８歳でもらったお給料のことです。 初心忘れるべからず、毎日が初演、この言葉どおりあの時の体験がなければ私自 身初心を忘れ、なれと惰性で働くことになっていたでしょう……。 今回はそんな初めてのお給料のお話です。 それでは早速久々の４４話、いってみよう!! ================================================================[▲ご挨拶]== ---------------------------------------------------------------------------- 第４４話：「初めてもらうお給料……」 ---------------------------------------------------------------------------- 今回のお話は私が１８歳の時、高校１年生からアルバイトを始めた舞浜の巨大テーマ パークで、高校を何とか卒業し、はれてアトラクションのスタッフになってから一ヶ 月がたった、４月後半ぐらいのお話です。 当時の私の担当は、あの怖い上司でおなじみの町丸さんが責任者だったお城のアトラ クション。４月から一緒に配属された仲間も多く仕事にもなれ、友達もたくさんでき たころでした。 ちなみに、４月から勤務した給料は翌月の１５日にもらえるので、給料日が近づくに つれて、私の興味は給料は一体いくらになるか？ あいつは一体どれぐらいで、自分 が一番もらえるのか？ そして、もらった給料を何に使うかでした。 「おい!! 佐賀屋ぁ、お前給料どんぐらいになりそう？」 「えっ、結構働いているからもらえるかも(笑)」 「マジ、どんぐらい？」 「まだ計算してないからわかんないよ!?」 「計算してやるよ、今んとこ何時間ぐらい働いてんの？」 「……そんなの、いつも香取君といっしょだから同じだよ」 「うんなぁことねぇよ!! 俺のが働いてんもん」 「あっ、香取君たち何しての？」 「おう、山久保、お前さぁ給料どんぐらいになる？」 「まだ、給料日ぜんぜん先じゃん、そんなの計算する暇あったら早く現場出なよ!!」 今ままでは同じバイトでも、高校生時給……。しかも働ける時間も短いのでそんなに 期待のできる額ではなかったため、１８歳になった今、時給もちょっと上がり働ける 時間も長くなったので、いつも計算しては『あれ買おう……。いや、やっぱこっちが いいかなぁ』と給料日を楽しみにしていたのです。 そんなある日のことでした。 休憩室でいつものように友達と来月入る給料で何を買おうか盛り上がっていると、同 期で入社した仲間が休憩ごとに順番に町丸さんに呼び出されます。 「ねぇねぇ、香取君は給料もらったら何買うの？」 「おぉ、俺ねぇ、車のホイル変えようかと思っててさぁ、でもマフラーも変えたいん だよねぇ、どっちからいくか迷っちゃって……。で、古田は何買うの？」 「うん、私は最初にもらうお給料だから、お父さんとお母さんになんか買ってあげよ うかと思っててねぇ」 「へぇ、見かけによらずやさしいじゃん」 「香取君も何か買ってあげればいいじゃん、きっと喜ぶよ!!」 「はあっ!? なんで俺が稼いだ金で、母ちゃんになんか買わなきゃなんないの!! 自分で稼いだんだからやっぱ自分でしょっ!!」 「……」 そこに呼び出しの終わった佐賀屋君が帰ってきました。 「おぉ、佐賀屋、お前何やったの？ 結構しぼられた？」 「そんなんじゃないよ!!」 「じゃっ何でみんな呼び出されてんだ……」 「次、香取君だって次の休憩の時、町丸さんとこに行ってね」 「えっ、何怒られんの？ 俺何にもしてねぇけどなぁ……」 そして、次の休憩時間に町丸さんのところに行くと……。 「失礼しまーす」 「おぉ、香取きたか、これでお前が最後だな。 いよいよ来月１５日に給料日だけど、お前何買うのか決めた？」 「あぁ、まだ迷ってんっすよねぇ。車のホイル買うか、マフラーにすっか……。 町丸さんどっちがいいと思いますか？」 「……ふぅ……。 ほんと、お前って予想どおりだよなぁ……。来月の給料日はお前にとって特別なも んだろう。他に買うもんあんじゃねぇのか？」 「へっ!? 特別……ですかぁ……」 「あのなぁ、お前の場合は高校生から働いてるからあんまり意識しないのかもしんな いけど、高校卒業してバイトとは言え、初めてもらう給料だろう、何か他にも買う もんあんじゃねぇかぁ……」 「はぁ……」 「考えて見ろよぉ、お前が今こうして社会に出られるのは誰のおかげだなんだよ!! 今まで散々ヤンチャして、迷惑かけた人がすぐ側にいんだろう。立派とは言えねぇ けどこうして社会に出て自分で稼でるようになりましたって、誰かにプレゼントし てもバチ当たんねぇーんじゃねぇーか？」 「あぁ……、じゃぁ母ちゃんに花でも買っていきますよ!!」 「どうせそんなこったろうと思って、お前にこれ用意しといたから!!」 町丸さんは、机の引き出しから舞浜の巨大テーマパークのパスポートを２枚取り出し ました。 「ワァオ!! ありがとうございます。さすがに町丸さんっすねぇ!!」 「馬鹿、誰があげるって言った。 このパスポート２枚用意しといたから俺から買え!!」 「えぇ!! ちょっとまってくださいよぉ〜。買えってこれ日付も入ってるじゃないっ すか？ そんなんむちゃくちゃっすよ」 「良く見ろ!! その日付は何の日だ!!」 見てみると、パスポートに印字されている日付は来月５月の第２日曜日……。そうで す母の日だったんです。 「いいかぁ、これはお前が給料もらったら、俺のとこに金持って来い。 そんで、その日に母ちゃんと一緒に来て、自分がどんな仕事してるのか、ちゃんと 説明しろ!! わかったな!!」 「うぇ〜。ちょっと待ってくださいよぉ。だってその日は仕事入ってるし……」 「心配すんな、その日はちゃんと休みにしておいてやったから（笑）」 「休みって……、これ有給じゃないっすか？ 普通有給って本人が決めるもんじゃないんすか？」 「うるせぇ、お前はこうでもしねぇと親孝行しねぇだろ!! いいかぁ、その日は俺は遅番だからな!! ちゃんと母ちゃん連れてきたら必ず俺の ところに挨拶に来いよ!! 最後までいるから、いませんでしたなんていい訳きかね ぇからな!! わかったか!!」 こうして"母の日チケット"を強引に買わされ、意気消沈の私……。 あまりの強引さに、他の責任者に言いつけにいきました。 「あんまりだと思いません。いくら町丸さんでも、これはないっすよねぇ」 「う〜ん。町丸さんらしいよね!! きっとそれは町丸さんの愛情だよ。 前に言ってたけど、町丸さん自身、地元からドロップアウトして東京に出て来たか ら、自分の時にはやりたくてもできなかったんじゃないかなぁ……。だから香取君 にも同じ思いをさせたくなかったんじゃないかなぁ……。 この際だから、お母さんとおいでよ。きっと今は嫌かも知れないけど、絶対に後で 良かったって思えるはずだから、ねっ!!」 こうして強引にでも初めてもらったお給料で買わされたチケットを手に、母ちゃんと 二人で、目立たない夜(笑)を狙って行きました。それから１４年経った今でも、母の 日が来るたびに、母ちゃんは『あの時あんたが初めてのお給料で、パークに連れて行 ってくれたんだよねぇ』と嬉しそうに話します。 当時は親と一緒になんて、嫌で嫌でしょうがなかったのですが、今となっては強引に でも、たった一度しかない初めてのお給料で親孝行をさせてくれた町丸さんに感謝を しています。 こうして、一緒に働く仲間を心底気遣えるリーダーだからこそ、厳しいことを言われ ようが、あの人みたいに格好良くなりてぇって思えるのだと思います。お客様のこと を気遣える従業員を気遣うことがモチベーションにつながるのだなぁと感じました。 【後日談】 その後、責任者になった私は、ここぞとばかりに同じことをしてあげたのは言うま でもありません。ただし、後輩の方が優秀でしたが……。 「おい、お前は初めての給料で何買うか決めたか？（自信満々）」 「はい、今まで世話になった分、父と母を連れて母の日にパークへ招待しようと思 ってチケット買いました!!」 「……そっ そうかぁ……。お前すげぇなぁ……。 ……でっ、その日はちゃんと休み取ったかぁ？」 「はい、取りました!!」 「ぉ……よし、わかった……。親孝行してやれなぁ……」 「はい、ありがとうございます!! 失礼しました」 おかげで、町丸さんの真似をした私の机の引き出しには、渡せなかった日付入りの パスポートがまるまる余ってしまうことに……。事前に買っておいたそのチケット は、後日近所の人に配り、非常に喜ばれましたが……(笑)。 次回は、７月１５日「働く仲間は家族だろう!!」をお送りしる予定です。 どうぞお楽しみに!! ■編集後記****************************************************************■ 長い間、休刊していて本当にすみませんでした。 今回久々のメルマガでしたが、いかがでしたか？ 読者の皆さんに喜んでもらえ れば最高です。何かご意見、ご指摘などありましたら、遠慮なくメールしてくだ さい。 今回は私が体験した初任給のお話でしたが、同じように初任給や初めてを大事に しているところもあります。それが、北九州にある究極のホスピタリティー美容 室「バグジー」さんです。私が大好きで尊敬する最高の人、久保さんがいるとこ ろです。 そこでは入社式の時までに、先輩達が本人には内緒でこれから入ってくる新入社 員一人ひとりのご両親と内緒で連絡を取り、これから社会に出る息子・娘に宛て たメッセージを手紙にしてもらえるようにお願いをします。 そして、入社式当日、何の予告もなく新入社員一人ひとりの名前を呼んで、ご両 親が書いてくださったメッセージを音楽と一緒に読み上げ、これから出発する新 入社員に渡すそうです。そんなことをされたらと想像するだけでも、感激で涙が 止まらないですよね!! 更に本採用に向けての宿題としては、初任給プレゼント資金と言うのを最初のお 給料の時に渡し、どんなプレゼントをしてどんなことがあり、何を感じたのかを レポートとして提出させることをしているようです。 こんなにも一緒に働く仲間を大事にしてくれる家族のようなチームには、仕組み やシステムという小手先の手法は要りません。皆が皆を支えあい、応援し感謝し あえる最高のチームになるはずです。したがって、バグジーにはお客様が連日あ ふれるほどいらっしゃり、優しくされたスタッフが、お客様に優しくし、優しく されたお客様が、友達を連れてまた来てくれる、そんなサイクルが自然と出来上 がっているわけです。 読者の皆さんの会社でもチームでも、こんな風に真剣に仲間の喜ぶ感動すること を実践してみることができたら、きっと幸せなんじゃないかなぁって思います。 さぁ、今日は愛・地球博に行ってきます。以前、私のセミナーなどを受講してく れたスタッフの方々がたくさんいるので、またお逢いできるのを楽しみにしてい まーす!! 最後まで読んでくれてありがとうございました。 ==[▼お知らせ]============================================================== このメルマガ、そして著書でもおなじみの"夢を現実にする男"佐賀屋君こと 加賀屋君の本がついに発売決定です。 そのタイトルは!! "働く事の喜びはみんなディズニーストアで教わった" こう書房 カレー大好きな加賀屋君にぴったりの黄色い本です(笑) 夢を現実にしてアメリカへ行った加賀屋君がディズニーストアで何を学び、どう 気付き、変わったのかを本の中で語ってくれています。夢にチャレンジしようと 思う人や、これから何かをしたい、でもちょっとの勇気がほしい人に是非読んで もらいたい本です!! 先行販売なども行なっているそうなので、詳しくは、加賀屋君のホームページで ご確認ください。 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ http://www.good-businesspolicy.com/ ---------------------------------------------------------------------------- 【2005年9月10日 関西でジョイントセミナー決定】 私の友人でもある神戸のあかまっちゃん率いるサポートメンバーのおかげで、 "人のご縁ででっかく生きろ"の著者でもあり、私の大好きなお友達の中村文昭さ んと一緒にジョイントセミナーを関西で行なうことが決定しました。サポートメ ンバーの皆さん本当にありがとうございます!! 題して!! 「人間として大切なものは、人のご縁ででっかく生きること!!」 私と中村さんの共通点は、どちらもすげぇぇぇぇぇぇぇおっかない先輩に恵まれ たこと（涙）……。"頼まれ事は試され事""お前の頼みにNoはねぇ!!""物ば買て 得られるもんは、自己満足ばい"など、これまた中村さんの志匠もハートにスト レートすぎるぐらい直球で投げてくる人で、中村さんが志匠から教わり気付いた ことを話してくれるはずです!! 関西周辺にお住まいの皆さん、中村さん最高で すから、是非スケジュールを今から空けておいてくださいね。 内容については、現在サポートチームが色々考えてくれています。ちょっと話す と中村さんと私の講演、そして最後にはパネルディスカッションや若きころのヤ ンチャ自慢などなど……。だそうです!! 詳細が決まり次第、このメルマガやホームページのイベントのところ報告しまーす!! とりあえず、中村さんのお話は絶対聴いてみてください!! 本当に目が覚めますよ!! ---------------------------------------------------------------------------- 【セミナーコント２００６決定!! 】 来年の２月にセミナーコント２００５関西風!? を開催することに決定しました。 内容もリニュアルし、昨年4月に行なったものを上回れるよう現在脚本中です。 関西周辺の皆さん、楽しみにしていてくださいね!! こちらも詳細（会場）が決まり次第、メルマガ＆ホームページのイベントでお知ら せいたします!! ==============================================================[▲お知らせ]== ■このメールマガジンの楽しみ方********************************************■ 筆者である私は、恥ずかしいのですが、中学・高校時代は「ヤンキー」でした。 そんな私でも、テーマパークでアルバイトをするようになり、そこでの教育や指導 をとおして、現在レジャーサービス業で教育や運営などのお手伝いをしている株式 会社SHUU研究所に勤務することが出来ました。 そして昨年の４月１日より、人財教育支援などをお手伝いする会社「有限会社 香取感動マネジメント」を設立できました。現在の自分がこうしていられるのも、 その時の上司や先輩から受けた教育や指導、時には愛の鉄拳（笑）が私を育ててく れたからだと思います。 現在お仕事などで部下を持つ上司の方や、これから部下を持つ方、また、教育のご 担当の方やお子さんをお持ちの方などに、教育といってもたくさんのアプローチが あることが紹介できたらと思います。 ちなみに本メルマガに登場する人物の名前はすべて仮名です。 （似てるけど……笑） ■このメールマガジンの配信システムは*************************************■ まぐまぐ http://www.mag2.com/ マガジンＩＤ 0000062571 melma! http://www.melma.com/ マガジンＩＤ m00034226 メルマガ天国 http://melten.com/ マガジンＩＤ 4684 Macky! http://macky.nifty.com/ マガジンＩＤ shuu MailuX http://www.mailux.com/index.phpマガジンＩＤ MM3E2D1F6B8A6C3 Posbee http://www.posbee.com/user/ マガジンＩＤ 0000001216 ご購読と、購読解除は以下のページよりお願いします。 URL http://www.e-storybank.com/ ■*************************************************************************■ このメルマガの文章を転載したり、営利目的で利用することを禁じます。 ■*************************************************************************■ |