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タイトル:【vol.9】クラシカルMIDIマガジン05/05/2720:22Fri4〜なにがなんでもクラシック♪〜  2005/05/28


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■■◆ ク┃ラ┃シ┃カ┃ル┃M┃I┃D┃I┃マ┃ガ┃ジ┃ン┃  ◆■■
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◆   −−[vol.202] 2005.05.28 −♪なにがなんでもクラシック♪   ◆

┏━━━━━━━┓     ◆◆ 目 次 ◆◆         Total 252行
┃┌─────┐┃
┃│CLASSICAL │┃【1】クラシカルMIDI 新着紹介         【 10 曲 】
┃│ MIDI.NET │┃【2】渡辺純一のCDお気楽レビュ〜
┃└─────┘┃【3】おしらせ&編集後記
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◆◆【1】◆◆ クラシカルMIDI 新着紹介  5/20〜5/26 10 曲 ◆◆

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┃ 交 響 曲   ┠──────────────────────┤01│
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 ◆交響曲第4番ホ短調作品96 J.ブラームス SC8820 GS

  [交響曲][コピー][複数曲 部分][B] (2005/05/26)
  [掲載] ホルンオヤジのクラシックミディ [作者] ホルンオヤジ
  http://classicalmidi.net/db/d.cgi?cmd=j&DataNum=3058&UserNum=3108
  ブラームスの悲しくも美しいメロディーがふんだんにあしらわれている作品
   です。全楽章完成しました。

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┃ 管 弦 楽 曲  ┠──────────────────────┤01│
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 ◆行進曲「威風堂々」第3番 E.エルガー SC-8820,GM GM,GS

  [管弦楽曲][コピー][単一曲 全曲][E] (2005/05/22)
  [掲載] ベーシストの休日 [作者] じゅうさん
  http://classicalmidi.net/db/d.cgi?cmd=j&DataNum=2260&UserNum=3146
  威風堂々のなかでは一番地味な印象の曲で、主部・トリオが各2つづつの
   テーマで構成されています。1Port GMを追加しました。

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┃  協 奏 曲   ┠──────────────────────┤01│
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 ◆協奏曲集《四季》より A.ビバルディ XG GM

  [協奏曲][コピー][複数曲 部分][V] (2005/05/26)
  [掲載] Andante comodo -音の住む館- [作者] 塩まぶし
  http://classicalmidi.net/db/d.cgi?cmd=j&DataNum=4093&UserNum=4029
  ヴァイオリン協奏曲集《和声と創意への試み》Op.8の一部です。気候の違い
   はあれ、日本では特に好まれてますね。「春」全曲に続き、第3楽章をアッ
   プして「夏」が完成です。

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┃ 鍵 盤 曲    ┠──────────────────────┤04│
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 ◆展覧会の絵 より M.ムソルグスキー  GM

  [鍵盤曲][コピー][複数曲 部分][M] (2005/05/26)
  [掲載] PASSACAGLIA PROJECT [作者] Tamerlano
  http://classicalmidi.net/db/d.cgi?cmd=j&DataNum=4106&UserNum=4023
  今回は「サムエル・ゴルデンベルクとシュムイレ」「リモージュの市場」
  「カタコンベ」をアップしました。
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 ◆4つのオジーヴ E.サティ  GM

  [鍵盤曲][コピー][複数曲 全曲][S] (2005/05/26)
  [掲載] The Impressions [作者] S.Nakano
  http://classicalmidi.net/db/d.cgi?cmd=j&DataNum=4132&UserNum=4074
  オジーヴとはゴシック風のドーム等にみられる構造のこと。中世の単旋聖歌を
   思わせる、サティ初期の作品。
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 ◆<平均律クラヴィーア曲集>第2巻第5番ニ長調 バッハ  GM,XG

  [鍵盤曲][コピー][複数曲 部分][B] (2005/05/22)
  [掲載] ちょびといっしょ [作者] saian
  http://classicalmidi.net/db/d.cgi?cmd=j&DataNum=4131&UserNum=4068
  
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 ◆エチュードop,10よりNo,12「革命」 ショパン  MP3

  [鍵盤曲][コピー][複数曲 部分][C] (2005/05/21)
  [掲載] 海外の音色 [作者] Dacci
  http://classicalmidi.net/db/d.cgi?cmd=j&DataNum=4129&UserNum=4087
  MIDIキーボードの手弾き制作です。

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┃ 歌    曲 ┠──────────────────────┤01│
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 ◆ボロディン歌曲集 A.ボロディン  MP3

  [歌曲][アレンジ][単一曲 全曲][B] (2005/05/26)
  [掲載] あそびの音楽館 [作者] Jun-T
  http://classicalmidi.net/db/d.cgi?cmd=j&DataNum=4125&UserNum=4053
  ボロディンの歌曲全曲を、独奏弦楽器とピアノで再現してみようという試み
   です。ヴィオラのための『調子はずれの音符』、ヴァイオリンのための
   『アラビアのメロディ』『私の涙から』をアップです!

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┃ オルゴール   ┠──────────────────────┤02│
┗━━━━━━━━┛                      └─┘

 ◆歌劇「カルメン」前奏曲 G.ビゼー SC-8820,GM GM,GS

  [オルゴール][アレンジ][部分][B] (2005/05/21)
  [掲載] ベーシストの休日 [作者] じゅうさん
  http://classicalmidi.net/db/d.cgi?cmd=j&DataNum=4128&UserNum=3146
  軽快なカルメンの前奏曲のテーマをポップなアレンジで素材にしました。
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 ◆G線上のアリア バッハ GM音源 GM

  [オルゴール][コピー][部分][B] (2005/05/21)
  [掲載] フリーファンタジーMIDI館 [作者] コバちゃん
  http://classicalmidi.net/db/d.cgi?cmd=j&DataNum=4130&UserNum=4039
  バッハの親しみ易い「G線上のアリア」を ギュッと凝縮して 1分56秒 
   5KBにまとめました。聞きやすいオルゴール音色で 繰り返しご試聴なさって
   も飽きないように メリハリをつけた演奏にまとめました。

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◆◆【2】◆◆ 渡辺純一のCDお気楽レビュ〜 ◆◆ 

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『レコードはまっすぐに』あるプロデューサーの回想 

ジョン・カルショー著
山崎浩太郎訳
GAKKEN 学習研究社
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 マーラー交響曲第 6 番の楽章順の話題を載せると予告しておりましたが、あ
まりに文量が多くなったので、メールでの配信はしないことにしました。興味
があるかたは、私のサイトに掲載しておりますので、そちらでご覧下さい。
http://www.musicking.co.jp/mt/trb_cla/archives/02_cd/
mahler6_the_correct_movement_order.php

(編集者注:上手く表示出来なかった場合、URLはブラウザのアドレスバーに
コピー、ペーストしてアクセスして下さいませ。)

今回は、本の紹介です。

 名著の日本語訳、いよいよ登場しました。ブリテンの《戦争レクイエム》が
リマスターリングされて再発売されたときに、ボーナストラックとして「ブリ
テンのリハーサル風景」が収録されており、それはカルショーの自伝に記載さ
れている幻の音源であるとの情報から、自伝の存在を知りました。ショルティ
とともにカルショーを知った私は、カルショーの作り出す音の魅力に取り憑か
れまして、彼の自伝が出ると知ってから、発売日が待ち遠しくてたまりません
でした。

 一応説明しておきますと、ジョン・カルショー (カルショウと記載されるこ
とも多い) とは 1950 年代から 1960 年代にかけて、イギリス・デッカで活躍
したプロデューサー。カラヤンやブリテンとの名録音を残し、またショルティ
を発掘し、史上初の《ニーベルングの指環》スタジオ全曲録音という偉業を成
し遂げました。デッカ退職後 BBC テレビの音楽部長を経てフリーランスに。し
かし 1980 年に悪性の肝炎にかかり 55 才で死去しました。

 ついに手にしたその本は 514 ページ、かなりの大著でした。活字が大きめで
1 行が長く、余白の少ない割りに字間は割りとある体裁は、いまいち私の好み
ではありませんが、厚さの割りにスラスラと読めます。アッという間に読み終
わりました。

 基本知識として、この本はいわゆる絶筆ものです。カルショーのほとんど完
成に近い状態の下書きを、デッカでの同僚であったエリック・スミスらが 1981
年にそのまま出版したものです。パヴァロッティを "発見" し、《神々の黄昏》
の録音をした頃までです。しかしエリック・スミスが言うには、それ以降カル
ショーが退社するまでデッカでは大事件はもうなかったとのこと。カルショー
がなぜデッカを辞めたかは書かれていませんが、デッカ時代の大部分は収めら
れているということです。

 自伝とはいえ幼少の頃の話しは一切無く、その辺は読み手の求めるものを良
く理解しています。話しは学校卒業後の銀行員時代から始まり、すぐに入隊、
そして戦争経験あるいは未経験 (士官候補生だったカルショーは実戦にはあま
り関わらなかったようだ) などが足早に語られますが、その時代に音楽とどう
関わっていたのかという部分もさることながら、イギリス軍の不毛さ効率の悪
さがどのようなものだったかという部分に興味が惹かれます。上層部の見当違
いの方針でも従わなければならない現場のやりきれなさという背景は、デッカ
時代への伏線となります。

 除隊後の就職活動の困難さを乗り越えいよいよデッカに就職。あれだけ偉大
な録音を残した彼ですが、実際は常に思う通りに行かないもどかしさが付きま
とっていたことが語られます。カルショーそしてデッカの偉業である《ライン
の黄金》が録音された当時の章には『動脈硬化』というタイトルが付いており、
既にデッカの衰退が始まっていることが語られ驚きます。訳者の山崎浩太郎氏
も指摘しておりますが、デッカのトップであったルイス氏とローゼンガルテン
氏に対する憤懣やるかたない思いは激しく、デッカを愛しつつも将来性を疑問
視する冷めた視線を感じます。

 そういうシニカルな面をもつ本書ですが、もちろん彼の業績について、制作
者でなければ知り得ないような裏話 (アーティストの話や、どのようにして録
音したのかなど) もふんだんに披露してくれます (私はこれを読むまで『2001
年宇宙の旅』の《ツァラ》はベーム盤だとばかり思っていました)。時代は SP
から LP へ、モノからステレオへと大革命の最中で、レコード史の最も重要な
時代の証言としても滅法面白い。またカラヤン、ショルティ、ブリテンは当然
のことながら、アンセルメやセル、クナッパーツブッシュ、カルロス・クライ
バー、ビーチャム、フルトヴェングラー、ベーム、マゼールなど、往年の大指
揮者やそれほどでもない指揮者 (指揮者ばかりでなく歌手や器楽奏者も出てき
ますが) へのゴシップぎりぎりの逸話なども興味深いです。ゴシップなどと書
くと浮ついた印象を受けそうですが、ガルショーは芸術性と人間性は別だとい
う考えを正しくもって書いています。ひたむきな音楽への愛情と、良いレコー
ドをとにかく作りたいという熱意に打たれる本です。カルショーの業績のうち
で、私はカラヤンの録音をほとんど聴いたことがありません (ショルティとブ
リテンはほとんど持っているが)。自伝を読むと、カルショーの仕事のうちでも
大きな柱だったようなので、かなり聴いてみたくなりました。早速ウィーン・
フィル BOX を買ったところです。この自伝を読むと、実際に音を聴いて確かめ
たくなります。

 この自伝には、彼の最大の業績《ニーベルングの指環》全曲録音に関する話
題がほとんど出てきません。そのためカルショーの有名な著作『リング・リザ
ウンディング』(邦題、《ニーベルングの指環》黒田恭一訳/絶版) もセットで
読まれないと、ホント片手落ちも良いところなんです。『リング・リザウンディ
ング』も何らかの形での刊行を願うところ (私は一応持ってますが…)。黒田恭
一氏の訳は私はいまいち引っかかる部分があるので、山崎浩太郎さん、新訳し
て出版して下さい (_ _)。

アマゾンでチェック
『レコードはまっすぐに』ジョン・カルショー 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4054022766/trbcla-22

復刊ドットコムで『《ニーベルングの指環》黒田恭一訳』の復刊をリクエスト
http://www.fukkan.com/vote.php3?no=4496 
あと 30 人ほどのリクエストで復刊交渉が開始されます。よろしくお願いします。

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◆◆【3】◆◆ おしらせ&編集後記 ◆◆
今日、今仕事でお世話になってる社長から聞いたのですが、『現場の仕事は、
不慣れだと向こう2〜3ヶ月はその仕事内容故に体調を崩す事が良く有る事
だから、体調が悪い時は遠慮なく申し出なさい。』との事。
大概は『気合いだ!根性だ!』みたいな精神論で片付ける人が多い現場だけに、
嬉しい気遣いです。
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次回発行予定は、6月 4日です。

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