メルマガ:日刊ドラマ速報
タイトル:Daily Drama Express 2005/05/12 恋に落ちたら (5)  2005/05/25


===================================================== 発行部数   22 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/05/12 (Thu) ☆☆
======================================================================

== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
======================================================================

----------------------------------------------------------------------
1. 木曜日の連続ドラマ
----------------------------------------------------------------------
タイトル 恋におちたら・僕の成功の秘密
局  名 フジテレビ系
放映日時 木曜22時
キャスト 鈴木島男(草なぎ剛)
 高柳徹 (堤真一)
 星野守子(佐藤江梨子)
 鈴木まり子(木村佳乃)
 安藤龍太(山本耕史)
 神谷陸 (谷原章介)
 桐野七海(和久井映見)
 白川香織(松下奈緒)
 藤井裕美(滝沢沙織)
脚  本 佐藤嗣麻子
主題歌  −

あらすじ  第五話『ヒルズの大逆転』

 半年先まで予約が一杯の 有名高級レストラン。テーブルには、島
男(草なぎ剛)や香織(松下奈緒)ら、経営事業部の面々が並ぶ。
 予約が取れたことに驚く宮沢(鈴木浩介)に、神谷(谷原章介)は
「(自分の)馴染みだから」と得意げに答える。
 マナーを全く知らない島男は、ソースがかかるのを待ちきれずに料
理を食べてしまったり、ワインをついで回るボーイに グラスを持ち
上げて催促したり。
 その度 神谷にたしなめられ、島男は「すみません」としょげる。
 だが、落としたスプーンを拾おうとした島男は、全員の料理をテー
ブルクロスごと いっぺんに床にぶちまけてしまう。

 仕方なく、途中で店を出ることに。
 宮沢は「もうあの店行けないっすよ」と残念がる。
 「鈴木を連れてったのが 間違いの元だ」
 と、恥をかかされた上 弁償までさせられた神谷は、文句を言いな
がら怒って帰ってしまう。身分の差を感じて落ち込んでいる島男に、
香織が話しかける。
 「評判ほど美味しくなかったわね、特にお魚が」
 「僕もそう思いました。特に あの前菜に出てきた“パパラッチ”
は――」
 「? “カルパッチョ”でしょ?」
 また謝る島男に「謝りすぎ」だと 香織が忠告。
 島男が「あのすずきだったら 絶対に龍太のほうがうまい」と言う
と、香織は島男の話に興味を持つ。
 「食べてみたいな。 ね、これから行きましょうよ」
 「? 下町のボロい家ですよ!?」
 二人は走り出す。

 いつものように、龍太(山本耕史)とまり子(木村佳乃)は 売れ
残りの刺身で夕食。そこに 島男が香織を連れて やってくる。
 香織と初対面の龍太は「香織さんが龍太の刺身を食べたい」のだと
島男から聞いて 目を丸くする。

 龍太が慌てて取りに行った刺身を、一口食べる香織――。
 「ほんとに、美味しい!!」
 香織の素直な感想に、龍太と島男、まり子は手を叩いて大喜び。魚
についてのウンチクを延々語る龍太に、香織は 時には大声で笑い、
時には大きな瞳を輝かせ うなずいていた。

 楽しいひと時を過ごした帰り道、島男は「せっかく来てくれたから
 いいものを見せます」と言って、公園の一角に香織を連れて行った。
 見事な 一本の遅咲きの桜に、香織は息を飲む。春風に いっせい
に散りだした桜吹雪の中、二人は見つめ合う。

 翌日。『フロンティア』社長室。
 6月に業務提携することになった、『エアドリーム社』との正式契
約の任務を、「神谷に一任する」と高柳(堤真一)は言う。
 「私でいいんですか?! ほんとに?! ――鈴木島男かと思いま
した」
 と神谷。
 「こんな大役、あいつには任せられないだろ。俺が安心して仕事を
任せられるのは、お前だけだ」
 今まで島男に対して 少なからず嫉妬心を抱いていた神谷だったが、
高柳の言葉を聞いて、ニヤけながら社長室を出てくる。昨晩の島男の
失敗も「平気平気」と笑って、すこぶる機嫌がいい。
 「今夜空いてるか? リオハで騒ごう!」
 と 神谷はにこやかに、島男を含めた経営事業部のメンバーを誘う。
 「社長から 大きな仕事を任されたのよ。それにしてもはしゃぎす
ぎ」
 七海(和久井映見)があきれてみている。

 『リオハ』。
 経営事業部のメンバーを引き連れて「俺のおごりだ!」と上機嫌の
神谷。
 「エアドリーム社と提携したら、フロンティアは国内最大級の旅行
会社になる! 100%インターネットベースで、価格競争では無敵
だ!」
 ――その話を聞いていた客がいたのにも 気付かず、神谷はしゃべ
り続ける。

 翌朝。
 神谷は、二日酔いで出社。デスクで頭を抱え 苦しんでいる。
 そこに、あの『エアドリーム社』の常務から 緊急の電話が。電話
に出た神谷の顔色が 更に青くなる。
 『フロンティア』と『エアドリーム社』との業務提携の話が、正式
契約前だというのに 新聞に載ってしまったのだ。

 神谷は、『エアドリーム社』の常務平沢(神山繁)の元へ急ぐ。
 平沢は 新聞を手に「ルール違反だ」とかんかんに怒り、「提携の
話はなかったことに」と言い放つ。愕然とする神谷。

 ひたすら落ち込む神谷に、事情を何も知らないで出先から戻ってき
た島男が無神経に話しかける。
 「提携の話、さっそく新聞に載ってましたね――」
 七海ら経営事業部のメンバーはピリピリ。知らないとはいえ、神谷
の神経を逆なでしてしまった島男に 七海が事実を教えると、島男は
「(常務の意見を変えさせることの出来る)社長に会いましょう」と
 神谷にもちかける。
 「お前バカか? 常務でさえ二度と会ってもらえないんだぞ?!」
 「神谷さん、やってみなきゃ分からないですよ。だって、まだ何も
してないじゃないですか」
 飛び出していく島男の後を追いかけるようにして 神谷も出て行く。
 「あら、行ったわ」
 「神谷さんが?」
 「鈴木島男と…?」
 二人を見送る七海ら 経営事業部のメンバーたち。

 『エアドリーム社』を訪ねた二人は、社長の吉川が休暇をとってい
ると知り急いで戻ってくる。だが、吉川の情報は 何も公になってい
ない。
 島男の話を聞いた経営事業部のメンバーは、すぐに 吉川のブログ
の検索に取り掛かった。吉川の居場所を 突き止めるためだ。
 「見つけた! 那須の別荘!!」
 検索を重ね、宮沢がようやくそのブログを見つけるが、神谷は全く
行く気がない。
 「とりあえず 最大限の努力をしましょう。それでダメだったら、
謝るしかないですよ」
 島男の説得に やっと腰を上げた神谷が島男と出て行くのを、七海
らは呆然と見つめる。
 「また行ったわ」
 「那須へ?」
 「鈴木島男と…?」

 長いこと探し回って、ようやくブログの画像と同じ 吉川の別荘を
見つけた。
 早速インターホンを押す島男。
 「こんなことやったって、時間の無駄だよ」
 神谷の言うとおり、「社長は約束のない人とは会わない」とあっさ
り断られてしまう。
 そこに 農作業を終えたいでたちの老婆(草村礼子)が現れる。ど
うやら使用人のようだ。神谷は 老婆に1万円札をちらつかせ取次ぎ
を頼むが、老婆は金に目もくれず、「お会いしないと思いますよ」と
屋敷の中に消える。
 あきらめて帰ろうとする神谷を 島男は引き止める。
 「ダメですよ!二人いないと。 一人がトイレに行ってるとき 困
るじゃないですか!」
 島男は「ここで待ちましょう!」と 門の脇に置いてあったむしろ
を指差し、腰を下ろす。神谷も仕方なく、その隣に座る。

 二人はアンパン一つで、別荘の明かりが消えるまで待ち続けたが、
成果はゼロ。その日は近くのビジネスホテルに 泊まることになった。
 「何でお前と一緒なんだよっ! こんな狭い部屋で」
 ふてくされて、ウィスキーのミニボトルを一気飲みする神谷に「明
日も7時から」と島男が誘う。

 翌朝。経営事業部。
 「神谷さんがお泊りですって」
 「それも 鈴木島男と」
 「ビジネスホテルで」
 出社した七海がそれを聞き、すっとんきょうな声を上げる。
 「あの“会社大好き”の 神谷さんがぁ!?」

 “張り込み”二日目の二人の前を、いきなり門から出てきた黒塗り
の車が通り過ぎていった。島男と神谷は 食べていたメロンパンを放
り投げ、車の後を必死で追う。
 遠のいていく車。神谷は、タクシーを呼ぼうとする。
 「神谷さん! 乗せてくれるって!」
 島男の横には、わらを荷台に積んだトラックと農作業中の気の良さ
そうな男が立っていた。
 「この兄ちゃん珍しいよぉ。すっげえツラして、目の前に立ちはだ
かるんだぜ。乗せないわけにはいかないよお――」 
 男と島男が盛り上がっている車内で、神谷は無表情で座っている。

 とあるレストランの駐車場で、吉川社長の車を発見。神谷は「お礼」
と言って、トラックの男に1万円札を渡そうとするが、男は全く興味
を示さず、「がんばれよ 島男!」と言って 去っていく。
 だがその瞬間、タイミング悪く 社長の車は駐車場を出て行ってし
まう。慌てて島男は レストランに駆け込む。
 「すいません! 今 吉川社長いらっしゃいましたね?!」
 「え?! あの人 社長なの? 運転手さんかと思った」
 と店員。――どうやら、あの車に社長は乗ってなかったようだ。

 今夜も外で待ったが やはり成果はなく、結局ホテルへ。
 「社長に会えば うまくいくと思ってるのか?」
 「分かりません。もちろん交渉がうまくいけばいいですけど、それ
がダメでもやってみないと。ほんとにダメだったら、せめて謝りまし
ょう」
 神谷は「そんなプロセスなどどうでもいい。大切なのは結果だ」と
言うと、ウィスキーを飲む干し『フロンティア』に入社した訳を「長
くなる」と言いつつも話し始めた。
 外交官の息子として育ち、飛び級するほどの優秀な頭脳を持った神
谷は、大学を出るまで友達もなく 面白くなかったと言う。
 「――また日本を出ようと思った矢先、起業したばかりの社長に出
会った。今まで会ったことのない人間だった。出会った瞬間 俺は恋
に落ちたようだったよ。
 社長は 金で買えないものはない、金は決してうらぎらないと言っ
た。プロセスが問題ではなく、結果が全てだと。その通りだと思うし、
今でも正しいと思ってる。
 ところがお前は、やれること全てやって 結果がダメなら謝ろうと
言ってる。お前のやり方は、社長と正反対だ。お前のやり方では 
『フロンティア』でやっていけないし、社会でも通用しない。お前を
認めることは、俺のこれまでの人生を否定することになるんだ。だか
ら、俺は絶対に お前を認めない!」
 ここまで言って ふと島男を見ると、島男は既に夢の中。

 翌朝。昨日の話を聞いていなかったように、島男が朝食のパンを手
渡す。神谷はベッドに横になったまま、胡散臭そうに島男を見つめる。

 “張り込み”三日目。あっという間に夜になってしまった。
 しつこく「夜中に出かけるかも」と言う島男を残し、神谷は一人ホ
テルに戻ったが、どうしても眠れない。
 神谷は、棚のウィスキーのミニボトルを手に 島男の元へ戻り、無
言でビンを手渡した。
 今夜は冷え込みが厳しい。二人はウィスキーを飲みながら、吉川の
部屋の明かりを見守り続ける。

 ――「あんたたち、ここで野宿してたの?!」
 使用人の老婆の声で目が覚めた二人。老婆は、盆におにぎりとトン
汁を持って「作ってきたから」と 二人に勧めた。
 島男は素直におにぎりをほおばり、トン汁をすすり始めた。
 「うまい うまい…」
 島男の姿をしばらく見ていただけの神谷だったが、一口食べてみる
――どんな高級レストランにもないような美味しさだった。むさぼる
ように二人は食べた。
 去り際 老婆は「社長には会えない」と言う。
 「いろんな人がいろんな思惑で、社長をくどきにいらっしゃるけど、
そんなに簡単にはいかないみたいよ」
 「お願いします! 話を聞いてください。少なくとも、社長に伝え
ていただけますか?!」
 島男の説得にも、老婆は「物覚えが悪いから」と戻ろうとする。
 うつむいて あきらめてしまった島男の代わりに、今度は神谷が口
を開く。
 「一つだけ伝えてください!」
 老婆は驚いて、こちらを振り向く。
 「私たちは 社長をくどきに来たのではありません。謝りに来たん
です。どうも すいませんでした!」
 神谷の目に 涙が光っている。島男と神谷の二人は、老婆に向かっ
て深々と頭を下げた。

 帰り道。
 「どうせダメだからといって ここを訪ねないと、一生後悔する気
がしたんです。神谷さんの言うとおり、僕は自己満足のためにやって
るんです。やることは全部やって それでダメならしょうがない と
思いたかったんです」
 謝る島男に、神谷は前を向いたまま 黙々と歩き続ける。

 『フロンティア』社長室。
 4日間の成果はなく「提携の話はなくなった」と 二人は高柳に頭
を下げる。
 「神谷の失敗はもってのほかだが、リカバーの仕方も違う。
 これで分かっただろ、鈴木。お前のやり方では この世界では生き
ていけない。お前は決定的に間違ってる」
 高柳は神谷に同意を求めるが、神谷は黙ったまま。神谷はずいぶん
迷ったようだが、ついに「こいつは間違っていないと思う」と答える。
 「もう一度、言ってみろ!」
 神谷は一歩進み出て、今度はもっとはっきりと言う。
 「鈴木島男は、間違っていなかったと思います!」
 高柳と神谷は、にらみ合う。

 ――同じ頃、吉川の別荘に、常務の平沢が訪れていた。平沢を迎え
たのは、あの使用人の老婆。
 「社長、お休みのところ申し訳ありません――」
 吉川社長とは、誰あろう この使用人のような風貌の老婆だったの
だ!
 吉川は、ノートパソコンを広げた食卓につくと「『フロンティア』
との提携の件、聞いてあげてね」と 平沢に頼む。
 「信じられる? 4日もいたのよ、家の前に。それもただ 謝るた
めだけに。笑っちゃうでしょ? 変な会社ね」
 戸惑う平沢の前で、笑い続ける吉川。
 「でも、あたしは信じるわ。あの会社」

 社長室から出てきた神谷と島男に、どう声を掛けてなぐさめていい
かと考えていた経営事業部のメンバーたちだったが、二人のすっきり
とした姿にただ驚くばかり。
 「神谷さん、何か復活してないですか?」
 「提携失敗したのに 何でさわやかなんだよ?」
 帰り支度の神谷が 島男に話しかける。
 「一杯 おごってやるよ、『リオハ』で」
 連れ立って会社を出ていく二人を、あ然としてみつめるメンバーた
ち。
 「神谷さん、謝ってましたよ。初めて聞きました。…おかしくなっ
ちゃってる」
 宮沢はこう言って、はっとする。
 「あいつが来てからですよ、“アイランド”…」
 そこに、一本の電話が入る。
 「――!『エアドリーム』の平沢様ですね?! 少々お待ちくださ
い!」
 宮沢は、大急ぎで神谷の名を叫びながら 神谷の後を追いかけてい
く――。

 その夜。社長室。
 「宮沢君なんか、すっかり“アイランド”のシンパよ。これで神谷
さんも含めて三人。――私もシンパだから。…ああ、もう一人いた、
白川香織さん」
 と七海は ふっと笑って、社長室を出て行った。
 一人暗闇に残された高柳は、デスクの上のものを叩き落し、恐ろし
い顔つきで 暗闇をにらむ。


寸  評  最初、老婆が登場したときは使用人と思いましたが、それが草村
礼子さんだと分かってから、「あ、社長の吉川眞(まこと)ってこの
人」と気付きました。
 このドラマのタイトルが『恋におちたら』。香織との出会いがきっ
かけで、島男の生活が変わっていくのですが、今回神谷さんも「恋に
おちた」と言っています。
 神谷さんは高柳社長に対してなのですが、人生でこういうことって
結構あるのでしょうか? 実際の「恋」でなくても、「これだ!」と
直感が働くようなこと。
 私はまだ、一度もないです。学校も会社も、結婚相手にさえも「こ
れだ!」という気持ちになった覚えがないのです(ごめんよダンナさ
ん!)。どこかシラけたところがあるのは、AB型だから?!

執 筆 者 三森(anponhana@mail.goo.ne.jp)

----------------------------------------------------------------------
2. 編集後記
----------------------------------------------------------------------
 突然夫が「会社を辞める」と言い出しました。私はその理由を知っていたし
いつかこうなると予想がついていたので、心情的には賛成なのですが、家族の
この先を考えると迷ってしまいます。リストラではないので、退職金も普通に
しか出ない上、何といっても40過ぎのおっさんがすぐに再就職できるのかが
心配です。
 楽天家の私ですが、やっぱりねえ、不安ですよ…。(三森)

======================================================================
発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。
(http://www.mailux.com/)
======================================================================

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。