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===================================================== 発行部数 21 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2005/04/15 (Fri) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.金曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 金曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル 雨と夢のあとに 局 名 テレビ朝日系 放映日時 土曜23時15分 キャスト 桜井雨 (黒川智花) 桜井朝晴(沢村一樹) 野中マリア(杏子) 小柳暁子(木村多江) 早川霧子(美保純) 早川岳男(ブラザー・トム) 早川北斗(速水もこみち) 白坂真昼(浅見れいな) 原 作 柳美里 脚 本 成井豊 真柴あずさ 主題歌 − あらすじ 第1話「死んでも君を守る」 4月13日水曜日。深夜、自宅でソファに座り1人で心霊関係のテレビ を見ている桜井雨(黒川智花)。ストーリーテラーが「目を閉じて気 持ちを落ち着かせてみて、家の中を想像してみてください。もし人影 が見えたなら、それがあなたの家の中にいる霊です」と語っている。 雨はバカバカしいと強がるが、恐くなってテレビを切ってしまう。そ こへ電話のベルが鳴り、雨はびっくりしてしまう。 おずおずと電話に出ると、父親の朝晴(沢村一樹)からだった。朝 晴はコウトウキシタアゲハという希少な蝶を採取するために台湾に出 かけていたが、留守番している雨を心配して、早寝早起きしなさいと か、寂しかったら岳男のところへ行けといろいろと世話を焼く。雨は 子ども扱いしないでと少し怒るが、内心では少しホッとしている。 *------------------------------------------------------------* −お父さんが台湾へ出かけて、3日が過ぎた。寂しくないと言った らうそになる。今までずっと一緒に暮らしてきたから。 *------------------------------------------------------------* カレンダーを1日1日マジックのキャップで叩いて17日に移動さ せる雨。17日の欄には帰国と書かれている。雨はにっこりし「あと、 たったの4日じゃない」と言う。 翌日、雨は女友達と一緒に下校する。女友達がお父さんいなくてホ ームシックにかかってないのとからかい気味に言うので、雨は「快適、 快適」と強がる。ふと雨は街灯の根元に花が飾られているのを目にし、 不思議がる。女友達がここで事件があり、女の子を助けようとした警 官が殺されたと教える。雨は倒れていた花を立て直すと手を合わせて お祈りする。 雨が自宅のマンションに帰ってきて、入り口の郵便ポストの手紙を 取り出していると、隣人の小柳暁子(木村多江)も手紙をとりにやっ てくる。暁子は「昨日の夜2時にお風呂に入らなかった?」と雨に尋 ねる。雨が「11時に入った」と答えると、暁子は「じゃあ上の人ね、 文句言わなきゃ。このマンションボロだからジャージャー音が聞こえ て」と言って、階段を駆け上っていく。 雨が笑いながらその姿を見送っていると、後ろから急に手で目隠し され「だ〜れ〜だ」と声をかけられる。驚いた雨が振り向くと朝晴の 親友、早川岳男(ブラザートム)がいた。「おじさん!」と雨が喜ん でいると、妻の霧子(美保純)が「あなた何やってんのよ」とたしな める。岳男と霧子は1人で留守番している雨のためにお弁当を作って きたのだ。 さっそく部屋でお弁当を食べ始める雨、岳男、霧子。雨が「今日は お店(ライブハウス)お休みなの?」と尋ねると、霧子が「(息子の) 北斗に任せてきたの」と答える。雨が「ホッくん、大学は?」と聞く と岳男は「イタタタ、全部落ちたのよ。本人ナーバスになってるから 触れないでね」と雨に頼む。霧子が「朝晴君帰ってきたらみんなでど こか行きましょう」と提案すると、岳男が「名案ですね、キャ〜ンプ」 と言う。雨は嬉しそうに棚の上の写真を見る。そこには昔家族ぐるみ で出かけたキャンプの写真がある。 そのころ、朝晴は森の中で幻のコウトウキシタアゲハ見つけ、首尾 よく捕まえる。しかし「やった、やった雨!」とはしゃぎまわった朝 晴は誤って足を滑らせ、深い穴に落ちてしまう。そのころキッチンで 食器を洗っていた雨はうっかりグラスを落として割ったり、買い物帰 り、自分のマンションのドアの前で果物をつめた紙袋が破れて床に撒 き散らしたりしていた。 雨が慌てて果物を拾い集めると、物音を聞きつけた暁子が出てきて 拾うのを手伝う。拾った果物を部屋のテーブルに運びながら、雨は暁 子に朝晴が趣味で蝶を採りに行っていること、本業はジャズのベーシ ストであることを話す。雨が暁子の仕事を尋ねると、暁子は「絵本作 家、売れてないけど」と答える。雨は「すごい」と感心しきり。暁子 は「困ったことがあったらいつでも言ってね」と笑顔で言い、雨のこ とがすごく気に入った様子でいる。 4月17日(日)。3日もの間電話をしてこない朝晴に雨は不機嫌 でいる。しかし赤ペンをとるとカレンダーの「帰国」の文字に花マル をつけて「まっ、いいか」とにっこりする。 その日雨が花束を買って家に戻る途中、角の交番で警官とぶつかっ てしまう。 「自分の不注意で」と謝る雨を、警官は不思議そうに見やる。 雨が家に戻ってくると、部屋の前で白坂真昼(浅見れいな)が携帯 をいじりながら待っていた。雨が1人なのを見て、「朝晴さん、今日 帰ってくるんじゃないの?」と不思議がる。雨は「お昼には帰ってく るって言ってたんですけど」と雨も少し困惑している様子。しかたな いので、2人で部屋に入り、勉強しながら(真昼は雨の家庭教師をす る一方、朝晴からバイオリンの個人レッスンを受けている)朝晴を待 つことにする。 しかし、夜8時を過ぎても朝晴は帰ってこない。真昼が「ああ見え て結構かっこいいから意外と台湾美女と恋におちてしばらく帰ってこ なかったりして」といたずらっぽく言いだすので、雨は不安になる。 真昼が帰った後、雨は野中マリアのCDをかけながら、朝晴の台湾の 連絡先に電話しようとするが、英語も中国語もしゃべれないのに気づ いてかけることができない。仕方なく朝晴と自分の夕食を電子レンジ で温めなおすが、ブレーカーが落ちて停電になってしまう。「どうし よう、最悪」と心細くなる雨だが、そのときドアのチャイムが鳴る。 「お父さん!」と雨は笑顔になり、玄関に駆けつける。 しかし、現れたのは昼間にぶつかった警官だった。警官は空き巣が 出没しているので巡回に来たと説明し、ブレーカーを立ち上げて去っ ていく。 その夜、雨がベッドで眠っていると、ベースを弾く音が聞こえてく る。目を覚まし不審に思った雨がリビングに行くと、朝晴がベースの 練習をしていた。驚いた雨は「いつ帰ったの?なんで連絡しなかった の?」と責めるが、朝晴は「まあいいじゃん、帰ってきたんだし」と のんきでいる。とにかく無事だったので、雨もにっこりする。 雨は朝晴からコウトウキシタアゲハの標本を見せてもらいながら、 なんで3日も連絡しなかったのかと尋ねる。しかし朝晴は「本当にそ うなのか?」と不思議がっていて、話がかみ合わない。 翌朝、朝晴が洗面所で顔を洗っていると、鏡に血を流し青ざめた自 分が映っているので狼狽するが、もう一度見ると、普通の顔に戻って いて戸惑う。 雨はその日下校中に男性教師に「元気がないな、お父さん旅行中な んだって?」などと言われて付きまとわれるので、「昨日帰ってきま した」と強い口調で言う。 朝晴は自分のベッドでぼんやり考え事をしていた。コウトウキシタ アゲハを追って深い穴に落ちた後の記憶がない。そのときドアのチャ イムが鳴る。朝晴がドア越しに見ると不動産の営業マンがいた。営業 マンは誰もいないと思ってチラシをポストに入れて立ち去ってしまう。 朝晴はドアを開け、「うちはセールスお断りですよ」と声に出すが、 セールスマンは気づかず去っていく。そこへ暁子が出てくる。暁子は 朝晴に「あなたと雨ちゃんのことで大事なお話があります」と言って、 朝晴を自宅に招きいれる。 暁子は「雨ちゃんの母親が死んでいるんでよね?」と尋ねる。ぶし つけな質問だと朝晴は不快がるが、暁子は「そうならお父さんに万一 のことがあると雨ちゃん困りますよね」と言う。朝晴は「保険の勧誘 ですか?それならうちは結構」と断るが、暁子は「よく聞いてくださ い」と言い、「あなたはもう死んでますよ」と告げる。信じられない という表情の朝晴に、暁子は「だから、さっきのセールスマンはあな たの声に気づかなかったんです。つまりあなたは幽霊なんです」と諭 す。 翌朝、朝晴が雨を学校へ送り出すと、入れ違いに岳男がやってくる。 ドアのチャイムを鳴らす岳男を出迎えるかどうか迷うが、意を決して ドアを開ける。岳男は「いるならいるで早く開けろよ」とぶつぶつ言 うので、岳男は「俺の言うこと聞こえるか?」と大声を出す。岳男は 「聞こえてるよ」と言うので、とりあえずホッとする。岳男は朝晴の 様子が変なので「今夜うちのライブハウスに来いよ」と誘う。 その晩、朝晴は雨と一緒に岳男の店にやってきた。北斗(速水もこ みち)にも朝晴の姿は見えているが、楽屋に行ってそこにいた知人の ドラマー斉藤や霧子には朝晴が見えない。朝晴はカウンターに戻って くるが、ふと見た窓に自分の死に顔が映し出されているのを見て、シ ョックを受け、ふらふらと外に出て行ってしまう。徐々に自分が死ん だことを実感してきた朝晴はボーっとしていて車道を歩いてしまう。 そこへバスが迫ってくる。驚愕する朝晴だが、バスは自分をすり抜け て行ってしまう。自分が死んでいることを確信した朝晴は、失意のま ま自宅へと戻る。すると暁子に呼び止められ、暁子の部屋に行く。 一方朝晴が外へ出て行ってしまったと岳男から聞いた雨は朝晴を探 しに出て行く。朝晴の携帯に電話をするが、朝晴は出ない。がっかり した雨はそのまま家路につく。途中交番のそばを通ると、先日空き巣 の巡回に来た警官に呼び止められ、家に送ると言われる。断る雨だが、 警官は強引に送っていくと言う。 暁子は自分は霊感が強いため朝晴が見えるのだという。朝晴が雨も 同じなのかと尋ねると、暁子は、それは朝晴と雨の心がつながってい るためだと説明する。なぜなら霊は身体を失った心だけの存在だから と。ふと朝晴が自分の手を見ると透けているのに気づく。恐怖におの のく朝晴に暁子は「冷静に聞いてください。それはあなたが自分が死 んだと納得したからなんです」と告げる。朝晴が「身体が消えたらど うなるんですか?」と尋ねると、暁子は「心も消えるんだと思います」 と静かに答える。 雨は警官に送られて自宅へ戻る。部屋でまた朝晴に電話をするが出 ない。突然ブレーカーが落ちたので、雨はブレーカーをあげに行き、 またリビングに戻る。すると送ってくれた警官がリビングに立ってい た。恐がる雨に警官は静かに近づく。 朝晴は「自分が死んだら、雨は一人ぼっちじゃないか、まだ中学生 なのに!」と苦悩する。すると透けていた手がまたくっきりと映りだ す。ホッとする朝晴だが、急に隣から雨の叫び声が聞こえてくる。 朝晴と暁子が慌てて駆けつけると、警官は雨を取り押さえ、朝晴に 「お前はこの子を置いて勝手に旅行に出かけていた、お前は父親失格 だ」とわめく。しかし雨が激しく抵抗するので、警官は愕然とし、手 を放す。雨はそのまま気を失って床に崩れ落ちる。「お前は俺のこと が好きじゃないのか?」と警官は弱弱しくつぶやき、雨にまた触れよ うとするが、朝晴は警官を払いのけ「雨に手を出すな。俺たちはずっ と二人で生きてきたんだ、雨は俺のすべてだ。たとえ死んでも守る!」 と叫ぶ。すると警官は「俺も誰かを守りたかったな、死ぬ前に」と呟 いて消える。 朝晴は雨をベッドに寝かせつけながら、暁子に「なんで雨は警官が 見えたのか?」と尋ねる。暁子は朝晴が雨のそばにいるせいで雨に霊 感がつき、霊をひきつけてしまうのだと説明する。朝晴は「自分は消 えるべきなんでしょうね。自分が霊だと知ったら雨が傷つく」と弱気 になる。しかし暁子は「そんなこと言わずにやれるところまでやりま しょうよ」と励ます。すると電話が鳴る。朝晴は何気なく出る。それ を見た暁子は霊なので会話ができないと注意しようとするが、相手は 岳男であり普通に会話ができる。 電話を切った後、朝晴は暁子に岳男と北斗の2人は自分の声も聞こ えるし姿も見えると説明する。すると暁子は「それなら雨ちゃんに気 づかれずになんとかなるかもしれないですね」と顔を明るくする。朝 晴が「どうやって?」と尋ねると、暁子は「それはこれから考えまし ょう」と言う。 翌朝、雨は目を覚ますと、昨夜の警官のことを思い出し、恐がる。 しかし朝晴は「それは熱を出して、うなされていたからだ」とごまか し、そして「大丈夫、雨には俺がついている。たとえ死んでもお前を 守るよ」と言って手を握る。雨は安堵するが、朝晴の手が冷たいこと に驚く。朝晴は慌てて「お前の風邪がうつっちゃったかな」とごまか す。 寸 評 娘を思うあまり死んでも成仏できない父親。家族の絆を書く作品 です。霊を使う設定が効いてくるかどうか、初回を見た限りではまだ つかめないので、今後の展開は興味深いです。霊を使った場合、もの すごく感動的になるか、ものすごく興ざめするかどっちかであると思 いますのでかなりリスキーな設定だと思います(ああ、死んでもわが 子を思うのかと感動するか、霊じゃ非現実的なので共感できないなと いったような感じになるか)。 雨が朝晴を慕うのは、母親が死んだ後ずっと2人で生きてきたから という理由付けがなされていますが、朝晴は雨のために自分の人生を 犠牲にしてきたのかというと、趣味で蝶を追って家を空け、雨をほっ たらかしにしていたので、雨をどれだけ大切に思っているのか疑問に 思いました。だからクライマックスで「雨は俺のすべてだ、たとえ死 んでも守る」とかっこいいセリフを言っても口先だけのように思えて ジーンとこなかったです。もったいなかったです。 最近のドラマを見て気になるのはかっこいいセリフがとってつけた ような安っぽい感じがすることです。今回の朝晴の決め台詞もそこに 到達するまでにどれだけ雨のために頑張っていたかという姿があって こそ生き、感動するのだと思ったりしました。 執 筆 者 ケン() ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 私は仕事が忙しいので、どのクールも3本選んで見ることにしています。前 クールは「H2」「みんな昔はこどもだった」「ごくせん」で、最初からすん なり決まりました。ちなみにその前のクールは「めだか」「マザー&ラヴァー」 「ラストクリスマス」でした。しかし今クールはいずれか決めかねて今現在も 迷っています。基本的にはコメディータッチのものを見ようと思っているので すが。なので第1話を見て決めようかと思って、「あいくるしい」「夢であい ましょう」「恋に落ちたら」「アタックNo.1」「雨と夢のあとに」「瑠璃の 島」「anego」をピックアップしています。もちろんあらすじを書く「雨と夜 のあとに」は確定ですが。「雨と夜のあとに」はホラー系ということであまり 見なかったジャンルですが、興味が持続するかどうか期待と不安が入り混じっ ています。(ケン) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |