メルマガ:日刊ドラマ速報
タイトル:Daily Drama Express 2005/03/24 優しい時間 (最終回)  2005/04/05


===================================================== 発行部数  21 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/03/24 (Thu) ☆☆
======================================================================

== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
======================================================================

----------------------------------------------------------------------
1. 木曜日の連続ドラマ
----------------------------------------------------------------------
タイトル 優しい時間
局  名 フジテレビ系
放映日時 木曜22時
キャスト 湧井勇吉(寺尾聰)
 湧井めぐみ(大竹しのぶ)
 湧井拓郎(二宮和也)
 皆川梓 (長澤まさみ)
脚  本 倉本聰

あらすじ  湧井拓郎(二宮和也)は左腕に火傷を負い病院で手当てを受けた。
 六介は(麿赤兒)は「どうゆうことなんだ?説明してくれ」と拓郎
に問いかけた。
 拓郎は「刺青を消したくて。子供の頃入れた刺青です。それを消し
たくて。焼けた陶器を自分で押し付けました。これで昔がひとつ清算
できました。」と言った。

 自宅に戻り寝ていた拓郎は焼けた陶器を押し付けた記憶と腕の痛み
が押し寄せ、目が覚め苦しむ。
 しかし、それでも、片手で土をねり、器の図柄を考えるなど作品作
りを続けていた。

 『森の時計』では常連客の立石(國村隼)は娘マヤ(須藤理彩)の
結婚のことで落ち込んでいた。
 式は今日だが父親への挨拶もまだ行われていない。立石はマヤを呼
ぶが軽くあしらわれてしまう。

 続いて九条朋子(余貴美子)が中学時代の同級生達をつれて『森の
時計』にやってきた。
 その中にいた亀田(高橋克実)は学生時代に湧井めぐみ(大竹しの
ぶ)を好きだったという。

 次に佐久間(久保隆徳)が慌てた様子でやってきた。
 井上美可子(清水美砂)と不倫騒ぎを起こした滝川(納谷真大)が
狭心症の発作で入院したのだという。
 佐久間は以前に美可子が「私と関係を持つと死んじゃうの」と言っ
ていたことを思い出し、皆はうわさをする。

 「皆空窯」では医者に止められているにも関らず拓郎が作品作りを
していた。
 洋子(朝加真由美)は拓郎に熱があることに気づき止めようとする
が「時間がないんです。もうすぐ納品の期限です。お願いですからほ
っといてください」と拓郎はいう。
 洋子は心配し、六介に相談する。結局、六介は朋子に相談すること
に。

 六介が『北時計』を訪れ、拓郎の火傷の話をした。そして、熱があ
るのに作品作りをやめないことも話をした。
 刺青が湧井勇吉(寺尾聰)を怒らせてしまった。六介は火傷のこと
を勇吉に話そうかと思ったが、拓郎に「後で自分で言うから連絡をし
ないで欲しい」と言われたことを告げる。

 皆川梓(長澤まさみ)は元気に森の時計で働いていた
 〜たくちゃん。元気にしていますか?作品は出来上がりましたか?
無理はしていませんか?私は体調も治り森の時計で働いてます。私は
最近、銀細工に夢中になっています。展示会までもうすぐですね。き
っと〜
 朋子から梓の元へ連絡がきた。帰りに話があるから北時計へ寄って
欲しいという。

 『森の時計』に亀田がひとりでやってきた。
 亀田はトランクから「あんたの奥さんが14歳の時」と1枚の写真を
取り出した。続いて手紙やバレンタインデーにもらったチョコレート
の包み紙…とカウンターに並べ始めた。そして、歌を歌い始めた。最
後には一緒にいった藤圭子のコンサートチケットの半券を見せる。ミ
ミ(高橋史子)は勇吉と替わり、亀田の対応をすることに。
 そこへ立石がやってきた。立石は、昨日の娘の結婚式での新郎の態
度に腹を立て彼をトイレに呼び出し殴ってしまったという。
 立石はカウンターにあっためぐみの写真を手に取ると「瀬戸の花嫁」
を歌いだした。すると何故か亀田も一緒に歌い始めた。

 その後、美可子と風間(山下澄人)がやってきた。
 美可子は「風間さんの家の1間を借りることにしましたの」と勇吉
に報告する美可子。ミミは「おやめなさい。風間さん死にます。」と
真顔で忠告をする。

 その夜、梓は「北時計」を訪ねた。
 「悪いわね。タクと逢ってる?」と朋子が梓にきくと「いいえ」と
答えた。
 そこで朋子は梓に拓郎の火傷の話を始めた。
 「タクは刺青を焼き消そうとしたらしいの。その刺青がお母さんを
死なせて、お父さんを怒らせてしまった原因だから、タクはそれを清
算しようとしたんだね。」
 「誰にも言ってはいけないんだけど、あの子の気持ちを誰かに知ら
せたくて…」と言った。
 梓は「ありがとうございます」と拓郎の話を打ち明けてくれた朋子
にお礼を言った。
 「すごいですね。タクちゃん…」

 拓郎は痛みを堪えながら作業を続けていた。
 そして、火傷の傷が痛む時は勇吉からもらった富良野神社のお守り
をそっと腕にあてていた。

 夜、勇吉が一人になると、めぐみが現れた。
 勇吉は「今日、変な人が現れた」と亀田のことを話した。
 「君の大昔の写真を出して見せるんだ。それで俺の反応を伺ってい
るんだ。あれは昔のボーイフレンドかね?」
 めぐみは「えっ。」と微笑んだ。
 勇吉は14歳のめぐみをみて不思議なことを考えた。
 「14歳の君の写真をみて、何だか俺は君に対してしてはいけないこ
とをしてきたんではないか。もしかしたら俺と知り合うより全然別の
…そうすればず〜っと幸せに…」
 「やめて。そんなこと言わないで。私は満足しているんだから。も
う少し長く生きたかったけど、今はこうして一緒に居られるし。その
ことで私は充分幸せに感じているんだから」と微笑んだ。
 「いつかあなたが私に言ったの覚えている?若いカップルは互いを
みているけど、熟成したカップルは同じものを見ている。そういう歳
を取ったカップルは素敵だ。って。あなたが見ているものを私もみて
いるわ。あなたが感じていることを私も感じているわ。ココのカウン
ターで。いつでも私、一緒に」
 勇吉はゆっくりと彩紋のカップにコーヒーを入れる。

 ある日、六介が拓郎の様子を見に行くと、拓郎が出来上がった作品
に磨きをかけていた。
 「もう、磨くな」といい、作品をみる。
 「出来たな。良く頑張った。腕をあげたよ」と拓郎を誉める。
 拓郎は作品を持って夕方に出かけたいという。
 「納品する前に、富良野の親父に見せたいんです」
 六介は「行ってこい!」と快く送り出す。

 『森の時計』の前で拓郎はリリに「マスターいますか?」と問う。
「どちら様?」と聞かれ「息子です」と答え店の中へ入っていった。
 拓郎は勇吉の前に行き「ご無沙汰しています」と言う。勇吉は嬉し
そうに「やぁ」と答える。
 そして出来上がったばかりの抹茶茶碗を見せた。「今日出来上がっ
たばかりなんです。まずは父さんに見てもらいたくて」
 勇吉は手にとってじっくりと眺め「見事だ」と言う。
 そして「これも、お前だろう」と彩文のカップを出してきた。「は
い、でも、それはダメです」という拓郎に「そんなことはない。少な
くとも俺は気に入っている」と答えた。
 勇吉がコーヒーを入れようとすると、拓郎が口を開いた。「父さん、
今日は謝りに来ました。見てください」拓郎はそう言うと、上着を脱
いでTシャツの袖をまくり、火傷の痕を勇吉に見せた。
 「焼いて消しました。許してください。ぼ…僕がやったこと。母さ
んのこと。刺青のこと。父さんを…父さんを傷つけてしまったこと。
僕が…」
 「やめてくれ。拓郎、もうやめよう。謝らなければならないのは俺
のほうだ。許してくれ。すまなかった」
 二人の目からは涙が溢れている。
 勇吉はコーヒーを入れ始める。
 「寂しくないですか?」と聞く拓郎に「最初のうちは寂しかったよ。
ここにいて色々な人と話をしていると優しい気持ちになれる。純粋に
生きていられるんだ」
 そこへ梓がやってきた。
 勇吉は梓に「大事な人を紹介するよ。私の息子の拓郎だ」と言った。
そして、梓に拓郎が作った茶碗を見せた。
 勇吉が「車か?いいワインが上にあるんだが…」と拓郎に問うと
「泊まるつもりできたんです」と答える。
 梓は「私はすぐに帰ります。」と言う。「そうか、それじゃぁ。送
っていってあげなさい」と拓郎に言う。
 拓郎は頷く。

 外に出て梓は「素晴らしかった。あの抹茶茶碗。逢えなかった時間
が、あの中につまってて光ってた」
 そう言い、拓郎が火傷を負った左腕に優しく触れた。
 拓郎は梓の手をとって、微笑み手をつなぎながら歩き出した。
 そんな二人の姿を勇吉は嬉しそうにみていた。

 勇吉が部屋に戻り、棚からワインを取り出し、店へ降りていくと、
どこかからめぐみの歌声が聞こえてきた。
 カウンターに戻ると、いつもめぐみが座っている席に彩紋のカップ
が置いてあった。
 そのカップを手にとり、勇吉は微笑んだ。


寸  評  拓郎は刺青を消すために自ら身体を傷つけました。
 めぐみを亡くし勇吉から離れてしまった原因の刺青ですが、自分の
身体にヤケドという傷を負って消すことはどうなんでしょう。
 どちらにしても親からもらった身体を傷つけたことには変わりない
気がしてなりません。
 ドラマの終盤、拓郎が勇吉に逢いにいった時、そして梓が来た時、
めぐみの声…とてもあたたかい気持ちになりました。
 梓を送っていった時、さりげなく出した拓郎の手。見ていて「キュ
ン」としました。
 これから、どんな風に時を刻んでいくのでしょうか。

執 筆 者 西脇()

----------------------------------------------------------------------
2. 編集後記
----------------------------------------------------------------------
 先日、ごくせん最終回をHDDレコーダに録画しました。がっ!失敗し『これ
からイイトコロ!』って手前で突然終わっていました。
 もう大ショック!!その場で3分くらい固まってしまいました。
(西脇)

======================================================================
発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。
(http://www.mailux.com/)
======================================================================

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。