メルマガ:日刊ドラマ速報
タイトル:Daily Drama Express 2005/03/20 Mの悲劇 (最終回)  2005/04/01


===================================================== 発行部数   21 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/03/20 (Sun) ☆☆
======================================================================

== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
======================================================================

----------------------------------------------------------------------
1. 日曜日の連続ドラマ
----------------------------------------------------------------------
タイトル Mの悲劇
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 安藤衛 (稲垣吾郎)
 相原美沙(長谷川京子)
 久保明 (佐々木蔵之介)
 島谷有紀(岡本綾)
 下柳晃一(成宮寛貴)
 中西瞳 (吉岡美穂)
 安藤愛子(浅見れいな)
 安藤礼子(吉行和子)
 島谷専務(伊武雅刀)
脚  本 橋本裕志

あらすじ  Last Chapter

 −− 人生は危険に満ちあふれている。どんなに安全に生きようと
しても、ふとしたことで深い迷路に迷い込むことがある。ボクと美佐
が迷い込んだ迷路は、過去へと続いていた。


 元担任は、久保明(佐々木蔵之介)の父親が、銀行強盗をし、逃げ
込んだ先の民家で焼身自殺を図り、その家の人2人も巻き添えにあっ
たという。でも、それ以上はわからない、とも。


 安藤衛(稲垣吾郎)は家へ入り、相原美沙(長谷川京子)に、明の
父親が20年前に同じような事件を起こしたという。もしかして、美
沙の両親を.....

 妹・安藤愛子(浅見れいな)が窓の外を見て、悲鳴を上げる。
 なんと、庭に明が立っていたのだ。
 衛は外へ飛び出し、明を追う。

 だが、衛は明を見失ってしまう。
 その間に明は衛の背後に回りこみ、衛を羽交い締めにする。衛と話
がしたかった、と。

 明の恨みは、衛が『あの時、ああ言ったこと』だった。

 明は衛の首を絞めるが、そこにパトカーが数台やってきて、明は衛
を突き飛ばして走り去っていった。


 警察は、今日は安藤家のまわりにパトカーと警官を配置しておくと
いう。

 衛は、みんなに、ここにいれば安全だという。そして、明はきっと
どうすればいいか迷っているのだろう。だから、明の両親のことを調
べてみると衛。
 美沙は明が自分の両親のことを知っているのだろうか?と言い出す
が、衛は、バカなことを考えず、ここにいるよう言い、愛子には母・
安藤礼子(吉行和子)を守るよう言う。

 礼子は明の父親・松本道夫がこんなことになったのは、自分のせい
だ。お金を借りたまま、夫が逝ってしまったから、と嘆く。


 島谷有紀(岡本綾)は下柳晃一(成宮寛貴)に、どうして明がこん
なに執拗に衛を襲うのか聞く。


 衛は島谷専務(伊武雅刀)に、銀行強盗の名を聞く。
 松本道夫(40)。
 やはり.....


 美沙は明に電話し、明の父親が衛の父親から借金を踏み倒されたこ
とを聞いた。その気持ちが自分にはわかる。だから会って話をしまし
ょう、と言う。


 島谷は、松本道夫は元々大きな工場を営んでいたが、融資を断られ、
強盗に入った.....と語る。
 衛は、その元々の原因は、自分の父親が借金をしたことだと言う。


 衛の携帯が鳴る。
 愛子からで、美沙がいなくなったという。
 衛は、すぐ行くから、愛子達は家を出ないように言う。

 島谷は衛に、無理はしないように言う。
 衛は、今まで安全に生きればそれですべては上手くいくと思ってい
た。でも、自分のせいで明は苦しんでいる。自分がなんとかしなけれ
ば、と飛び出していく。


 明は、美沙が1人で来たことを確かめる。
 美沙は、自分の両親は、明の父親の焼身自殺の巻き添えを食ったと
話す。
 明は、何が言いたいのか?と美沙に問う。
 美沙は、それでも明のことは恨まない、と答える。

 明は更に、恋人の相原亘(柏原収史)を死なせた原因は、自分だと
追い打ちを掛けるが、美沙はそれでも、もう恨むことはやめた。親の
ことであり、自分たちは恨み合うのではなく、別のことがあるはずだ、
と言う。そして明も衛を恨むのを辞めてくれるように頼む。

 明は最初、忍び笑いをしていたが、やがて美沙を見据えると、自分
の気持ちがわかると言ったな、と言うと美沙に迫る。

 美沙は逃げようとするが、明は美沙の身体を押さえ、口を塞ぐ。


 美沙から衛に電話。
 でも、美沙の携帯で掛けてきたのは明。川崎まで来い、と言う。行
くという衛。
 明は、衛1人で来い。さもないと、美沙がどうなるか、と脅す。

 下柳が衛に、何があったのか聞くが、衛は言葉を濁して、会社を出
る。


 衛が廃工場に駆け付ける。
 中へ入り、明を呼ぶ。

 すると、背後のドアが閉まる。
 うめき声に奥を見ると、美沙が柱に縛り付けられ、猿ぐつわをはめ
られている。

 衛が美沙の縄を解き、一緒に逃げようとすると、スレートが倒れ、
明が現れる。
 「本当に来て、どうするんだよ。その女、なんて言ったと思う?オ
レを許す代わりに、お前のこと、許せって」と明。
 「オレはお前を親友だと思っている。だから話そう」と衛。
 「ああ、オレのオヤジも、お前のオヤジを親友と思ってたらしいな。
莫大な借金を背負えるくらいに。お金には苦労して、給食費盗もうと
したのを、お前にちくられ、それからは『ドロボウ』と虐められ、お
前はオヤジが死んで転校。オレのオヤジは、頭がおかしくなり、おフ
クロは働き過ぎで死んだ。オレの家は滅茶苦茶になった。小さな会社
に就職したが、そこも倒産した。その失業した日だった」と明。


 −*−*−

 その日、明が居酒屋でやけ酒を煽っていると、衛が仲間とにぎやか
に飲んでいた。
 衛は一流企業に勤め、専務の覚えも目出度く、同期の出世頭と言う
ことが、彼らの会話からわかる。
 衛の同僚の1人が、友達に10万円貸したが、戻ってこないと言う。
 衛は、得意げに、貸した金が戻ってくると思うな。自分はじんなに
親しい人にも、金は貸さない。自分の身は自分で守らなければ、と語
っていた。

 それを聞いて明は、絶対衛だけは許せないと思った。
 それから、やっとのことで警備員としてJTSに就職した。
 中途採用の警備員が、営業に取り立てて貰うことは難しい。
 必死に勉強し、やっと営業になった。

 そして、大型企画を考えて、持っていったら、何と三日前に衛が同
様のプランを提示して、採用されていた。
 そこで藪本を雇って、衛をケガさせて、入院させることにした。衛
が入院している隙に、自分がプロジェクトを引き継いでしまおうと考
えたからだ。

 そこに亘が絡んできたため、こんな騒ぎになってしまった。

 −*−*−


 もう終わりだ、と、明は近くのものを壊し始める。

 衛は、まだいくらでもやり直せると言うが、明はますますいきり立
つ。
 「お前を殺すしか、ないのかな」と明。

 もみ合う、明と衛。

 衛が美沙の縄を解こうとしている間に、明は石油缶を手にし、そこ
いらに撒き、自らも頭からかぶり、「終わりにしたいんだろ?オレも
終わりにしたいんだよ。この先、生きていく理由なんて無いんだよ」
と言うと、ライターを手にする。
 止めさせようとする衛を突き飛ばす明。

 でもそこに下柳が飛び込み、明に体当たり。
 ライターは明の手を離れる。
 衛が明の手を止める。

 続いて、警官達が入ってくる。

 下柳は、「やっと安藤さんを助けることができました」と挨拶。

 明は、刑事の大川(佐藤二朗)に、『殺人未遂の現行犯』で逮捕さ
れ、連行されていく。


 城西警察署で待っていた島谷。
 衛、美沙、下柳は、島谷に挨拶。
 4人は署を後にする。

 そこに礼子と愛子が現れる。
 礼子は大川にお願いをする。

 礼子と衛が面会室で待っている。
 そこに現れる明。

 礼子は名乗ると、「申し訳ありませんでした」と謝る。「あなたの
大切なお父様に大変ご迷惑を掛けましたことを絶対忘れてはいけない
のに、自分達が大変だからと、いつの間にか忘れてしまいました。忘
れてはいけないことなのに。明さん、本当に辛い思いをさせて、申し
訳ありませんでした」と立ち上がり、頭を下げる。衛も一緒に。
 明は、声を出して泣き始める。


 衛は美沙と夜の街を歩いている。
 「全部終わりましたね」と美沙。
 「ああ」と相づちを打つ衛。

 美沙は衛に借用書を差しだし、何年かかっても、返す、と言う。
 断る衛に、今まで亘に甘えていたから間違いを犯した。自分1人で
生きていける強い人間になりたいと言う。
 受け取る衛。

 美沙は歩き始めるが、振り返ると、「安藤さん、今までわたしを守
ってくれてありがとうございました」と挨拶し、再び歩き始める。


 取り立て屋・尾崎雄介(大西滝次郎)が美沙に、「あの男、捕まっ
たんだってな。もう関係ないな。二度とこんなことするな」と言う。
 「本当に、ありがとうございました」と美沙。

 尾崎の手には、ひかりの家の写真。美沙の方を見つめる1人の少年
が写っていた。


 衛は島谷に、本当に責任を取るのは、辞表を出すことではなく、こ
のプロジェクトを完成させること。自分は島谷のもとでプロジェクト
をやりたい、と言う。
 辞表を握りつぶす島谷。


 美沙を訪ねる中西瞳(吉岡美穂)。
 今まで亘と一緒にいる美沙がうらやましくて、声も掛けられなかっ
た。亘が亡くなって、1人落ち込む美沙を見て、内心嬉しかった、と
言う。


 海辺の美沙。
 携帯が鳴る。亘からの電話。
 そして亘が姿を現し、美沙を守ってやれなくて悪かった。でも、美
沙は1人で生きていける。もうこれもいらない、と、片方だけ残って
いた白いバラのピアスも外し、海に投げる。
 そして亘は美沙に背を向け、歩み去る。美沙がどんなに呼んでも振
り返らず.....


 −*−*−

 うたた寝から目覚める美沙。
 片方だけの白いバラのピアスが外れて落ちている.....


 有紀は衛に、下柳とやり直すことにしたという。
 「よかったな」と言う衛。
 有紀は、衛はたくましくなった。それは美沙のおかげ。出会って良
かったのだ。あのまま自分たちが付き合っていても、きっとダメにな
っていた。美沙のことをちゃんと守ってあげて、と言う。


 美沙はアパートを引き払っていた。

 美沙はあの海岸で、片方だけ残っていたピアスを手に持っている。
 そして立ち上がると、思いっきり、海に投げ込んだ。

 衛から電話。
 「どこにいるんだよ。黙っていなくなるなんてないだろ。心配した
んですよ」と衛。
 「どれだけ探したと思ってるんだよ」という声が直に聞こえる。
 衛が姿を現す。

 美沙はもう自分は大丈夫。明日から、ひかりの家で働くことになっ
ている。生きる理由も1つ見つかった。それは何年か後の自分が、ど
うなっているか、ということ。
 衛も楽しみだという。美沙と会えて、自分も変われた、と。
 美沙は、これで本当にお別れ、と去っていく。

 「美沙ー!ボクはいつでも君の味方だから。ボクはいつでも君のこ
とを考えているから。君はいつでも、1人ではない」と衛。
 美沙は立ち止まり、振り返る。
 力強く頷く衛。
 美沙も頷き返し、再び歩き始める。
 衛も反対方向へ歩き始める。


 −− そしてまた、一年が過ぎた。

 衛は、あのプロジェクトのリーダーだった。
 警備員の下柳も、一番後ろで発表を聞いている。
 衛は、安全に一番大切なのは人と人とのつながり、と挨拶。

 島谷が、有紀と下柳とご飯を食べるが、衛もどうか?と誘う。
 衛は、今日は大切な人の命日だから、と断る。
 「今日は商談に遅れるな」と言って島谷は衛を送り出す。


 衛は、香田夫妻と亘の墓に花を供える。
 墓前には、すでに花が供えてあった。

 衛は、ひかりの家をそっと覗いてみる。
 子供の世話をしている美沙。
 美沙がふと顔を上げると、衛はすでに歩き去ってしまっていた。

 子供に好きな人、いるの?と聞かれ、片思い。自分を守ってくれた
男性、と美沙は答える。


 −− 人生に危険はつきものだ。恐れていても始まらない。大切な
のは、起きてしまったことと、どう向き合うかだ。
悲しいことの先には、キッと光があるはずだ。ボクはそう思
うことにした。ボクにできるのは、その時、正しいと思ったことをや
るだけだ。


 新宿の路上を衛が歩いていると、助けを求め、叫ぶ男の声がする。
チンピラに殴られている。
 足を止めて見る、衛.....


寸  評  結局亡くなった人は亘1人で、それ以上の死人は出さずに終わり
ましたね。
 一生懸命サスペンス色を高めようとしているのはわかるのですが、
衛や途中から美沙の相手を許す、というトーンから、テーマが、「優
しさ」に変わってしまったような気がします。
 そのため、このドラマが何を訴えようとしているのかの軸がぶれて
いる気がします。
 確かに、日曜9時という枠ですから、家族団らんに合うストーリー、
雰囲気が求められるのでしょうが、本当はこのテーマで、ここまで伏
線を張って、どんでん返しをするならば、金曜22時とか木曜22時
の枠にして、もと、ドロドロにすべきだったと思います。
 中途半端な印象を残してしまったのが残念でした。
 最初の衛の石橋を本当に叩いていた、あのカリカチュアライズされ
た姿をもっと強調しても良かったのではないでしょうか。

 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

執 筆 者 鈴木(sumire_@anet.ne.jp)

----------------------------------------------------------------------
2. 編集後記
----------------------------------------------------------------------
 はまっているため、ずっと編集後記が韓国ドラマで済みません。
 最初に韓国ドラマを見たのは、テレビ朝日でやっていた、『イブのすべて』
でした。真剣に見ていたのですが、当時視聴率低迷で打ちきりになったと記憶
しています。途中もカットされていた部分があったのかもしれません。急にイ
ギリス留学に行ってしまったという印象を受けたあたりから、展開がよくわか
らなくなってしまいました。この経験依頼、斜に構えていたのですが、同年代
の友達が『冬のソナタ』にはまり、付き合いで見ている間に、また見てもいい
かな、という気分になりました。
 そして、今回の『オールイン』を見て、韓国ドラマにすっかりはまってしま
いました。
 考えてみれば、今放送されているのは、ここ10年ぐらいの間の傑作ドラマ
が選ばれているわけですよね。日本のドラマも傑作選を作ったら、すごいと思
うのですが。
 日本の最近のドラマでは、ここまでテーマが『恋愛』というのは、減ってい
るので、久しぶりに、うっとりと、でもやきもきした気分に浸れるのかもしれ
ません。(鈴木)

======================================================================
発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。
(http://www.mailux.com/)
======================================================================

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。