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タイトル:Daily Drama Express 2005/03/21 不機嫌なジーン (20)  2005/03/25


===================================================== 発行部数   20 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/03/21 (Mon) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.月曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 月曜日の連続ドラマ
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タイトル 不機嫌なジーン
局  名 フジ系
放映日時 月曜21時
キャスト 蒼井仁子(竹内結子)
 南原孝史(内野聖陽)
 勝田隼人(オダギリジョー)
 神宮寺潤(小林聡美)
 若狭宗夫(平山広行)
 柳川美幸(山田優)
 吉田佳 (もたいまさこ)
 阿部啓太(岡田義徳)
 白石健一(黄川田将也)
脚  本 大森美香

あらすじ  第10話 「プロポーズ!」

 森の中ではしごを立てて、調査をしようとするが、全く上手くいか
ない仁子。

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 南原教授の研究室。南原と勝田が向かい合って座っている。机の上
にカステラがある。
 勝田「その前に、どこかやってくれないかな?」
 勝田、ネコを指す。勝田はネコアレルギーだと言う。
 秘書はコーヒ−を次々とこぼしてしまう。
 秘書は「すいません」を連発する。
 勝田「でも、あーいうコ、ヨシコよりかわいくない?」
 南原は仁子の欠点を次々あげ、仁子のことを「アホだ」と言う。
 勝田「だったらオレにくれないかなあ」
 南原「そうきたか…?」
 勝田「同じ研究者でもあんたとヨシコは違うだろ?」
 勝田「あんたはあの海がどうなろうと関係ない部外者だ。一番悪質
な研究者だ」
 南原は肯定する。
 勝田「良かった。思った通りのヤツだ」

 勝田は何でも持っている南原から仁子を奪いたいと言う。
 勝田「彼女はオレの失われた海だ」
 南原「キザなセリフだ」

 部屋を出てくしゃみをする勝田。

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 仁子、森で寝転がる。
 地面の上に食べかけの木の実を見つける。

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 南原教授の研究室。
 仁子、南原に森で見つけた食べかけの木の実の報告をして、観察道
具を借りる約束をしてすぐ帰ろうとする。
 南原「この格好で電車乗る気か?」
 仁子は採集のままの格好だ。
 仁子「今も乗って来たし」
 南原「痴漢に狙われなくて安全だ」

 南原「頼もしい…教え子だね」
 もう一人の南原(心の悪魔の部分)「何、言ってんだ。今夜こそイ
チャイチャしたかったくせに…」

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 研究室で。
 大荷物をまとめている仁子の横で、同僚たち、「泊り込むの?あの
森に…」
 面白そうだ、と言う仁子。「ぬくぬくタイツもあるし…」
 若狭「虫愛ずる姫ですか…」

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 山本事務長の部屋で。
 三井「一度断った研究を蒼井にやらせるんですか?」
 山本「どうせできやしない。ここを辞めさせる理由ができるだろ」

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 森に到着した仁子。木を見上げて、気合の入った表情。

 仁子の回想。
 南原「科学者なんて…無力なもんだ」

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 タイトル『不機嫌なジーン』

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 木をのこぎりで切る仁子。手を切りそうになる。
 神宮寺「ジャスト71℃。アナタも飲む?ホント、あなたの行動は
理解できないわねぇ」
 仁子は、木の実をかじった跡や、葉を食べた跡でどんな動物が食べ
たかわかる、ケモノ道の様子からどんな動物が通ったか推測できる、
と言う。
 神宮寺は仁子の話を全く聞いてない。
 神宮寺は南原や勝田の相手をさせられない為に、息抜きに仁子のと
ころに来たのだ。
 そこへ、若狭と佐々木君が手伝いに来た。
 神宮寺「素敵。男女の比率が1対1になったわ」
 仁子は木の実の食べ跡を調べ、若狭は木とアミで採集道具を作る。

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 「有明海再生を求める漁民総決起集会」で、農林水産省へ直接訴え
に行くことを熱弁する勝田。

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 推進派の会議も盛り上がる。浜口(田中要次)は、事業が中止にな
ると食べていけなくなる、と言う。
 代表者「我々も事業推進を訴えよう」

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 道路で。
 男性が南原のそばに寄ってきて、
 男性「実は教授、申し訳ないことが…」

 秘書が南原の自転車を壊してしまった。
 秘書「すいません…!」
 南原「オレは基本的にフェミニストだが…」
 と前置きして、秘書の失敗を次々にあげる。

 南原、男性のそばに寄っていき、
 南原「なぜあんな人間がボクの秘書に…?」
 男性「すみません、大臣の遠縁で、どうしても南原教授の秘書に
と…」

 南原、秘書に向かって
 南原「君、何が取り柄だ…?君はイイコだ。素直だし。もっと君の
取り柄を生かすことをすればいいよ…」

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 研究室に戻ってきた仁子。
 勝田が待っていた。
 勝田「子供の頃、海を守る為に調査をする学者を見て格好いいと思
った。あんなふうになりたいと勉強も頑張った」
 仁子「海洋学者かな?」
 勝田「結構いい高校行ったけど、大学には行けなかった。そして今
のオレになった。海が無くなって全てをなくした。オレの周りはみん
なそうだよ。学者に裏切られてそういうことになったから、何か学者
なんか…」

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 神宮寺とお茶する南原。
 南原は仁子が山にこもって10日も経つのにロクに連絡してこない
ことを神宮寺に愚痴る。
 神宮寺「彼女はこの研究で成果をあげて認められたいのよ」
 南原「仁子は成長してる…」
 もう一人の南原(心の悪魔の部分)「成長なんてほどほどでいいか
らいつも自分のそばにいてニコニコして欲しい」
 もう一人の南原(心の悪魔の部分)「成長はオレの手のひらの上で
あって欲しい」

 歩いている南原と神宮寺。
 神宮寺は最初「一緒に成長しよう」みたいなことを言っていた昔の
男の話をする。
 神宮寺「私が彼の論文の間違いを2,3個発見したらプライドを傷
つけられたって。男って常に女の上にいたいのよ。お金でも、身分で
も、ほんの少し上にね」
 神宮寺と夫では、いろんなことで全て神宮寺が上だが、身長が夫が
上であることで上手くいっている、と言う。

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 森の中の仁子、生物の生息地図を完成させてガッツポーズをし、森
を後にする。

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 仁子、部屋で、パソコンで論文を書いている。
 三井から電話がある。
 三井「期限は今日だ…。どうなってるんだ!事務長はもう帰った
ゾ!」
 仁子はもう少しきちんと検証したいことがあると言う。
 しかし電話を切った直後、パソコンが壊れてしまった。
 仁子、南原に電話する。会食中の南原。
 仁子「教授、ウチに来ていただけません?」
 一瞬、ニヤける南原。
 仁子「パソコン貨してくれません?」
 南原「そんな事だろうと思った…!」

 仁子の部屋の中。
 南原が入ってくると仁子は机に突っ伏して寝ていた。
 トントンと仁子を叩く南原。
 仁子、目を覚まして
 仁子「ああ!今、何時?」
 南原「2時半」
 仁子「ああ!まとめないと…」
 南原「お帰りの一言くらい言えよ!」
 仁子「あ〜、お、お帰りなさい」
 南原「いいよ、もう、フロ貸してくれ!」

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 湯船に浸かっている南原。
 仁子、南原のところへ「パソコンがフリーズした〜!」と、言いに
くる。
 南原、服を来ている仁子をそのまま無理矢理一緒に湯船に入れる。
 抵抗する仁子に、仁子が熱くなりすぎているときは失敗する、3分
待て、と南原は言う。
 南原「そんなに頑張らなくていい。イザとなれば、オレがどっか他
の就職先、探してやる。それから干潟問題にはこれ以上クビ突っ込む
な。あれはもう、自然問題だけじゃない。いろんなことが複雑に絡み
合った社会問題だ!」
 仁子はそれじゃあ、滅びちゃう…というようなことを口にするが、
 南原「滅亡すればいい! ヒトがいなくなっても地球は困らない。
地球は続く…。もし2000万年経って、知的な生物がいたら、『そ
の昔、ヒトという生物がいた。彼らはムダに悩み、死んでいった…』
と言うだろう」
 仁子「私はもっといい未来であって欲しい」
 南原「救世主にでもなったつもりか?」
 仁子「3分経った」
 フロから出て行く仁子。

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 服を着た南原。仁子はパソコンを打っている。出て行く南原。白け
た感じで見る仁子。

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 山本事務長の部屋。
 仁子「すいません、遅くなって…!」
 報告書を出す仁子。
 山本「遅くなって…?!」
 報告書をソファの上に投げる山本。
 山本「期限はとっくに過ぎている。就職先でも探しなさい」
 唖然と立っている仁子。
 山本「何をしている?ここは君のいるところではない!」
 仁子が出て行った後、報告書をパラパラとめくる山本。

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 南原教授の部屋。
 男性「先ほど、アオイさんという方がいらっしゃって返却に来まし
た。教授によろしくとのこと…」
 南原の机の上にパソコンが置いてある。
 パソコンを開いて仁子の論文を読み始める南原、目を見開く。

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 山本事務長の部屋を訪ねる南原。
 南原は山本に蒼井の報告書を読みましたか、と聞く。山本は読んで
いない、とウソをつく。じゃあ、お先に読ませていただいているんだ
が、と前置きをして、
 南原「山本さん、もしアナタが彼女の論文を利用して辞めさせるつ
もりであれば、私も元担当教官として、それなりの場でそれなりの事
を言いますよ」
 山本「君たちの関係のことは知っている。自分の女の為に私を脅し
てるつもりか!」
 南原「日本の大学は優秀な人材をみすみす潰しがちだ…それを阻止
したいだけだ」

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 大学構内。
 仁子が歩いている。仁子はすれ違いざまに南原に気づくが、南原は
行ってしまう。

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 研究室に来た仁子に集まってくる同僚たち。
 「もしかしたら大学を辞めなくていいかもしれない!」と言う。

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 ホテルの一室かどこか。
 南原、もうすぐ辞めることになっている秘書と話している。
 秘書「…よろしかったでしょうか?」
 南原「よろしかったでしょうか?というのは日本語として間違って
る。それはすでに過去形にすることによって文句を言うな、というニ
ュアンスが含まれている」
 秘書「私、教授に言われて、私の取り柄について考えていました。
一つしかありませんでした。教授が好きなことです。この1ヵ月、メ
チャクチャラッキーでした。ありがとうございました!」
 お辞儀した秘書の胸の谷間をどうしても見つめてしまいそうになる
南原。

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 直訴に来た反対派。仁子も来ているが、勝田はさりげなく仁子を後
ろの方に移動させる。後ろから推進派も来て、もみ合いになる。そこ
へ大臣がくる。
 押されて、ガラスの花瓶が倒れ、その上に仁子が倒れる。仁子の肩
から背中にかけて血が滲んでくる。浜口が仁子の様子に気づく。大臣
は2006年に完成したい、調査報告書でも問題なかった、と言う。
 仁子「ウソ…それはウソです。調査報告書は改ざんされてたんです。
懸念される、という報告書は誰かの手で改ざんされたんです。」
 勝田をはじめ、全員が仁子を注視する。

 勝田、仁子に駆け寄る。
 浜口「救急車、呼んでくる」
 仁子、勝田に叫ぶ。
 仁子「教授を呼んで!」
 必死に繰り返す。
 仁子「教授を呼んで!」

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 病院入り口。南原が駆け込んでくる。
 待合室にいた勝田に仁子の病室を聞く。
 勝田「301」
 勝田「ホントなのかよ、あんた達の報告書が改ざんされたって話」
 南原「どうでもいい。いいか、オレは有明海の何万という生物より、
愛する女が大事という小さな男だ」
 南原「仁子に何かあったら、オマエを殺したい気分だ」
 そう言い捨てて去っていく南原。

 壁を蹴る勝田。
 そこへやってくる神宮寺。
 神宮寺「もしかして…今、私を必要としている?」
 勝田「必要…」
 神宮寺「今、ニュースであなたの顔を見たの」
 神宮寺はヒゲがなければいい、と言う。
 勝田「ヒゲがないと童顔なんだ」
 勝田「今は?」
 神宮寺「キライよ、心配ばっかりかけるから」
 勝田「少し寝ていいかな?」
 神宮寺「いいわよ、37分以内に。夫と待ち合わせてるの」
 勝田「イヤに短いな」
 神宮寺「起きたらあのゲームに勝つ秘訣教えてあげる。すごくシン
プルなの」

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 仁子の病室。
 南原が入ってくる。病室には仁子と仁子の母、がいる。
 挨拶をする南原と仁子の母、蒼井由子(藤村志保)。
 先生と話があるから、と言って出て行く由子。
 仁子の傷を見る南原。
 南原「これだけ?」
 私ももっと大怪我かと思った、と言う仁子。
 南原「バカはおまえだろ!どんな大怪我かと思って。心配したんだ
ぞ!」
 南原「オマエは…アホだ!」
 仁子「そうですか」
 南原「何であんなところ行った?何であんなこと言った?」
 仁子「わかんない。何か、血見たら興奮して…!」
 南原「何でだ!何でオレの言うことを聞かない!」
 仁子「何でひよ大でムシしたの」
 南原「鼻がタレてた…」
 仁子「恐かった…!」
 急に泣き出す仁子。
 抱きしめる南原。
 仁子「すごいこわかった」
 南原「もう、オレから離れるな。どこへも行くな、オレが守ってや
る」
 仁子「守ってくれる?」
 南原「たとえ地球上の全生物が滅びても守ってやる」
 仁子「何かダレかのプロポーズみたい」
 南原「そうだよ…(仁子を見つめて)結婚しよう」
 仁子「結婚?何それ?」
 南原「プロポーズだよ!今のところ」
 仁子「今だけ?」
 南原「ふざけるのはやめよう。一生君を守る。答えは?」
 仁子「今?」
 南原「Yesか?」
 仁子「Yes.でもね…すぐに…って…」
 南原「ゴチャゴチャ言うな。血圧が上がる」
 仁子「どうせならもっときれいな服の時に」
 南原「なかなかいいコスプレだ」
 抱き合う2人。
 そのまま朝になる。



           (次回=最終回へ)


寸  評  前回までに、今後の展開に関係なさそうな登場人物(健一、早智
子、吉田教授)に理由をつけて退散させて、いよいよ来週の最終回に
向けてまとめていってるって感じでしょうか?このまま来週は結婚
式?勝田にもう少しかき回して欲しかったんですけどね…・。
 今回、“もう一人の南原(心の悪魔の部分)”が登場しましたが、
『あなただけ見えない』での三上博史の演技を思い出しました。
 三上博史の方は多重人格という役だったので、南原教授とは違いま
すが、演じ方に似たものを感じました。

執 筆 者 増井()

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2. 編集後記
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 今日の大ヒットは神宮寺の「男って常に女の上にいたいのよ」、これです。
ほーんと、その通り。要はエバりたんだよね。学生時代の先輩や同級生とか、
今の会社の上司や同僚とか、みーんなそう。器が小さいんだよねえ。
 似たようなことで「男の人はプライドがあるから」ってよく言うけど、そう
言って周りがチヤホヤして守ってあげてんだよね、“男のプライド ”を。
「あなたが上」じゃないんだけど、「オレが上」と言う気分を味わわせてあげ
るように、回りが気を使って持ち上げてあげてるだけなんだよね。勘違いして
る人、多いよね。

 南原の「イザとなれば、オレがどっか他の就職先、探してやる」というセリ
フもどこかエラそう。
 自分の方が社会的立場が上、という余裕から言えることであって、仁子が研
究者としての自分のライバルになるだろうとは考えもしないから言えること。

 全く違う話だけれども、森にいる仁子の手伝いに来た若狭には「おまえ、先
週『謝れよ』なんて説教してたくせに、友達面して、しゃーしゃーと手伝いに
来てんじゃねえよ、調子に乗んな!」と突っ込みました。(増井)

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発行元:ドラマ研究会
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