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===================================================== 発行部数 20 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2005/03/15 (Tue) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.火曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 火曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル 救命病棟24時 局 名 フジ系 放映日時 火曜21時 キャスト 進藤一生(江口洋介) 小島楓 (松島菜々子) 寺泉隼人(仲村トオル) 黒木春正(香川照之) 大友葉月(MEGUMI) 佐倉亮太(大泉洋) 河野純介(川岡大次郎) 河野和也(小栗旬) 磯部望 (京野ことみ) 脚 本 福田靖 あらすじ 第10話「命の終わりを看取る時」 震災発生後42日目。震災後救命センターの仕事で心身疲れ果てた 研修医河野純介(川岡大次郎)は弟和也(小栗旬)と共に、実家の河 野医院に帰る。震災後救命センターから一歩も外に出なかった純介は、 変わり果てた街の様子に暗澹とした思いになる。 救命センター。進藤一生(江口洋介)は、オートバイの親子二人乗 りで転倒した父・城丸克男(綿引勝彦)の肺に末期の癌を見つける。 克男はディスカウントチェーン「城丸屋」の社長、足の怪我で治療を 受けた息子・克英(伊崎充則)に早く商品の仕入れに行くようにとベ ットから厳しく指示し怒鳴りつけている。一方首相官邸では寺泉隼人 (仲村トオル)が記者会見から外され、官僚から裏方に回るように指 示され腐っている。 ICUに運ばれた克男のベットは木村省吾(広田亮平)の隣。喘息 を患う省吾に克男は自分もかつて喘息持ちでも今は丈夫だと優しい言 葉をかける。 カンファレンス・ルーム。黒木春正(香川照之)と進藤が克男に癌 の告知をする。 克男は話ができる状態でいつまで生きられるのか?と黒木に問う。 克男の気迫に押された黒木は「半年や1年の生存は難しい」と曖昧な 言葉で口を濁す。進藤がはっきりと「1ヶ月持たないかもしれません」 と答える。 医局。小島楓(松島菜々子)が末期癌の克男を小学生の省吾の隣に 置いて心理的な影響がないかを心配している。楓は黒木に病室のベッ トが空き次第省吾のベットを克男の隣から遠ざけることを進言する。 ICU。克男が克英を怒鳴りつけている。克男は克英に末期癌であ ることを告白し、克英が1日も早く社員300人の会社のトップになれ るように、叱咤している。 克男の克英に対する願いは、現金に物を言わせて仕入れ業者に見せ て、1円でも安い品を消費者に提供すること、震災でもうけようとし て高値をつりあげている業者をのさばらせないためにも、ディスカウ ト業界トップである城丸屋の力量を見せろと言うのだ。 河野医院に戻った純介は、相変わらず生きる気力が無い。和也は学 生ボランティアの春休みが終わると病院から引き上げてしまうのを心 配して、一度病院に戻ると言う。和也が純介に話し掛けても無反応な ので、和也は純介に兄貴が今のままでは心配で帰れないと怒る。和也 にとって純介はいつも偉そうなことを言っている存在、今まで言われ たことでムカツクことも多かったが、兄貴にはかなわないと尊敬もし ていたと、いつもの純介に戻ってほしい和也が必死に訴えるが、純介 は魂を抜き取られているかのように無反応で無表情。 ICU。克男が進藤と黒木に息子は商売人には向いていないのかも しれないと洩らす。自分は死ぬのは怖くない、息子に商売を任せるこ とができたら、すぐにでもあの世に行きたい、震災で亡くなった妻は 食器棚の下敷きにになったのが原因、妻は地震で家具が転倒するのを 心配して、克男に家具を固定してほしいと頼んでいたのに、克男は聞 き入れなかった。克男は愛する妻の代わりに自分が下敷きになって死 ねばよかったと後悔している、死んだら天国の妻に会いたいと言う。 医局。寺泉が克男の隣に死をまだ理解できない小学生の省吾や自分 の娘千尋(福田麻由子)を置いておくことを心配している。進藤は ICUにいる限りどこにいても一緒という答え。寺泉は子供にとって 死がどれほど怖いものか、子供に心理的なダメージを与えることが怖 いことを力説し、進藤先生は死になれすぎているから平気でいられる んだよと捨て台詞を残す。 克英が大型トラックいっぱいに、トイレットペーパー・水・生活用 品を仕入れてきたことを克男に報告する。克英は生活必需品は毎日大 阪から直送してもらえるように手配した、克男の支持通り、札束で業 者の横っつらを叩いて喧嘩してきたと誇らしげに報告する。克男は 「いいぞ、いいぞ」とたくましくなった克英を誉める。 河野病院。自暴自棄になっている純介の所に、近所の老人が明かり がついていたからとみかんの差し入れの袋を持って入ってくる。純介 が老人の肩に溜まった膿をとる処置をすると、老人が純介の父定雄 (平田満)について語り始める。 老人の家族にとって、定雄はホームドクター。定雄は腕も良くて見 立ても間違いない、大学病院に勤めていたのに助教授の椅子を蹴って 町医者になったと話す。純介は定雄の今まで知らなかった別の面を見 て愕然とする。純介は自分はまだ研修医であるのに、父や黒木・日比 谷に張り合って完璧を目指さずともダメな所もあって良いと笑う。 克男が黒木に人間っていうのは欲が深いものだなと洩らす。夕べの 克英の自信に満ちた顔を見たら、息子と一緒に仕事をしたくなった、 1ヶ月でも生きて息子と過ごす時間がほしいと訴えている。克英が仕 事の報告に来る。克英は城丸屋チェーン店を開けて商品の販売を始め たことから、震災で儲けようとしていた業者が撤退したことを誇らし く伝える。克英は、進藤から克男の病状が予断を許さないものである ことを聞き、父に何かあったらすぐに連絡をくれるように頼んで出て 行く。 克男が危篤になった。ICUでは、皆が克英が克男の臨終に間に合 うようにという気持ちで、克英の訪れを待ちかねている。克英が到着 して克男に、店を開けたことでお客さんに喜ばれて「ありがとう」と 言われたと報告する。克男は克英にお前は城丸屋の社長だと認め、亡 くなった妻に「安心して引退できるぞ」と呼びかける。克男と克英は 手を握り合い、克男は克英に負けるなと言う。 省吾も千尋も克男の死をそのまま受け止め泣いている。楓は寺泉に、 震災が起こってから省吾と千尋はICUで、生死を見てきた、楓の婚 約者加賀裕樹(石黒賢)を看取ってくれた、震災後救命センターで過 ごしていた子どもたちは、人はいずれ死ぬものということを学んだの ではないかと言う。 官邸での内閣連絡会をすっぽかしてしまった寺泉に進藤は戻るよう に忠告する。寺泉は官邸には自分の仕事はないと言い切るのだが、進 藤は子供たちの未来を考えるのがあなたの仕事でしょと諭す。 楓が救命センターの階段横に省吾と千尋の絵を貼っている。克男の 死を経験し、寺泉から「走れメロス」の本を読み聞かせてもらった二 人が書いた絵に寄せられたメッセージは「あきらめないで」と「負け るな」。それを見た寺泉は官邸に向かう。 和也はボランティアとゴミの整理をしている。和也は、コンビニお にぎりの包んである袋を見て賞味期限が1週間前のもので、それをス タッフたちが食べていることに気付く。救命センターでは、スタッフ が次々と腹痛を訴えている。集団食中毒の疑いがある。日比谷学(小 市慢太郎)が休暇中の純介にすぐに救命に戻ってくるように要請する。 寸 評 最近、テレビドラマではあまり見られなくなった頑固一徹で仕事 熱心な父親は綿引勝彦にぴったりの役どころでした。誰もがこのドラ マに出てくる息子のように、父の死に際に立ち会えたり、父が死ぬま での間に一人前の姿を見せてあげられるものではないと思いますが、 父と息子が互いに気持ちを通じ合わせながら(死を受け止めることは 悲しいことですが)、看取る時を迎えるというのは、幸せな光景であ ると思いました。 執 筆 者 たま(dorama_last@yahoo.co.jp) ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 身内の死を看取るというのは、本当に覚悟がいります。親の死を目前にして、 子として親の望むことを充分にかなえてあげたい、そして死んでいく親に「あ なたの死を受け入れることは、子として悲しいことだけれど、あなたから教わ った人を愛する心、仕事に対する志の高さ、勇気などは受け継いで守っていく」 ということは、死に行く親にしっかりと伝えたいなと思いました。そして「あ なたの子どもとして産まれて、私は幸せでした」と伝えられたらいいなと思い ます。小さな子どもは大人が心配するよりも、シンプルに死を受け止めるよう に感じます。私の好きな絵本にスーザン・バーレイの「わすれられない贈り物」 (評論社)という本があります。この本を読むと、人は人が死ぬということを 知ってこそ、限りある命の尊さを知るのだと感じます。 10話に出てくる末期癌の患者も家族を愛し、自分の仕事に誇りを持って生き てきた父親としての背中を息子に残していきました。私も父を看取る覚悟がよ うやくできたので、今回は悲しい感情に溺れることなく泣かずに見ることが出 来ました。(たま) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv/ url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |