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タイトル:Daily Drama Express 2005/03/14 不機嫌なジーン (9)  2005/03/21


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/03/14 (Mon) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.月曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 月曜日の連続ドラマ
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タイトル 不機嫌なジーン
局  名 フジ系
放映日時 月曜21時
キャスト 蒼井仁子(竹内結子)
 南原孝史(内野聖陽)
 勝田隼人(オダギリジョー)
 神宮寺潤(小林聡美)
 若狭宗夫(平山広行)
 柳川美幸(山田優)
 吉田佳 (もたいまさこ)
 阿部啓太(岡田義徳)
 白石健一(黄川田将也)
脚  本 大森美香

あらすじ  第9話 「微妙な四角形」

 ムフフ…という表情の仁子。
 仁子と南原、夜道を歩いている。
 南原「ホントに男いなかったの?」
 仁子「笑いのツボが合わなかったの」
 学食の人がある生物に似ている話をしてが、笑ってもらえなかった、
と仁子は説明する。南原は、一緒になって笑うが、相手の男性にとっ
てわざとつまらない話をしたんじゃないか、と仁子に言う。
 仁子はこれからテントウ虫の観察があるから研究室に戻らないと、
と言う。
 南原は、普通の男はそんな8時間おきの観察にはつきあってられな
い、と言う。
 教授ならつきあってくれると思ってたんだけど、という仁子に、
 南原「感謝の印に手でもつなげ、こっちの手だけ寒いんだよ」
 手をつないで歩く2人。

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 神宮寺の研究室。望遠鏡を見る神宮寺、仁子と南原が歩いているの
に気づく。
 神宮寺「197秒から597秒のうちに出会ってしまう!ちなみにどちら
も素数!」
 仁子&南原、神宮寺&勝田の2組が鉢合わせすると、
 神宮寺「面倒くさいことになる確率は100%」
 神宮寺は勝田が望遠鏡を覗かないように仕向けようとするが、勝田
は窓の外を見て気づいてしまう。
 勝田「アレ!南原」
 神宮寺「そういえばあなた、視力2.0だったよね」
 勝田「南原とヨシコ?」
 神宮寺、ピンと来る。
 「先輩より好きな子」=「面白い子」=「優しくしたい子」=「仁
子」

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 外でバッタリ会う2組(仁子&南原、神宮寺&勝田)。
 仁子「何で勝田さんと神宮寺さんが?」
 南原「どういう知り合い?」
 いろいろ詮索してくる南原。
 南原「そうなの…?恋人なの…?」
 神宮寺「そうなの…そうなのよ…だから夫に内緒にしといて」
 そそくさと立ち去る神宮寺。

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 研究室に来て、
 南原「あの男とはどういう関係なんだ!オレのジンコをヨシコと呼
ぶなんて。オマエはオレ以外の男に名を呼ばせてはならない」
 仁子「ジンコは私の名前じゃないし」
 そこへ勝田が入ってくる。
 勝田「せっかくだからさー、オレにも見せてよ、ヨシコの実験」

 ドアの外で、
 神宮寺「始まっちゃったー三角関係」

 研究室の中。
 睨みあう南原と勝田。実験器具の合間から2人の様子を伺う仁子。

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      タイトル『不機嫌なジーン』

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 ケージのなかのテントウムシ。
 神宮寺「ねえ、何でこんなことしてんの?」
 勝田は神宮寺に、ついてこなくても良かった、と言う。
 神宮寺「今のあなた、私に負けてイスを投げつけたときと同じ空気
してるの」
 神宮寺「(仁子や南原の方に向かって)つまんないから帰る」

 勝田「コイツら何の役に立ってんのかなーって」
 南原「(勝田に)そろそろ正体を明かしてくれてもいいんじゃない
かな?」
 勝田「オレ、環境運動してんですよ。人間のせいで死んでいった生
物とかに…」
 仁子は動物行動学は人間と動物が共に生きるために役立つ、と、動
物行動学のすばらしさを訴えるが、南原はそれをキレイ事、と言う。
 南原「動物行動学はいかに人間が動物を支配していくかということ
にある。生物は自分が生きる為に、他の生物を犠牲にする」
 勝田がカシャン!とフラスコを割る。

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 廊下で振り返る神宮寺。そこへ部屋から出てくる吉田教授。
 吉田教授は2年前に研究室で作った、蝶の絵が前後についたトレー
ナーを着ている。
 神宮寺と吉田教授、トレーナーの話で盛り上がる。

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 研究室。
 出て行く勝田。
 仁子「勝田さん?」
 南原「あれ〜ぇ、やきもちかなぁ〜?」
 仁子は“やきもち”を否定するが、南原はやきもちだと言う。
 勝田を追って出て行く仁子。
 南原「何てことだ!オレを置いてくなんて!」

 研究室に入ってきた神宮寺と吉田教授。
 吉田教授「(南原に)蒼井君の研究みてあげて…。来週から私、半
年間ワルシャワなの」
 神宮寺「ワルシャワって…?」
 吉田教授「ポーランドよ」
 南原「相変わらず疎いな」
 神宮寺「ねえ、コレ、あのコでしょ」
 南原「もしかして、あれが君の言う、キケンな後輩?」
 神宮寺「Yes!」

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 道路。
 勝田「追っかけてきたってことは脈あるってこと?」
 仁子「違います」
 仁子は勝田がケガをしてるから追いかけて来ただけだ、と言う。
 勝田「あいつとどういう関係?恋人?」
 仁子「じゃないけど、スキです…」
 勝田「趣味悪いね、君さ、知らないの…?アイツが…!」
 仁子「え…?」
 全く訳がわからないといった表情の仁子。
 仁子をしばらく見て去っていく勝田。
 仁子が後ろを振り返ると南原は仁子の後をつけてきていた。
 南原「おかげで…愛の告白が聞けた…今度新しい部屋に来いよ。オ
マエの好きな本が沢山ある」

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 夜道を一人歩く南原。

 南原の回想。
 勝田「君さ、知らないの…?アイツが…!」

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 研究室に来た仁子。
 仁子「おはようございまーす!」
 研究室では仁子のテントウ虫がなくなっていて、荷物も全てなくな
っていた。
 そこへ山本が来る。
 テントウ虫の研究禁止を言い渡す山本。山本は、ここは自分が管理
しているから、と言う。

 山本が出て行った後、
 若狭「三井さんに聞いたよ。すぐ謝った方がいい…」
 仁子「若狭さん…」
 仁子を説得する若狭。
 若狭「研究ができなければ研究者がいる意味ない」

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 廊下。
 自分の荷物を持って歩いている仁子。
 そこへ阿部が来る。仁子の代わりに阿部が海水魚の研究をすること
になっていた。阿部は仁子に、理想だけじゃダメだ、と言って行って
しまう。
 自分の荷物を持って廊下に一人立ちつくす仁子。

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 屋上でタバコをすっている阿部と若狭。
 阿部は若狭と柳が一緒に食事していたことをからかう。
 若狭「食事ったって、学食だろう?」
 阿部は、近くにいることもチャンスだ、と言う。
 若狭は、阿部も以前は蒼井とよく一緒だった、と言う。それは4年
の時だった。
 阿部「蒼井、ここにいられなくなっちゃうんですかね?」
 若狭「山本は辞めさせるつもりだろ。吉田教授のいないうちに…」

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 南原の部屋に来た仁子。
 南原「何かあったー?オマエが自分からオレのところに来るなん
て?」
 「別に」と仁子は意地を張るが、
 南原「ゆとりも必要だ。甘えてもいいんだぞ、たまには」
 仁子「甘えたりしません。そういう性格なんです」
 南原「(仁子に背を向けて作業をしながら)よく知ってる…」
 仁子、一瞬、2人の思い出を思い出す。
 仁子「何か音楽聞こえそう」
 南原はオーディオを買おう、と言う。仁子が本の整理を申し出ると、
南原は忙しさを訴える。「先週も長崎に行ってたし…」
 仁子「長崎…?女…?」
 仁子は突然怒り出し、帰ってしまう。

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 神宮寺の研究室で。
 仁子「幸せの時間って何て短いんだろう!?」
 神宮寺「よくわかるわ…恋愛は線や面にはならない…」
 神宮寺の研究室では勝田がソファで寝ていた。
 仁子と神宮寺、寝ている勝田を見ている。
 神宮寺「初めて会ったのは彼が高校生の頃だった。頭が良くて、素
直でいいコだった…お母さんが亡くなって高校中退するまでは…海が
無くなって、全てを無くしてしまった…」
 勝田「オレの話してる?(神宮寺に)ねえ、彼女、オレのものにな
ると思う?」
 神宮寺「ムリムリ…クサレ縁の男もいるし…」
 勝田「あの男よりマシだと思う」
 勝田は有明干拓事業の研究で許容しうる範囲…というデータを出し
たのが南原、と言う。
 勝田「彼があの海を殺した。動物行動学者か環境生物学者か知らな
いけど…」
 仁子「うそ…!」
 勝田「知らなかった…?本人に聞いてみたら?」
 出て行く仁子。
 神宮寺「(勝田に)彼女を傷つけた。南原も…」
 勝田「ヒトは一人でも傷つけたら罪になるのに、動物は何匹殺して
もいいわけ…?」
 神宮寺「そんなヘリクツはたくさん!出て行きなさい!」
 勝田、出て行く。
 神宮寺「あー、数字の世界に戻りたい」

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 山本事務長の部屋。
 研究案を通すため、山本に媚びる三井。

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 仁子の研究室に来る南原。すぐに仁子の荷物がなくなっていること
に気づき、悲しそうな顔になる。

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 ショックを受けてる仁子。
 阿部と仁子、動物園に遊びに来ている。
 動物園では2人の後輩が働いている。
 仁子「あのね…、長崎に女、いなかったみたい」
 阿部「ホラね…、やっぱ好きなんじゃん」
 阿部「オレにも彼女できました」
 阿部の彼女は隣の研究室のメンバー。
 阿部はこのまま下っ端でいたくないので事務長の依頼を受けた、と
言う。
 仁子「私、甘いんだよ、アオイっていうか…」
 阿部「研究室行ったらみんな待ってる、事務長も出張だし…」

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 仁子が研究室に戻ると、南原がいて仁子の論文を読んでいた。
 他のメンバーは買出しに行っていた。
 南原「断ったんだって…ブラックバスを日本の湖に放流しても大丈
夫って研究」
 仁子「あのー、私、聞いたんです、勝田さんから、有明海のー」
 南原「(仁子の言葉をさえぎるように)あー、やったよ」
 仁子「だから長崎行ってたんですね、気になってー」
 南原は気になってたわけじゃない、たかが海1つ潰したくらいで、
感傷に浸ってられない、と言う。
 仁子「ねえ、後悔…後悔しなかったの?」
 南原「どうして?オレはオマエと違う」
 出て行く南原。ショックを受ける仁子。

 仁子の回想。
 南原「ムツゴロウは他にもいる。ここのムツゴロウがいなくなった
だけだ」

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 反対運動の事務所に来た仁子。
 仁子「ちょっと調べたいことがある」
 勝田は、さっきは言いすぎた、南原が地位も名誉も君も持っていた
から嫉妬した、と言う。
 仁子「勝田さんといると調子狂いますね、悪い意味で」
 勝田は、ずっと怒って生きてきた、と言う。
 仁子は資料を調べ始める。

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 初老の男を訪問する仁子。
 男「どうぞ…持っていってくれ。私は大学は退職した。私はこのこ
とと関係ない」

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 調査結果を読む仁子。資料には南原孝史、早乙女サンダース、の名
前もある。

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 南原「もう、ムダな道路の建設はやめた方がいい」
 「高速道路建設の未来」で、ミミズの役割などについて熱弁する南
原。
 その会場に仁子が来ていた。
 南原にロールキャベツを持ってきた仁子。
 南原「社会に関わると、科学者なんて無力なものだ。無力で…オマ
エに嫌われたかと思った」
 仁子「なーに、今更。あの…私、あなたのみっともないところもか
っこ悪いところも知ってるし…あなたのお母さんくらいに」
 南原「いやー母親より勝ってる」
 仁子は勝っても嬉しくない、と言う。
 仁子「それって賞品出る?」
 南原「キスしてやろう」
 断る仁子。
 南原「ガンバレよ…ガンバレよ…研究」

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 南原「いつの間に…いつの間にアイツはあんなに大人になったんだ」
 南原と神宮寺、電話で話している。
 神宮寺「あなたのいない間じゃない」
 南原「神宮寺、オレ、結婚しようと思う」
 神宮寺の机の上には「有明海と長良川で何が起きているか?」とい
う本が置かれている。

 秘書「失礼します…あたらしい秘書の小林です。お客様です」
 南原「ダレ?君よりいい女?」
 秘書「いえ、いい男です…勝田さんです…」

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 山本事務長に謝る仁子。
 山本は仁子に森林での研究をいいつける。

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 勝田「どうも…」
 投げ出すようにカステラを南原の机に置く。
 南原「どうも…」
 睨みあう二人。

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 脚立を持って山を歩く仁子。
 森で生命を生み出し、支える力…虫→鳥→この森に全部で何種類の
生き物がいてどう生活してるか、仁子「たった一人で調べろっていう
のー?どうしたらいいの?」
 仁子、寝っ転がって大声で叫ぶ。「どうしたらいーのー!!!!!」



                      (次回へ)


寸  評  開始早々、南原と勝田が激突してしまいました。冷静だけれども、
振り回されてしまう神宮寺(「197秒から597秒のうちに出会ってしま
う!ちなみにどちらも素数!」「あー、数字の世界に戻りたい」)も
何かおかしい。

執 筆 者 増井()

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2. 編集後記
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 ストーリーの柱自体は仁子を巡る恋愛だとは思いますが、私は今回、「男社
会のいやらしさ」を特に強く感じました。生物学者として潔癖な姿勢を貫くべ
く、山本事務長の依頼を潔く断って嫌がらせを受ける仁子に、誰も見方をしな
い。「謝れよ」という若狭なんて、上っ面だけ爽やかそうにしてるけど最低で
す。中身はオヤジと同じだと思いました。「下っ端でいたくないから依頼を受
けた」という阿部の姿勢は、研究者のみならず、サラリーマンにありがちだと
思いますが、ほとんどの男性がそういう状態だから、いつまでも日本企業は良
くならない。前回の編集後記で書いたように、世間的に“大企業”と呼ばれる
ところでも次々に不祥事が起きているのはこういうところに原因があるんじゃ
ないか、と感じました。(増井)

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発行元:ドラマ研究会
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