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タイトル:Daily Drama Express 2005/03/10 H2 (9)  2005/03/17


===================================================== 発行部数   20 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/03/10 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル H2〜君といた日々
局  名 TBS系
放映日時 木曜22時
キャスト 国見比呂(山田孝之)
 古賀春華(石原さとみ)
 橘英雄 (田中幸太朗)
 野田敦 (中尾明慶)
 雨宮ひかり(市川由衣)
 木根竜太郎(石垣佑麿)
原作  あだち充
脚  本 関えり香
 山崎淳也

あらすじ *----------------------------------------------------------*
 (春華のN)もう、春だというのに、少しだけ肌寒かったその
日……
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 千川高校の初優勝に沸く阪神甲子園球場。

 国見家。学生服を着た比呂(山田孝之)がベランダの軒先に座り、う
つろな眼差しで選抜優勝のウィニングボールを見つめている。信子
(石野真子) が比呂に声をかける。信子「なんて顔しているの? 笑っ
て見送ってあげよう」と両人差し指を頬に当て笑顔を作る。比呂も少
しだけ笑顔を作る。太郎(柳沢慎吾)が「さあ、行こうか」と静かに言
う。

 葬儀場。さくら(七瀬なつみ)の葬儀が営まれている。比呂の一家を
はじめ、春華(石原さとみ) 、英雄(田中幸太朗) 、千川ナイン、明和
一高野球部関係者などが参列している。

 焼香に向かう比呂。さくらの遺影の前に立ちつくす。

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 (春華のN)ひかりさんのお母さんが亡くなりました。
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 さくらの棺に次々と花を入れていく参列者たち。比呂は選抜優勝の
ウィニングボールをそっとさくらの顔のそばに置く。比呂「約束……」
とつぶやいて言葉につまる。向かいからひかり(市川由衣)が花を入れ
る。

 葬儀場外。離れでひかりが1人で折り紙の鶴を見つめている。心配
した英雄がひかりを探しに来て声をかけようとするが、ひかりは「よ
し、もう大丈夫。心配要らないからね」と笑顔を作る。

 葬儀場を出て帰ろうとする比呂を春華と敦(中尾明慶)が追いかけて
くる。敦「もう少しいてやろうよ。ひかりも心配だし」。比呂「英雄
がいるだろ」。春華「でも国見君にしかできないことだって……」。
比呂「一緒にいておばさんの話になったら俺が泣いちまう」。春華
「泣いてあげればいいじゃない!たぶん橘君にはできないことだか
ら」。比呂「嫌だね」。そのまま歩いていく比呂。春華がなおも声を
かけようとするのを敦が止める。敦「しばらく待とうか。あいつもお
ばさんのこと大好きだったから」。

 その夜、比呂は部屋に引きこもり、電気もつけず一人さくらのこと
を思って沈んでいた。

 キッチンでは信子がボリュームたっぷりのステーキを焼いている。
太郎が「何もこんなときに……」とたしなめるが、信子は「さくらち
ゃんに頼りっぱなしだったもの。これからは私が雨宮家のことも見な
きゃ」とさくらが死んだことを振り払おうとしていたのだった。

 そのとき、比呂の部屋から大きな音がする。悲しみがこみ上げた比
呂が壁を思い切り殴りつけたのだ。

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 (春華のN)そして私たちは三年生になり、高校生活最後の年を迎
えました。
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 校長室では、柳(竜雷太)が富士夫(的場浩司)と慶子(田丸麻紀)に向
かい、春夏連覇のために専用の合宿所を作り全面的にサポートすると
話している。

 千川高校野球部グラウンド。新入部員もたくさん入り、即戦力候補
も結構いる。守道(森廉)が「あとはエースの復活を待つだけだね」と
練習に出てこない比呂のことを案じる。春華も「待っているのは辛い
んだぞ」とつぶやく。

 明和一高野球部グラウンド。英雄のフリー打撃をひかりが見つめて
いると、美歩(貫地谷しほり)がやってきて「ひまそうですね。なんな
ら手伝わせてあげましょうか?でも今年の夏の大会のベンチには私が
入りますけど」と相変わらずつんけんしている。

 国見家。太郎が会社から帰ってくると、比呂が外へ出て行こうとし
ていた。太郎にどこへ行くのかと聞かれた比呂は「ひかりの家」と答
える。すると比呂の衣類を抱えておおわらわの信子がやってくる。さ
くらの死以来、信子は雨宮家の書店を手伝ったりもして、さくらの死
を考えないようにしていた。

 雨宮家。さくらの遺影に向かい手を合わせる比呂。お茶を入れよう
とする太一(雨宮哲太)に、比呂が「ひかりは?」とたずねると、太一
は「合宿所。今年も夏限定のマネージャーをやるんだ」と教えてくれ
る。

 比呂はトイレに出て行く。太一はしばらく待つが比呂が戻ってこな
いので探すと、階段のところに座り「本当に、本当にいないの?おば
さん、この家に……」と泣きそうな声を出す。

 太一は「さくらは結婚したら子供は男の子が欲しいと言ってたけど、
比呂が生まれて遊びに来るようになったら、そんなこと言わなくなっ
たんだよな」と言い、階段横の昔比呂が書いた落書きを見やり「これ
は、将来比呂がプロ野球選手になったとき、価値の出るものだからっ
て、あいつは決して拭かなかったんだ」と言う。比呂は泣きながら
「おじさん、俺また甲子園行くよ。有名になる……」と決意する。

 こうして比呂は気合も新たに練習に取り組むようになる。その姿に
春華も安堵の笑みを浮かべる。

 明和一高野球部合宿所。洗濯や部員のケガの手当てなどにまめまめ
しく働くひかり。すると美歩が「5時ですよ。食事の支度があるんで
しょ」と追い立てる。
 ひかりは監督にいったん帰りますと伝える。ひかりが去った後、監
督は「彼女は勝利の女神に見える。去年夏にベンチ入りしたときは優
勝したしな。橘、お前勝利の女神を大事にしろよ!」と英雄の頭をは
たく。英雄は苦笑いし、表情をひきしめる。

 千川高校野球部合宿所。竜太郎(石垣佑磨)がぶつぶつと合宿所の文
句を言っている。合宿所の建物は古く、掃除もされておらず、不用品
が山積状態だったからだ。一方比呂はブランクを埋めるため、一人二
階でシャドーピッチングをする。

 明和一高野球部合宿所。眠っている美歩が部屋の明かりに目を覚ま
す。明かりのほうを見るとひかりが受験勉強をしていた。

 翌日買出しに行ったひかりが荷物を両手に抱えて合宿所に戻ってく
る。そこへ通りかかった英雄が手伝おうとするが、ひかりは断って一
人で運んでいく。それを見ていた美歩が「損な人ですよねえ。男に甘
えられれば楽に生きられるのに」と英雄に声をかける。英雄は「木根
は甘えさせてくれんのか?正直、ひかりがこんなに強いとは思わなか
ったな」とぽつりと言うと、美歩は「甘えさせるようにすればいいじ
ゃないですか。それが彼氏の腕の見せ所でしょ」と言う。英雄は「そ
うなんだよなあ」と言いつつも表情はさえない。

 千川高校野球部合宿所。食堂では春華の女友達が敦に告白していた。
キャプテンになってからの敦はりりしくなって惹かれたからつきあっ
てほしいと。有頂天になる敦だが、隠れてその様子を見ていた春華が
くしゃみをして水を差してしまう。ぞろぞろと出てきた千川ナインは
残念そうに引き上げる。

 明和一高野球部合宿所。トレーニング機器を拭くひかりに、英雄が
少しは息抜きしなよと話していた。英雄は俺の前なら泣いてもいいし、
とひかりを甘えさせようとするが、ひかりは自分は大丈夫だからと笑
っている。

 千川高校野球部グラウンド。守道たちが自主練に来ると、竜太郎が
一人黙々と投げ込みをしていた。それを見た守道たちは引き上げよう
とする。そこへ美歩が現れる。「なんで一緒に練習しないんですか?」
と美歩が聞くと、守道は「彼は人から見られるとやめちゃうから。投
手として出番がないかもしれないのに、ああやってチームのために練
習するのが照れくさいようだから」と説明し、引き上げてしまう。美
歩は笑顔で「しかたない、夏が終わるまで待ってやるか」とつぶやく。

 千川高校野球部合宿所。ロードワークを終えた比呂のところに、春
華が「お母さんが倒れたって」と駆けつけてくる。比呂が家に駆けつ
けると、太郎も戻っていて「過労だって。書店の手伝いをしてたとき
だったから太一さんとちょうどいたひかりちゃんに世話してもらって、
今は大丈夫だ」と言う。比呂は「ガラにもなく張り切ったことすっか
らだよ」と安堵からつい責める言葉を口にする。だが太郎は「張り切
ることでしか、さくらさんの死を乗り切れなかったんだよ」と諭す。

 比呂はひかりに電話し、そばの空き地に呼び出す。ひかりがやって
くると、比呂はグラブを差し出す。戸惑うひかりにかまわず比呂はボ
ールを軽く投げる。ひかりは笑顔になり、比呂にボールを投げ返す。
昔一緒にキャッチボールをしたことがよみがえる。そして夕方になる
とさくらが呼びにやってくる。ひかり「いつも比呂ちゃん、ひかり、
って比呂が先だった」。比呂は「根に持ってんの?」。
 ひかり「小さいころはね」。比呂「だからよくいじめたのか」。ど
んどん昔のことを思い出し、黙り込んでただ淡々とキャッチボールを
続ける比呂とひかり。その様子を遠くから見つめている英雄の姿があ
る。

 千川高校野球部合宿所。比呂が戻ってくるや、春華は信子の様子を
聞く。「ひかりとかが全部やってくれたから大丈夫だった」と何気な
く話す比呂に春華は「うらやましいな、幼なじみだと何かあるとすぐ
駆けつけられて、いろんなこと分かり合えるし。私はまだぜんぜんわ
からなくて、待つことしかできないし……」と複雑そう。それでも春
華は「もし自分が国見君と幼なじみだったら、私が初恋の相手だった
かもしれない……。でも私の初恋の人は国見君以外にありえなかった
です」と伝える。比呂は「ば、ばか、なに言ってんだよ」と戸惑い、
その場を立ち去ってしまう。

 明和一高野球部合宿所。ひかりは外泊許可をとる。英雄が理由を聞
くと、信子が倒れたから手伝いに行くと答える。

 合宿所から学校へ行く途中、ひかりは太一のことを話す。さくらが
生きていたころはゴロゴロしているだけだったのに、今は何でもやる
ようになったのだとひかりは言う。英雄はおもむろに「俺はゴロゴロ
してた方がいいか?比呂が以前、俺たちはしっかり者同士のカップル。
ひかりは情けない男なら頼まれなくてもずっとそばにいると。情けな
い男じゃないとダメか?」と切り出す。

 ひかりが首を横に振ると、英雄は「俺は強くなりたい、特に比呂に
は負けたくない」と言う。ひかりが「ライバルだもんね」とにっこり
言うと、英雄は「違う、俺は比呂のファンだから。ファンだから負け
ても自分を許せそうで恐い。だから絶対負けられない」と思いつめた
表情で言う。ひかりは「わかった」と笑顔で言い、「早く行こう、遅
刻するよ」と駆け出す。

 しかし英雄は立ち止まったままで、意を決したような顔つきで「ひ
かり、比呂のこと好きか?」と聞く。ひかりはきょとんとするが、す
ぐ笑顔になり「大好きよ、バーカ」と言って先に行ってしまう。

 千川高校野球部合宿所。食堂で受験勉強をしていた春華は疲れてテ
ーブルに突っ伏して寝てしまう。その様子を見た比呂は自分のスタジ
アムジャンパーを春華にかけてやる。しばらくして目を覚ました春華
はジャンパーに「H・KUNIMI」とあるのを見つけ、口元をほころばす。

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 (春華のN)そして、いよいよ夏の甲子園地区予選が始まりました。
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 南東京大会では明和一高が甲子園出場を決め、北東京大会でも千川
高校が決勝へ進出していた。決勝の試合をひかりは太一と一緒に見に
来ていた。比呂の快投にひかりはふと「来るんじゃなかった」とぽつ
りと言う。怪訝な顔をする太一にひかりは「比呂が投げる試合は勝っ
ても負けても泣きそうになるから」と答える。
 太一は「それは悪いことじゃない」と言うが、ひかりは「悪いよ…
…」とつぶやく。

 比呂の渾身の一球が三振になりゲームセット。千川高校の決勝進出
が決まった。
 千川の応援席は大いに盛り上がり、みな立ち上がって拍手をする。
ひかりも立つが、その顔に笑顔はなく、どこか思いつめている。そん
なひかりを比呂が目にする。ひかりの浮かない表情に比呂は少し戸惑
う。

 その夜、ひかりは自分の部屋で比呂の記事をスクラップしていた。
比呂のスクラップは3冊目に入っている。比呂と英雄、甲子園の二大
ヒーローの対決が書かれた特集記事をじっと見つめながら、ひかりは
ある決意をしていた。

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 (春華のN)いよいよ私たちの最後の夏が始まります。
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 一方、千川高校の合宿所でも、ひかりと同じ新聞記事を嬉しそうに
眺める春華の姿があった。


寸  評  さくらの比呂に対する期待、思いに打たれて比呂が立ち直るとい
うのは、本当であれば、春華、英雄、ひかりの誰かが果たさなくては
ならない役回りだと思いました。さくらは脇役ですから、ストーリー
上重要な位置を占めると春華、英雄、ひかりといった主要人物の存在
感を奪ってしまうように思いました。前回比呂は春華のために甲子園
へ行くと言いましたが、今度はさくらのために甲子園に行って有名に
なるというのは、ドラマの筋をバラバラにする危険性があります。
 さて、いよいよ夏の大会、比呂と英雄の直接対決です。クライマッ
クスが近づいてきて、この勝負はどうなるのだろうか、とわくわくし
ます。

執 筆 者 ケン()

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2. 編集後記
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 春華もひかりもマネージャーをしながら受験勉強をしているシーンが出てき
ました。よくよく考えると比呂や英雄といったスター選手は卒業後プロ入りも
しくはスポーツ推薦で大学進学となることは確実ですが、マネージャーは部活
動に参加していても進学は一般受験をしなければならない、勉強のことを考え
ると好きでなければやれないことだな、と感じました。(ケン)

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発行元:ドラマ研究会
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