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===================================================== 発行部数 20 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2005/02/21 (Mon) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.月曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 月曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル 不機嫌なジーン 局 名 フジ系 放映日時 月曜21時 キャスト 蒼井仁子(竹内結子) 南原孝史(内野聖陽) 勝田隼人(オダギリジョー) 神宮寺潤(小林聡美) 若狭宗夫(平山広行) 柳川美幸(山田優) 吉田佳 (もたいまさこ) 阿部啓太(岡田義徳) 白石健一(黄川田将也) 脚 本 大森美香 あらすじ 第6回 「恋のアリ地獄と老けた王子様」 研究室で泣いている仁子。 仁子の手の甲にテントウ虫が歩いている。 テントウ虫をかごに戻し、実験室を整理し始める。少し転寝をして、 テントウ虫日記をつけ始める。 × × × テントウ虫日記をつける仁子。 *------------------------------------------------------------* 学校に入ろうとした健一と南原が会う。 お互いに「この人、仁子さんの元彼なんだ」「昨日、デートだった な…」などと思う。 健一は、昨夜、仁子にテントウ虫と僕がどっちが大事だ、と問いか けて、 「そんなの選べないよ」と仁子に言われたことを思い出し、「この 人だったらあんな風に子供っぽく彼女を追い詰めたりしないだろう」 と思う。 南原の心の声「昨日の夜は相当お楽しみだったに違いない」 健一「昨日、眠れなくて」 南原の心の声「いやらしい」 そこへ、数人の小学生たちが南原を見つけて走ってくる。 「子供は苦手だ」と言って、去っていく南原。 *------------------------------------------------------------* 研究室に入ってきた南原。仁子が寝ているのを発見してしげしげと 見る。 携帯で電話する。相手はアイマスクを着けて寝ていた神宮寺だった。 南原「久々に元彼女の寝顔を見た…ケンカして、泣いて寝たあとの 顔だ…。触っていい?」 神宮寺「ダメ。胸も触っちゃダメ」 仁子に近づいていた南原、何もできない。 神宮寺「次から電話、9:30以降にして」 隣にいる人物(ベッドにもぐりこんでいるため、顔は見えない)に 神宮寺「いいのよ、後28分、寝てて…」 神宮寺、前日のことを思い出す。 神宮寺の回想シーン 遠藤「勝田と君とはボードゲームの先輩後輩…」 神宮寺「私に唯一キズをつけた」 遠藤「負けたんですか?」 神宮寺「そうではなくて、勝負が決まりそうなときに、私にイスを 投げたのよ」 現実の神宮寺。 神宮寺「きれいな7、3だった…」 *------------------------------------------------------------* 南原、仁子のテントウ虫日記を見る。 しげしげと仁子を見る南原。 *------------------------------------------------------------* 2日後、仁子の論文のテーマをこき下ろしている南原。 ハダニ、植物、ある物質、チリカブリダニを題材に、ボディ・ガー ドの話をする吉田教授。 南原「若輩者が流行にのってハデなテーマ選びやがって…」 仁子の視点を「テントウ虫をヒーロ−扱い」と批判する南原。 南原「そんなチャラチャラした論文書けば、どうせ“女だから”と バカにされる」 仁子「どうせ私は女だし…」 自分たちがテントウ虫の大きさになったと仮定しての話をする。 (以下、2人をテントウ虫サイズにした合成映像) 10円玉が大きく見える世界 …雑草も大きく見える…かけがえのない相手も見つける… 現実に戻る。 南原「いいね、まるで不思議の国のアリスだ」 仁子「でも私には難しいテーマなので、今までどおりのテントウ虫 の観察も続けます」 南原「その…おまえにとってのかけがえのない何かは、その…」 健一「仁子さん…」 南原に気づく健一。 健一「教授…もう帰ったの…?」 南原「これから名古屋だ…」 健一「何話してたの…?」 仁子「テントウ虫の…」 健一の表情が曇り、ハッと話をやめる仁子。 健一はこれからご飯にしようと提案する。 *------------------------------------------------------------* タイトル『不機嫌なジーン』 *------------------------------------------------------------* テントウ虫のネックレス。仁子の部屋。 早智子「フーン、誕生日プレゼント?」 早智子「ちょっと趣味悪くない?」 早智子「どんな相手だった?」 仁子「私より女として上って感じ」 早智子「何かが壊れていく時ってそんな感じよね?」 ダメになる状況を虫歯に例える早智子。 早智子「まるでアリジゴク」 仁子「サッちゃん、ホントのアリジゴク知らないでしょう」 早智子「大丈夫よ、もしもの時は入れ歯もあるし」 仁子「前向きな意見、ありがとう」 *------------------------------------------------------------* 入試で上京してきた弟と会う仁子。 弟「大江戸線ってすごい地下だね」 *------------------------------------------------------------* 南原と神宮寺が話している。 神宮寺「あと…あなたに会いたがってた人がいるのよ…何だかよく わかんないんだけど、どこかの干潟の…」 思い当たる南原。 南原「長崎か何か?」 神宮寺「知ってるの?」 南原「相変わらずニュース疎いな」 神宮寺が、私が興味があるのは…と、言いかけると、 南原「夫と数字と夢の世界だけ…」 神宮寺「あと、ほんの少しのもの…」 南原は、神宮寺の言うユークリットの数式による男女の関係につい て質問する。 南原「じゃー、とうして君の結婚生活は成立している?」 神宮寺「さぁ〜、交わらないからじゃない?常に適切な距離を保っ ている」 *------------------------------------------------------------* 動物園でデートをしている仁子と健一。動物園にはキリン、アサギ マダラ、ライオン、マレーバクなどがいる。 マレーバクについて熱弁する仁子。ふと自分が夢中になってしゃべ っていることに気づき、「やっちゃった〜」という表情。 仁子「そうだ、この間の花束、キレイだったね?この後、来る…う ち?弟は友達んとこ行ってんの。鍋でもしようかなぁ〜」 健一「でも家に友達が来る」 仁子「友達…あの…スラッとして、白いコート着た…」 健一「えっ…見たの…」 仁子「いや、ちょっと見かけちゃった…」 お互いに気を使って言い訳する2人。 健一「ゴメン」 仁子「ううん、正直に言ってくれてありがとう」 健一「声、かけてくれたら良かったのに」 仁子「どういう知り合い?」 健一「あの、花屋の…あっ…」 健一にコーヒーを引っ掛けて逃げていく男。 「泥棒!」と、追いかけて行く人がいる。 仁子「どろぼう?文句言ってくる」 追いかけて行こうとする仁子の腕を掴み、 健一「だから」 引き止める健一。 気まずい空気で別れる2人。仁子と別れて後ろを向いた途端、すぐ に携帯でメールを始める健一。 それを見てうつろな仁子。 *------------------------------------------------------------* モデルのような女性と繁華街(銀座のような感じ?のところ)を歩 く南原。 どこか浮かない表情。 *------------------------------------------------------------* 部屋に入ってくる仁子。健一からもらったバラの花束を捨てようと するが、思いとどまる。 *------------------------------------------------------------* おじゃましまーす、というモデル風の女性。南原、ドアを鍵で開け ようとして、 南原「あれっ、開いてる?」 女性「何、これ?」 室内は物が散乱しており、何か物色された様子。 南原、すぐに電話をし、「空き巣に入られた」 電話の相手に空き巣くらい、と言われた様子で、電話に向かって怒 る南原。 女性は部屋の様子を携帯に撮り、ピースサインをさせた南原も撮影 する。 南原「ワイドショーのお宅訪問なんか出るんじゃなかった。いつも はもっとキレイなんだ」 女性「私、今度、ドラマデビューするんです」 南原「わかったから帰ってくれ」 マンションの下にパトカーが来る。 うつろな南原。 *------------------------------------------------------------* 部屋でパソコンを打っている仁子。そこで携帯がなる。南原からだ った。 南原「オレだ」 仁子「どなたさまですか?」 南原「今、何やってる?」 仁子「論文考えてました」 南原「思わぬ来客が来て、情けない気分になった…」 仁子「丁度時計0123です。どうでもよくてすいません」 南原「あと、1分以内に君の誕生日になる。1/24だよ」 仁子「ちがいます」 南原「覚えてる?」 2人は“南原が1週間忘れて1/24に誕生祝いをした、本当は 1/17だった”ことを話す。 南原「何だか久しぶり…おまえと電話で話すの…」 携帯は苦手だと言う仁子。 南原「何かしゃべってて…何でもいい…」 仁子「この曲…」 南原「サラボーンの…バッハのメヌエットをメヌエットをアレンジ してる…」 仁子「何してる?」 南原「想像してる」 仁子「やめてよ…」 南原「相変わらず不機嫌そうな顔…」 仁子「何かあったの?」 返事がない。 仁子「もしかして…寝てる?」 南原は携帯を抱えたまま寝ている。 仁子、パソコンを打ち始めて、フッと笑う。 *------------------------------------------------------------* 南原の夢。 有明の海。 男の子「何ばしよっと…?」 南原「ああー研究してんだよ」 男の子「何の研究?」 南原「この干潟を守る研究かな?」 少年の父はここで魚を獲っている、という。 男の子「ありがとうね、おじちゃん」 南原「おじちゃん?お兄さんだろ」 男の子「オレたちの海、守ってくれてありがとうね、お兄さん」 *------------------------------------------------------------* 現在に戻る。 有明の海のそば。 南原と会う手塚。 手塚「すっかり嫌われちゃったなー」 浜口剛(田中要次)が手塚を睨みつけていく。 手塚は有明干拓事業反対派の弁護士だった。浜口は元漁師だが、漁 業では食っていけないので、今は皮肉にも土建の日雇いだ。 手塚「南原さん、あなた干拓事業計画の初期段階のアセスに参加し たって 本当ですか?」 南原「ええ、ホントですよ」 *------------------------------------------------------------* 商店街を歩いている仁子と仁子の弟。 仁子の弟「泊めてーやー、友達んち、彼女くるから追い出されたー」 仁子「だからダメだって…彼氏が来る…」 弟は仁子に彼氏ができて家族が喜ぶ、と言う。 弟「ロンドンの金髪男のことは忘れて…」 仁子は、男は日本人で浮気相手が金髪、と説明する。 *------------------------------------------------------------* 歩く健一。 *------------------------------------------------------------* 歩く仁子。 *------------------------------------------------------------* 歩く南原。 *------------------------------------------------------------* 有明を歩く南原。 *------------------------------------------------------------* 仁子の部屋に入る健一。 健一「料理、作ってくれてたんだ…」 暗い健一。 健一「仕事で失敗しちゃったんだよね…生徒ケガさせて…でもまあ、 これはオレの問題だから」 少し寂しそうな仁子。 健一「あっ、仁子さんの好きなCMだ」 TVでCMが流れる。が、バージョンが変わっていることに不平を いう仁子。 健一「そうも行かなかったんじゃん。変わって行かなきゃ」 机の上に健一からもらったプレゼントの、テントウ虫のネックレス がある。チェーンが切れて壊れている。 健一「あっ、これ…」 仁子「さっき、つけようとしたんだけど」 健一「店で…直してくる…」 仁子、泣き出す。 仁子「何でもない…何でもないのに…どんどん壊れていく…」 健一「オレさ…仁子さんと会って、いろんなものが見えてきたんだ …メダカとか…いろいろ。今までつきあってきて、こんなことなかっ た…でも…別れよう…」 泣きじゃくる仁子。 キッチンへ行く仁子。 仁子「食べてく?そうだよね…食べたらおいしくて別れたくなくな るかも…さよなら」 健一「ありがとう」 仁子「こっちこそ」 *------------------------------------------------------------* 早智子のところにいる仁子の弟。 弟「姉さん、どうしちょるかな?」 *------------------------------------------------------------* 神宮寺「そういえば、長崎に住んでたこと、あったっけ?私と話す 時以外は女性とは斜め45度しか見れなかった頃」 神宮寺「ごめんね…私…」 南原「何ガだよ…わかってて行ったんだ…」 南原「でもオレが君のかわいい後輩に相当嫌われているようだ…」 南原「日本は煩わしいことが増えた。空き巣には入られるし」 神宮寺「元カノとは上手くいかないし…?」 南原「これってコウモリでいう超音波か?」 神宮寺「それってヒト…ホモサピエンスにある特別な成分じゃない かしら?例えば…愛とか?」 *------------------------------------------------------------* 夕方。山を歩く仁子。 転んで泣く仁子。 仁子「ダメだこりゃ、何やっても思い出しちゃうよ…」 健一との思い出を思い出してしまう仁子。 気を取り直して歩く…転倒する仁子。転げ落ちていく。 *------------------------------------------------------------* 南原「何で止めなかったんだよ!」 懐中電灯で、仁子を探す南原と男性研究員2名。 南原「ジンコ!ジンコ!ジーン!」 仁子「はーい!」 懐中電灯を仁子に当てる南原。 南原「何やってんだ!」 仁子「落ちちゃいました」 南原「何てアホなんだ!」 仁子「何でなんでしょう?何で私はアホなんでしょう?」 南原「オマエ、顔、グチャグチャだよー。まあいい、王子が来た」 仁子「老けた王子」 南原「助けないぞ」 仁子「助けて下さい」 仁子「転んだ先でオオクワガタの幼虫見つけました」 南原「背中に乗れ」 仁子「オンブなんてキライ。あなたのコートも汚れるし」 南原「洋服なんてな、汚れる為にあるんだ」 仁子を背負う南原。 南原「重いな…」 仁子「私じゃなくて、荷物が…だから老けた王子なんてイヤだ…」 南原「下ろすぞ…」 謝る仁子。 仁子をおぶっている南原の背中で、 仁子「でもちょっとかっこ良かった。私、あの研究続けます…あり がとう」 (次回へ) 寸 評 『老けた王子』って題名からして可笑しかったですね。 動物園での仁子と健一、結局気を使わなくちゃいけない相手とは疲 れるし、長続きしないもんよねぇ。 執 筆 者 増井() ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 仁子の好きなCMのバージョンが変わっていることに対する健一の「変わっ て行かなきゃ」。 “変わる”って“何のために”“どう変わるか”が大事であって、ただ変わ ればいいってもんじゃないでしょ!と、つい突っ込みを入れたくなりましたね。 学生時代に、某教授が「科学はともかく、芸術文化は進歩しているつもりで も果たしてそうか、疑問な場合もある。伝統を重ねているからといって、向上 しているとは限らない。衰退していることもある」と言っていたことを思い出 しました。 前回の消費者の好みに合わせた品種改良、に対する私の違和感と相通じる感 覚、と言っていいでしょうか…。 ついでに書くと、最近、いろんな産業での過剰なサービス合戦には辟易する ことがあります。 そんなにサービスしなくていいから値段下げろよ!と、つい、思うことも 度々。(増井) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv/ url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD 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