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===================================================== 発行部数 20 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2005/01/31 (Mon) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.月曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 月曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル 不機嫌なジーン 局 名 フジ系 放映日時 月曜21時 キャスト 蒼井仁子(竹内結子) 南原孝史(内野聖陽) 勝田隼人(オダギリジョー) 神宮寺潤(小林聡美) 若狭宗夫(平山広行) 柳川美幸(山田優) 吉田佳 (もたいまさこ) 阿部啓太(岡田義徳) 白石健一(黄川田将也) 脚 本 大森美香 あらすじ 第3回 「キス!恋愛VS慈愛」 歩くテントウ虫。ストップウォッチを片手にテントウ虫の観察をす る仁子。仁子は部屋で観察をしていた。そこへ夜道を歩いている健一 から携帯がかかってくる。 健一「遊びに行っていい?」 OKして携帯を切った後、仁子「うれし〜い。これってつきあってる 感じ?」 と、一瞬喜ぶが、部屋を片付け始める。 *------------------------------------------------------------* 水槽の中を泳ぐ熱帯魚。それを見て、南原教授「タカシ、と名づけ た。オレの名前だ」 部屋には教授と神宮寺がいる。 神宮寺「知ってるよ」 南原は熱帯魚を自分に重ね合わせて、恵まれない境遇を嘆いている が、 神宮寺は「何言ってんの、クラフォード賞取った人が」 と相手にしない。 南原「数学なんてキライだ!学会に女がいないなんて」 神宮寺「私がいるわ」 神宮寺「私、男と女の関係をユークリッド○○式に…」 そこへ美幸が入ってきて、南原にラブメッセージを置いていく。 それを神宮寺に見せる南原。 神宮寺「今のコ…」 喜ぶ南原に、神宮寺「南原!また手近な女に手をつける気?」 南原「イヤなこと言うなよ、神宮寺」 神宮寺「あなたは女を幸せにできない男よ」 南原、急に少し神妙な顔になって「玲子から電話があった」 神宮寺「玲子から?今頃?」 南原「再婚したそうだ」 *------------------------------------------------------------* 仁子の部屋に来る健一。 「ごめんね〜」散らかっている部屋に気を使う仁子に 健一「いいよ、すぐ帰るから」 仁子「(不満そうに)すぐ帰るのぉ?」 健一、仁子の部屋で地図を見つける。それは珍しい昆虫の分布図だ った。 いきいきと健一に説明する仁子。健一は虫があまり得意ではない。 蝶とか蛾とか、粉っぽいのはダメ。 有明海の堤防や干拓事業について話す仁子と健一。 健一「で、楽しかった?教授と二人で」 仁子「楽しいわけないじゃん、研究なんだし。教授は長崎に女いる し」 仁子、少し間を空けて、「ね…、私…好きでもなり人、部屋に入れ ないから…」 ちょっとニンマリする仁子。 しかし、「帰る」と言う健一。 その時の仁子の思い。 「その時、私はコツチバチになりたいと思った…。コツチバチのメ スはハネがなくて、オスはメスを抱えて連れ去って、卵を産むまでミ ツを与え続ける」 *------------------------------------------------------------* 研究室で。 同僚の男性「それって少女マンガの王子様のような発想だね…」 仁子「何か、研究とか関係なく連れ去られたいって感じ」 男性「何、それってのろけ?」 別の男性「ヒト科メスのレンアイ初期症状」 他の研究員が学園祭のTシャツの話で盛り上がっているのを背に、 うっとりと思い出に浸る仁子。 *------------------------------------------------------------* 薬局に、頭痛の薬を買いに来た仁子。南原も薬局に来たことに気づ くと、こっそり後をつけてみる。南原がコンドームを買おうとしてい るところへ近づいて行き、 仁子「あの〜、何してるんですか?」 南原「考え事」 仁子「こういうもので何を考えているんですか?」 南原「ヒレアシシギのメスか?古女房か?オレがこういうもの買っ て何が悪い?」 南原、立ち去ろうとして振り返り、 南原「おまえの論文は推測が多い。もっとデータを取って裏づけを しないとヒトに見せる論文にならないぞ」 *------------------------------------------------------------* 理学部棟に入っていく南原。学園祭のことをくだらない祭り、と仁 子と男性学生の2人に言う。 研究室に入ると、美幸が入ってきて、白衣を広げ、白衣の下のカラ フルな水着を南原に見せる。 オオッと目を見開く南原。白の水着も迷っている、と言って白い水 着を当てて見せる美幸。 男子学生「教授、奥さんがいらしてます」 玲子(高岡早紀)の声「いいえ、元奥さんよ」 玲子、入ってきて「久しぶり」 玲子「相変わらずね、あなた」 仁子たちは出て行く。 南原「オレの子、なのか?」 玲子「冗談。あなたとは3年も会ってないじゃない」 南原「相手は?」 玲子「職業?板前よ。でももう辞めるの。彼の実家に帰って農業や るの」 南原「元ミス慶応のオマエが?農業?」 玲子「あなたより素敵だから結婚するの、あなたは私を幸せにしな かったじゃない!」 玲子、机の上のものを南原に投げつける。 玲子「私、もっと生産的に生きることにしたの。野菜なんかを作っ てつつましく」 玲子「ミミズやクジラを調べて何になるの?ヒトが幸せになること も救われることもないじゃない!」 南原「わかったよ、言いたいことはそれだけ?」 玲子「そうよ。で、いくら借りられる?」 南原「いいよ、出産祝いだ」 玲子「じゃ、遠慮なく」 南原「あの頃は悪かった」 玲子「謝ることなんかないわ。おかげで今は幸せ」 南原「本当に幸せなのか?」 玲子「貧乏でも、あなたといる頃よりずっと…」 出ていく玲子。 *------------------------------------------------------------* 外に出てきたところで仁子に出口を聞く玲子。答える仁子。 玲子、仁子とすれ違いざまに、「ありがとう、ジンコさん」。 仁子「え?何で?」 不思議そうに立ち尽くす仁子。 *------------------------------------------------------------* からはし農園。 農家の男性「化学農業の代わりにテントウ虫ですか?」 テントウムシの効能について説明する仁子。 農家の男性、音楽を流す。 仁子「この曲…」 農家の男性「バッハですよ」笑って農家の男性は向こうへ行ってし まう。 テントウ虫を放つ仁子。 仁子「さあさ、ちゃんと働いて下さいよ」 仁子「バッハだったんだ…」 *------------------------------------------------------------* 2年前。 南原「どうしよう、ジンコ、君の身体が見たくて帰ってきてしまっ た、仕事の途中なのに…」 仁子「その程度の仕事なの?」 南原「15分だけお茶にしよう」 街に買い物に出かける仁子。 パプリカを買ってくる。キッチンでキャベツについてた毛虫を見て モンシロチョウじゃないか?と言う2人。 仁子はお鍋のチョコレートをこぼしてしまう。 それは南原がケーキ用に冷ましておいたものだったが、南原は怒ら ず、仁子に甘いセリフを言う。 キスする2人。 南原の講義を受ける仁子。 部屋で。 「愛なんてな、幻想なの、イリュージョン」という南原。 南原の指導で行われている生物実習。 早乙女教授に仁子を紹介する南原。 一緒に映画を見て、泣いている南原。そばにいた仁子。 *------------------------------------------------------------* 元の農園。 仁子の心の葛藤。 南原のベストジーニストの記事を切り取っている。 南原を一動物行動学者としては尊敬している。 でも今は健一君が好き。……等等。 *------------------------------------------------------------* 仁子と健一のデート(夜)。 仁子「私、一度も学祭参加したことないかも…。冬になると、虫、 いなくなるし…」今まで仁子は秋は虫の観察で忙しかったのだ。 健一「やっぱ、変わってるよ」 虫の鳴き声が聞こえる。 仁子「フタフシコオロギにスズムシ、あとクツワムシもいるかな」 健一「よくわかるね?どれクツワムシ?」 草のそばに座る仁子と健一。 仁子「このガシャガシャガシャ…っていうやつ」 さりげなく仁子の肩を抱く健一。 2人から少し離れたところで、「虫が欲しい」と幼児がダダをこね ていた。 係員は困っているが、虫を買うという母親(筒井真理子)。 そこへ仁子が来る。 仁子「あの〜ぉ、帰してあげよう…これ」 男の子「イヤだ」 仁子「これはね、オモチャじゃないんだよ」 男の子の持っているのは生きている虫である。 ムキになって怒る母親。泣き出す男の子。 「行こうよ」と、無理矢理仁子を連れて行く健一。 「ごめんね…」と健一にさかんに謝る仁子。 健一「正義感あるのはいいよ…最初会ったときもそうだった。でも 今のは余計なお世話じゃないかな?」 仁子「でも…」 健一「もういいよ、もうムシの話はいい…」 仁子「ごめんなさい…どうしよう…私…」 健一「今日は…もういいよ…また連絡する」 立ち去っていく健一。 *------------------------------------------------------------* 夜道をしょぼくれて歩いていく仁子。 「大丈夫ですか…?」とうずくまっている女性に駆け寄る仁子。 女性は神宮寺だった。 神宮寺「どうも…」 仁子「どうも…」 神宮寺は解けた靴紐を結びなおしていた。 神宮寺は1826年に発見されたユークリッド幾何にない新しい式や、 平行線について熱弁する。 男と女の愛もそう(ある数式に表せる)かも…!と盛り上がって話 している。 神宮寺「いくら秀才でも愛のわからない奴もいるし…南原みたいに」 「えっ!」と驚く仁子。神宮寺は自分は南原と同級生だと言う。 仁子「いつか私も飛びたてるんだろうか?」 神宮寺「さあ、それはあなたの問題よ!」 *------------------------------------------------------------* 神宮寺と玲子が話している。 玲子「あなたの言葉を借りればあの人と私は平行線だった。あの子 はどうなのかしら?」 *------------------------------------------------------------* 南原、夜道を歩きながら、仁子の言葉と玲子の言葉を思い出す。 *------------------------------------------------------------* 健一に電話する仁子。 ところが健一は仁子の所に謝りに来ていた。 健一「さっきは言い過ぎた…でも本音だったんだけどね…。2人と も忙しかったし…だからあのまま別れるのがイヤだった…」 仁子、さっきまでの神宮寺の例え話(男女の愛と数学式)を引用し てゴチャゴチャ言っている。 仁子「つまり好きってことかな?」 健一をムシの大合唱の場所に連れて行く仁子。鳴いているのはオス だけで…とムシの話をする仁子。 仁子「ごめんなさい、またムシの話、しちゃった…」 健一「確かにロマンチックだね…」 キスする仁子と健一。 それを南原が目撃する。物陰から2人を見てせつなそうにするが、 一転して石を健一に投げつける。 健一「イッテ…!」 南原、さっさと去っていく。 *------------------------------------------------------------* 大学祭、当日。 研究室に来る仁子。ソファーで寝ている南原。それをみて、本を取 ってあげて、毛布をかける仁子。 仁子「何でこんなところで寝てるんですか?風邪引きますよーって いうのはやめますね。古女房じゃないんで…」 南原「一つ、聞きたいことがある。オマエ、今、幸せか?」 仁子「はい、すごく」 南原「オレといた頃は?幸せだった?」 南原「オレというオスは一人のメスを幸せにする能力もないのか?」 仁子「うーん、そうかも」 南原「正直で嬉しいね」 仁子「私もロンドンの夢、見たんですけど、悪くなかったかも…や っぱ才能ないってこと、ないんじゃないですか?」 南原「幸せな女は違うね。発言に余裕があるっていうか」 南原、研究室を出るが、出たところで立ち止まる。悔しそうな表情 で立ち去る。 仁子、研究室の冷蔵庫を開ける。頭痛がする。 (次回へ) 寸 評 たったワンシーンでしたが、高岡早紀の演じた南原の元妻玲子、 非常に存在感がありましたね。 仁子と健一のデートではさりげないすれ違いが現れていたな、と思 いました。 執 筆 者 増井() ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 大変遅くなりました、不機嫌なジーンのストーリーをお送りします。遅くな りましてすみません。 仁子とのデートで健一が「ムシの話はもういい」というシーン、仁子はしき りに健一に謝ってましたが、私ならスーッと冷めちゃうでしょうね。なんだか 「相手の女性の考えに理解のあるフリ(本人は理解していると思ってるかもし れないが)をしながらも、結局自分の嗜好を押し付けちゃう男」の匂いがプン プンするんだもの。こういう男って、「君が仕事をしたいのもわかるよ、でも ボクは家に帰ったとき、温かい食事が用意されていて欲しいんだ」って言い出 しかねない感じ。(増井) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv/ url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |