メルマガ:日刊ドラマ速報
タイトル:Daily Drama Express 2005/02/09 87% (5)  2005/02/15


===================================================== 発行部数   20 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/02/09 (Wed) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.水曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 水曜日の連続ドラマ
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タイトル 87%−私の5年生存率−
局  名 日本テレビ系
放映日時 水曜22時
キャスト 小谷晶子(夏川結衣)
 黒木陽平(本木雅弘)
 宇月寅蔵(橋爪功)
 宇月薫 (酒井若菜)
 杉山紘一郎(古田新太)
 剣崎護 (渡辺いっけい)
 寺田弓子(杉田かおる)
 小谷蒼太(川口翔平)
脚  本 秦建日子

あらすじ  たくさんの勇気をありがとう

 −手術中−

 眠る晶子・・・
 手術を進めていくうちに、乳腺にもがん組織が広がっている事がわ
かり、全摘手術へと切り替えられる。

 退院の日・・・鏡の前で自分の姿を写す晶子・・・
 思わず涙がこぼれる。
 弓子が現れ、退院祝いも兼ねて温泉へ行こうと誘われる。
 弓子と真奈美は晶子をよそに露天風呂を見てはしゃぎ、晶子も入ろ
うと誘う。
 遠慮して旅館の中を歩いていると、蒼太と陽平が一緒にいるのを見
かける。
 陽平にドライブにでも行かないかと誘われる。
 迷っていると火災報知器が鳴り出す。


 目を覚ます晶子・・・目覚まし時計が鳴り響いていた。
 夢だと気づきまだ胸がある事を確認すると安心する。
 「なんつう、夢見てんの・・」
 蒼太はサッカーの早朝練習があると置手紙をしてもう学校へ行った
後だった。
 晶子は起き出してしばらく入院する間の蒼太の食事の献立を考え作
り始める。

 黒木宅・・・・

 3人で朝食をとっているところにインターホンが鳴る。
 玄関を開けるとそこには蒼太が立っていた。先日東京駅に現れ、タ
クシーで送ってくれた時に陽平から連絡先を聞いておいたのだ。
 正十郎(細川俊之)と友恵(大谷直子)に自己紹介をする蒼太。
 朝食をもう一人分作ろうと言う友恵の言葉に蒼太は百合の為に作っ
てある食事をあまっていると思い食べ始める。
 うろたえる友恵。
 見守る3人。

 蒼太は食べながら陽平に母、晶子の恋人だと勘違いしたまま
 「本気なんですね。」と、念を押す。
 医者として晶子の主治医になり手術する事を引き受けた事を聞かれ
たのだと勘違いした陽平もまた
 「本気だよ。」と答える。
 お互い勘違いしたまま話は上手く噛み合ったまま進んでいく。
 サッカーをする約束までして「ご馳走様。」と言って家を後にした。

 晶子は入院の準備をして宇月医院に現れる。
 入院手続きをする晶子に薫(酒井若菜)が費用に関しての説明をし
たいと言う。
 手術料、入院料、投薬料、検査料で、ざっと25万かかると言う。
 それだけでなく、退院すればその後の治療として放射線療法や化学
療法などでさらにかかる。
 日本で認められている薬を使う場合は保険が適用されるので保険診
療となるが、日本で認められていない薬を使う場合保険が適用されず
自由診療となる為、その他にかかる費用まで全額自己負担となる。つ
まり、保険診療の考え方は、保険診療と自由診療の混合を認めていな
いそうだ。
 今後、晶子は保険適用の薬を使ったとしても退院後月平均5、6万
はかかると薫は説明してくれた。

 あまりの金額に、あの日、元夫の妻に返したお金の事を考え始める
晶子。
 陽平に声をかけられ我に返る。
 「親思いの蒼太君の為にもがんばりましょうね。」と励ます。
 検査が一通り終わる頃、晶子は陽平に聞いてみた。
 「先生、人の命もお金で買えるんですか?」
 「は?」
 「お金をたくさん積めば、もっとよく効く副作用の少ない薬が使え
るんですか?それって見方を変えれば貧乏人は死ねって事ですか?私
は今、子供を一人残して死ねません・・・絶対に!」
 「・・・・・・」
 「すみません。興奮して。」
 「お金で人の命は買えます。ある程度は。そもそも人生は不平等で
す。生まれる環境も才能も寿命も違う。他人の事を羨ましがってもし
ょうがない。人それぞれ自分が今いる場所でベストを尽くすしかない。
私は私のベストを尽くします。小谷さんは小谷さんのベストを尽くし
てください。」


 −聖和医大−
 川上の元へ借金取りが多数詰め掛けていた。
 杉山(古田新太)は命をかけて闘う場所で大声を出すな。命より金
の方が大事なのかと怒鳴りつけ追い払う。
 川上は妻には来週手術だと言ってあるが、本当は今日が手術日なの
だ。
 杉山はそれがどうしても気になる。

 その頃、宇月医院長は直々に江梨子の元へ麻酔科医としてうちに来
てくれないかと頼みに行く。

 晶子は手術前日だと言うのに費用の事で頭がいっぱいだった。
 元夫の反対を押し切り絶対迷惑をかけないと蒼太を産んだ日のこと、
公園で父親と遊ぶ男の子を見かけて立ち止まる晶子に
 「おれは母ちゃんがいてくれたらいいから。」と言ってくれた蒼太。
 その自分がいなくなるかもしれない、そう思うとやはりあの200
万円はどうしても必要だった。

 晶子は病院を飛び出した。
 そこへ、ひとみという女子高生が入院手続きをしに入ってくる。
 乳がん患者である事を知っているようで晶子の事を気にしているみ
たいだった。


 弓子と真奈美は剣崎に高いランチをご馳走されもう少しがんばらな
いとクビになるとハッパを掛けられていた。
 そこへ、晶子が深刻そうな顔をして現れる。
 窓際の席に座り誰かを待っているようだった。
 様子を見ようと席を立ち見守る3人。
 しばらくして、元夫の妻が現れた。
 「どうも。あなたにまたお会いする事になるとは思いませんでし
た。」
 「すみませんお呼び立てして・・・。」
 「それで、ご用件は?もしかしてやっぱりこの前の200万を下さ
いとか?・・・んふふ、あははは・・・まあまさかそんな事はないと
思いますけど?」
 「・・・・そのまさかです。」
 「・・・・」
 「この前の200万いただきたいんです。」
 「へえ・・・という事はこの前のこちらの条件は呑んでいただける
んですね。」
 「もちろんです。すべて呑みます。」
 そう言ってサインをする晶子。陰で見守る3人。
 200万の入った封筒を手に取ろうとする晶子にここで数えろ言っ
てきた。
 以前にかっこいい事を言っておきながら数日で反対の事を言ってく
るような人だから、そういうかっこ悪い事を平気で出来るような人だ
から後で何枚か足りないと連絡されても困るし気分が悪いといやみを
言われ侮辱される。

 「ふざけんな!」声を掛けたのは弓子だった。驚き振り返る晶子。
 「かっこ悪くて何が悪い!生きる為に必死であがいて何が悪い!バ
カにするな。人間はかっこ悪い方がかっこいいんだ。それをなんだ。
晶子の事を何も知らないくせに。晶子がどんな思いしてきたか、蒼太
を育ててきたか何も知らないくせに・・・」
 「弓子さんもうやめて・・」

 「こんな所で大騒ぎして非常識な人・・・私帰ります。」
 「待ってください。私数えますから。」そう言って、晶子は数え始
める。

 「自分でもカッコわるいなぁ・・・って思います。でも私まだ死ぬ
わけにいかないんです。あの子を残して死ぬわけにいかないんです。」


 −聖和医大−

 晶子は川上に会いに来る。
 すでに手術を終えていた川上は
 「実はね、セカンドオピニオンの病院でもサードオピニオンの病院
でも手術は出来ない、家族と楽しく過ごしてくださいって言われたん
ですよ。それってそのまま死ねって事ですよね。」
 「え!?」
 「でもここは違った。手術したい。生きる可能性を追いかけたい。
そんな私のわずかな希望をきちんと聞いてくれました。」
 「・・・そうですか・・・・」
 「手術の後、杉山先生から私の5年生存率は7%だと言われまし
た。」
 「7%・・・」
 「すごいでしょ。手術する前は0だったのに、いきなり7%です
よ。」
 「・・・・・。」
 「あれ?おめでとうございます。良かったですねって言って欲しく
てお話したんですけど・・・・」
 「手術の成功おめでとうございます。」
 「ありがとう。」

 晶子はさっき手に入れた200万を拾ったと言って川上と山分けし
ようと100万円差し出した。
 もらう理由がないと断る川上をさえぎり、勇気をもらったことへの
感謝、明日自分も乳がんの手術があることを話し、是非使って欲しい
と言って手渡した。
 病室で一人涙ぐむ川上・・・
                         第6話へ


寸  評  陽平が晶子に人はもともと不平等な物だ、だから人をうらやんで
も何もならないと、晶子にさとすところ、共感しました。これって病
気だけではありませんよね。
 主婦が独身のキャリアを持った女の人をよく羨ましがっている場面
を見ますが、一緒ですよね。
 今ここにいる自分、この場所で生きている自分と向き合って、前を
向いて歩いていけば、何もうらやむ事もなければ、後悔することもな
いんですよね。強い女性、母でありたいと思いました。

執 筆 者 タッキー(futagochan2525@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 私は最初晶子の5年生存率が87%とわかった時、なぜそんなに絶望的なる
のかな?と思いました。
 実際、乳がんになって見なければわかりませんが、望みはある。必ず治るそ
んな風に思えるかもしれないと思いました。
 川上が0から7%に生存率が上がったことに少しの希望を持った事はとても
素敵な事だと思います。
 そして、それに勇気付けられた晶子も、前向きに手術を受けられるような気
がするんです。
 そういう前向きな気持ちこそが、医療だけの力では説明のつかない奇跡を呼
ぶような気がします。(タッキー)

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