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タイトル:Daily Drama Express 2005/01/20 富豪刑事 (2)  2005/01/27


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/01/20 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 富豪刑事
局  名 テレビ朝日系
放映日時 木曜21時
キャスト 神戸美和子(深田恭子)
 鎌倉熊成(山下真司)
 鶴岡慶一(升 毅)
 布引幸四郎(寺島進)
 狐塚虎彦(相島一之)
 猿渡哲也(鈴木一真)
 西島誠一(載寧龍二)
 樋口純子(野波麻帆)
 菊池裕美(中山 恵)
 神山郁三(西岡徳馬)
 瀬崎龍平(筒井康隆)
 宮島洋子(能世あんな)
 神戸喜久右衛門(夏八木勲)
 鈴木松江(市毛良枝)
 伊東隆行(虎牙光揮)
原作  筒井康隆
脚本  蒔田光治ほか

あらすじ  第2話 『美術館の富豪刑事』

 怪盗Xから 七瀬美術館に 犯行予告が来る。
 『1月20日0時 あなた方がお持ちの 最も高価な美術品を頂きに
上がります。』 狙いは、ルメールの『楽器をもつ女』。
 美術館の 高価な絵画ばかりを盗む 怪盗Xは、神奈川県警焼畑署
 刑事課捜査係鎌倉警部の長年のライバル。 しかし言い換えれば、
一度も捕らえる事ができなかったと言う事。 マスコミも、度々逃げ
られている焼畑署の 捜査能力を疑っている。
 犯行予告の来た七瀬美術館の館長 三井は、本部長の親戚筋。 今
回は 何としても 犯行を妨げなければならない。 署長 神山にも、
警察の威信を保つため 怪盗Xを捕らえるよう 強く言われる鎌倉。

 大富豪の祖父 喜久右衛門と 松江、そしてずらりと並んだ使用人
たちが 美和子の出勤を見送っている。
 美和子  「それでは 行ってまいります。 おじい様、松江さ
ん。」
 松江   「近頃世の中は物騒な事件が起きていると聞きます。 
お気をつけて。」
 美和子  「その事件を解決するのが 私の仕事です。 ご心配な
さらないで下さい。」
 喜久右衛門「何と立派な。 悪事ばかり働いてきたわしに、どうし
て天使のような孫が授かったのか。」

 一方、焼畑署の捜査員たちは、仕事を楽しんでいる風の美和子を 
苦々しく見ている。 さらに 刑事の厳しさを思い知らせてやるのだ
と 決意を固める。

 犯行予告の20日。 職員3人に案内され、七瀬美術館 館内を調べ
る焼畑署の面々。 異常が見つけられないまま 犯行予告 10分前に
なる。 捜査員が絵の回りに張り込み、出入り口も全て塞いだ。
 狐塚 「逃げるんじゃないぞ、おじょうちゃん。 怖かったら刑事
なんか辞める事だ。」
 美和子「はい。」

 深夜0時。
 鎌倉 「何も起きんじゃないか。」
 すると、換気口から白い煙がモクモクとわき出てくる。 真っ先に
気付いた三井が 口から血を流して倒れこむ。
 鎌倉 「毒ガスだ! 逃げろ。 入り口を固めろ! 誰も逃がす
な!」
 逃げ惑う焼畑署の面々が、展示室からいち早く逃げ出す。 押され
て転んだ美和子が逃げ遅れる。
 美和子「く、苦し・・・くない?」

 煙の正体は 毒ガスではなかった。 焼畑署の能力を疑った三井と
署長が 鎌倉たちを試し 死んだ振りをしたのだった。 本当の犯行
予告は 25日。 騙されて 苦虫をかむ鎌倉警部。
 神山 「鎌倉くん、もう一度チャンスをやる。 我々が 納得する
ような警備計画をたてるんだ。」

 捜査会議。 25日の犯行予告の日 何としても守らなければならな
い。 どんな手があるのか、捜査員皆で 意見を出し合う。 しかし、
過去にばれた無線機を取り付けるとか 絵を強力な接着剤で固定する
とか まともな物がない。 捜査方針が決まらない中、またしても 
美和子が手を挙げた。
 美和子「あの、ちょっとよろしいですか?」
 またかと あ然とする一同。
 美和子「怪盗Xの目的の絵の回りに もっと高価な絵画を並べたら
いいと思います。 怪盗Xは どれを盗っていいのかわからなくなっ
て その隙に逮捕すればいいと思います。」
 絵は 美和子が用意すると言うが、失敗すれば、怪盗Xに得をさせ
てしまう心配がある。 そこで 手に入れた絵を 贋物とすりかえて
おくという。

 鶴岡「何を馬鹿な。」
 鶴岡が一蹴しかけた時、万策尽きた鎌倉が すがるような目で美和
子を見ていた。

 夕食時 美和子に相談された祖父 喜久右衛門が涙ぐむ。
 喜久右衛門「もう、そんな大きな仕事を 任せてもらえる様になっ
たのか。 わしの金を使ってくれる 天使のような子じゃ。」
 喜久右衛門は 世界中の絵を買いつける事を 美和子に約束する。
 そして、一流の贋作師も手配すると言う。 その贋作師は、ルーブ
ル美術館に飾られているモナリザを描いたのだという。 美和子が小
さい時に モナリザに口ひげの落書きをしてしまったので、贋作をお
いているのだ。
 喜久右衛門「すぐ贋物と見破られるのでは 意味がないからの。」
 そこまでしなくてもと思っていた美和子も 祖父の言葉に頷く。

 鎌倉と上山が、捜査方針を 三井に報告する。
 三井 「私以外に 絵が贋物だという事を 知らせないで下さい。」
 三井は 中と外を結ぶ秘密の通路があった事を 報せる。 そして
 それを知っているのは 職員の大槻・今村・関口の3人だけ。 も
しかしたら 怪盗Xの手引きをしているのかもしれない。
 鎌倉 「中の1人が 怪盗Xの手引きをしているに違いない。 今
度こそ 突き止めるぞ。」

 その夜 閉館後の 七瀬美術館。
 大槻「若手の画家との商談があるので、失礼します。」
 今村「美術映画の鑑賞の予定があるので、失礼します。」
 関口「仕事がありますので、残ります。」
 大槻を 西島と狐塚が、今村を 猿渡が、関口を 布引と美和子が
尾行する。

 今村は、サングラスと帽子で 変装を始めた。 これは怪しいと 
警戒する猿渡。 ところが 角を曲がった今村は ポルノ映画館に入
っていった。 にやりと笑い 後に続く猿渡。

 美術館に残った関口は 一人になったのをいい事に 女性の裸像を
こっそりと持ち出す。 これは怪しいと 警戒する布引と美和子。 
こそこそと自宅にはいった関口を 布引が窓の外から覗き見る。 こ
っそり後から続いた美和子は、裸像に抱きついている裸の関口を見た。

 本人が言った通り 商談中だった大槻だが、商談を終えたとたん 
走り出し まかれてしまう。 追おうとした狐塚だが、駐車違反で 
車が運ばれた後。 そこに居合わせた ミニパト婦警の純子と裕美が
追う。
 裕美 「怪盗Xは きっとお金持ちよ。 知り合いになるチャン
ス!」
 古い建物に入った大槻の後に続く 純子と裕美。 大槻が入った一
室から 異常な音が響く。
 大槻 「く、苦しい。 助けてくれ!」
 ドンドンと扉を叩く大槻。 外からかかっていた鍵を外すと 部屋
の中に 大槻が死んでいた。 周囲には 白い煙がたちこめ、大槻の
胸元には 『X』と書かれた手紙が置かれていた。

 『悪あがきしても無駄だ。 約束の物は 必ず取りにいく。』
  大槻は 怪盗Xの手先だったのか? 大槻の死因は 外部につなが
ったダクトから持ち込まれた 毒性のガスによる中毒死。 大槻が邪
魔になった怪盗Xによる 密室殺人なのか。

 犯行予告当日の七瀬美術館。 絵の回りを 見事な贋作たちが取り
巻いている。 これなら Xも見破れないだろう。

 大槻のロッカーに 数々の盗みの道具が隠されていたのが 見つか
った。 懐中電灯・ロープ等の他 防毒マスクもある。 本番も 怪
盗Xは 毒ガスを使うのかも知れない。 全員に 防毒マスクの携行
を指示する鎌倉。

 犯行予告の0時。 皆が警戒する中 展示室にガスが湧き起こる。
 外では 爆発音も響く。 鎌倉は、ガスマスクを着用した西島とも
う一人に 展示室に残るよう指示を出し、外を警戒する。 しかし、
2人きりになったとたん、西島はもう一人に殴り倒されてしまう。 
マスクをつけ 顔のわからなかったもう一人は 誰だったのか?

 ガスが無害とわかり 戻ってきた捜査員たちは、倒れた西島を発見
する。 絵も既に消えていた。 外部との 出入りも無かった。

 事務室の防犯カメラで 犯人を確認する。 Xは 短い時間で 全
ての絵を見回し贋物と見抜き、狙いの絵を持ち出した様子。
 狐塚 「こんな下手な絵 俺だって贋物だってわかるさ。」
 どうせ偽物だと ゴッホの『ひまわり』に タバコの火を押し付け
る狐塚。

 美和子「あの ちょっとよろしいですか? 絵は贋物ではなく 全
部本物だったのです。」
 手配した贋作師が売れっ子で、贋作が間に合わず 全て本物を飾っ
ていたのだ。 だから、他の絵を盗っても 何十億円もするという。
 狐塚は、穴を開けた『ひまわり』が本物だという成り行きに驚き 
卒倒してしまう。

 何故、Xは他の絵を盗らなかったのか?
 美和子「わかりました。 犯人は、三井さん あなたです。」
 回りの絵に目もくれずに 予定の物を盗ったのは、周りの絵が贋作
だと思っていたから。 贋作を飾る事を知っていたのは 三井だけだ。

 大槻は Xの手配をしていたのではなく、Xの正体を知り脅迫した
ので 殺害されたのだ。 大槻の胸元に置かれた手紙は Xが書いた
物ではなく 大槻自信が書いた物。 だから、封筒の面に 宛先の
『X』と書いてあった。 文面も いつもの怪盗Xだったら、もっと
丁寧な言い回しをするはず。

 しかし、三井は 館内にずっといた。 盗んだ絵を持ち出せるはず
がないと 認めようとしない。 鎌倉も 美和子説を一蹴するが、神
山は 筋が通っていると 納得。 館内捜索を指示する。

 美和子「絵は燃やすか 破るかしちゃったのだと思います。」
 三井が事前に偽物とすり替え、その偽物を隠滅したのだと 美和子
は指摘する。 そして、館内の台所から 絵の燃えカスが発見され、
三井は観念する。

 三井が こんな犯罪に手を染めたのは、見栄っ張りで浪費家の妻の
為に 借金に追われるようになったからだった。 妻への恨み言を 
口にする三井。
 美和子「奥様が本当に欲しかったのは あなたの愛情です。 奥様
は、あなたに振り向いて欲しかったんです。」
 恋愛小説張りの 的外れな解説をする美和子に、三井も周囲も ひ
いている。 そして、傷つき 帰って行く美和子。
 美和子「失礼します。」
 鎌倉 「おいおい 勝手に帰るな。」
 回りが止めるのも耳に入らず リムジンで立ち去る美和子。

 その後を追う西島の姿が バックミラー越しに美和子の目に入る。
 気付いた運転手の伊藤に 指示をする美和子。
 美和子「行って下さい。 今は どんな慰めの言葉も むなしいだ
けです。」

 振り切られた西島が叫んでいる。
 西島 「勝手に帰ると 怒られるよ!」


寸  評  三井館長は 岡田眞澄さんでした。 品のある館長がぴったりで
すね。 よく出ていらした『キーハンター』を思い出しました。
 原作の筒井康隆さんが、瀬崎役で出ています。 まだ、絡んできま
せんが、きっと喜久右衛門いうところの 若い頃の悪事で 嫌な目に
あっているのでしょうね。
 喜久右衛門の夏八木勲さんが、こんな面白い役をやっているのが 
驚きです。 おそらく 初めてだと思います。 あの渋い夏八木さん
が・・・。 でも、お上手なので 全く違和感がありません。 アメ
リカの役者さんは コメディをやりたがりますが、優れた役者さんは
 何でもできるものなのですね。

執筆者  飯塚()

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2. 編集後記
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 私の住む当地は、ドラマを再放送する局が 限られているようです。 よく
するのが フジテレビとTBS。 見損なっても 再放送してくれるので 安
心です。 でも日本テレビと テレビ朝日は ほとんどやっていません。 見
損なうと 永遠に謎のままです。 テレビ東京は 該当する局が無いので、テ
レビ欄の投稿で面白かったと書いてあると 見たさにうずうずします。
 昔のドラマを思い出しました。 天池茂の『非常のライセンス』。 とって
も渋くて 今似た感じの物は無いと思います。 見たいな〜。(飯塚)

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