メルマガ:日刊ドラマ速報
タイトル:Daily Drama Express 2005/01/11 救命病棟24時 (1)  2005/01/18


===================================================== 発行部数   19 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/01/11 (Tue) ☆☆
======================================================================

== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
======================================================================

----------------------------------------------------------------------
1. 火曜日の連続ドラマ
----------------------------------------------------------------------
タイトル 救命病棟24時
局  名 フジ系
放映日時 火曜21時
キャスト 進藤一生(江口洋介)
 小島楓 (松島菜々子)
 寺泉隼人(仲村トオル)
 黒木春正(香川照之)
 大友葉月(MEGUMI)
 佐倉亮太(大泉洋)
 河野純介(川岡大次郎)
 河野和也(小栗旬)
 磯部望 (京野ことみ)
脚  本 福田靖

あらすじ  第1話「人が人を救うという事」

 「昨年8月、政府はマグニチュード7クラスの東京直下の地震が30年
以内に発生する確立は70%と発表しました。このドラマは『都市にお
ける大規模災害時の救命医療』という人命に関わる課題を医療の側か
ら取り上げ関係諸団体の協力を得て企画立案されたものです」

 国際人道支援医師団に参加していた進藤一生(江口洋介)が西アフ
リカから帰り、医師団本部のあるフランス・パリで健康診断を受けて
いる。

 進藤が研修医の指導を行った小島楓(松嶋菜々子)は東都中央病院
高度救命救急センターで働いている。喘息発作を起こした7歳の男の
子木村しょうごが救命に運ばれてくる。しょうごが運ばれてくるのは
これで3度目。

 健康診断を終えた進藤が日本に帰国する。

 地震29時間前。救命センター医局のソファーで仮眠していた楓を医
局長黒木春正(香川照之)が起こす。ICUでは自殺未遂の18歳の女性
小久保(井上真央)の傍らに医師日比谷学(小市慢太郎)と研修医河
野純介(川岡大次郎)がいる。日比谷は「こういう患者はまた来るん
だよな」と冷たい言葉。河野は日比谷の言葉に同調できない。

 黒木がしょうごの両親から喘息を治すためにどうしたらいいか質問
を受ける。両親は喘息を治すために、家のリフォームもハウスダスト
対策も手を尽くせるだけのことはしてきた。黒木は「環境を変えると
か」と助言する。

 医局。楓は黒木が男の子の両親に言った言葉を責める。黒木は転居
を勧めたつもりはないが、楓は環境を変えろと言われたら、両親は転
居を考えるしかないだろうと言う。楓は「喘息は東京でも治せます」
と言うのだ。楓はしょうごの父が勤める外資系銀行は大都市にしか支
店がないので、環境の良い田舎暮らしをするのは無理ではないかと心
配している。「俺はやめるね。女のためなら」と日比谷が不真面目に
言う。黒木は「僕も辞めるかもしれないな、家族に言われたら。患者
さん助けるのは救命だけじゃないでしょ。田舎で診療所やったって言
い訳だし」と言うので楓はがっかりした顔をする。

 何日か前のイタリアンレストラン。楓と恋人の加賀裕樹(石黒賢)
が食事をしている。加賀は「2ヶ月待たされているんだけど」と楓に
プロポーズの答えを聞く。楓は「結婚するつもりよ」と言う。シアト
ルへの転勤が決まった加賀は、楓に救命の仕事を辞めて一緒に来てほ
しいのだが、楓は救命医を辞めることに踏ん切りがつかない。
 加賀に「救命は辞めるんだよ。楓が言ってたんだろ『いつまでも救
命医続けるの苦しい』って。子どもだってほしいだろ」と言われてし
まう。

 救命センター。加賀の言葉を思い出し溜息をついている楓に看護師
井坂千秋(田村たがめ)が「彼氏のことでしょ?ぐずぐずしている楓
が悪いのよ」と声をかける。
 「女で30になっても救命を続けている先生珍しいもんね」と千秋は
言う。楓はそれを聞いてまた溜息をつく。

 救命センターICU。しょうごの母が夫に「地方に関連会社ないの?」
と聞くと夫が「あればこんなに悩まないだろ」と答える。それをしょ
うごが聞いている。

 タクシーの中で進藤がタクシーの中で山室剛(塩見三省)の遺品を
見ている。
 「医者が自ら助けに行かなきゃ助けられない患者が世界中にいるん
だよ進藤君」と言った山室の言葉を進藤は思い出している。

 地震発生24時間前。階段で足をすべらせた男性が運ばれて来る。冷
静に的確な処置をする楓を見て千秋が「もったいない」とつぶやく。
看護師佐倉亮太(大泉洋)が患者と一緒にいた男性北村(徳井優)か
ら患者の名前を聞いているが、北村は今日飲み屋で知り合ったので
「やじさん」としか知らないと言う。

 代議士寺泉隼人(仲村トオル)は秘書が運転する車の中で携帯で話
している。相手は大物代議士で環境委員会の担当を依頼された。寺泉
は一旦断るが「パフォーマンスもいいが政治活動が代議士の本分だよ」
と嫌味を言われて引き受けることになる。寺泉が持っていた雑誌には
「時代を担う若手政治家」として寺泉が紹介されている。

 寺泉家。妻香織(渡辺典子)は夕食の配膳をしていた。娘ちひろ
(福田麻由子)は寺泉の帰宅を嬉しそうに出迎える。食事はすませた
と言う寺泉に香織はこんな時間に帰ってくるなら3人で食事をと不満
を洩らす。ちひろがすれ違う夫婦の会話を心配そうに聞いている。

 救命センターICU。しょうごが楓に「お薬ちゃんと飲むし、ここに
はもう来ない。僕喘息治すから『会社辞めないで』ってお父さんに言
って。お父さん一生懸命英語の勉強したんだって。お仕事頑張ってき
たんだもん。僕喘息治す」と訴えている。楓は「わかった。お父さん
に言っとく」と答える。
 研修医の河野が自殺未遂患者小久保に「どうして死のうと思った
の?まだ18だろ」と言う。小久保は「生きてたって意味ない」と答え
るので河野は「君が死んだらお母さん悲しむよ」と説教をしている。
河野を医局長黒木がICUから連れ出す。黒木は「あれはお節介。彼女
にどんな事情があるか僕たちは知らない。3日も帰ってないんで
しょ?休むことも大事だよ」と河野を家に帰らせる。

 医局で黒木が楓の分のお茶も入れている。黒木は「今の子が手首を
切ったり人を刺したりする理由は本当にわからない」と言って楓をお
茶に誘う。楓が「黒木先生、救命辞めるんですか?家族に言われたら」
と問う。先程から同じ質問を繰り返す楓に理由を問うと「結婚しよう
と思っている人が海外に行くんです。『一緒に来て』くれって言われ
ているんです」と言う。黒木は「一人の人間としてずっとそばにいて
ほしいと言ってくれる人は大切にしなきゃ。幸せな家庭を持つという
ことは何事にも変えがたいですよ。医局長が優秀なスタッフを手放す
ようなこと言っちゃいけないんですけど」と助言する。

 町医者の河野医院は研修医河野の実家。家族4人で鍋を囲んでの夕
食が始まる。純介が隣に座っていた弟和也(小栗旬)の指に塗られた
黒のマニキュアを見て「医者になろうというやつがこんな指で」と咎
める。母敬子(山口美也子)が「和也、今日も大学さぼったのよ」と
言う。純介が「お前医者になる気ないの?何で大学に入ったの?」と
言うので、和也は怒って「もう食う気がしなくなった」と席を立つ。
父定雄(平田満)が純介に「気負いすぎだぞ」と注意する。純介は
「俺はずっと先端医療でやっていく」と実家の医院を継ぐ意志のない
ことを表明する。

 深夜の車の中。楓と加賀が乗っている。加賀を呼び出した楓はプロ
ポーズの返事をする。「1つ目プロポーズお受けします。2つ目向こう
で小児科の勉強をする」と答える。加賀は用意してきた指輪を楓の左
手薬指にはめる。

 地震発生5時間前。災害医療シンポジウム。千秋と楓が参加してい
る。千秋は楓からプロポーズを受けたという報告を聞き祝福するが
「楓、救命辞めるならどうしてここへ来たの?」と楓が救命医を辞め
られるかを少し疑っている。楓は「だって参加に丸をつけたから」と
答える。

 進藤がシンポジウム講演会場のロビーで山室の妻澄子(黒田福美)
に会い遺品を手渡す。進藤は「山室さんが亡くなられてこの3ヶ月、
西アフリカのあの地域にいた医者は私一人だけだったんです。お葬式
にも出られなくて申し訳ありませんでした。熱病に感染しているとわ
かった時はもう手遅れで私が早く気がついていれば」とわびる。
 「あの人こんな良い顔して働いていたんですね」と澄子が遺品の写
真を見て目を細めている。生前山室は澄子に人道支援医師団はフラン
スでは子どもの憧れの仕事、それぐらい意義のある仕事だと自慢して
いたと言う。澄子は遺品のうち医療機材の入ったかばんを澄子は進藤
に使ってくれと渡す。

 救命センターでは小久保が退院していく。河野が「もう来ちゃだめ
だよ」と言うと小久保は素直に「はい」と答える。通りかかった日比
谷が「どうせまた戻ってくるって。患者に同情する前に腕磨け、研修
医。救命はな、制限時間内に壊れた機械を修理するみたいなもんだ」
と言う。

 講演会場受付で参加名簿に記帳する進藤が「小島楓」の名前を見つ
ける。シンポジウムの講演内容は「都市災害における救命救急のあり
方」で、講師の山室澄子が都市工学の専門家として話をしている。
 「東京は今、この瞬間に揺れてもおかしくはないわけです。もし今
東京を震度6の地震が襲ったらどうなるでしょう?死者数1万2千人以
上と予測しています。地震の多くの人を傷つけます。救命救急のドク
ターは人々を助ける使命があります。けれども地震は皆さんの上にも
等しく襲ってくるということを忘れないで下さい。どんなに使命感が
あっても自分が死んでしまってはどうしようもないんです。まずあな
た自身が無事でいてください。患者さんを助けるためなら絶対に死な
ないで下さい」と澄子が涙をこらえて訴える。

 講演が休憩に入り、楓が会場内を見上げると進藤の姿。進藤を見つ
けた楓は駈け寄る。進藤が「久しぶりだな、知り合いに会いに来てた
んだ」と言う。進藤は国際人道支援医師団にいたこと、楓は東都中央
病院高度救命救急センターで勤務していることを話す。楓が救命医を
辞めるつもりだと言うので、進藤は今夜成田を発つのでその前の4時
ごろに楓の病院に寄り話を聞くと約束する。

 救命センター。階段から落ちて運ばれた患者のそばでホームレスの
北村が病院食を食べている。婦長須藤昌代(鷲尾真知子)が患者の手
荷物からハローワークの登録票を見つけた。「矢島太郎さん」と判明
したという。黒木が「やじさん、きたさん」とやじきた道中を連想し
て笑う。婦長は黒木の笑いを無視し無表情に「カルテ、書き直してく
ださい」と渡す。

 加賀の会社。加賀の携帯が鳴る。電話は楓からで「やっぱりもう少
し考えさせて欲しいの。明日の朝までに気持ちを決めるつもりだから」
と言ってくる。加賀は少しムッとした表情で上司に結婚してシアトル
に行くと話したと答える。楓は加賀とは結婚したいのだと言うが加賀
は「無理だよ。一番大事な時に君は決断できないじゃないか」と言う。
楓はセンターの庭で電話していたが看護師が呼びに来る。加賀は「も
ういい」と電話を切ってしまう。

 救命センター廊下。楓がしょうごの両親と話している。しょうごの
父は妻の実家の香川へ行き、家業の旅館を継ぐ決断をしたと告げる。
楓はしょうごが父に仕事をやめてほしくないと言っていたと話すが、
父親は「仕事を犠牲にすることぐらい何ともありませんよ」と答える。

 聖陽小学校。放課後、保健室に寺泉の娘ちひろが「のぞみ先生」と
言って入って来る。磯部望(京野ことみ)は養護教諭。

 河野医院。看護師河原崎美江子(深浦加奈子)が中古マンションを
買う決意をしたと院長の河野と話している。

 震災発生30分前。小学校の養護教諭望がちひろの家に電話して母香
織にちひろがお腹が痛いと言って保健室で寝ていることを話す。「ま
たお腹が痛いと言ってるんです。お母さん心当たりありませんか?」
と尋ねる。香織はすぐに迎えに行くと答える。

 大物代議士の部屋で、代議士より「君のような熱意のある若い人が
政権を担っていかなきゃ」と言われた寺泉は「ぜひ任せてください」
と言っている。

 救命センター。楓は心の中で結婚して救命医を辞めるべきか迷って
いる。加賀の言葉「一番大事な時に君は決断できないじゃないか」、
山室澄子の言葉「救命救急のドクターは人々を助ける使命があります」
を思い出し時計を見ると、進藤と会う約束の4時が迫っている。

 自殺未遂した女性が運ばれてくる。患者は退院していった小久保。
今度は腹部を刺した。日比谷が「戻ってきただろ」と自分の予測通り
だという顔をする。河野はしばらく呆然としているが、処置を手伝う。

 進藤は宿泊先のホテルを出てタクシーで楓の勤める救命センターへ
向かう。

 小久保は一命をとりとめる。日比谷は「自殺する理由なんてどうだ
っていい。来た患者を助けりゃいいんだ。俺達は」と言う。

 進藤の乗るタクシーの中。進藤が公園で遊ぶ子どもたちを見つめる。
公園の時計は午後4時15分。

 1月11日午後4時15分。突然激しい揺れが起きて病院の棚や機材が倒
れる。東京各地で激しい揺れが起きている。道路は地割れする。しば
らくすると揺れが収まる。
 救命センター。黒木が棚の下敷きになっているのを看護師大友葉月
(MEGUMI)が見つけて助ける。楓が処置中だった小久保が床に
落ちているのを見つけて、皆で治療台に乗せる。医療機械はすべて停
止している。

 東京の街中、進藤は「誰かいませんか」と叫ぶ男子高校生の声を耳
にしてタクシーを降りて向かう。進藤と高校生は瓦礫を掻き分ける。
倒壊した家の下敷きになった高校生の弟に進藤が手を差し出し「力を
入れてみろ」と声をかけると指がかすかに動いた。二人は瓦礫の中か
ら少年を救助する。

 救命センターでは、機材や薬剤が散乱し消毒薬が見つからず混乱が
起きている。楓が小久保を見て「大丈夫。絶対助ける」とつぶやく。

 進藤はタクシーの中からミネラルウォーターのペットボトルを出し
て、負傷した少年の右足にかける。進藤は傘を添え木にして足を固定
する。突然、近くの建物から爆発音が起こり炎上する。ビルが倒壊す
る。進藤は何が起こったのかと街を見渡している。


寸  評  スマトラ島沖地震による大津波や新潟での地震と立て続けに大き
な災害が起こっている中、東京に大震災が起こるという設定は、とて
も怖かったです。進藤は出世や保身ということを考えない男なので、
第1シリーズでは副院長と第2シリーズでは神宮教授と対立という構図
がありました。今回は寺泉(仲村トオル)と対立するようですが、ど
の辺から二人が絡んでくるのか楽しみです。第3シリーズではいつも
出ていた桜井ゆき(須藤理彩)の姿がないのが寂しいです。
 進藤は、この後東京の街が復興するまで支援活動を続けることにな
るのでしょうか?楓の恋人加賀(石黒賢)は助かっているのでしょう
か?など次回どうなるのか気になります。
 天職のような仕事と巡りあってしまっていたら、愛する人がいても
そう簡単には結婚に踏み込めない気持ちも理解できます。

執 筆 者 たま(dorama_last@yahoo.co.jp)

----------------------------------------------------------------------
2. 編集後記
----------------------------------------------------------------------
 松嶋奈々子復帰作ということもあり一番注目度の高い「救命病棟24時」の担
当をさせていただくことになりました。今まで一番人気の作品は避けてきたの
ですが、今回は第1、第2希望共にふられてしまいました。「救命病棟24時」は
第1シリーズも第シリーズも欠かさず見ていたので、今回も見て楽しもうと思
っていたのに残念。現在第2シリーズが再放送中なのですが、松嶋奈々子が出
ていた第1シリーズから先に再放送してほしかったです。
 幸田文の小説「きもの」(新潮文庫)の中に関東大震災の描写が出て来ます。
主人公のるつ子が祖母がお昼ご飯を食べようとしているときに地震が起こるの
です。祖母は冷静に地震であることを判断して手荷物をまとめて安全な場所に
避難します。
 その時に祖母がるつ子に教えたのは、家族一緒に逃げる場合は途中ではぐれ
てもいいように一人ずつ荷物(食料・水・財布など)を持つ。津波が起きるこ
とや橋が落ちることを考えて川筋は歩かない。荷物は背中に背負って両手は非
常時の場合にあけておく。家の塀などに、立退先と一緒に行動している家族の
名前や立ち退いた時間を書いたものを着けてから逃げる。瓦の落下の怖れがあ
るので道の真ん中を歩くなどの知恵がありました。今でも充分参考になるなと
思いました。(たま)

======================================================================
発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv/
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。
(http://www.mailux.com/)
======================================================================

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。