メルマガ:株式情報局
タイトル:【株式情報局ニュース】 2004/12/30大納会  2004/12/31


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株式情報局
2004/12/30 大納会

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●2004年の株式相場はきょうで幕を閉じた。今年の日経平均株価の値幅は1798円と、
1985年以来19年ぶりの狭さ。歴史的なこう着を続けた株式相場も、年末が接近する
とにわかに動意付いた。

2004年は強弱感が対立した年だった。不良債権処理の進展や好業績を背景に買いが
入る一方、夏場以降は国内景気の減速が懸念された。
5月17日に陰線を引いた後、きょうまで156営業日にわたって更新していない。1996
年4月1日まで(185営業日)や1995年3月22日まで(192営業日)に次ぐ「不更新記
録」。日経平均は直近の高値・安値を突破できない状況が続く。
ところが、日経平均は10日を底に切り返した。15日に日銀が発表した12月短観で大
企業製造業のDIは7期ぶりの悪化で、景況感が改善したわけではない。買いの理由
に、欧米株式相場と比べた出遅れ感を挙げる声が多い。

S&P500種株価指数とTOPIX。市場も算出方法も異なる指数だが、S&P500
からTOPIXの数字だけを単純に差し引くと、格差が100ポイント超に広がった後
は急速に縮小する経験則がある。2月中旬に120ポイントに広がった後、TOPIX
が上昇。12月中旬も110ポイントに広がった後、相場は上げ足を速めた。米国株の上
昇を日本株が後追いしている様子が見て取れる。
株高をけん引したのは外国人。
投資主体別売買動向によると、2003―2004年の2年間合計で外国人の買越額は約15兆
5000億円。1999年に外国人は9兆円超も買い越したが、前後の年(1998年と2000年)
はともに売り越し。
2年もの間、外国人が継続して買ったのは、日本株が中長期にわたって上昇すると予
想している証拠。

干支に絡んだ相場格言に、「申酉騒ぐ」がある。申年の2004年は格言とは異なり、
静かな1年だった。格言通りなら、2005年は大変動の年となるはず。年末にかけての
上昇は、騒がしい酉年相場の前触れ。






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●12月の東京手形交換高と不渡り状況[東京銀行協会]
取引停止処分者は151件で、前年同月と比べ23.7%減った。減少は29カ月連続。手形
の交換高が減っていることなどが要因。内訳は法人が138件、個人は13件だった。不
渡り届け出総数は19.6%減の1102枚で、30カ月連続の減少となった。



●12月期(11月27日―12月28日)の円売り介入額は9カ月連続でゼロだった。円相場
は2日に東京市場としてはほぼ5年ぶりの高値となる1ドル=101円83銭を付けたが、
今月中旬以降は103―105円台で落ち着いたため、政府・日銀は円売り介入を見送っ
た。






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●2004年大納会。
▽日経平均株価は1万1488円76銭で終わり、年間の高値(4月26日、1万2163円89銭)
と安値(2月10日、1万365円40銭)との価格差である変動幅は1798円49銭と、1985年
に記録した1583円78銭以来19年ぶりの狭さとなった。
きょうの終値と前年2003年末の終値を比較した騰落率は7.6%(上昇)で、年間騰落
率としては1996年の2.55%(下落)以来、8年ぶりの小ささだった。
1949年の東証再開以来、年間騰落率が最も小さかったのは1964年の0.70%(下落)
で、1995年の0.74%(上昇)、1962年の0.85%(下落)と続く。一方、最も大き
かったのは1972年の91.9%(上昇)。
年間の「ローソク足」チャートも2年連続で陽線。大発会1月5日の終値は1万825円17
銭だった。年間ローソク足の2年連続陽線は、1993年から95年にかけての3年連続以
来。


▽東証1部売買高は6億2608万株となり、8月30日(8億4723万株)以来の10億株割れ
となった。売買高が10億株を超える連続日数は、8月31日から12月29日までの81営業
日で途絶えたものの、歴代2位の長期記録となった。
もっとも、きょうは半日立ち会いで、通常に比べ後場の分だけ取引時間が短い。前
日29日の前場時点の売買高(6億3983万株)とほぼ同水準で、通常の前後場取引だと
10億株を超えるペースだった。
売買高が10億株を超える連続日数の歴代1位は、今年2月27日―7月1日の86営業日。
歴代3位は、2003年5月29日―7月18日(37営業日)だった。


▽東証一部の売買代金は概算で4994億円となった。昨年の大納会(2003年12月30
日)の6668億円に比べ1674億円少ない。
前日までは年末としては比較的活況な取引が続いたものの、29日の米株式相場が小
動きにとどまったこともあって、きょうは取引がさほど膨らまなかった。日経平均
株価が節目の1万1500円に接近していることも様子見ムードを誘った。


▽東証1部の騰落レシオが前日比3.46ポイント高い119.68%となり、7月1日
(127.88%)以来の高水準となった。東証1部の値上がり銘柄数(1079)が同値下が
り銘柄数(370)を大幅に上回った。欧米株式相場と比較した出遅れ感から幅広い銘
柄に買いが続き、騰落レシオの上昇につながった。
騰落レシオは直近25営業日の累計値上がり銘柄数を同値下がり銘柄数で除して算出
する。経験則では、70%以下だと底値圏、120%以上だと天井圏を示すとされる。





●2004年。
東京証券取引所の年間累計売買代金は概算343兆381億円となり、戦後1949年に東証
が再開して以来の最高を記録した。これまでの最高は、1989年の332兆6165億9700万
円だった。
累計売買高(同)は概算3786億5000万株で、2年連続で過去最高を更新した。累計売
買代金を同売買高で割った年間平均売買単価は906円6銭だった。
企業収益の伸びを背景に、外国人投資家の買いが活発だった。オンライン証券を経
由した個人投資家の商いも膨らんだ。東証での外国人と個人の合計売買シェアは今
年、約8割に達した。


東証一部の平均売買代金は1兆1999億円となった。同売買高は13億3919万株だった。
いずれも前年2003年の1日平均(売買代金8711億円、売買高11億3818万株)を上回っ
た。ことしはインターネットを通じた個人投資家を中心に活況な売買が続き取引が
膨らんだ。


東証一部の時価総額は353兆5582億円となった。2003年末の320兆7198億円に比べ32
兆円以上増加した。株式相場の上昇(東証株価指数は10%上昇)に加え、東証一部
上場銘柄数の増加も時価総額拡大につながった。


大阪証券取引所で日経平均オプションの建玉(期近・期先、全行使価格合計)が、
大納会時点としては1989年の取引開始以降で最高となった。プットが36万6082枚、
コールが27万1540枚の計63万7622枚で、これまで最高だった2003年12月末の35万
8369枚を27万9253枚(77.9%)上回った。証券会社の自己売買部門や海外投資家の
売買に加え、ネット証券経由の個人投資家の取引で市場参加者のすそ野が広がった
ことが、建玉の増加につながった。






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●2004年末の東証1部時価総額ランキング
トヨタが2位のNTTドコモを大きく引き離し、年末ベースで昨年に続き首位を堅持。
大手銀行が軒並み時価総額を増やし、みずほFGが4位(昨年7位)、三井住友FG
は6位(同9位)と3つ順位を上げた。りそなHDは11位(同16位)と躍進した。長年
の懸案だった不良債権処理問題が峠を越えたことが背景にある。トヨタのグループ
会社デンソーが20位に食い込んだ。

<2004年末の東証1部時価総額ランキング>
   銘柄      コード  時価総額(円)  昨年末比
1(1)トヨタ    (7203)  15兆 536億    △15.1%
2(2)NTTドコモ (9437)  9兆4840億    ▲22.2%
3(3)NTT    (9432)  7兆2409億    ▲12.0%
4(7)みずほFG  (8411)  7兆1466億    △60.4%
5(5)三菱東京FG (8306)  6兆8494億    △25.0%
6(9)三井住友FG (8316)  5兆3845億    △36.1%
7(4)日産自    (7201)  5兆 360億    ▲ 8.9%
8(6)ホンダ    (7267)  4兆9882億    △ 7.5%
9(8)キヤノン   (7751)  4兆9105億    △11.6%
10(10)武田    (4502)  4兆5886億    △21.4%
11(16)りそなHD (8308)  4兆3303億    △54.1%
12(11)松下    (6752)  3兆9886億    △ 9.7%
13(17)ヤフー   (4689)  3兆7130億    △36.7%
14(13)ソニー   (6758)  3兆6809億    △ 6.7%
15(15)UFJ   (8307)  3兆6343億    △21.2%
16(14)東電    (9501)  3兆4024億    △ 7.0%
17(12)野村    (8604)  2兆9370億    ▲18.1%
18(20)ミレアHD (8766)  2兆7163億    △ 4.4%
19(18)セブンイレブ(8183)  2兆6579億    ▲ 0.6%
20(25)デンソー  (6902)  2兆4267億    △30.0%
注)政府保有株や優先株を含む。カッコ内は2003年末。昨年末比の△は増、▲は減





●2004年末の新興市場時価総額ランキング
ジャスダックでは楽天が昨年末に続いて1位となった。11月末に上場したイートレー
ドが3位に入った。前年末に上位だったレオパレスが東証1部上場でランキングから
外れた一方、インデックスがランクインした。
東証マザーズでは、昨年末に1位だったスカパーが東証1部への指定替えで姿を消し、
マネックスと日興ビーンズ証券の持ち株会社として設立されたMBHがトップと
なった。昨年上位だったOTSなどバイオ関連がランキングから外れ、ネット関連
の比重が高まった。大証ヘラクレスは昨年末同様、有線ブロードが1位。

<2004年末の新興市場時価総額ランキング>
         コード  時価総額(億円)
▽ジャスダック
1 楽天     (4755)  13824
2 マクドナルド (2702)  2931
3 イートレード (8701)  2728
4 インデックス (4835)  2329
5 シチズン電  (6892)  2275

▽東証マザーズ
1 MBH    (8698)  3001
2 ACCESS (4813)  2998
3 ライブドア  (4753)  2485
4 ベリサイン  (3722)  2197
5 バリューJ  (4759)  1515

▽大証ヘラクレス
1 有線ブロード (4842)  1530
2 Fオール   (8437)   834
3 ASSET  (2337)   787
4 エンジャパン (4849)   786
5 ITX    (2725)   573
注)東証1、2部上場銘柄を除く





●東証1部で前年2003年末から前日29日までに最も上下した銘柄

<年間の値上がり上位>
   銘柄     コード 年間上昇率
 1 URBAN   (8868)  413%
 2 丸山製     (6316)  336%
 3 キッツ     (6498)  274%

<年間の値下がり上位>
   銘柄     コード 年間下昇率
 1 Sサイエンス  (5721)  57%
 2 位が東急建   (1720)  52%
 3 位がベンチャーリ(9609)  47%





●2004年末の業種別騰落率ランキング
最も値上がりした業種は「その他金融」だった。TOPIX33業種について、昨年
末からの騰落率を調べたところ、30業種が上昇した。うち、「その他金融」の上昇
率は47%に達した。金融機関との提携など業界再編に絡む思惑が株価を押し上げた。
景気の回復基調を受けて、個人破産が減少したことも投資家の買い安心感につな
がったようだ。
半面、値下がりしたのは、原油高によるコスト上昇が嫌気された「パルプ・紙」、
通信価格の引き下げ競争が激しい「情報通信業」、ネット証券の台頭が著しい「証
券商品先物」の3業種だった。

<業種別TOPIX騰落率ランキング>
  業種     騰落率     業種      騰落率
 1 その他金融   47.7%   19 非鉄金属    12.1%
 2 ゴム製品    37.7%   20 輸送用機器   11.7%
 3 不動産     33.4%   21 小売      11.1%
 4 水産・農林   31.6%   22 その他製品   10.2%
 5 銀行      26.5%   − TOPIX   10.2%
 6 ガラス・土石  21.8%   23 化学       9.3%
 7 卸売      21.3%   24 電気・ガス    8.4%
 8 石油・石炭製品 18.9%   − 日経平均     7.6%
 9 食料品     18.8%   25 鉱業       7.4%
10 海運      18.5%   26 金属製品     7.0%
11 倉庫運輸関連  17.7%   27 精密機械     5.5%
12 医薬品     17.3%   28 サービス     5.0%
13 鉄鋼      16.7%   29 陸運       1.4%
14 建設      16.6%   30 電気機器     0.4%
15 空運      16.2%   31 証券商品先物 ▲ 7.3%
16 繊維      14.5%   32 情報通信   ▲ 8.8%
17 保険      13.5%   33 パルプ・紙  ▲10.4%
18 機械      13.4%
注)▲は下落。





●2004年の累積売買代金ランキング
前年首位のソフトバンクは2位に後退。上位5銘柄中4銘柄を大手銀行株が占め、今年
の銀行株人気を裏付けた。大手銀行株は、不良債権処理の一巡による財務内容の改
善が、国内外の幅広い投資家に評価された。三菱東京FGとUFJの経営統合など、
再編を巡る話題が多かったことも大手銀行株の商いが膨らむ一因となった。前年の
上位30銘柄と今年を比較すると、富士写、ファナック、大和、日興コーデが圏外に
消える一方、りそなHD、ヤフー、新生銀、ミレアHDが新たに上位に顔を出した。
今夏以降、株式相場が動意に乏しい展開となったため、証券株に対する投資家の関
心が相対的に薄れた。半面、経営破たんした旧日本長期信用銀行を前身とする新生
銀は、話題性もあって2月に東証1部に新規上場した後も、高水準の取引が続いた。

<2004年の累積売買代金ランキング>
   銘柄   累積売買代金       銘柄  累積売買代金
 1 みずほFG  12兆1597億     16 東エレク   2兆4605億
 2 ソフトバンク 11兆8129億     17 NTT    2兆4568億
 3 UFJ     9兆1294億     18 新日鉄    2兆2673億
 4 三井住友FG  7兆 819億     19 シャープ   2兆2494億
 5 三菱東京FG  5兆9708億     20 松下     2兆2451億
 6 トヨタ     5兆6082億     21 NEC    2兆1438億
 7 NTTドコモ  4兆7932億     22 KDDI   2兆 507億
 8 ソニー     4兆2422億     23 アドテスト  2兆  90億
 9 キヤノン    3兆6171億     24 京セラ    1兆8583億
10 野村      3兆2203億     25 東芝     1兆8504億
11 ホンダ     3兆 643億     26 富士通    1兆7581億
12 りそなHD   3兆 613億     27 新生銀    1兆6628億
13 武田      2兆8632億     28 イトヨーカ  1兆6614億
14 日産自     2兆8131億     29 日立     1兆6336億
15 ヤフー     2兆7395億     30 ミレアHD  1兆6215億





●新興企業向け3市場対象の株価指数、2004年大納会終値と昨年末終値を比較。
すべての指数が3割前後上昇した。上昇率は時価総額上位銘柄で構成するJストック
指数の値上がり率が最も大きく33%となり、マザーズ指数の30%、ヘラクレス指数
の25%がそれに続いた。単純平均型の日経ジャスダック平均株価は22%で4指数中、
もっとも小さかった。
年間上昇率が比較可能なジャスダック平均とJストック指数は、いずれも昨年の上
昇率(ジャスダック平均42%、Jストック指数100%)を下回った。両指数とも昨年
は年間を通じ総じて右肩上がりだったのに対し、今年は4―5月に高値を付けた後は
軟調だった。夏場以降、景気の先行き不透明感が強まったほか、高水準のIPOで
需給が悪化したことが背景。今年のIPO数は175社で前年の121社を上回り、その
うち約半数が9月以降に集中した。

   指数         30日終値    上昇幅       上昇率
 日経ジャスダック平均株価 1737円39銭   320円35銭    22.6%
 Jストック指数       2082.82   526.77ポイント  33.8%
 マザーズ指数        1722.44   403.12ポイント  30.5%
 ヘラクレス指数       2105.56   427.06ポイント  25.4%





●債券市場で、新発10年物国債である265回12月債の利回りは1.435%で2004年の取
引を終え、新発10年債としては前年末に比べ0.075%利回りが上昇(相場は下落)し
た。利回り上昇は2年連続。景気回復に伴う量的金融緩和策の早期解除観測で、6月
に急上昇したことが響いた。年後半にじりじり低下したものの、前年末の水準には
及ばなかった。
一方、先物中心限月である2005年3月物は138円36銭で取引を終了。中心限月として
は前年末に比べて51銭高となり、2年ぶりに上昇した。新発10年債相場と先物相場の
前年末比の騰落が食い違ったのは珍しく、過去10年間では初めて。夏場以降の経済
指標が悪く、先物に買い戻しが続いた結果、長期債に比べて割高になった。
前年末時点に比べて、長期債から超長期債にかけての利回り曲線の傾きも急になっ
た。
金融機関の不良債権処理が峠を越え、債券運用にかかる負担が減った結果、長期債
の需給が緩んだ。一方で運用難が続く銀行の中期債投資ニーズは依然強いため、先
物の想定年限である7年債まで利回り低下圧力が及びやすいという。

<今年を含む過去10年間の先物中心限月、新発10年物国債利回りの年末終値の推移>
    先物中心限月  前年末比 10年債利回り   前年末比
1995年  119円79銭    11円21銭   2.900%   ▲1.690%
 96年  124円20銭    4円41銭   2.575%   ▲0.325%
 97年  129円80銭    5円60銭   1.655%   ▲0.920%
 98年  127円90銭   ▲1円90銭   2.010%    0.355%
 99年  132円81銭    4円91銭   1.645%   ▲0.365%
2000年  134円90銭     2円9銭   1.640%   ▲0.005%
 01年  138円22銭    3円32銭   1.365%   ▲0.275%
 02年  142円 6銭    3円84銭   0.900%   ▲0.465%
 03年  137円85銭   ▲4円21銭   1.360%    0.460%
 04年  138円36銭     51銭   1.435%    0.075%
注)▲はマイナス、10年債利回りは1998年以前は指標銘柄





●2004年の東京外国為替市場で円の対ドル相場の値幅は12円97銭と、1996年(12円
21銭)以来の小ささだった。年初来高値は12月2日に付けた101円83銭で、安値は5月
14日に付けた114円80銭。海外市場での取引を含めると、12月30日時点での円の高値
は101円83銭で同じだが、安値は5月14日の114円90銭になる。
値動きが小さくなった原因は大きく分けて2つある。一つ目は1―3月のドル安局面で
財務省・日銀が大規模介入を繰り返し、対円でのドルの下落ピッチを抑制したこと
だ。2003年の対ドル上昇率はユーロが20%を超える一方、円は10%程度にとどまっ
ていたが、2004年もその差はなかなか縮まらなかった。
もう一つは7―9月に米経済と米金融政策に対する思惑が交錯したうえ、日本の景気
回復期待が後退したことだ。円、ドルともに懸念材料を抱える中、円相場は1ドル
=105―115円の範囲内に収れんした。10月以降は米「双子の赤字」とドルへの不安
が再燃したものの、ユーロに比べると円は相変わらず出遅れている。

   <東京市場での円の対ドル相場(日銀公表値)>
         高値     安値     変動幅
  1995年   79円75銭   104円70銭   24円95銭
  1996年  103円97銭   116円18銭   12円21銭
  1997年  110円68銭   131円60銭   20円92銭
  1998年  113円81銭   147円64銭   33円83銭
  1999年  101円35銭   124円75銭   23円40銭
  2000年  101円46銭   114円98銭   13円52銭
  2001年  113円57銭   132円08銭   18円51銭
  2002年  115円63銭   135円04銭   19円41銭
  2003年  106円93銭   121円48銭   14円55銭
  2004年  101円83銭   114円80銭   12円97銭
※2004年は海外市場分を含めると高値は101円83銭、安値114円90銭。値幅は13円07銭になる。






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●年末年始の予定(31日−1月3日)

2004年12月31日(金)
 ・年末ジャンボ宝くじ抽せん会
 ・NHK紅白歌合戦
 ・WTO、IAEAの次期事務局長選挙の立候補締め切り

2005年1月1日(土)
 ・重大事件に対する刑の罰則強化を柱とする改正刑法・刑事訴訟法施行
 ・使用済み自動車の部品リサイクルを義務付けた自動車リサイクル法施行
 ・企業や個人の破産手続きを迅速、透明化する改正破産法施行
 ・東証が情報開示や社会管理体制などのルールを厳格化した上場規定を施行
 ・NTTが固定電話の基本料下げ
 ・中部電力、東北電力、九州電力、東京ガスが料金下げ
 ・ビール大手4社、販売量に応じたリベート廃止し、新取引制度開始
 ・新年祝賀の儀(皇居)
 ・2004年の人工動態統計調査公表(厚労省)
 ・サッカー 天皇杯全日本選手権決勝
 ・日本が国連安保理非常任理事国に
 ・米豪、豪タイFTA発効
 ・EU議長国にルクセンブルク
 ・EU温暖化ガス排出権取引システムがスタート

2005年1月2日(日)
 ・新年一般参賀(皇居)
 ・陸上 東京箱根間往復大学駅伝第1日(〜3日)
 ・バスケットボール 全日本総合選手権開幕(〜10日)

2005年1月3日(月)
 ・陸上 東京箱根間往復大学駅伝最終日
 ・12月の米ISM製造業景気指数
 ・11月の米建設支出









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