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タイトル:Daily Drama Express 2004/12/14 めだか (最終回)  2004/12/26


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/12/14 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル めだか
局  名 フジ系
放映日時 火曜21時
キャスト 目黒たか子(ミムラ)
 椎名亮介(原田泰造)
 桜木拓 (瑛太)
 川原由布子(須藤理彩)
 矢部弘紀(山本太郎)
 刈谷六郎(泉谷しげる)
 種田直文(小日向文世)
 国見祥子(浅野ゆう子)
  川嶋多英(木内晶子)
  小山田修(山崎樹範)
  高杉順平(平岡祐太)
  吉住明日香(黒木メイサ)
  武井康 (加藤康起)
 山本えり(朝比奈えり)
 根本ゆうや(遠藤雄弥)
  森本正治(林隆三)
  目黒みず江(市毛良枝)
脚  本 相沢友子

あらすじ  街はクリスマス一色に彩られ始めていた。

 三葉学園職員室。たか子は不安げな表情をしていて落ち着かない。
そこへ就職の内定をもらった生徒たちが次々とたか子のところに報告
に現れた。無事進路が決まってたか子(ミムラ)は大喜びする。

 順平(平岡祐太)、桜木(瑛太)は受験、由布子(須藤理彩)は美
容師の専門学校、刈谷(泉谷しげる)、種田(小日向文世)は今の仕
事を続けるという風にみなそれぞれの進路を決めていたが、小山田
(山崎樹範)は面接を受けに行った会社をことごとく落ちていた。刈
谷は「あいつは難しいところを受けてばかりの身の程知らずだからな」
と呆れる。そのころ小山田は大手食品メーカーのカモノハシフードの
面接を受けていたが、緊張のあまりマニュアルに書かれているような
ありきたりのことをしゃべっていた。

 職員室では祥子(浅野ゆう子)がたか子に小山田の進路状況につい
て聞く。小山田の意思を尊重し、できる限りに希望に沿った会社を探
すたか子は悪戦苦闘していた。それを見て、椎名(原田泰造)が手伝
うことを申し出るが、たか子は「自分ひとりでちゃんと生徒全員の進
路を決めて卒業させますから」と言って断る。

 翌日、たか子は多英(木内晶子)とランチを食べながら椎名のこと
を話していた。多英が「椎名先生やめちゃうの?」と聞くと、たか子
は「そう、だから椎名先生の力を借りずに担任としての責任を果たさ
ないと」と意気込む。多英は「椎名先生のことが好きなんじゃない
の?」と言ってくるが、たか子は「椎名先生は教師として尊敬してい
るだけ。だいたい椎名先生とは普通にしゃべれる。好きだったらそん
なことできない」と否定する。多英は「好きだからこそ何でも話せる、
そういう恋もあるんじゃない?」と言うが、たか子は「生徒の進路を
決めなくちゃ」とそのことで頭がいっぱいで自分の気持ちを考える余
裕がない。

 たか子はカモノハシフードに電話し、小山田の面接結果について問
い合わせる。担当者はおそらくいい返事ができるだろう、しかし本人
に正式に通知するまで本人には言わないで下さいと言われる。

 うきうき気分でたか子が休憩コーナーに行くと小山田が落ち込んで
いた。カモノハシフードを落ちたんだと自暴自棄になっている小山田
をたか子は元気付けるが、小山田は聞き入れない。小山田は由布子と
結婚することになり、由布子と数馬を養っていくためにいい会社に入
りたいんだとたか子に話す。そこへ由布子がやってくる。小山田のい
じけ顔を見て由布子は「また落ちたの」と軽くからかう。小山田は苛
立ち、「結婚をやめ……」と切り出すので、たか子は慌てて、内定が
出たことをしゃべってしまう。

 小山田は喜び由布子を引っ張って教室へ行き、就職の内定と結婚の
報告する。二重のおめでたに教室中が喜びに包まれる。そんな様子を
見てたか子はホッと一安心するのだった。

 その夜、たか子はいつもの中華料理屋に桜木、刈谷、種田と集まる。
たか子は「今まで卒業っていうと送り出される身だったけれど、今度
は送り出す側になるんですね。なんか違った寂しさがあるなあ」と感
慨深げに話す。それを聞いた桜木、刈谷、種田らもしみじみとした気
分になる。

 次の日、小山田は公園で遊んでいる数馬に夕食を届ける。カモノハ
シフードに正社員で働くことになったことを自慢げに話す小山田に数
馬は同社のチョコタマという商品がバナナ味からミント味になってお
いしくなくなったと話す。小山田は数馬からチョコタマをもらい食べ
てみる。そのとき小山田の携帯が鳴る。小山田は電話に出て話を聞く
と表情が険しくなる。

 その日、たか子が教室で授業を始めようとすると、血相を変えた小
山田が入ってきて、カモノハシフードを落ちたと言ってたか子を責め
る。由布子は「別に会社に入れなくたっていいのよ」と小山田をなだ
めるが、小山田は「結婚する以上家族は俺が養う、俺だってそれくら
いできる、松尾(以前由布子にプロポーズした人)のように金持ちじ
ゃないけど」と怒鳴り散らす。カチンときた由布子は「あたしと数馬
が重荷になるくらいだったら結婚なんかやめよう」と言い出し、頭に
血が上った小山田も「ああ、やめだ、やめだ」と言って教室を出て行
ってしまう。

 職員室でたか子は祥子に縁故入社の採用が急に入ってそのしわ寄せ
で小山田が落とされたことを報告する。小山田の就職の見通しは立た
なくなり、結局、祥子、椎名、矢部(山本太郎)も協力することにす
る。みんなに迷惑をかけたとたか子は責任を痛感し落ち込んでしまう。

 そのころ教室ではみんなが小山田のことを心配していた。みな口々
に、みんなちゃんと進路が決まらないとすっきりしないし、落ち着か
ないと言いだすので、刈谷は苦笑し「変われば変わるもんだな。以前
は自分のことだけで手一杯で周りのことなんか関係ないって感じだっ
たのにさ、めだかのやつが来てクラスがひとつになりやがったよ」と
言う。その言葉にみんながうなづく。

 居ても立ってもいられないたか子は夜の校庭をうろうろ歩き回って
いたが、椎名がやってきて「まだ時間はありますよ。落ち込んでいる
場合じゃないですよ」と声をかける。たか子は「私がいれば三葉学園
は大丈夫だなんて椎名先生は買いかぶりすぎです。椎名先生が私から
教わったことってなんなんですか?」と少々ヒステリックになる。し
かし椎名はもうその答えに気づいているはずですよとしか言わない。

 職員室に戻った椎名は祥子、矢部に「やっぱり最後まで目黒先生に
任せましょう。これくらいでへこたれるような人じゃありませんから」
と言う。

 たか子は桜木の補習をしていたが、小山田のことで身が入らない。
見かねた桜木が「今日はここまでにしとくか」と切り上げてしまう。
たか子は「椎名先生ならこんな失敗はしなかった。こんなことじゃ安
心して明青高校に送り出せない」とうじうじするので、桜木は「椎名
先生は椎名先生だろ、めだか、お前はどうしたいんだよ」と言う。

 それを聞いたたか子は翌日、カモノハシフードに直談判しに行く。
人事担当者にあしらわれるが、たか子は食い下がり続ける。人事担当
者はたか子を置いて立ち去ってしまうが、それでもたか子は追いかけ
て懇願する。その様子をたまたま見た重役がこれだけ熱心に言うんだ
から会ってみたいねえと人事担当者に言い、再面接が行われることに
なる。

 再面接を受けた小山田は、自分が思っていることを正直に、生き生
きとしゃべる。カモノハシフードのお菓子が好きなこと、チョコタマ
のミント味は大人っぽくてこどもには合わないこと、それを自分の息
子と話したことを伝える。面接を終えて小山田が出て行くと、再面接
を希望した重役が「危うく貴重な人材を失うところだったな」と言い、
人事担当者は恐縮しきりとなる。

 こうして小山田の進路も決まり、残るは桜木だけとなった。桜木の
受験前日、たか子は桜木と一緒に帰る。「みんな決まってあとは桜木
くんだけね」と言うたか子に桜木は「お前はどうなんだよ。椎名先生
のこと好きなんだろ」と言い出す。たか子はまたぁという顔をして、
ただみんながきちっと進路を決めてほしいだけだから違うと否定する
が、桜木は「お前、好きな人の期待に応えたいって気持ちがあるから
だろ?いつまで自分をごまかすんだ?逃げずに自分の気持ち伝えろよ。
じゃないとふられた俺の立場がないんだよ」と言う。それを聞いたた
か子は「わかった」と答える。

 翌日、桜木が東明大に来ると、校門で全日制の橋本がうつむいて立
ち止まっていた。桜木が「どうした?」と声をかけると橋本は緊張し
て何も言えない。桜木が「何で東明大受けようと思った?有名校だか
ら?」と言うと、橋本はキッとなり、こどものころニューヨークのク
ライスラービルを見て感動しことを話す。それを聞いた桜木は自分が
東大寺の大仏殿を見て建築家になろうとしたことと同じだと感じ、橋
本の肩をポンと叩いて一緒に校門をくぐる。

 桜木の合格発表日。クラスの代表として発表を見に行くたか子は自
分のことのように緊張して朝食がのどを通らない。

 こっそりと見に来たはずのたか子だが、桜木と鉢合わせてしまう。
おそるおそる桜木に結果を聞くたか子。

 そのころ三葉学園の教室では生徒たちが桜木の結果を気にしてそわ
そわしていた。そこへ由布子の携帯に「サクラギ、サク」という件名
のメールが届く。合格したと知り、みなで万歳三唱する。

 報告を終えたたか子と桜木が帰ろうとすると、橋本がやってきて
「これからは同級生です」と声をかけてくる。橋本と別れた後、桜木
は「じゃあ次はめだかの番だな」と言う。たか子はうつむき考え込む。

 卒業式当日。矢部、たか子に卒業する生徒は12名、そして椎名が
明青高校で教鞭をとることが祥子から正式に伝えられる。

 式が始まり、講堂で一人一人に卒業証書が手渡されていく。その様
子をしみじみとした表情で見つめるたか子、祥子、椎名、矢部。

 式が終わり、たか子は椎名としゃべりながら校庭に出てくる。椎名
が「どうですか、初めての卒業式は?」と聞くと、たか子は「なんか
すごくうれしいです」と答える。ふと立ち止まりたか子と椎名は校舎
を見上げる。たか子は「やっぱり私、立派な教師になれそうにありま
せん。でもいいんです、それで。私は生徒と一緒に笑ったり、泣いた
り、怒ったりして一緒に答えを見つけていこうと思います」と言う。
すると椎名はにっこりし、「それが私があなたから教わったことです」
と答えるのだった。

 卒業生たちが笑顔で口々に写真撮るから早く来いよとたか子をせき
たてる。椎名が「ほら生徒たちが待ってますよ」と言うので、慌てて
行こうとして、椎名のほうを向き「椎名先生、学校が変わってもまた
会えますか?私はまた話したいです。ラーメン屋でもどこでもかまわ
ないので」と言って笑顔で椎名を見つめる。
 椎名もにっこりし「もちろんいつでも連絡を下さい」と答える。た
か子は喜び卒業生たちのところへ走っていく。

 みんなで並んで写真を撮ろうとすると、そこへ明日香(黒木メイサ)
が現れる。「どうしてもみんなにおめでとうと言いたくて」とおずお
ずと言う明日香に、たか子は一緒に写真を撮ろうと言って明日香をみ
んなの中に入れる。もちろんみんな大歓迎する。

 教室に戻り、たか子は卒業生ひとりひとりに言葉をかけようとする
が、頭が真っ白になって何にも言えなくなってしまう。えーと、えー
ととしどろもどろになるたか子。すると生徒たちがひとりひとりたか
子に言葉をかける。

由布子
「めだかごめんね。修学旅行のときおせっかい焼くななんて言っちゃ
って。あたしこいつ(小山田)と幸せになるから」

小山田
「おれ、カツアゲ事件のとき信じてくれてうれしかったよ。あのこと
は一生忘れません」 

種田
「マジックショー、とても楽しかったです。おかげで息子と向き合う
ことができるようになりました。これからは父親らしくしていこうと
思います」

刈谷
「俺もよ、(娘の)景子のことでは世話になったな。お前のへたくそ
な授業、もう少し受けていたかったよ」

順平
「僕、こんなふうに、みんなと話ができる日が来るなんて思ってませ
んでした。先生が来てくれてよかったです」

明日香
「お父さんも、お母さんもだいぶ明るくなって、結構楽しくやってま
す。落ち着いたら今住んでる町にも遊びに来てください」

桜木
「どうもありがとう……目黒先生」

 たか子は感極まって涙ぐむ。
 「あの、私正直言うと教師になりたくてなったわけじゃありません。
でも今はこの仕事大好きです。もし初めて担任するクラスが三葉学園
のこの4年1組でなかったら、こんなふうに思えなかったかもしれま
せん。こんな頼りない先生を半年間支えてくれてありがとう。私はみ
なさんと会えたことを心から誇りに思います。本当にありがとうござ
いました」
 深々と一礼するたか子。それを見て卒業生たちももらい泣きする。

 卒業生たちが去った夕暮れの4年1組。1人残ったたか子がこれま
での思い出を回想しながら教室内を静かに歩く。

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 −今でもふと考えることがある。もしあの日、あの門をくぐってい
なかったら、私はどうしていたのだろう。胸の奥でくすぶっていた小
さな小さな炎……今もまだ気づかないふりをしていたのだろうか。
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 2005年4月。出勤してきたたか子に矢部が椎名の代わりに来た新人
教師希実を紹介する。矢部が祥子の口真似をしながら希実に「定時制
で学ぶ生徒は様々な事情を抱えた人たちがいます。中にはどうにもな
らないこともあるかと思いますが、そういうときは決して失敗を恐れ
ず、やれることを精いっぱいやってください。自分で自分の限界を決
めてはいけませんよ」と言う。そこへ祥子が現れる。驚く矢部を尻目
に祥子は「だいたいのところはわかりましたね」と言うと、希実はお
どおどして「なんだか私不安です」と言う。祥子は「私あなたに良く
似た人を知ってます。大変だったんですよ、生徒にやつあたりしたり、
不登校の生徒に余計なことしたり、1人で勝手なことばかりして最初
はどうなることかと思いましたけど」と言うので、たか子は肩をすく
める。しかし祥子は続けて「でも今では三葉学園になくてはならない
教師になりました」と言う。

 たか子が授業をしに、廊下を歩いてくると、教室に入れないでうつ
むいている希実がいた。希実は「私のような何のとりえもない人間が
教えるなんて……」と自信なさそうに言う。たか子はにっこりし「大
丈夫、生徒が教えてくれますから」と言う。

 たか子は1年1組の教室に入る。そこにはまた様々な年代の生徒たち
がいた。たか子は教卓に立ち「はじめまして、今日からこのクラスを
担任することになりました目黒たか子です」と笑顔で言う。その表情
は自信と希望に満ちあふれていた(終わり)。


寸  評  これでもか、これでもかというくらいのハッピーエンドになりま
した。現実にはこううまく事が運ぶことはないだろうなと思いつつ、
でもとても元気を与えてくれるドラマでした。卒業式で様々な世代の
人たちが何の抵抗感も違和感もなく卒業写真を撮っている、いい光景
だなと思いました。もしこういう学校が現実にあったら本当にいいだ
ろうなと心から思います。ユートピアみたいな気がしました。

執 筆 者 ケン()

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2. 編集後記
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 第1話を見たとき、たか子を中心としたたか子のストーリーかと思って、こ
れまでの教師が生徒に何かを教えるというのとは違ったドラマになるのかなと
思いました。しかしその後の展開はやはり生徒が問題を抱えていて、たか子が
それを手助けするという展開になりました。たか子は金八先生のような強烈な
インパクトを持っているわけではないので、ともすればドラマ性を抱える生徒
に存在感を弱められている部分がありました。そこがちょっと残念だったかな
と思います。(ケン)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv/
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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