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===================================================== 発行部数 54 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2004/11/30 (Tue) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.火曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 火曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル マザー&ラヴァー 局 名 フジテレビ 放映日時 火曜22時 キャスト 岡崎真吾(坂口憲二) 杉浦瞳 (篠原涼子) 永野圭(水川あさみ) 中町恭介(金子貴俊) 神野麻衣子(矢沢心) 種田庄二(蛍原徹) 野本公平(阿南健治) 岡崎マリア(松坂慶子) 脚 本 岡田惠和 あらすじ 第9話「息子より犬」 劇団の稽古場。公演日が近くなり、劇団員たちは稽古場に寝泊りし て稽古。岡崎真吾(坂口賢二)は団員の中町恭介(金子貴俊)と稽古 後、話をしている。恭介が「お前もうすぐ誕生日じゃないの?どうす るの?その日は?」と恋人杉浦瞳(篠原涼子)または母マリア(松坂 慶子)のどちらと過ごすか?と尋ねるが「自分の誕生日だからさ。 (どうするかは)俺が決めることじゃないでしょう。誘われるもので しょう」と真吾は答える。演出の永野圭(水川あさみ)は脚本をまた 書き直している。団員達は、毎食コンビニ食に飽きている。 岡崎家。マリアがちらし寿司を作っている。出入りのコンビニ店主 種田庄二(蛍原徹) がおひつの酢飯をうちわで扇いで冷ましている。 芝居の稽古をしている真吾や団員達に差し入れをしようと思っている ようだ。 瞳の会社の食堂。瞳と神野麻衣子(矢沢心)が話している。瞳は 「彼女の腕の見せ所って感じしない?」と真吾に差し入れしようと考 えている。麻衣子が「腕の見せ所ってことは評価が上がるチャンスで もあるんですけど、失敗すると評価がまる下がりになるので要注意で すよ」とアドバイス。瞳は寒くなってきたので豚汁にしようと思って いるが、ご飯物を何にしようか迷っている。そこへ五十嵐部長(田山 涼成)が通りかかる。瞳は五十嵐の好物を聞く。「おふくろのちらし 寿司」という答えだった。 瞳の部屋。麻衣子を助っ人に瞳は料理を作る。 劇団の稽古場。稽古が終了し、誰が買い出しに行くかだが、団員達 はコンビニご飯に嫌気がさしている。そこへマリアがちらし寿司と豚 汁を差し入れに来る。ほどなく瞳と麻衣子がやって来る。差し入れの メニューはマリアと同じ。 みんなでそろって食事をすることになる。マリアのちらし寿司は錦 糸卵・イクラ・刺身など彩りもよく食欲をそそる感じ、一方の瞳のは レンコンやサヤエンドウなどのトッピンクで比べると地味。マリアの 差し入れの方からどんどんなくなる。マリアは自分の方からなくなる のを気にしている。瞳は白けた顔。恭介と演出の永野圭(水川あさみ) が困った顔をしている。真吾は「うまいね。どっちも」と言うが高石 宏一(高山猛久)、藤永忍(麻生幸佑)、可愛今日子(西丸慶子)の 3人は瞳の方を食べて「なんか味がしない」という反応。瞳の顔がシ ョックで固まる。 稽古場。真吾は差し入れを気を使って全部食べたためお腹が痛い。 真吾は「大丈夫かなあ。二人」と瞳とマリアを気遣う。「あんたも大 変だね」と圭。真吾は「電話しといた方がいいかな」と恭介に聞き瞳 に電話する。圭は脚本の書き直しで悩み、元に戻してしまう。 瞳の会社の食堂。瞳は「悔しい。絶対悔しい」と言っている。「向 こうの方がおいしかったですしね」と麻衣子。瞳は「リベンジだ。も う一度作って『おいしい。いいお嫁さんになるぞ』って言わせてみせ るんだ。特訓だ。頑張ろう」と麻衣子に話している。 岡崎家。マリアは大学時代の友人(上村香子)に差し入れした時の 様子を話している。マリアは自分は主婦歴も長いので料理ができて当 たり前。瞳と差し入れがだぶり、自分の料理の方が劇団員達の反応が 良かったことが、後味が悪い様子。友人は「勝って気持ちが良かった んじゃないの?」とマリアに尋ねる。マリアは「そうかもしれない」 と笑うが、料理の勝負のようになったことが嫌なようだ。友人が息子 は最後は母親の元を離れていくもの、だから私は勝とうとしないこと に決めたと言う。友人は連れてきた子犬を抱っこして「ワンちゃんは 裏切らないから。他の女を好きになったりしないしね」と言う。 友人は明日からイタリア赴任の夫を尋ねるので、マリアに強引に犬 を預けていく。 友人の本音は嫁に犬がなつくと嫌なので預けたくない。ペットホテ ルを予約したが、マリアも真吾が結婚したら一人きりで寂しくなるの で犬と暮らす生活の練習になればと友人はマリアに言う。 スーパー。瞳と麻衣子は食材の買出し。真吾から瞳の携帯に電話が 入る。瞳は「誰でも出来るちらし寿司」の本を持って「大丈夫だよ、 気にしてない」と答える。 劇団稽古場。真吾は瞳の「気にしてない」という言葉を真に受けて いる。圭が「気にしてるっつうの、バカ」とつぶやいている。 瞳の部屋。瞳と麻衣子はちらし寿司の特訓で大量に作っている。麻 衣子は「二人で全部食べるんですか?」と嫌な顔。瞳はトッピングの エビを食べ「まじい」と一言。 公園。マリアが預かった犬を散歩させている。 岡崎家。マリアが種田が持ってきたドックフードを犬に食べさせて いる。マリアは種田に「老後は寂しくならないように私、犬でも飼お うかなと思ってね」と言う。真吾が家に電話するとマリアの電話口で 犬の泣き声がする。友人に頼まれて預かっていると答えるマリア。 マリアの回想シーン。小学1年生の真吾は犬を飼っていた。犬が死 んで泣きじゃくる真吾をマリアが慰める。真吾は「母さんがいるから 寂しくない」と言う。 劇団稽古場。種田がマリアに頼まれて暖かいお弁当の差し入れに来 る。圭は台本の書き直しに悩んでいる。帰り際、種田はマリアが犬を 預かっていることを心配している。「真吾君、先生なんかあった?犬 なんか預かっちゃって。『老後寂しくないように私も犬飼おうかな』 って」と種田からマリアの様子を聞いた真吾は心配になる。恭介が 「どうした?」と真吾を心配する。真吾は圭が台本直しに悩んで団員 達に休憩を言い渡した隙に実家へ帰る。 岡崎家。「将来きっと寂しくなるから犬飼うの絶対止めろよ」と真 吾がマリアに言う。「俺が母さんを絶対寂しくなんかさせないよ。昔 犬飼ってたの覚えてる?俺寂しかった。大事な命がなくなってしまう の。どういうことか。犬が死んで父さんが死んで俺が母さん守らなき ゃって思ったんだ。だから母さんを寂しくさせない」と真吾は語りマ リアは「ありがとう」と答える。 稽古場。真吾が戻ってくる。真吾が帰った後、マリアは「お荷物に はなりたくないしね」と嬉しい反面、心中は複雑。 瞳の部屋。出来上がったちらし寿司を前に瞳と麻衣子が話している。 瞳は出来上がった分すべて持っていこうとするが、少なめでもうちょ っと食べたかたったなと思わせるほうが、程が良いとの説明。麻衣子 は「自信過剰なバカな女ほど作りすぎるもんです」とアドバイス。麻 衣子は「劇団とかって大丈夫なんですか?男女間にルーズっていうの か、前つきあっていた同士が平気でやってたりする」と真吾と団員の 誰かが昔付き合っていたということはないかと尋ねる。瞳は圭と今日 子の顔を思い浮かべ「ありえない」と一笑する。 劇団の稽古場。瞳と麻衣子が差し入れを持ってくる。真吾と麻衣子 はお茶を入れるために席を立つ。麻衣子は真吾に「あの年であんなピ ュアな人いないですから」と瞳のことをよろしくと頭を下げる。 今日子が差し入れのちらし寿司を食べながら、圭と瞳の顔を見て 「微妙なツーショット。今かのと元かのっていうやつ」と言う。今日 子は圭が真吾と昔付き合っていたことをバラしてしまう。そこへ真吾 と麻衣子がお茶を入れても戻ってくる。 気まずい空気が流れている。真吾が瞳に何かあったか聞くが、瞳は 何もないと答える。 劇団員馴染みの居酒屋「暗転」。圭が瞳を呼び出している。瞳は圭 と真吾が付き合っていたことにはこだわっていないと言う。瞳は真吾 と付き合うことで相当ストレスが溜まっているようで「疲れるんだよ ね。好きなんだけどさ。勝ち負けとか考えちゃうんだろね」と愚痴を こぼす。圭は「(マリアとは)戦いとして成立していないじゃないか と思うけど。真吾はあんたに無茶苦茶惚れているんだし堂々としてな よ。あんたがちゃんとしてないと他の誰かが犠牲になる訳だし。『勝 つと思うな。思えば負けよ』」と美空ひばりの歌「柔」の一節を引用 して瞳を励ます。 そこへ店長野本公平(阿南健治)が「勝つと思う な」と歌いながらビール1本をおまけする。 瞳が「今つきあっている人、年上でしょ」とからかう。瞳は圭に 「Hした?」と聞くと「してない」と答える。「なんで別れたの?」 と聞くと圭が瞳に耳打ちする。 瞳はそれを聞いて「マジで?」という反応をするが、内容はわから ない。 岡崎家。友人が犬を引き取りに来る。友人は「飼ってみたくなった ?」と尋ねるがマリアは真吾から「『俺が母さんを寂しくさせない』 と言われちゃったんだ」と答える。マリアは「彼女とも勝ち負けとか 考えないようにする」と言う。マリアは「勝つと思うな。思えば負け よ」と歌い「あんな心境で言ってみようかなと思って」と話す。友人 は「でも、いつか私の気持ちがわかるようになるわよ。そのときは言 いなさい」と帰っていく。 劇団の稽古場。圭は脚本の書き直しを迷っている。恭介は真吾に 「お母さんと瞳さんどっちか選ばなきゃいけないとしたらどうする?」 と尋ねる。真吾は「くらべる方がおかしいよ」と答える。恭介は「で もさ。船が沈没しそうになっててどっちかしか助けられないとしたら どうなんだよ?」と尋ねると「どっちも助けるよ。俺は必ず」と真吾 は答える。真吾の言葉に団員達は感動している。 明日、11月30日は真吾の誕生日。瞳とマリアはそれぞれ「明日 はお母さんと(彼女)と過ごすんだろうな」と言っている。 真吾と恭介は人力車の客待ちをしている。真吾は誕生日の日に誰か らも連絡がなくて落ち込んでいる。そこへマリアと瞳から携帯に電話 が入る。二人ともそれぞれ「おめでとう」のメッセージだけであっさ りと切れる。二人は「勝つと思うな。思えば負けよ」と歌っている。 真吾の心に北風が吹く。 仕事帰りの瞳はマリアと歩道で偶然出遭う。「あれ、一緒じゃない の」と二人は同じことを言う。マリアは「同じこと考えた?」と尋ね ると瞳は「多分」と答える。 「暗転」。落ち込む真吾を団員達が慰めている。その頃、瞳はマリ アの手を引いて「暗転」に向かっている。野本がおでんを大皿に盛り からしで「おめでとう」と書きロウソクを立てて持ってくる。真吾は 落ち込んでそれどところではない。瞳とマリアが店に現れたらしく真 吾の顔に笑みが戻る。 寸 評 マリアの友人が息子が結婚して寂しいから犬を飼っているという のは、そういう行為自体が寂しいなと思いました。もう第9話までき てしまいましたが、真吾はその間に成長したのでしょうか?能天気で 直情傾向、毎回葛藤もなく売れない役者であることに焦燥感もない、 誕生日を迎えて29歳になりましたが、こんな29歳見たことがあり ません。このドラマの世界にじっくり入り込めないのを感じます。 執 筆 者 たま() ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 遅ればせながらドラマ「天体観測」を見ています。脚本は「ラストプレゼン ト」の秦建日子です。ドラマの中で予備校生徒が臨時教師役の坂口賢二に「こ のまま小さくなってこの世界からいなくなりたい」と言うようなことを洩らす シーンがありました。これって「ラストプレゼント」で歩が家出していたとき に同級生に言った台詞とよく似ていると思いました。やはり前作を引きずって しまうものなのでしょうか? 「天体観測」は、始まったときから「愛という名のもとに」の登場人物・ス トーリー設定が似ているなと思っていたのですが、見ているとやはりそんな気 がします。 私の場合「マザー&ラヴァー」を見ていてもマザコンを理解できるようにな ったり、マザコンに対して寛容な気持ちになるという心の変化は正直言ってあ りません。 坂口賢二だからマザコンでも許される、松坂慶子が若くてきれいなお母さん だからマザコンでも仕方がないというドラマストーリーよりも、役者の存在に 頼りすぎているドラマのように感じます。これを見てマザコンの理解度が進む というより、この話は現実には存在しないファンタジーワールドなんだという 気持ちの方が強くなるばかりです。(たま) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv url :http://www.j-drama.tv/ ID :draken このメールマガジンは、メールマガジン[Macky!]を利用して発行しています。 (http://macky.nifty.com/) 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