メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2004/11/20


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  2004/11/20
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第116号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●竹馬

「私も、何かスポーツしようと思っていて、竹馬にしようと思っているんですよね
ー」と言うと、たいていの人は「何で?」と、不思議な顔をする。
周りの人は、空手、ソフトボール、ジョキング、バトミントン、テニス、エアロビ
クスなどやっている。

最近目新しいのが、エアロビクス。
町主催で行われているスポーツクラブの啓発活動の一環。
上屋久町は現在行っていて、屋久町のほうも、来週辺りから組み込まれるようだ。

私は、竹馬に乗ったことがなくて、前々からトライしてみたかったスポーツ?だっ
た。
竹馬をするということは、まず竹馬を作らなければならないのであった。
昔遊んだことがある人ならば、作り方を知っているはず。
近所の50代のまさかずさんに尋ねてみた。

ところが、竹馬に乗った記憶がないというではないか。
「僕はお坊ちゃまだったから、そういう遊びはしなかったんだよね。他の子がやる
のは見ていたんだけど、」と言う。
なるほど。

「でも、今の神山小学校の生徒たちは、学校で必修だから、竹馬全員乗れるように
なるみたいだよ。」「じゃあ、小学生に教わりに行くしかないかな。」と私は思った。
なぜか原集落にある神山小学校は、竹馬に力を入れている。
学校の伝統行事なのか、年に一度、竹馬大会もあるらしい。

60代の洋子さんにも聞いてみたら、「作ったことはないけど、子供のころ乗ってい
たから、コツはわかるよ。」と、教えてくださった。
洋子さんは、男の子に混じって、竹馬をしていたのびのびした子だったようだ。

とにかく、竹馬を作ることにした。
まさかずさんが手伝ってくれた。というより、結局、まさかずさんが、試行錯誤し
ながら全部作ってくださった。

私は一体何をしていたかというと、竹馬の作り方の本を見ていた。
いろんな昔の遊び道具の作り方が載っていて、「なるほど、なるほど。」と、本の中
に入り込んでいたのだった。

本の作り方通りだとうまく行かなくて、一部アレンジして完成。
針金の巻き方が一番大変だった。というか、私が大変だったというより、作ってく
れた人が大変だった。

材料は、まっすぐな竹2本、足を乗っけるところの板4枚、針金。
まさかずさんが、その辺から材料を集めてきた。
針金だけは、ちょうどいい太さのが見つからなくて、買いに行った。

手ごろな長さと太さの竹を、好みの高さのところに印をつける。
(出来れば節があるところが、板がずれなくてよい。)
足を乗せる板は、竹を挟むところだけ彫刻刀で削って溝をつける。
ついでに、針金を巻くところも、少し溝をつけておく。

まず、足を乗せる手前のほうをすぼめて、針金でグルグル巻く。
次に竹の棒を挟んでいる所を巻く。
それだけだと、竹馬に乗ったときに板がずれてしまうので、下に支える添え木をつ
けるのがポイント。
足を乗せる板の位置は、その人のレベルに合わせる。
慣れるにしたがって、高さを高くしていく。

竹馬は、たやすいものではなかった。
ここでやめてしまうと、洗濯の物干し竿になってしまっては、せっかく作ってくだ
さった人に申し訳がない。

洋子さんから聞いた、竹馬の乗り方のコツがある。
まず、壁に背中をつけて竹馬に乗る。
(背中が壁についているので、安心感がある。)
その場で足ぶみをして、竹馬の怖さに慣れる。

そうこうしている内に、自然に乗れるという。
竹馬の手で持つ部分は、ぐらぐらしないようにしっかり持つ。
裸足で乗るほうが、断然いいらしい。

他の人が、竹馬に乗っている人の前に向かい合って立ち、竹を持って介助すること
はしてはいけない。
(乗っている人が、後ろに倒れやすくなり、なかなか上達はしない。)
介助者なしでやったほうが、早く上達するという。

バランス感覚を養う、ちょっと懐かしいスポーツ?だ。
コツがわかったおかげで、竹馬の試練を超えることが出来た。
『天高く竹馬超える秋』とでもいうところかな。



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発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
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屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
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