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============================================================ [[ e p - b o o k s ]] edition: 7-Nov-2004 ============================================================ おはようございます。 発行人しております、shi でございます。 emichanproduction.com http://www.emichanproduction.com で、毎週連載中のいろいろなビジネス関連の本を紹介して行きます、本メルマガは 発行人の知識と経験をもとにした、ビジネス本に対する 感想や批評などを、だいぶ言いたい放題に盛りだくさんで進めて いこうと思っております。 さて、今回も見事に遅れてしまいました。 しかも一週間遅れ! ごめんなさい。本当に平謝りです。 なぜかと言うと、今回は本の読むスピードというよりは、 私の生活が見事に破綻してしまいました(号泣) というのも、昨日に一つ、来週に二つ契約締結を 迎えていて、毎日朝は9時から夜3時まで会社に缶詰だったのです。。。 しかも、私の仕事に対するたった一つのポリシー 「休日には会社にいかない!」 すら破らされてしまったのです。天気のいい文化の日も夜の3時。。。 おかげで少しおなかの周りの肉が減ったようにも思えるのですが(苦笑) 何よりも、 睡眠時間をくれぇー!!!! という感じでした。 で、思うのですが、平社員ってぼろ雑巾くらいに使われるじゃないですか。 CEOくらいだと、働くんですかねぇ。私の上司は。。。なのですが。 ということで、とあるCEOの告白記を今回は取り上げるとしましょう。 <<<<<<<<<<<<<<<<<< Book Review >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> [アップル薄氷の500日 / ギル・アメリオ] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797306157/kikuyaasakusa-22 何事に於いても、その物事の見方によって感じ方は違うというのは 誰もが感じていることだと思います。 その最たる例の一つとしてあげられるのが、このギル・アメリオの 過ごした 500日間のアップルでしょう。 任期中2度の四半期での大赤字、最後はスティーブ・ジョブスに追いやられた というかなりネガティブなイメージを残しがちな彼ですが、彼の目から 見たアップルの時代というのは、『アップルコンフィデンシャル』にあるような (とはいえ、これにはさほどひどくも書かれてはいないが。。。) ものではなく、 どう見ても瀕死の重傷と複雑骨折を同時に起こしている病人のような 会社を、かなり健全な状況に戻せそう、というところで蹴りだされたように ところなのでしょう。 携帯のカメラをはじめとするデジタルカメラで使われているCCDの開発者の 一人であり、ナショナルセミコンダクターを見事に企業再生した、企業再生の プロであるギルが、その企業変身(トランスフォーメーション・マネジメント)の 手法を持って瀕死の「アメリカの象徴の一つ」、アップルに来たら。。。 というところですが、確かに、会社が傾く時に会社の指令系統や方向性などは ぼろぼろになっているのが常で、マネジメントの総入れ替え、企業風土の改善、 従業員の士気向上、などなどなど、いろいろやらねばならないことがある中で、 あまり知られていなかった手持ち現金のショートという事実と、タイアップした 映画「ミッション・インポッシブル」のように、ラップトップが火を噴いたという 有名な話に限らずよく知られていた製品のクオリティの低下という危機を、 どう改善したかをかなり詳細に記載されていて、彼も本の中に書いているように メディアによる情報の歪曲によって、アップルのドタバタの部分だけしか 見えていなかった読者にはかなり新鮮なことなのだと思います。 その中で、どうしても会社という物が人と人のつながりで出来上がっている、 ということがよくわかるのが、社内での対立や協調の変遷や、社外の CEOたちとの 様々な交渉ややり取り、そして、彼がそれに対してどう考え、どう評価しているかが かなり包み隠さず書かれている、というところです。 とはいうものの、この本、彼が自分でペンを取った訳でなく、彼に親しいインタビュワー兼 ライターの人とのかなり長期にわたるインタビューをベースにかかれているということなので、 レビューも入っているもののどうなのでしょうね。 とはいうものの、自分の考えと対立し納得できない物に対してはっきりと 嫌悪感を示しているのは、やっぱり人間なんだよなぁ、という気がします。。。 最後に、どうしてもナショナルセミコンダクターの時の成功がベースなのでしょうから、 「トランスフォーメーション・マネジメント」を参照して、「本来ならこうなるはずなのだが」 と云わんとしているところが、最初に読んで数年経った今、鼻につくと云うか目につくと云うか。。。 ま、きっとCEO というのは様々な要素を必要とされるものの、その中でも 如何に自分の雇い主である「取締役会」とうまくつき合うか、という中間管理職と あまり大差のない所にポイントがあったりするのかなぁ。。。とも思ってしまいます。 あんなにあっさりと更迭されては。。。 http://www.emichanproduction.com/ -> "Book Review" <<<<<<<<<<<<<<<<<< Book Review >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> 初めてこの本を読んだとき、ちょうど世の中には、この本の中でも参照されて いますが、ジム・カールトンによる「アップル」 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152081902/kikuyaasakusa-22 も出ていたのですが、私としてはこちらを先に読んでしまったので、 「ギルってすごいんじゃない。」 から入ってしまい、上司から「ジム・カールトン、読んだ?」と 言われて読んでちょっと見方が変わったなぁ、という落ちもあるのです(笑) で、次回はその「アップル」を、と思ったのですが、 上下刊はきついなぁ、と思っているので、ちょっと路線を変えるとしますね。 ご期待くださいね。 さて、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、 80年代や90年代のポップスの紹介をする ep-music <http://melten.com/osusume/?m=18932&u=18931> で、このところアンビエントハウスにドハマっていて 金融小話の連載、 ep-finance <http://melten.com/osusume/?m=18930&u=18931> で、証券化って、という話と、お金に関するちょっとしたティップのコラム をそれぞれ発行しております。 また、既発のきわめて個人的で、何でもありの ep-update <http://melten.com/osusume/?m=18652&u=18931> は、土曜にこの3つをダイジェストを中心に いろいろアップデートしたことやはみ出したネタなどをご紹介して行こうと思っております。 ところで。 shiの糧は皆さんのフィードバックです。 ぜひとも、読後の感想もお送りいただけますと幸いです。 では、また来週! ============================================== ep-books: 発行人: shi http://www.emichanproduction.com/ メニューの "main magazine" でバックナンバーと 登録/解除をどうぞ。 melcup: 49部 emaga: 29部 Mailux: 2部 メル天: 15部 メルマ: 20部 ============================================== 本メルマガは転送は変更を加えない限り許可ですが、 あわせて、上記サイトからの購読をお勧めください。 |