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タイトル:Daily Drama Express 2004/10/26 めだか (4)  2004/11/06


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/10/26 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル めだか
局  名 フジ系
放映日時 火曜21時
キャスト 目黒たか子(ミムラ)
 椎名亮介(原田泰造)
 桜木拓 (瑛太)
 川原由布子(須藤理彩)
 矢部弘紀(山本太郎)
 刈谷六郎(泉谷しげる)
 種田直文(小日向文世)
 国見祥子(浅野ゆう子)
  川嶋多英(木内晶子)
  小山田修(山崎樹範)
  高杉順平(平岡祐太)
  吉住明日香(黒木メイサ)
  武井康 (加藤康起)
 山本えり(朝比奈えり)
 根本ゆうや(遠藤雄弥)
  森本正治(林隆三)
  目黒みず江(市毛良枝)
脚  本 相沢友子

あらすじ  夕暮れ時の三葉学園。夕暮れの校舎内を出勤してきたたか子(ミ
ムラ)が歩いている。最近教師生活が順調なせいかニコニコ顔のたか
子。しかし職員室へ向かう途中、祥子(浅野ゆう子)に出会い、たか
子は思わず笑顔を引っ込める。そして(小山田の件で先走った行動を
とったので)おそるおそる「おはようございます」と言うと、祥子は
いつものように落ち着いた口ぶりで「おはようございます」と返す。
たか子は祥子の真意がわからず、戸惑う。

 職員室に入ったたか子は、昨日生徒とともに祥子に異を唱えた椎名
(原田泰造)のことが気になってしかたがない。そこで椎名のところ
へ行き「昨日はありがとうございました」と言うと、椎名は「あっ、
いえ、どういたしまして」とぎごちなく答える。たか子は「国見先生
はこの件についてどう思ってんでしょうか?」と尋ねると、椎名は
「今回は目をつむってくれるんだと思いますよ」と答える。ホッとし
たたか子は順平(平岡祐太)がしゃべったことを椎名や矢部(山本太
郎)に話して聞かせる。「このまま馴染んでってくれればいいんです
けどねえ」と笑顔のたか子。

 そんなわけで授業中、たか子は順平に質問をあてて答えさせようと
するが、順平は口をきかない。あてがはずれたか子は少しがっかりす
る。

 その日の帰り、たか子はまたラーメン屋に立ち寄る。すると種田
(小日向文世)、桜木(瑛太)、小山田(山崎樹範)が来ていて、た
か子に声をかける。小山田は「塩しょうがラーメン」と言って、たか
子の分を注文する。たか子は種田を見ると、種田が息子にお金を渡し
ていたことを思い出す。種田の息子は父親が定時制部に通っているの
を恥ずかしく思っていて、誰にも言うなと言っており、種田はこのこ
とは秘密にしてくれと苦渋の面持ちでたか子たちに頼むのだった。た
か子が自分を見ているのに気づいた種田はたか子に「高杉くんしゃべ
ってくれませんでしたね」とたか子に言う。たか子は「残念です」と
肩を落とす。小山田は「そんな簡単にいかないんじゃない」と言う。
たか子は順平について詳しいことを聞く。すると種田が、今年の春に
転入してきたけど1学期はほぼ全休、学校へ来るようになったのは最
近からと事情を話してくれる。

 翌日、たか子は多英(木内晶子)とランチを食べる。たか子はいつ
ものように「おいしい〜」とご満悦の様子。多英が「先生業に慣れて
きた?」と尋ねるので、最近クビになりかけたが生徒たちがかばって
くれたこと、うつむいてしゃべらなかった生徒が口をきいてくれたこ
とを話す。多英が「めだか、教師に向いているんじゃない?」と言う
と、たか子は「やっぱりそう思う?」と確かめるように多英に聞き返
す。そんなたか子を多英が「取り柄がないって言ってたけど自分で気
づいてなかっただけじゃない」と励ますと、たか子は「私もちょっと
そう思う。なんか自分が必要とされてるっていうかさあ」と有頂天に
なる。

 三葉学園体育館。全日制のフェンシング部の練習が行われている。
その中の一人の女子部員を外からじっと見つめている順平の姿がある。

 その日たか子は、みんなに順平が学校生活に馴染むように手助けし
ようと提案する。しかしみんなはあまり急かすと逆効果になると否定
的な態度をとる。しかしたか子はそれでは何も変わらないじゃない、
もっとクラスがひとつになるようにがんばろうと力説する。それでも
生徒たちは「どうしちゃったんですか?まるで先生みたいですよ」と
冷やかすだけでのってこない。たか子はそれなら自分ひとりでやると
ふくれっ面し、教室を出て行く。

 たか子が廊下を歩いていくと外の景色を眺めている順平を見かける。
よーしと意を決して順平に近づくたか子。

 そのころ職員室では矢部が祥子に順平がしゃべったことを話してい
た。矢部が「回復の兆しでしょうか?」と質問すると、祥子はそうだ
ろうけど、急いで事を進めると本人にプレッシャーがかかるから気を
つけるべきと話す。そして不登校児はなぜ自分がそうなるのか自分で
も原因がわからず思い悩んでいるから、どうしてと聞いたり、がんば
れと言うこと、親に心配かけるなと言うことは心理的に余計な負担に
なるから絶対禁句、とにかくせっかく毎日登校するようになったのだ
からより慎重に対処しなくてはならないと付け加える。

 しかし、そうした祥子の心配したことをたか子は全部順平に対して
言ってしまう。順平は何も言わず立ち去ってしまう。たか子は少し残
念に思うが、気を取り直し職員室へ行く。たか子が入ってくると祥子
たちは、(順平に余計なことをしてないかと)心配げにたか子の顔を
見る。「何か?」と笑顔で聞き返すたか子。

 その日の帰り、たか子はしょげ返った表情で家路についた。途中い
つものラーメン屋を見かけると目をつむり早足でその場を去るが、さ
らに居酒屋の焼き鳥を焼くにおいの誘惑に負けて店の中に入っていく。
するとそこには仮谷(泉谷しげる)がいた。たか子を見て、「バカや
ろう、おまえとの関係を怪しまれたらどうすんだ」と怒り出す。刈谷
はこの店の未亡人の女将目当てにやってきていたのだった。たか子は
顔をしかめ「刈谷さんと私?」と言って、そんなのありえないと言わ
んばかりになる。

 刈谷と一緒に飲み始め、たか子は順平に禁句を全部言ってしまった
ことを打ち明ける。刈谷は酔った勢いでそんなこと気にすんな、がん
ばれと言ってなにが悪いと言うが、たか子は「もし私の言ったことで
高杉くんが傷ついていたら……」とふさぎこむ。刈谷は「女でもでき
りゃ直るよ。男は女中心で生きてんの。金も地位も名誉も女にもてた
くて欲しがるのさ」と言う。たか子は「高杉くんの問題はそんな単純
なことじゃないと……」と刈谷の大雑把さをやんわり否定するが、酔
いが回った刈谷はたか子の話に耳を貸さない。

 高杉家。思いつめた表情でトレイにのせた順平の夕食を見つめる順
平の母親の佳代(手塚理実)。そこへ順平が帰ってくる。佳代は笑顔
を作り「お帰り」と言うが、順平は無言でトレイを持ち自分の部屋へ
行ってしまう。

 由布子(須藤理彩)が勤めるキャバクラ。由布子が常連客の相手を
している。酒に酔った勢いで由布子に抱きつき「結婚してくださぁー
い」と言う常連客。それを笑いながらあしらう由布子。

 翌日、常連客は高級レストランに由布子を招き、真剣な顔で結婚を
申し込む。突然のことで由布子は動揺する。食事の後由布子が常連客
を見送っていると、その側を小山田が通りかかる。小山田は「川原由
布子様」と書かれた白い封筒を笑顔で見ていたが、由布子が男といた
ので険しい表情になる。

 ひとりになった由布子に小山田は近づく。由布子はうざったそうに
「なんか用?」と尋ねる。小山田が「新しいバイト遊園地の清掃に決
まってさ」と嬉しそうに言うが、プロポーズの事で頭がいっぱいの由
布子は小山田の話を聞く気になれず「だからなに?」とあしらう。何
かあると見た小山田は「今の男なに?言い寄られているの?」と詮索
する。由布子は苛立ち「結婚してくれと言われているの!」怒って言
い、行ってしまう。驚いて言葉を失った小山田は封筒を渡せずに立ち
尽くす。

 三葉学園体育館前。小山田がフェンシング部の練習を見ている順平
を見かけ、由布子に渡すはずだった封筒を差し出し、「これ、俺の新
しいバイト先の遊園地のチケット」と言って手渡す。

 たか子が授業のために教室に入ってくる。出席をとると順平が来て
いない。小山田は「俺、さっきあったけど」と不思議がるが、「また
引きこもったのかなあ」と言う声があがり、たか子は困惑する。そこ
へ遅れて由布子が入ってくる。小山田は由布子を見てイライラし、唐
突に「川原さん今日プロポーズされたそうですよぉ〜」と冷やかし声
を上げる。「やるぅ〜」「どんな人?」という声があがり、由布子は
「小山田!」と声を張り上げる。

 休み時間、たか子は順平が欠席したことを祥子に報告し、順平の母
親に謝りに行くと言う。しかし祥子はこれ以上先走ったことはしない
ようにと止める。がっくりと肩を落とし職員室を出て行くたか子。

 休憩室に行くと、由布子がベンチに座って首を回していた。たか子
が「おつかれのようですねぇ」とぐったりした声で言うと、由布子も
「あんたもね」とだるそうに答える。たか子もベンチに座り、「プロ
ポーズされたって本当ですか?」と聞くと、由布子は「キャバクラで
働くのきつい年齢だし、息子が病気になったときも自由がきかないし、
これ以上私の都合でこどもを振り回すのは……だからこれは願っても
ない話なのよ」と答える。たか子は「その人のこと好きなんですか?」
と聞くと、由布子は「きらいじゃない」と言う。たか子は「というこ
とは好きでもない……えーっ、そんな気持ちで結婚……」と信じられ
ないといった口調になるが、由布子は「青いなあ、めだか先生は。好
きなだけじゃ生活できないでしょ」とたしなめ、席をたって行ってし
まう。たか子は納得できない様子でいる。

 たか子が職員室で思い悩んでいると、順平の母親がたか子を尋ねて
やってくる。突然のことにたか子は目を丸くする。

 たか子は佳代を会議室に案内する。その途中由布子が歩いているの
を見かけた佳代は「あなたは川原由布子さんですか?」と声をかける。
会議室内でたか子は由布子といっしょに佳代の話を聞くことになる。
佳代は順平のジャンパーのポケットに入っていたと言って「川原由布
子様」と書かれた白い封筒を差し出す。そして順平と付き合っている
のかと尋ねる。由布子は白い封筒を手に取り「これは小山田のだ」と
言い、自分は順平をたぶらかしてないからと釈明する。しかし佳代は
順平に仲のよい友達がいるのなら嬉しいことだし、怒ってはいないと
言う。

 たか子が自分が余計なことをして申し訳なかったと言うと、佳代は
たか子の気持ちは理解できると言い、ただ順平のことはそっとしてお
いてほしい、そうしてくれると約束してもらえるなら順平はまた学校
へ行くようになるからとお願いする。たか子はわかりましたと承諾す
るが、罪悪感からしばらく顔を上げられない。佳代はおもむろに順平
がこうなったのは、頭のよい順平の将来に生きがいを見出してがんば
ろう、偉いねと言い続けた自分がプレッシャーを与え、心に重荷を背
負わせ続けたせいだと話す。そして私はあの子がもう一度笑ってくれ
さえしたらとつらそうな表情で言う。

 そのころ職員室で、祥子は椎名に「椎名先生はずいぶん目黒先生に
肩入れなされるんですね」と言う。椎名は苦笑し「肩入れというか、
ただ目黒先生を見ていると昔の自分の思い出すというか」と答える。
祥子は「それなら椎名先生のようにつらい思いをしないように諭すべ
きではないですか」と言うが、椎名は「目黒先生は自分とは違うかも
しれません」と答える。

 その日、たか子が授業をしていると、順平が遅刻して教室に入って
くる。たか子は驚き一瞬声をかけそうになるがやめる。給食の時間た
か子は食堂の片隅でひっそりと食べる順平の姿を見て足を止め、しば
し順平を見やるが、やがてうつむき何もせずにその場を離れる。放課
後ひとりうつむきながら帰っていく順平を見てもやはり何もできず自
己嫌悪と罪悪感にとらわれる。そんなたか子の様子を椎名が見かける。

 職員室でたか子がぼんやりしていると、椎名が自分の席で帰り支度
をしながら「目黒先生はお帰りにならないんですか?」と声をかける。
たか子は「えっ、ああ帰ります」と言うと、椎名は帰り支度を続けな
がら「たまには飲みに行きませんか?」と言う。

 小洒落たバーのカウンターテーブルで飲みながら話をしているたか
子と椎名。椎名が順平のことを尋ねると、たか子は「一応すべて元に
戻りました」と答える。たか子は「めだかってあだ名どう思います?」
と椎名に尋ねる。突然のことに椎名が返答に窮すると、たか子は力な
く笑いながら「なんかいかにもその他大勢という感じしますよね、あ
んまり似合いすぎてて嫌なんです私」と言ってため息をつく。たか子
は「なにを勘違いしてたんですかねぇ。ちょっとみんなが支持してく
れたからって調子に乗っちゃって。高杉くんのことだってお母さんに
聞いてみれば単純な話じゃないし。よく考えてみればご両親や先生方
ができないことを私ができるはずがないわけだし」と言う。椎名はぐ
いっとグラスの酒を飲み干し「あなただけじゃないですよ。みんな無
力なんです。教師だってしょせんはただの人間なんだから。僕にも似
たような経験があるんです。自分が教師なんだと思うこと自体が思い
上がりだったんですよ。高杉のことは教師である以上永遠に向き合わ
なくてはならない問題だと思います、たとえ答えがないとしても」と
慰めるように言う。たか子はそんな椎名をまじまじと見詰め、やがて
.....

 家に帰り自分の部屋のベッドでぐったりしていると、みず江(市毛
良枝)が洗濯物を持って入ってきて「洗濯物くらい自分で持ってきな
さい」と小言を言う。そして着替えもせずベッドに横たわっているた
か子を見て、「もう、寝るなら着替えなさい、だらしない」と言って
たか子を起き上がらせる。たか子は「私って教師に向いていると思う
?」と尋ねるとみず江は笑いながら「向いてるわけないでしょ。あな
たは教えてもらうことはあっても教えることはないでしょ」と軽く答
える。「そうだよねえ」とたか子はしょげるが、みず江は「だからと
いって辞めろと言ってるわけじゃないのよ」とあっけらかんとして言
う。そんなみず江のさばさばした言い方にたか子は思わずにっこりし
「うん、ありがと、じゃあお風呂は言ってきま〜す」と少し元気にな
る。

 翌日たか子が学校に来ると順平が体育館の中を見ているところに出
くわす。興味を持ったたか子は順平に気づかれないように離れて様子
を伺う。体育館の中では練習を終えてひとり片づけをしているフェン
シング部員の清水麻由美(末永遥)がいた。麻由美は順平のところへ
行き「フェンシング興味あるの?うち部員少ないから定時制の人でも
入ってもらいたいのに」と話しかける。しかし順平はうつむいたまま
で何も言うことができない。麻由美はそれでも笑顔で「じゃあね」と
言って去っていく。そんなやりとりにたか子は思わず笑顔になる。

 教室内では、たか子がおとなしくなったことを生徒たちが面白がっ
ていた。「この前俺たちが味方してあげたから先生に目覚めちゃった
のかなあ」「だとしたらおめでたいよね」と言って大笑いする。そこ
を通りかかり一部始終を耳にした椎名が教室に入り「それでも目黒先
生は何かをやろうとした。お前らは見ているだけじゃないか」としか
る。由布子が「そりゃ、わたしたちだって何とかしてあげたいわよ」
と言えば、種田も「でも目黒先生のやり方はちょっとまずかったので
は」と言う。しかし椎名は「やり方は間違っていたとしても何かをし
ようとした。君らに目黒先生を笑う資格はない」と厳しい口調で生徒
たちを批判して、行ってしまう。

 静まり返る教室内。種田が「私たちに何かできることはないでしょ
うかね」と問いかけると、明日香(黒木メイサ)が「ねえ知ってる?
高杉って好きな女の子がいるんだよ。フェンシング部の練習見ている
じゃん」と言う。しばし考え込む生徒たち。

 体育の授業に向かう途中、由布子は順平に「女ってのは押しに弱い
のよ。だからより情熱的に思う人を選ぶのよ。勝ちたかったら攻める
のよ」と言う。給食の時間、種田は順平に「女の人は強引に行くより
お友達からはじめて距離を少しずつ縮めていけばいいんじゃないかな」
と言う。休憩時間、桜木はそっと「しゃべりにくけりゃ、メールと言
う手もあるぜ」と順平に耳打ちする。放課後、順平が帰り支度をして
いるとき小山田は「うっかり友達になると逆に進展しずらいんだよ、
今さらこっぱずかしいし。いきなりプロポーズって勘弁してくれよ、
でも言うしかないか、でも……」とアドバイスをするつもりが自分へ
の問答になってしまう。

 たか子が帰ろうと校舎を出ると、順平が校庭のベンチに座っている
のが見えた。たか子は隣に座り、いろいろと言ったことを謝り、「教
師じゃなかったらあんなこと言わなかったと思う。だから無理せず、
しゃべりたくなかったらしゃべらなくていいと思う。とにかく無神経
なことしてごめんなさい」と言って帰っていく。

 由布子が道路沿いに立っていると、小山田が通りかかる。「何やっ
てんだよ」と小山田が声をかけると、そこへキャバクラの常連客の車
が通りかかり、由布子を乗せて行ってしまう。

 翌日、たか子が授業のために教室へ行くと、小山田が由布子に嫌味
っぽく「昨日のデートは楽しかったですか?気取った店で飯食って、
その後盛り上がっちゃったのかなあ?」と言うと、由布子は「食事し
た後、息子に悪いからってすぐ家に送ってくれたわよ」と言い返す。
小山田は「紳士面したってキャバクラに来るようなやつだぞ。本性は
どうだかわからねえぞ」と言うと、由布子は「悪かったわねえ、私は
キャバクラで働いているような女よ。だいたい私がどんな人とつきあ
おうが関係ないでしょ。ほっといてよ」と声を荒げる。たか子が止め
ようとするが止められない。小山田は立ち上がり「そうじゃねえよ、
結婚すんなってんだよ」と怒鳴る。由布子は一瞬言葉に詰まるが「な
んで?」と言う。小山田はうつむき、もじもじと「こどもだってとま
どうだろうしさ」と言う。由布子は「じゃあどうしろって言うの?」
と言うと、小山田は「それは…その……」と口ごもる。そんなやり取
りを順平はまじまじと見ている。

 突然「あの」と言う声がして麻由美が入ってくる。たか子や生徒た
ちの視線が麻由美に集まる。麻由美は順平のところへ行き、パンフレ
ットを差し出す。麻由美は順平の入部を掛け合ったが認められなかっ
たので、代わりにフェンシング教室のパンフレットを探してきてくれ
たのだった。それだけ言うと麻由美は教室を出て行く。たか子や生徒
たちの視線が順平に集まる。順平は思いつめた表情になるが、立ち上
がって教室を出て麻由美を追いかける。その気配を察して麻由美は立
ち止まって振り返る。順平はうつむき、おずおずと遊園地のチケット
を差し出す。そして「一緒に、行きませんか」と震える声で言う。教
室からはたか子たちが固唾を飲んで見守っている。麻由美ははにかん
で一瞬うつむくが、顔を上げてにっこりし「いいよ、いつにする?」
と答える。

 それを聞いてたか子たちは教室内に引っ込み、声を押し殺して喜び
合う。順平が教室へ戻ってくると、なぜかたか子たちの方が舞い上が
っていて、「暑いなあ」「いや寒いよ」と意味不明なことを言い合う。

 その夜、佳代はいつものように沈痛な面持ちで夕食の用意をして待
っていた。そこへ順平が帰ってくる。順平は食事を自分の部屋に運ば
ず、テーブルについて食事をはじめ、学校でのこと、小山田や由布子
のことについて佳代にしゃべりだす。それを見て佳代はうれしさのあ
まり涙をこぼす。

 たか子、刈谷、桜木は刈谷の常連の居酒屋で飲んでいる。たか子は
「刈谷さんの言うとおりでした。やっぱ女ですよねえ」とお酌しなが
ら恐縮しきりといった様子でいる。そこへ女将が「先日はきれいなお
花ありがとうございました」と刈谷に言う。たか子は「刈谷さんてお
花屋だったんですか?じゃあいつもエプロンしてバラやカスミソウを
売ってんですかぁ?」と驚き、似合わないといった感じで大爆笑する。
刈谷は「お前ら邪魔だ、出てけ」と追い払う。

 たか子は桜木といっしょに帰るが、その道中、桜木は「高杉に比べ
たら小山田は最後まで言えなかったんだからだらしないな。でもお前
は渡瀬(以前小学校の同窓会で司会を務めた弁護士)に何も言えなか
ったんだから小山田以下だな」とからかう。たか子は少しむっとし
「どうせあんたも同じでしょ」と言い返す。桜木は「俺は言えるよ、
ちゃんと」と言う。踏み切りの電車待ちで立ち止まると、桜木は不意
に「あれ(同窓会のときのキス)、酔った勢いじゃないから。俺、好
きでもないやつにキスしたりしないから」と言う。思いもよらない桜
木の告白に、たか子は絶句してしまう。


寸  評  たか子が順平にとった行動は逆効果なことでしたが、椎名の言う
とおり、それでも何かをしている方が何もしないよりはるかにましだ
というのはそのとおりですね。よく言われるように、あれこれとよく
考えてうまくいくように行動するというよりも、まず行動して、ダメ
ならその都度直していくというほうが物事うまくいくそうです。しか
し何よりも自分の思っていることを行動にうつさないことは自分が自
分でなくなってしまうという思いが強く出ているような気がします。

執 筆 者 ケン()

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2. 編集後記
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 椎名が昔は熱血教師でつらい思いをしたというのは何があったのでしょうか。
けっこう気になります。また桜木、椎名とたか子の三角関係がそろそろ表面化
してきつつありますね。(ケン)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv/
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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