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タイトル:[ep-finance] 祖母を思い、我を思う。そして、自分のいない世界を思うと。。。  2004/10/19


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         [[ e p - f i n a n c e ]]

         edition: 19-Oct-2004

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こんばんは。
発行人しております、shi でございます。

emichanproduction.com
http://www.emichanproduction.com

で、毎週連載中の経済小話を紹介して行きます、本メルマガは
発行人の知識と経験をもとにいろいろな、社会人なら
知っておきたい話から、こんなこと知ってるのは、金融業界の
ほんの一握り!といったカルト話まで、盛りだくさんで進めて
いこうと思っております。

さて、突然ですが、自分が死んだら、って考えたことありますか?
いや、死後の世界、ってオカルトな話じゃないんです。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私のもうすぐ90になる祖母が
今入院中で、多分。。。ではないかな、と思っているんです。
で、おととい愚弟と二人で見舞いにいったのですが、薬で眠らされている
ようで、私たちに気づいて起きたようでしたが目の色も怪しく、
また会話もたどたどしくて、きっと次に起きた時に私たちと
あったことすら認識していないのでは、と思うくらいでした。

幸か不幸か、そばにいないからかそんな状況も冷めて見えてしまうのか、
土曜に娘の運動会にわざわざ見に来た実父と話したのも、
「医療費って大丈夫なの?」
と、いかにもお金の権化のような会話。。。

とはいえ、病気で入院、ってコストは馬鹿にならないはず。
それに備える必要ってあるようなぁ。。。って考え始めたのが
今回のコラムなのです。

<<<<<<<<<<<<<<<<<< financial talk >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
        [お金について思うあれこれ : 人生で一番大きな買い物って、よく言うけど]

さて、人生で一番大きな買い物って何でしょう。

考えられるのは二つ。ひとつはマイホーム、もうひとつは生命保険。
前者は手に入れると大きな喜びを感じずにはいられないが、
後者は(万が一)手に入ってしまうと自分に(いや、他人かもしれない)
何か不幸なことが起きた時だけれども、いずれのケースに対していえることは、
ともに、長い年月を掛けてこつこつと支払いつづけなければ
ならない、ということだ。考えてみると、自分で月々2万円を積み立て預金するのは
難しいが、同じ額だけ毎月ローンを支払ったり生命保険料を払うことは
案外容易かったりします。
どちらも1年で24万、10年で240万、35年で…840万円だというのに。

ローンの話はだいぶ派生的なことが言えるので後に回すとして、
生命保険に今回はフォーカスしましょう。
35年、と言えば、22才に大学卒業してすぐに就職してから数えると57才。
最近だとこれくらいで退職を促されるケースが多いと聞きますが、
それまでの間、もし毎月2万円とこつこつ銀行で貯めると840万円と利息収入。
それを生命保険に払ったとしたらどうなるだろうか。
一般的に新卒の社会人に売られるのは15年くらいの死亡時4800万円と
一生に対して200万円の保証、あといろいろとちょっとした傷害保険や
癌特約がついたり成人病特約がついたような感じだろう。
そしてこの生命保険、多分15年経ったら月々2万円で同じだけの保証を
買うことは難しいだろうし、35年経ったときに健康だったならば残るのは
200万円の一生に対する保証だけだろう。言い換えると、元気だと
840万円のうち640万円はどぶに捨ててしまったことになってしまう。
これが病気にかかったり、本人は受け取ることは無いだろうけれども
死んだときには5000万円が入ってくることになる。しかも 840万円を
払う前に。一体どういうことだろう。

日本の生命保険は、一番複雑だと実はいわれているらしい。
その理由の一番大きいのは、200万円の一生保証する年金的な保険と
15年間の間に死亡したときに支払うといった傷害保険とがいろいろ
組み合わさってあたかもひとつの商品にしているようにみえるからだ、
といわれている。実際にアメリカあたりだと、この死亡保険だけを
買うこともできるらしいが、日本の場合だとあまりそのような売り方
は見たことがない。

さて、たとえば、22才の大学卒業直後の男性を考えてみよう。
多分独身で自宅か一人住まいか、寮あたりだ。もしかすると
家へ仕送りしていないかもしれない。
さて、そんな彼が死んだときに残された遺族には幾らいるだろう。
多分仕送りもしない一人暮らしの男性にとっては保険はいらない、という
結論になっても誰も文句は言えないはずだ。

でも、会社に出入りする生保のお姉さま方の口車、いや魅力的な
勧誘に思わずサインしてしまう。
「若いうちに入るほうが月々安いからね。」

さて、かく言う筆者も9年近く3000万円の保険を2社入っていた。
大体これで月々3万円。それに月々15,000円の60才からの10年間
100万円ずつ支払われるという年金保険があった。
確かに二人の子供がいて、奥さんがいる。私が死んだ後、
生活を保障するために幾ら必要なのだろう、と考えてみた。

考えてみると、ラッキーなケースかもしれない。
上記に加えて子供達が15才と18才になったときにそれぞれ 100万ずつ
支払われる育英年金に入っているし、住宅ローンには
団体生命保険も入っている。しかも私の雇い主は仕事中の死亡の際には
年収の2年分くらいは遺族年金として妻に支払ってくれるだろうし、
何より今のご時世でも国の遺族年金だってある。

そして、妻にはスキルがあるから最悪の場合には働きにでることも
できるだろうし、少なくとも実家の家業で何とかなると言うことも考えられる。

さて、そう考えたときに、幾ら必要だろう。
豪華な生活は今しているつもりは無いので、今より質素な生活が
考えられないと思うが、それでもローンが完済された後で、月々
30万円くらいはあれば大丈夫だろう。
# 世の中それより少ない金額で生活している人もいるはずだ。

毎月30万円のうち、妻が働いて稼げる金額を…
週5日、月に20日として8時間働いたとして…時給900円で考えよう。
私の時給よりはいいけどマックよりは少ないか。ま、いいだろう。
これで…月に144,000円、年間172万円ちょっと。
あまり考えたい数字では無いけどゼロよりはましとしましょう。
とすると、月々 16万円。
今この瞬間に事故にあったとして、娘達が4年生大学を卒業するまでに…
あと17年とすると、必要なのは、16 x 12 x 17 = 3,264万円。
間違って医大に行きたいとか言わければ 3000万円の生命保険を
ひとつ止めても多分何とかなる、かな。

そう考えるともうひとつの生命保険をどうするか。
今すぐ止めるのも手だけれども、払ったの全額は帰ってこないし、
ということで、たまたまライフアカウント方式の明治安田生命だったので
全額アカウントに貯めるように変更して月々 15,000円を積み立てる
年利 1.9% の超長期預金の性質の商品に切り替えてしまいました。


そうなのです。
死んだときの保証ってありすぎたら後ろから刺されます(笑)
むしろ高齢化社会がすぐ横にあるのだから、自分が年を取ったときの
備えに回すほうがいいように思うのは、あながち間違いとは思わないのですが…
何せ、リタイアを60にして平均寿命の85才まで二人で生きていこうと
思ったら…仮に月20万円の生活費が 25年として 6,000万円が必要となる。
毎月 2万円を35年掛けて貯めても 840万円にしかならないことを
思い出すとかなりブルーになってしまう。

貯めるのは大変なのに使うのは簡単だ。なにせ生活するには
使わないといけないから、幾らでも使おうと思えば使えてしまう。



ところで、かく言う私は3,000万円では足りないかなと思って
月々 3,000円の全労災の共済保険にも入りました。
でも、今年の例で行けば 3,000円払っても 840円は返礼されているので
保証としては月々 2,100円で、1,000万円の死亡保障。
仮にこれを 三倍にして、止めた保険と比較しても半額。
なぜだろう。それは保険会社は利益を生まないと駄目だけど
共済は収益は全部返戻金で返してしまうから。
それに商品も複雑じゃないから、保証のカバーは少ないから。

そう考えると、保険の一部を共済に切り替えるのも手かもしれないと思えてくる。
でも、本当に必要な保証かどうか、ちゃんと考えるのが先決だ。
本当に必要なだけ保険をかけなければいけないのか、
一度考えるといいかもしれない。
今見た簡単な掛け算と、自分の生活レベルを把握すれば簡単だ。


でも、小さな数字は 30年という長い時間になると大きく膨れ上がるのが
よくわかっていただけたと思います。
次回以降、こんな計算をしながら

「ちりも積もれば」

本当に大きな山になることを見ながらいろいろ考えてみましょう。

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                          -> "Finance"
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そうなんですよ。
父として、夫として生きている訳ですが、自分がもし明日いなくなっても
お日様は上るし、妻と娘たちの一日は始まるのですからそれなりに
してあげる必要もあるのかなぁ、と思うとこうなるのです。

ちなみに、これを書いている時に使ったのは電卓一つ。
まだ、足し算やかけ算だけなのでこれで行けます。
それにしても、これだけでも概算を掴むには十分でしょ?

でも、これからちょこちょこ細かい計算が始まると、Excel あたりに
なるんですかね。ま、やってみましょう。


ところで、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、

水曜にはビジネス本の

           ep-books <http://melten.com/osusume/?m=18931&u=18930>

で、今とある会社の話を読んでます。どこかって?それは。。。

金曜には 80年代や90年代のポップスの紹介をする
        
           ep-music <http://melten.com/osusume/?m=18932&u=18930>

で、アンビエントハウスの特集がまだまだ続いてますよ。

また、ep-update <http://melten.com/osusume/?m=18652&u=18930>で
この3つをダイジェストを中心にいろいろアップデートしたことや
はみ出したネタなどをご紹介して行こうと思っております。

いろいろな所にアンテナを張りながら執筆しておりますが、
「こんなネタ教えて?」
とか、
「これってどういうこと?」
というご質問から、
「それって嘘でしょ?」
というご指摘まで、いつでも大歓迎ですのでお気軽に
メールくださいね。

さて、こうやって書いているのは朝の3時。
これから軽く風呂に入って寝るとします。

考えてみると、このところの平均労働時間は 13時間くらい。
で、実働年 250日くらいとして。。。時給ってやっぱり低い(泣)
もう少し効率よく働かないと行けませんね。

皆さん、体だけは大事にね!
うちの会社のチームは風邪でほぼ全滅です。。。
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